実はさっきまで「自由民主党・道民会議北海度議会議員会」主催の「介護保険制度についてのご意見を伺う会」(アール・ベル・アンジェ室蘭)に参加していた。
この会は当法人の理事でもある堀井学道議から、かねてから出席を依頼されていたもので、事前に「介護保険制度改正に関する要望書」の提出も依頼されていた。
時期的に見ると、改正制度の骨格がほぼ固まってしまったこの時期に懇談会で何かを話し合って変わるものがあるのかどうなのか少々首を傾げるが、再来年4月からの介護報酬単価の改訂に向けての戦いはこれからが勝負であるから、道議員の皆さんに実情を知ってもらうことは意味があることと思う。今日の懇談会の内容は後日情報提供するとして、僕が事前に提出した要望書の内容を今日はご紹介して記事に変えたい。※議員さんあまり基本的なことを知らなすぎるので少々残念です。。
※これから場所を移して登別市役所で別な会議である。今日は昼飯を食ってる暇はない。
介護保険制度に関する意見の概要
1.(現状の問題・課題について)
介護報酬は2003年最初の改訂で2.3%マイナス、06年に0.5%マイナス、前回09年にやっとプラス2%となりましたが、制度施行時の報酬水準にさえ戻っていません。一方この間、介護サービス利用者が増加するのに伴い、介護サービス事業者も増え続けていることから、各介護サービス事業者共に人員不足(人材不足ではなく)が顕著となり、人員確保のために人件費を上げざるを得ず、経営は非常に厳しいものとなっております。
施設サービスについては、国の政策誘導で重介護者が増加しており、基準に定められた職員配置ではサービス提供が困難となり、ほとんどの施設で配置基準の倍近い職員配置によって、なんとかサービスを支えているのが現状です。こうした状況下で、財源論を理由にして介護報酬の増額がなければ、必要な介護職員の確保もおぼつかなくなり、サービス提供体制に支障を来します。介護職員処遇改善交付金もなくなる次期改正においては、この交付金を介護報酬に含めた上で、定期昇給などを確保する水準の介護報酬まで額を引き上げることを強く望みます。我々が報酬アップを求める理由は、自分の懐を温めるためではなく、職員に対して定期昇給をきちんと保障した労働対価に見合った報酬を与えない限り、すぐ近い将来に人手不足で介護サービスは崩壊することを肌で感じているかであるということを、どうかご理解ください。「ペイアズユーゴー原則」は福祉、介護などの制度にその原則を適用することは、国民の生命や暮らしを脅かす結果となり問題であり、社会福祉にその原則は適用すべきではないと思います。
2.(平成24年度介護保険制度改正に向けての要望)
介護保険制度は施行されてから10年少しでしかない制度なのですから基本的な部分は変えないで結果をじっくり検証しようという観点があるべきです。特に制度の根幹に関わるような大きな改正は確実に国民の福祉の向上につなげる方向でなければならず、いつまでも「走りながら考える」では困ると思います。今回居宅サービスの中心となるとされている「24時間巡回型訪問サービス」を取り入れた「地域包括ケア」は都会の人口密集地域でしか機能しないサービスで、しかも夜間の短時間訪問などは国民ニーズではありません。24時間巡回型ホームヘルプサービスが必要とされるケースも殆どのケースが滞在型と併用であること、家族介護者がいて、その一部分に巡回型が入っているというのが状況です。あくまでも家族の介護や滞在型があった上でのことです。ここを間違えてはいけないと思います。
