新年、明けましておめでとうございます。昨年中は全国各地で様々な皆様にお世話になりました。今年もどうぞよろしくお願いします。今日は仕事始めです。同時に今日から新年のブログ更新を開始したいと思います。今年も当ブログをご愛顧くださいますよう、重ねてお願い申し上げます。

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2010年という年が、この国にとって、どういう意味を持つ年になるのか予想もつかない。その中で我々は保健・医療・福祉現場で何を求められていくのか、答えを探しながらの旅が続く。

以前「看取り介護の視点〜NO1よりOnly one。」という記事を書いたことがあるが、それを読んだ方から、現場の職員がNO1を目指さなくてどうする、それは単なる「逃げ」であり、そういう考え方では介護の質は上がらない、と指摘されたことがある。

しかしその意見は見当はずれである。

我々は誰かに勝って頂上に登りつめることを欲していない。この国のすべてのサービスが頂点に立って、全ての人々が幸福になることを望んでいる。だから「Only one」のサービスを積み重ね、同時にそのことを広く情報公開していくことで、その実現を目指すものである。「Only one」とは、我々が向かい合う利用者は one of themではないという意味を含んでいる。我々と向かい合っている一人一人の利用者が「Only one」として意識されなければならないのである。介護の現場に勝ち負けなどいらないのである。

そもそも介護サービスの現場にベストのケアは存在していないといってよい。

人の嗜好や価値観は常に変動するものである。その中で、目に見える形としては存在しない「介護サービス」は、この遷ろう(うつろう)人間のニーズに対応しつつ変化する必要がある。サービスの品質向上とは「よりましなケア」という方向で考えられ、現状をどう改善するか、という視点から出発する。

加えてその時点でベストの方法と思うサービスであっても、時の流れの中で対象となる者の生活環境の変化や人の考え方の変化、個体差、様々な問題で同じ状況が「最善な状況」のまま継続することは考えにくいからである。

だから介護の現場に求められる考え方もまさに「天のない介護サービス」である。

ニーズや状況の変化に合わせたサービス提供の方法を常に考えていかねばならないのが「介護サービス」の特長でもある。そして介護サービスの質を向上させようとすれば、自ずと方法が変化する。一つの方法の変換のためには組織内でいくつもの状況の変革が求められる。

ところが人間というのは本来慣れた環境下では激変を望まず保守的になりやすいというのが本質であろう。特に年を重ね経験を経ることでこの傾向は強まり、若い人の感性を受け入れ難くなってしまうものである。だから経験を重ねたベテランほど、必要な変革に気付かない、あるいは気付いても行動を起こしたくない、という気持ちになりやすい。経験は必ずしも「知恵」とイコールではないのである。若い感性が必要な場面がサービス現場では多々ある。管理者等の現場リーダーは、それらの感性をどのようにサービスの向上につなげていくのかが問われるのである。

福沢諭吉の言葉に「学ベバ、進ム」という言葉がある。これは深い言葉だ。学べば進むのが人間であるが、学ばなければ進まないだけではなく、人というものは1日でも学ばねば、時の流れの中に押し流され、後戻りしてしまうのである。

だから「学ベバ、進ム」という意味は、「学バネバ、退化スル」「学バネバ、遅レル」という意味でもある。

「天がない」ということは、決して届くことがない頂(いただき)を、あきらめて目指さない、という意味では決してない。天がないから、常に高いところ、高いところを日々目指す必要があるという意味である。逆に考えると、毎日毎日、登ることができる坂道がある仕事というのは実にやりがいのある仕事ではないだろうか。

天がないサービスへ、我々の手がどこまで届くのか・・・。我々が競争する相手は、他人ではなく、昨日までの自分である。

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