介護サービスの現場で利用者や職員が「きらきら輝けること」が大切だと言っているのは、東京都・根津で小規模多機能居宅介護「ユアハウス」の管理者を務めている若きオピニオンリーダー・飯塚裕久氏である。

まったくその通りで、利用者が輝く生活づくりを目指すことでしか職員は輝けない。職員が輝いていないと利用者にも笑顔が生まれない。どちらも大切なのだ。

そして職員が輝くことができるモチベーションは、自分たちの給料や待遇が上がることだけではなく(勿論そのことも大事ではある)、それと同時に利用者にとって「良い暮らし」に結ぶつくサービスが提供されることであり、そのために自ら考え実践して結果を出すことだ。

介護サービスは、利用者の生活に向かいあっているので、支援者の努力が結果に結びつかないと「何の意味もない」と言ってよい。そういう意味では厳しい結果責任が求められるサービスだ。だって事業者がいくら努力しても、利用者の生活がちっとも良くならず、笑顔も幸福感も生まれないのなら何のためのサービスなのかということになるからだ。しかしその結果は努力し続ける者にしか与えられないというのも一つの真実である。

だから皆がきらきら輝いて幸福感を持てるようにするためには、皆が知恵を出し合って、できないことから考えるのではなく、できることをまず考え、利用者の笑顔に結びつけるという結果を求めることが大事である。

そのためには自分自身がいつでも「きらきらと輝いていたい」と思う。年をとっても自分が輝ける場所を持っていたい。だから介護サービスを利用する様々な人々にも、そういう環境や空間や関係を作ることを我々は目指すべきだし、そのために「彼らが輝けることって何?」という問いかけを常に行い続けるべきだ。それが個別ケアであり、ユニットケアが目指すべき方向であり、それは決して難しく考えるような問題ではないのである。

北海道の山の中にある当施設には、都会と比べるといろいろ不便な点が多い。住宅地から離れているので、地域に出て活動するのも一苦労である。でも豊かな自然の中に囲まれているというメリットもある。そういう地域性を様々にもつのが「ふるさと」のよさであり、日本人としての心の置きどころだろう。だからどんなに素晴らしい施設があっても、全てをマネすることにはならない。自分たちの施設で、自分たちの手でしかできないことがたくさんあるからだ。そのことを大事にしよう。

今時期は、まだまだ寒いが、桜が散り始めて山々に山菜が芽吹く時期でもある。特養が重介護者の多い施設であるからと言って、こういう時期に自然の恵みを利用しない手はない。なにしろ超田舎では、車椅子で行くことができる場所にも山菜は生えているのである。

認知症の方であっても足腰の衰えていない方は、職員が手助けさえすれば収穫がたくさん期待できる場所まで行って山菜を採ることができる。クマが出ない場所を選ぶ必要はあるけれど・・・。

ふきとたけのこ画像は、昨日数人の利用者の方々が職員と一緒に取ってきた「ふきとたけのこ」である。皮をむくのも自分たちで行う。作業している人の中には認知症と診断を受けている人もいる。この施設にやってくる前は、1日の大半をベッドで過ごし、ほとんど表情がなかった人もいる。しかしこの生き生きとした笑顔をみれば、お元気な高齢者にしか見えない。寝巻から日中着に着替えて活動できる空間が作られるだけで表情は劇的に変わるのだ。

山菜皮むき山菜とりショート利用中の方も含まれているが、家で調理をすることはないという。でも皮むきは上手である。何よりも楽しそうな表情が、何をしたかったのか、すべてを物語っている。本当に求められている特養の「機能訓練」とは治療的リハビリテーション・個別リハビリテーションではなく、こうした活動機会を探して、やりがいを笑顔に結びつけることだ。

皆、つい最近まで家事を毎日していた人々である。できないわけがないのだ。今回は山菜とりに男性が参加してくれなかったのは残念であるが、昨晩、夕食にこの山菜が出されたお返しに「今度は俺がとってきてやる」というモチベーションが生まれれば、それがまた笑顔に繋がるはずだ。

きらきら輝ける方法は、日常生活の中で何百も方法が転がっているはずだ。それが見える人になることが大事で、何かすれば問題が起こる、とか、危険性はないか、という位置からしか考えられない人に、それは見えない。

きらきら輝く、という言葉を、飯塚氏のように毎日口に出しながら介護サービスに携わることは本当に大事なことと思う。

ところでその彼が「介護の現場を変える!介護イノベーションだ!」ということでNPO法人「もんじゅ」を立ち上げ、全国の有志を募り、介護サービス事業者の中から改革しようという運動を始める。具体的には「もんじゅ」の会員になって出資された施設の問題を会員が一緒に考え、具体的かつ現実的な解決方法の提案を行い、その輪を全国規模に広げることによって、職員や利用者が「きらきら輝ける」介護サービスを広げて行く活動らしい。

興味のある方は、ユアハウスのHPに入って、飯塚氏に直接メールを送ってみてはいかがだろう。会員になる・ならないは別にして、何をどうするの?という問い合わせでも良いだろう。

きらきら輝いている人から、きらきら輝く返信があると思う。

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