(昨日の前編より続く。)

一昨日からこのテーマでブログを書いている。要旨はうまくまとまっていないかもしれないが、一応今日で一区切りをつけたい。

認知症の原因を画像診断等からきちんと特定し、正常圧水頭症等の「治る認知症」はその専門医に情報を送って適切な外科的治療をしたり、治らない中核症状に対してもその進行を抑えるような処方を出すだけではなく、介護支援の面でも認知症の原因と脳の障害部位から適切なアドバイスを送ることができる専門医が地域で中心的な役割を担うことで、地域ぐるみの認知症ケアのネットワーク作りは飛躍的に進む可能性がある。

しかしながら現状では、そうした専門医が地域で中核的役割を担っている地域は極めて少ない。

また専門医がいても、それらの医師が地域のすべての認知症高齢者の診断と治療を担うのは物理的にも不可能である。

認知症高齢者が地域で暮らしながら適切な支援を受けるためには、地域の中で様々な役割分担が必要になる。

認知症の症状が現われた場合、専門的に診断する中核的医療機関があり、そこの専門医は画像診断等から適切な情報を地域の様々なネットワークに送る役割に専念する体制が必要で、定期的な診断チェックは中核医療機関で行うとしても、日常的な症状対応の処方や管理は地域の「かかりつけ医」「主治医」が担い、それらの医師とケアマネジャーなどが連携して介護サービスを含めた在宅支援が展開されることが望ましい。

中核医療機関が診断も治療も日常の管理もすべて行うのであればこれは専門医が複数いても不可能である。中核医療機関の専門医とかかりつけ医の役割分担の意識がまず必要だろう。

今年4月の診療報酬で位置づけられた専門医療機関に対する、かかりつけ医療機関の情報提供料などは、この部分で「形式上」情報を書いて送って終わり、ではなく、実効性のある方法にしていく意識が医師の中にも必要になる。ここは医師会を中心に、そういうネットワーク作りに参加する意識付けをしていかねばならない部分である。

上述したことをまとめるとすれば、今後の地域医療は地域での中核医療機関は専門医による適切な診断と治療方針の助言指導を行う場と位置づけ、実際の健康管理は地域の「かかりつけ医」が行い、一定期間ごとに中核医療機関がその「評価」を行なうというシステムである。

そして「かかりつけ医」は医療面からだけ認知症高齢者をサポートするのではなく、認知症の症状の管理について、介護サービスをも含めた社会資源を医学的管理に結び付けてサポートするということが必須であるという意識が必要で、ここの調整の要の役割をケアマネジャーが担うシステムである。

これに関連して平成20年度診療報酬改定を見ると、退院時共同指導料の中でケアマネジャーと連携をすることが報酬上の評価とされている。(参考:入院中の保険医療機関の保険医が、当該患者の退院後の在宅療養を担う保険医療機関の保険医若しくは看護師等、保険医である歯科医師若しくはその指示を受けた歯科衛生士、保険薬局の保険薬剤師、訪問看護ステーションの看護師等(准看護師を除く。)又は居宅介護支援事業者の介護支援専門員のうちいずれか3者以上と共同して指導を行った場合に、所定点数に2,000点を加算する)。

このように在宅ケアにおいては介護サービスを調整する介護支援専門員の役割はより重視されてくる方向にある。同時にそのことは、認知症高齢者を含めた地域の高齢者の支援において介護支援専門員という専門知識と専門技術が求められるという意味であり、単に資格だけ持って知識や技術がつたない介護支援専門員は淘汰されていかねばならないことも意味している。

今後は、地域での「かかりつけ医」と介護支援専門員との連携が何らかの形で診療報酬と介護報酬の加算評価となることによって、その連携は進むであろう。報酬改定時にはこのことの検討を是非行ってもらいたい。

しかしそのためには本当の意味でケアマネジメントができるソーシャルワーカーとしての介護支援専門員が求められるということである。特に正しい認知症高齢者への対応を理解していると自信が持って言える介護支援専門員がどれくらいいるか、ということが現実的な問題になってくる。

責任は重たい。

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