介護保険制度以降、ケアマネジメントという社会福祉援助技術がにわかに注目され、今やその言葉を知らない関係者はいないといってよい。

しかしケアマネジメントそのものについての定義が確定しているわけでもなく、プログラムも様々で有効なモデルが確立されているわけではない。(参照:「ケアマネジメントとは何か」 「続・ケアマネジメントとは何か」)

つまり今日、我が国の現場の介護支援専門員が実際に業務の上で介護サービス計画を立案し、利用者支援を行う方法はあくまで介護保険制度下の「日本型ケアマネジメント」であるということが出来る。

この方法論、具体的手法については介護保険制度以後、様々な機関により、様々な場所で研修会が開催され、そこで現場の介護支援専門員は知識や技術を獲得しようと努めてきたわけである。介護支援専門員の資格を取ったからといって自動的にその技術が備わるわけなんてあり得ないのだから・・・。

しかしその研修は主に「居宅介護支援」としてのケアマネジメント研修で、施設ケアマネジャーを対象にした専門研修はほとんど行われてこなかった。

そこで今年度から老施協では「施設ケアマネジャー研修会」を開催することにして、第1回目の研修会が12/4.5の日程で行われること、そのシンポジウムのコーディネーターを僕が務めることは「施設ケアマネジャーの研修」で書いたとおりである。

このシンポジウムでは全国の我々の仲間から4人の方々が施設における介護計画を「チームケアでポジティブ・プランを」というテーマで事例発表をしてくださる。僕はそれのコーディネーターという役割であるが、シンポジウムの冒頭で、施設ケアプランにおけるポジティブプランについて(わずか10分程度であるが)話をすることになっている。

ポジティブプランがすべて「〜したい」という目標である必要は無いことは「ポジティブプランの誤解」で書いたとおりであるが、同時に目標をポジティブに考えることによって見えてくるものがある。

それはポジティブな視点から目標を設定するのであれば、その目標は自ずと利用者の目標にならざるを得ないのではないかと言うことである。

そんなことは当たり前ではないかと指摘する人がいるとしたら、ではその統一が成されているのか、その主体の置き方を明確に誰にするかが定められているかを論証出来るかを考えていただきたい。

実際には施設介護計画にしても、居宅介護計画にしても、このことがきちんと統一して考えられていないという問題がある。

施設の介護計画を確認すると、例えば50人の利用者の施設で、すべての計画の目標が利用者の目標になっていると言い切れる施設はどれくらいあるだろうか。実際には、ある計画では利用者目標になっているのに、ある計画では施設の目標として立案されている計画はないだろうか。

さらにいえば、一人の利用者の介護サービス計画の目標について、項目ごとに利用者の目標であったり、施設や事業者側の目標であったりして、両者が混在している計画がないだろうか。

こういう目標の主体が混在しているような計画になってしまっては、サービス計画の内容が、その時々の施設側の都合で考えられている結果になる可能性が高く、それは単に施設のルーチンワークに利用者を合わせさせている意味にしか過ぎなくなる。

しかしケアプランとは、単に業務と利用者を結びつけるだけではなく、利用者の課題を解決する為にはサービス提供のあり方そのものを変えたり、新しいサービス実施するなどの必要性があるもので、ケアプランによってサービスが向上しなければならないという側面を持つものである。

よって課題に対応する目標が、利用者側の目標となるのか、サービス提供側のものとなるのかは大きな問題であり、その違いによってサービス内容に影響が及び、目標主体がどちらかと考えることによりまったく別なサービス内容になる可能性がある。

それゆえ、少なくとも目標が「利用者あるいは事業者」どちらの目標とすべきなのかということは明確にし、統一して計画作成に当たる必要があるであろう。

ではどちらの目標とすべきなのであろうか。

そもそも介護保険制度における介護計画の策定ルールの中で、目標の設定が利用者のものであるのか、事業者のものであるのかという明確なルールがあるのだろうか。

このことについて今日は時間もなくなったし、すこし前置きが長くなりすぎて既に1日分に相当する長文になってしまった。この続きは明日に書きたいと思う。是非明日のブログを読んでいただきたい。

(明日に続く)

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