

※見たくはないだろうが、今日の特別サービス。30年以上前の僕の颯爽?とした画像である。(ちなみに画像はクリックすると拡大し、より変な姿がクリアになる。)
その後、車の運転免許をとったのは大学1年生19歳の時である。
その時、バイトで貯めたお金で10万円の中古のシビックを買ったのを皮切りに、今までずっと車のある生活を送ってきた。大学3・4年生のときは、通学も車を利用していた。岩見沢市から札幌白石区大谷地まで約50分弱の運転であった。そしてその間には、車に関係して駐車場の管理人として車庫入れ専門のアルバイトをしたり、仲間と車の改造にはまったり、就職してからも大型免許を取って、利用者のバス送迎の業務を担当したり、車や運転とは深く関わってきた。
しかし自分というものを客観的にみつめると「運転」という行為はあまり好きではない。というか運転は面倒で嫌いでさえある。ドライブが趣味なんて言うことは全然なく、できれば人の運転に任せて、自分は同乗するだけの方が楽である。
そのため現在、毎週のように週末は札幌に行く用事があるが、一人で移動する場合、JRか高速バスを利用することが多い。
その際のメリットは、列車やバスでの移動中が「読書」の時間になるということである。しかし、こんな場所で専門書を読むのは嫌みだし、そういう趣味もない。もっと気楽に読めるものをジャンルにとらわれず読んでいる。
(ただし推理小説だけはほとんど読まないなあ。子供のころに読み過ぎたせいだろうか。)
大好きな作家であった司馬遼太郎さんや、吉村昭さんの作品はほとんど読んでしまっているので、現在では作家にもとらわれていない。面白そうな小説を書店で選ぶのもなかなか楽しい時間である。
中には期待外れで、列車の中にそのまま置いてきてしまう本もあるが、思わぬ掘り出し物に出会うこともある。だから読書は面白いのである。
先日、社会福祉士会の支部長会議に出席する際に、書店で何気なく手にとって紹介文に興味をひかれ購入して、列車の中で読み、思わず引き込まれた小説がある。
角川文庫「症例A」(多島 斗志之:たじま としゆき著)である。
取り扱っているテーマは「心の病」である。主人公の精神科医が総合失調症(小説の舞台は、病名が変わる前なので、精神分裂病で統一されている)または境界層と疑う患者が、実は多重人格(解離性同一性障害)ではないかということからストーリーは展開していく。
精神疾患に多重人格というものはり得ないと考えていた一人の医師が、その病気を認めて行く意識の変化が細やかに描写されており、多重人格(解離性同一性障害)をサイコ・ホラー的に扱う傾向が強い他の作品と一線を画している。
(※実際のストーリーを紹介するという意味では、この解説は浅すぎて実態を現わしていないが、それを目的としていないし、ストーリーは実際に読んで知るべきである。)
精神科疾患の様々な判断基準、解離性同一性障害がクローズアップされたことに対する精神科医としての疑問や、その背景が良く理解できる。臨床心理士にも触れられ、精神科医との微妙な関係も見事に描かれている。この業界関係者にも大いに勉強になる内容が含まれている。
そんなフィクションを読んで、本物の専門家の役に立つのかと指摘される方がいるかもしれないが、専門馬鹿にならないためには、様々な角度から物事り見たり、違った面からの知識吸収は大切で、専門書ではない大衆文学の中から学び取るものは実に多岐にわたるのである。
それにしても作者は医師ではないし、医療や相談援助に関しては専門家ではないが、非常によく勉強していると思う。巻末に膨大な参考資料が提示されているが、これを読んだだけで、細やかな心理描写は無理だろうから、きっと臨床に携わった者が身近にいるのではないかと思う。それだけリアルな作品である。
精神疾患に苦しむ人々の内面を鋭く描いており、それを救おうとする医師の真摯な態度と苦悩が読者の心を打つ。同時に綺麗ごとだけではない医療現場の実態にも鋭いメスを入れており、ストーリー展開も、医療現場だけではなく、様々な伏線がいろいろな場面にちりばめられており、読者を引き込む。読んで損のない小説だと思った。
こういう小説のセリフや、描写の文章の一文を、僕は自身の講演資料にも使わせてもらったりすることがある。他の人とは毛色が違う視点といわれる僕の話のヒントは、専門書ではなく、こういう小説から得ていることも多いのである。もちろん著作権を侵害しない方法で、それは僕の中に取り込む形で使っている、という意味である。
それは言葉や文字に現われるものとは限らず、専門領域以外の方向から考え方を巡らせるという結果にもなる。
専門的な学問を「文学」にしてしまっては意味がないが、多視的な見方というのは人間の生活支援に関わる領域では不可欠であるから、そのことはけっして悪くないだろうと思っている。
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バイクに跨り颯爽と走るmasaさんのバックにはビニールハウス(涙がでます)
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ごめんなさいmasaさん本題はあまり読んでいません。