凍れる(しばれる)朝を迎えた。「凍れる」という言葉は、もしかしたら北海道の方言なのかもしれないが、凍てつくような寒さを現わす言葉である。

先週末から本格的な冬の気配が漂ってきたが、昨日から北部は雪となり、登別も今朝は小雪がちらついている。道路はまだ凍結していないが、この時期はいつ冬道に様変わりするかわからないので、タイヤの履き替えのタイミングが問題である。明日の祝日あたりにタイヤ交換を予定している人もいるだろう。個人的には今年免許取りたての二男の冬道運転が心配である。気をつけて運転しろよ。

この二男(今春高校を卒業し専門学校に通っている)、昨日自宅で表の掲示板にレスポンスをつけていると「そこに僕も書き込もうかな。」と言い出した。何を書くかと尋ねると「うちの親は、子供が免許を取っても車も買ってくれない。飲み会のあと、夜も迎えに行ってやっているのに、どうしようもない親です!!」ということを書くというのである。後半部分は申し訳ないとしか言いようがないが、まあそのような主張に賛同は得られないだろう(もちジュークだから本人も承知である)。ちなみに運転免許は自分がバイトで稼いだお金で取ったものである。車も頑張って自分で買いなさい。ちなみに彼は免許取得後、バイトはやめてしまった。茶髪とロン毛を禁止されるのが嫌なようであるが、親としては、黒髪を短くして、バイトでもしていた方がカッコよいと思うんだけどね・・・。

それはさておき、今日は社会福祉士会という組織の内部で感じる、この組織の「浮世離れ」しているようにさえ思える感覚について触れてみたい。

社会福祉士会について「入会促進キャンペーンに思うこと」という記事の中で、会員を増やすなら会自体にもっと魅力が必要だし、そのためにも社会福祉士会の主催する研修にもっと魅力がないと入会動機にはつながらない、という意味のことを書いた。

さらに、実際には様々な団体が、たくさんの研修会を主催しており、社会福祉士会に入会していなくとも研修機会がなくて困っている人はほとんどいないし、それらの人々をひきつける独自研修を企画運営することは難しいという意味のことも書いた。

しかし問題の本質は、そういう状況の理解が薄い社会福祉士会の役員たちの「意識」にあるのではないかと思うことがしばしばある。

例えば研修については、組織の中に研修員会があって、道からも役員が選出派遣されているが、彼らの話を聞くと、どうも我々現場の意識とは大きなずれがある、と感じてしまうのだ。

社会福祉士会の研修システムには「生涯研修制度」というものがあって、基礎研修を受講したうえで、経験やスキルに応じた共通研修や専門研修を受けた実績をポイント制にして、一定期間ごとにポイントの合計目標をクリアして、生涯それを継続することによってスキルアップを図ろうとする制度である。

僕の偏見かもしれないが、研修員会の考え方は、このシステムを絶対的なものと考える傾向が強く、そこから離れられないという窮屈な思考回路になってしまっていることが、面白みがなくて、内容もマンネリ化しているように思う。

さらに問題なのは、研修に対する考え方の延長として、会そのものの在り方についても偏った固定観念から変な方向に向かわせているように感じる。

例えば、社会福祉士会の中には、定期的に義務研修を実施して資格更新させることでスキルアップ、質の担保を図らねばならないと考えている人々がいる。つまりは社会福祉士の資格更新制度のようなものである。特に研修委員にそう考える傾向が強い。しかし有資格者の定期的義務研修などは、教員が1年間でそれを取りやめたように、百害あって一利なしで、質の担保などにつながらない。まったく時代錯誤もはなはだしい。
(参照:介護支援専門員の資格更新制度だって必要ない

しかも彼らの中には、社会福祉士のさらに上級資格を作るべきだという意見を持っている人がいる。決して試験が簡単すぎるわけでもなく、合格率からしても狭き門といってよい社会福祉士という国家資格の、さらに上級資格を作る意味がどこにあるのか。それは社会福祉士会の研修システムというものの中にどっぷり浸かって、井の中の蛙となっているような人々の「驕り」以外のなにものでもないだろう。

こういう考え方が主流になるのであれば、いずれ僕はこの会とは袂を分かつ時が来るだろうと考えながら、支部役員も今回の任期でそろそろ退任時期なのかなと思ったりしている。

僕などは本会の生涯研修制度自体の理解がいまだに出来ておらず、ポイント申請もしたことがないが、それで何の不便も不利益も感じていない。システムの中に乗っかっている人々と比較して、自分のスキルが極端に低いとも感じない。

組織が自ら作ったシステムの呪縛から逃れないと、この会に大きな発展は望めないだろう。

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