通所介護の「お泊りサービス」の保険給付化も今一番必要なサービスではありません。ショートの緊急ベッドが十分に確保されている地域も全国にはたくさんあるのに、都市部の論理だけでこのサービスに保険給付することが今緊急に必要だという理屈はとても納得できるものではありません。全体の制度サービスのあり方を検証する中で「お泊りデイ」の保険給付化が必要であるというならともかく、このサービスだけを突出して優遇するのはどうかしています。むしろ既存サービスの中でショート対応ベッドが何故常に空いていないのかを考えた時、介護保険制度創設時の介護報酬より現行報酬が下がっている実態が、ベッドの稼働率を上げないと収益が出ない構造にしていることで、緊急対応のためのベッド確保ができない状況を生んでいるという根本的問題を考えながら、既存ショートのあり方を変える方向から問題解決を図っていかないと、根本問題が解決しないまま安易な泊まりサービスが増大し、通所介護への長期滞在という変な状況が生まれてしまいます。特に17年10月からショートステイの滞在費は保険外とされ自己負担化されており、1泊2日のショート利用の際には2日分の滞在費負担があるにも関わらず、通所の「お泊りサービス」が保険給付化された場合に、滞在費がかからないとなると両者の整合性がとれずショート資源が十分な地域においても通所介護の宿泊サービスを安易に優先利用するという流れになります。さらに通所サービスの宿泊は宿泊日前後の通所サービス利用を条件にしている事業所が多いことから、必要性を伴わない泊まるための不必要な通所利用が増える可能性を否定できません。
少なくとも、今一番求められている制度改革が「お泊りデイの保険給付化」ではないのです。
3.(その他)
社会保障審議会介護保険部会等の制度検討員会は、今あること、小手先で操作できることばかりに目が行ってマクロな視点から社会を考えるという大きな改正には向いていません。また財政論を云々しても、税収のあり方を論議できない場では結局給付抑制の財政論にしかなりません。学者の非現実的な財政論で固まった制度改正議論はやめにして、もっとグローバルな視点から近未来社会づくりの制度改正論をせねばならないのではないという意味では、この部分こそ政治主導で制度改正を行ってください。
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介護・福祉情報掲示板(表板)
この会は当法人の理事でもある堀井学道議から、かねてから出席を依頼されていたもので、事前に「介護保険制度改正に関する要望書」の提出も依頼されていた。
時期的に見ると、改正制度の骨格がほぼ固まってしまったこの時期に懇談会で何かを話し合って変わるものがあるのかどうなのか少々首を傾げるが、再来年4月からの介護報酬単価の改訂に向けての戦いはこれからが勝負であるから、道議員の皆さんに実情を知ってもらうことは意味があることと思う。今日の懇談会の内容は後日情報提供するとして、僕が事前に提出した要望書の内容を今日はご紹介して記事に変えたい。※議員さんあまり基本的なことを知らなすぎるので少々残念です。。
※これから場所を移して登別市役所で別な会議である。今日は昼飯を食ってる暇はない。
介護保険制度に関する意見の概要
1.(現状の問題・課題について)
介護報酬は2003年最初の改訂で2.3%マイナス、06年に0.5%マイナス、前回09年にやっとプラス2%となりましたが、制度施行時の報酬水準にさえ戻っていません。一方この間、介護サービス利用者が増加するのに伴い、介護サービス事業者も増え続けていることから、各介護サービス事業者共に人員不足(人材不足ではなく)が顕著となり、人員確保のために人件費を上げざるを得ず、経営は非常に厳しいものとなっております。
施設サービスについては、国の政策誘導で重介護者が増加しており、基準に定められた職員配置ではサービス提供が困難となり、ほとんどの施設で配置基準の倍近い職員配置によって、なんとかサービスを支えているのが現状です。こうした状況下で、財源論を理由にして介護報酬の増額がなければ、必要な介護職員の確保もおぼつかなくなり、サービス提供体制に支障を来します。介護職員処遇改善交付金もなくなる次期改正においては、この交付金を介護報酬に含めた上で、定期昇給などを確保する水準の介護報酬まで額を引き上げることを強く望みます。我々が報酬アップを求める理由は、自分の懐を温めるためではなく、職員に対して定期昇給をきちんと保障した労働対価に見合った報酬を与えない限り、すぐ近い将来に人手不足で介護サービスは崩壊することを肌で感じているかであるということを、どうかご理解ください。「ペイアズユーゴー原則」は福祉、介護などの制度にその原則を適用することは、国民の生命や暮らしを脅かす結果となり問題であり、社会福祉にその原則は適用すべきではないと思います。
