当施設は平成11年に50床の特養単独施設から、通所介護を併せ持つ、100床の特養(+12床のショート事業所を併設)として増改築を行った。

その際、ナースコールについて、広くなった管内で場所によっては、本体の音がなっても聴こえなかったりするということが想像されたので、ハンディナースシステムというPHSでコールを受けるシステムを導入した。もちろんそのもう一つの意味としては、利用者の生活がナースコール音が本体からなり続けることでかき乱されないということも含んでのものである。

このシステムはナースコール本体の会社とは、別個の無線システムで、本体に対応する無線システムを持つ企業は複数社あって、その中から現在のハンディナースシステムを選んだわけである。企業規模としても大きな企業である。

ハンディシステムの子機は普通のPHS電話機である。無線システム自体のトラブルというのは今まで特にないが、携帯電話でコールを受けているのと同じだから、この電話機自体のトラブルは結構ある。

それは機器自体の性能という問題ではなく、介護職員が持ち運んで介護にあたっているのだから、時に落としたり、あるいは水周りの周辺で介助している際に濡らしてしまったり、そのための故障ということがある。

修理できるものもあるが、精密機械だから、落下や水没の場合は、ほとんど修理がきかない場合が多い。不注意というより、介護現場ではやむを得ない状況でのこともあるし、常に持ち運びながら介護しているのでPHSとしての耐用年数は短くなるのはやむを得ない。

だから毎年、ハンディコールシステムのメンテナンスにかかる費用=PHS電話機の買い替え費用は必要経費である。

ところがである。

当施設で使っているハンディコールシステムの企業が、もう一つの大手企業と合併して新会社としてスタートした。その際に、現在のハンディコールシステムサービスから撤退するというのである。よって今後はこのシステムに関わる保守、修理、機器の提供も行わないというのである。

つまり今後は、無線システムは使えるがPHSが壊れても修理も新規購入もできないので、1台ずつ使えなくなって子機が減ってしまうというわけである。もちろんPHS電話機であればなんでも使えるということではなく、他社の無線システムの子機をこのシステム上で使えるわけでもない。

となれば早晩、ハンディナースとしての機能を失ってしまうわけである。コール対応の問題だから「仕方ない」では済まされない。

こうした状況が突然のアナウンスで知らされたわけである。企業が合併して違う社名になって、新たなものになったから、サービスも変わるということで、当施設においては9年経っているシステムといっても、まったく異常も問題もないシステムの変更が迫られているわけである。

ということで他社の無線システムに変えるためにまた数百万円の費用がかかることになるが、命綱としてのナースコールであるから、これはやむを得ないだろう。

しかしこういう数百万円の費用がかかる設備を商品にしている大きな企業が、企業自体がなくなるわけでもないのに合併した途端にそのサービスから撤退して、経過期間も設けず、メンテナンス等も一切行わないというのは問題ないのだろうか。

法律には触れないといっても企業倫理としては最低だろう。

「日※※株式会社」から「N※Cインフロンティア株式会社」に変わったこの企業の対応については大いに憤りを持っている。(※は伏字)

今後この企業と付き合うつもりは一切ないが、同社がもともと、こういう対応を行ったということを関係者は知っておいた方がよい。

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