勝駒 純米吟醸

宮崎県の東国原知事が宮崎県の位置を地図上で知らない人が多いことを「困ったことだ」と嘆いているニュースを見ていたとき、僕自身も宮崎には2度行っているのに、改めて九州のどこが宮崎だと問われれば答えることができないことに気付いた。

だいたいにして僕は子供の頃から「地理」という科目が苦手で好きでなかった。今でも四国の4県がどの位置かさえわかっていない。それよりも多い九州など、福岡がどこで、長崎と宮崎がどこかなど本当にわかっていないのである。

困ったことだと言われるかも知れないが、そこに行くときは地図のどのあたりかわからなくてもたどり着けるので、さほど問題だとも不便だとも感じていない。逆に(県と市の違いはあっても)九州や四国の人に限らず本州(こういう言い方もわかるかな?)の人々は北海道の札幌はどのあたりかは知ってはいても、登別の位置までわかる人は少ないだろう。温泉で有名だという程度の理解だろう。

まあさほど問題視しなくて良いと思う。

さて子供の頃、自分の住んでいる北海道以外の県の人で、年に1度だけ必ず欠かさずに訪れる人がいた。だからその県は子供の僕にとって北海道以外に最も馴染みのある県であった。

それは富山県である。

毎年、夏になると家にある薬箱の中身の補充に「富山の薬屋さん」が来て、紙風船をくれた。これがなぜか嬉しく、楽しみだったのである。いつの頃から家の薬箱の中身が「富山の薬」でなくなったんだろう。思い出せない。紙風船ももう何年も目にしていない。

しかしその馴染みの県である富山県の所在地も、日本地図上のどのあたりか、僕には曖昧なのである。

だが、その富山県に現在ではなかなか手に入りにくい「幻の酒」があることは知っている。

「富山に美酒あり」は呑み助の共通言語なのである。

なぜその酒が手に入りにくいのかといえば生産量が少ないのである。そしてその理由がその銘酒を生み出している蔵が、蔵人がわずか5人という富山で一番小さな酒蔵であるからだ。

これだけ人気のある酒であるから、蔵人を増やして蔵自体の規模を大きくして、今より大量に生産を増やすことは容易だろう。しかしそれをせず、5年の蔵人が手塩にかけて仕込んでいるのが今日紹介する「勝駒」である。

しかもこの蔵の凄さは蔵内平均精米歩合が48%という驚くべき数字が示している。この蔵で作っているほとんどの酒に大吟醸の冠をつけることも可能なのである。

画像で紹介している「勝駒 純米吟醸」も「大吟醸」として売ることができるものであるが、それをあえて大吟醸表示をせず純米吟醸として販売している。きれいな造りで、新酒のときは躍動感ある酸を持ち、熟成後はマイルドな米の味を醸す。香り・コクとも控えめに感じるが一口目はちょっと辛く、二杯、三杯と飲むうちに米の旨味が優しく広がる。ちょっとハードボイルドっぽい、これぞ美酒である。

舌に冷たさが感じられるように冷やして飲むのがお勧めである。

ちなみにラベルは、故池田満寿夫氏の書だそうである。

1.8リットル 4.620円。山田錦40%精米。

なお1.8リットル、5.943円の大吟醸酒は、14号酵母の特長である瑞々しい洋梨系のやさしい香味とすがすがしい酸味のバランスが抜群である。これも山田錦40%精米。

富山清都酒造場。

介護・福祉情報掲示板(表板)

(↓ランキング登録しています。クリックして投票にご協力をお願いします。)
人気blogランキングへ

にほんブログ村 介護ブログ

FC2 Blog Ranking