2.(平成24年度介護保険制度改正に向けての要望)
介護保険制度は施行されてから10年少しでしかない制度なのですから基本的な部分は変えないで結果をじっくり検証しようという観点があるべきです。特に制度の根幹に関わるような大きな改正は確実に国民の福祉の向上につなげる方向でなければならず、いつまでも「走りながら考える」では困ると思います。今回居宅サービスの中心となるとされている「24時間巡回型訪問サービス」を取り入れた「地域包括ケア」は都会の人口密集地域でしか機能しないサービスで、しかも夜間の短時間訪問などは国民ニーズではありません。24時間巡回型ホームヘルプサービスが必要とされるケースも殆どのケースが滞在型と併用であること、家族介護者がいて、その一部分に巡回型が入っているというのが状況です。あくまでも家族の介護や滞在型があった上でのことです。ここを間違えてはいけないと思います。
通所介護の「お泊りサービス」の保険給付化も今一番必要なサービスではありません。ショートの緊急ベッドが十分に確保されている地域も全国にはたくさんあるのに、都市部の論理だけでこのサービスに保険給付することが今緊急に必要だという理屈はとても納得できるものではありません。全体の制度サービスのあり方を検証する中で「お泊りデイ」の保険給付化が必要であるというならともかく、このサービスだけを突出して優遇するのはどうかしています。むしろ既存サービスの中でショート対応ベッドが何故常に空いていないのかを考えた時、介護保険制度創設時の介護報酬より現行報酬が下がっている実態が、ベッドの稼働率を上げないと収益が出ない構造にしていることで、緊急対応のためのベッド確保ができない状況を生んでいるという根本的問題を考えながら、既存ショートのあり方を変える方向から問題解決を図っていかないと、根本問題が解決しないまま安易な泊まりサービスが増大し、通所介護への長期滞在という変な状況が生まれてしまいます。特に17年10月からショートステイの滞在費は保険外とされ自己負担化されており、1泊2日のショート利用の際には2日分の滞在費負担があるにも関わらず、通所の「お泊りサービス」が保険給付化された場合に、滞在費がかからないとなると両者の整合性がとれずショート資源が十分な地域においても通所介護の宿泊サービスを安易に優先利用するという流れになります。さらに通所サービスの宿泊は宿泊日前後の通所サービス利用を条件にしている事業所が多いことから、必要性を伴わない泊まるための不必要な通所利用が増える可能性を否定できません。
少なくとも、今一番求められている制度改革が「お泊りデイの保険給付化」ではないのです。
3.(その他)
社会保障審議会介護保険部会等の制度検討員会は、今あること、小手先で操作できることばかりに目が行ってマクロな視点から社会を考えるという大きな改正には向いていません。また財政論を云々しても、税収のあり方を論議できない場では結局給付抑制の財政論にしかなりません。学者の非現実的な財政論で固まった制度改正議論はやめにして、もっとグローバルな視点から近未来社会づくりの制度改正論をせねばならないのではないという意味では、この部分こそ政治主導で制度改正を行ってください。
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感動の完結編。

タウンミーティング同様のアリバイ作りとしか思えません。
ご意見は伺いましたが・・・成立には至らずとか。
結果が決まっている(予算で決められている)中での制度いじり
しかやらないので(医療保険と同じ)ガス抜きの会。
そうでなければ議員さんへの勉強不足を指摘する必要もないでしょう。
また長期的視野に立って真剣に国が介護(老後)のことを考えて
いるならばこのような制度にはならなかったはずです。
2005年くらいで予算不足で破綻している制度設計でした。