今日は職場には休みをもらっている。グループホームの外部評価委員として、訪問調査を行う日だからである。毎年3〜4回は外部評価に携わっている。

グループホームの外部評価は、昨年の介護保険法の改正で位置づけられた、あの悪評高い介護サービス情報の公表制度に伴う外部調査とはまったく異なるものである。

その目的は公表制度の外部調査委員が、自己評価の内容を書類上で正しいか否かを判断するのみでサービス評価を行わないのに対して、グループホームの外部評価はまさにサービス内容全般を見て「評価」を行うものである。調査時間も単なる書類チェックではないので、利用者とともに食事(昼食)をして話を聞いたり、ホーム内で実際の職員の動き等を見守ったりするので正味6時間近くはかかることになる。

歴史的にみれば、この評価事業は「お上のお達し」で始まった事業でなく、わが国で初期のグループホームの経営を行っていた先輩方が自ら「密室性が高い」といわれていたグループホームのデメリットを無くす試みとして発案されたもので、まさに現場から挙がった声により動き出して、後に制度化されたのが、この外部評価事業なのである。

よって、それは実地指導のように、基準違反がないか否かということを中心にした評価ではなく、基本的には運営基準はクリアしていて適切なサービスを行っていることを前提に、今行っているサービスより、もっと質の高いサービスに繋げる為には何が必要かを中心に考え、グループホームの「評価者」ではなく「応援団」としてホームの職員とのコンセンサスの上で、新たな「気付き」を促すために調査と話し合いを行い、改善点や新しい方法を見つける手助けを行うものである。

だからグループホームの外部評価委員は、あくまで利用者の視線に立った上で、ホーム職員との上下関係はなく、応援団で支援者であることを肝に銘じなければならない。

「指導監督者」ではないのである。

地域密着型サービスとなり、運営推進会議が義務付けられた後の外部調査は僕自身始めてであるが、基本的姿勢は昨年度までと変わりがないし、目的も同じである。しかし新たな介護保険制度上のルールなどの運用上の問題で、試行錯誤のような混乱が現場に生じているかもしれない。

そのときに、我々が表の掲示板で議論してきた日々の情報交換の中で生まれた知識も役に立つことになるし、今までも実際そういう例は数多くあった。

ところでグループホームの職員の皆さんに理解してもらいたいことがある。

それは外部評価のポイントは「何も指摘されない」ことではないということだ。

確かに自己評価がすべて「できている」であり、実際の介護サービスも質の高いケアサービスとして行われているとしても、だからといって外部評価委員の調査の際に「すべてできている。何も指摘事項はありません。」となるということは結果的に新たな「気付き」がなく、評価前のサービス以上のものが生まれる可能性が低くなるという意味でもあるのだ。

高いお金を払って、新しい気付きや、サービスの品質向上に繋がる助言がまったくないのであれば、これは単なるセレモニーであり、もったいなさ過ぎるのである。

だから僕がグループホームの外部評価でアドバイスできたとすれば、それは「今までのサービスが不完全であった」という意味ではなく、中からは気付かない点からサービスの質向上のヒントをもらった、と思ってほしいし、そういう意味しかない。

決して指摘事項があることは恥ずかしいことでもなければ、サービスの質が低いという意味ではないのである。むしろ何も指摘がない調査の際には「あの調査員、本当にわかっているのか?」と疑問視してみた方がよいであろう。

また外部評価委員として評価事業に関わってグループホームの職員の皆さんの「気付き」のお手伝いをする過程では、当然のことながら僕自身に多くの「気付き」が生まれることになり、これは自分自身の勉強になるし、仕事にも役立つ。

そして何より現場で本当に真摯に認知症高齢者の方々に関わっておられる皆さんの仕事ぶりから得られるパワーで僕自身が元気になることができるだろう。

本当にいつも感謝である。それでは出かけてきます。

介護・福祉情報掲示板(表板)

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