認知症の症状については現在、大きく分けて中核症状と周辺症状に分けて考えられている。

即ち、記憶の障害・見当識障害・判断力の障害・実行機能の障害などに代表される「中核症状」と、徘徊や妄想・攻撃的行動・不潔行為・異食などに代表される「周辺症状」という区分である。

このうち「周辺症状」については過去において「問題行動」と呼んでいた。

しかしそれらの行動は介護者側の不適切な言動が起因するものも数多く、たとえ介護するものを悩ませる行動であったとしても、それはあくまで介護者側にとっての「問題」であり、認知症の高齢者自身は様々な混乱要因から生ずる「適応」という意味を含んだ行動であるという理解が進み「問題行動」という言葉を使わなくなった。

ところで最近、この周辺症状をBPSDと呼ぶべきであるという考え方が医療の現場を中心に広まっている。なんでも横文字はどうかと個人的には思うが、個人の価値観は抜きにして、その意味から呼称を検討する必要があるだろう。

BPSDとはどのような意味かということについて、人によっては「行動障害」を含んだ症状であるという人がいるが(つい最近聞いた、とある医師の講演でも「行動障害」という言葉を使っている)、それは明らかに間違った考えだろう。

なぜなら行動障害と言ってしまえば、それは認知機能の障害が原因でおこるさまざまな行動上の障害という意味になり、その行動には原因があるという考え方である。しかし認知症の人が起こす行動の原因は、認知機能障害であり行動自体が障害を受けているわけではなく、そもそもそれは認知症の方々にとっては適応行動ともいってよいもので、障害とはいえないからである。

BPSD(Behavioral and Psychological Symptoms of Dementia)とは、行動・心理症状という意味で、今、周辺症状といわれている行動には、徘徊や攻撃的行為などの「行動症状」と、妄想や幻覚・誤認などの「心理症状」の2面性があるという意味だと思う。

そしてそれの症状が現われる原因は、まず中核症状が背景にあって、それに加え何らかの要因により混乱が生じることにより、それがストレスとなり、不安感、焦燥感として現われるものであろう。

その具体的要因としては次のようなものが挙げられる。

1.身体的要因〜水・電解質異常。便秘、発熱など。
高齢者は特に水分を摂取しても体内細胞量が減少していることから細胞内液量が減少して脱水になりやすい。脱水は様々な混乱症状、不穏、興奮を引き起こす要素になる。また便秘は徘徊原因として特に多い要因で、便秘の不快感が認知症高齢者には何か原因か理解できないことによって、その不快感による混乱から「ここにいてはいけない」などの恐怖心が生ずることで引き起こされることが多い。発熱も同じ原因である。

2.心理・社会的要因
不安・孤独・ストレスの要因がプライドの喪失などで引き起こされることによる。認知症の職段階では特にいつもと違う自分を自覚することがあり、周囲の特別ではない反応も自分のことを馬鹿にしているなどと感じることで引き起る暴言など。トイレの場所がわからないことで起る失禁、それに対する周囲の無理解なども複雑に絡んで引きおこるパニック反応などもある。

3.環境的要因
”堙切な環境刺激(音、光、空間の広がりや圧迫感)
テレビの何気ない音が自分を攻撃する声に聞こえる場合もある。見ていないテレビ音や必要性の薄いBGMなどは消した方が良い場合が多い。また切れかかっている電球がついたり消えたりするだけで混乱からパニック症状を引き起こす場合がある。点滅電球はすぐ取り替えるべきである。さらに認知症高齢者の中核症状のひとつに「奥行き知覚の障害」があり空間認識が出来ないひとがいる。なんでもない場所にいても空間認識が出来ないことから圧迫感を感じ、壁を押し返そうとする行動などが見られる。こういう症状のある高齢者の前では早い動きは禁物であり、特に介護行為を行う際に近づく場合も、ゆっくりした動きに注意する必要がある。

⊃佑原因で起る様々な関係など
不適切ケア、不適切な関わり方で混乱を助長する場合。排泄の失敗の自覚がない認知症高齢者に排泄失敗をなじったり、過度に排泄感覚を確認することによって、認知症高齢者にとって介護者自身が脅威となってしまう事例など。まさに問題ケアの典型である。

こうしたことが要因となって引き起る行動症状、心理症状、であるからBPSDと呼ぶ・・・。

しかし・・・・。僕的には極めてわかりづらい。周辺症状でいいじゃないか、と言えば時代についていけないということになるんだろうか。

しかし同じような横文字の略語が多すぎる。僕にとっての混乱要素の最たるものはこの横文字略語である。ISDNとADSLだってどっちがどっちだったか迷うことがあるのだ。

横文字略語だらけでそのうち僕はパニック症状を呈すかもしれない。時代についていけないのだろうか。

しかし今年ノーベル賞をとった偉い人の中にも、外国語が嫌いで日本を離れないという人がいたし、さほど気にすることもないか。

なに?ノーベル賞受賞者と比べるなって。そりゃそうだが、たいした害にはならないから許しておくれ・・・。

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