介護支援専門員は様々な職種の実務経験を持つ人が受験資格を得ているので、必ずしも相談援助に必要な「社会福祉援助技術」を基礎から勉強した人が資格を得るとは限らない。

ただそれらの一部の知識は、ある人は、看護師資格を得る過程で、ある人は介護福祉士資格を得る過程で勉強している。とはいっても、やはりそれは相談援助という実務に精通するうえでは十分な知識とは言えないので、資格取得後の勉強が大事である。せめてバイスティックの7原則くらいはスラスラ出てくる知識程度は身につけるべきである。

ということで、実際の現場の介護支援専門員は、それぞれの基礎資格に沿った得手、不得手の分野があると同時に、介護支援専門員として求められる相談援助技術にも個人差が大きいのが実情である。この差は個人の努力で埋めるしかない。

しかしそういう専門技術以前に、もっと大事な能力に欠けているのではないかと思われる介護支援専門員に出会うことがしばしばある。それは国語力という表現力の問題である。

ケアプランに関連して、よく「モニタリングにおける評価方法が難しい」という声を聞くが、それも道理で、評価すべき設定目標自体が意味のわからないものがある。何を目標にしているかが不明瞭なんだから、評価ができるわけがない。ケアプランの原案作成時に設定する目標を、最初から評価するという視点を持たないから、こういう問題が現実に生じてしまうのである。

介護保険制度におけるケアプランとは、要介護者等が介護サービスの適切な利用をすることができるよう、心身の状況、その置かれている環境、要介護者等及びその家族の希望等を勘案し、利用する介護サービスの種類及び内容、担当者その他厚生省令等が定める事項を書面によって計画したものである。

居宅介護支援事業所の「居宅サービス計画」や、介護施設の「施設サービス計画」の場合、このケアプランは書式が指定されており、サービス計画書(1)は、利用者名等の基本的事項以外に、
〕用者及び家族の介護に対する意向
介護認定審査会の意見及びサービスの種類の指定
A躪臈な援助の方針

以上の3点を記入することになっている。この部分は非常に重要であり、デマンドとニーズが一致しているのか、していないのかも含めて検討されるという意味があり、さらにいえば「利用者及び家族の介護に対する意向」と「介護認定審査会の意見等」をサービス提供チーム全体が確認したうえで「総合的援助の方針」には、利用者のより良い暮らしとは何かという具体的な「ゴール」と、そこに繋がる「道」を示すものである。

つまり総合的援助の方針には、介護サービスを提供するチームメンバー全員が共有すべき全体の方向性を決める基本方針や、対応方針を記載せねばならない。 しかもそのことはサービス提供側だけではなく、利用者や家族も理解すべきものだから、利用者や家族も「読んでわかる」内容でなければならない。

ところがケアプランの総合的援助の方針の中に長々と利用者の状態像を書いているだけのものがあったりする。例えば「脳卒中後遺症で右麻痺があり、歩行困難で、トイレに間に合わず失禁があり〜」ets・・。これは単なるアセスメント情報もしくはサービス計画書(2)に書くべき課題(ニーズ)である。その向こう側に基本方針や対応方針が分かる内容が書かれていればよいが、そのことが不明瞭で何をどのように目指せばよいのか分からない文章のケアプランが実に多い。

総合的援助の方針とは「何を書くべき項目であるのか」ということを理解していないと、簡潔明瞭にそのことを書くことはできないだろうし、ある程度の国語力がないと、そのことが分かっていても第3者に伝わる表現文章にはならないだろう。

しかしチームで支援する介護サービスにおいて、援助方針としての基本方針や対応方針の共通理解がないと、結果的にはチームはバラバラになる。ゆえに共通理解を促すためのツールであるケアプランの文章は実際にそのことを理解できる内容でなければ意味がないのである。

このことをもっと真剣に考えてほしい。自分が読んでも内容が良く分からないなんて言う文章表現は論外だか、第3者にきちんと基本方針や対応方針が伝わる文章で、ケアプランが介護サービスチームの「道標」になっているのかが重要なのである。

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