介護保険制度改正で規定されている介護支援専門員の資格更新に関わる更新研修を今週月曜にすべて受講し終えた。

資格更新はまさに現場の介護支援専門員がその知識と技術を問い直されたという意味があり、都道府県の資格試験を合格しているだけでは不十分と断罪され、新制度ルール等の理解力が足りなかったり、ケアマネジメント技術が足りない介護支援専門員が実際いるということが問題視された。そこで有資格者のスキルアップを定期的に図る機会を作ったものといえる。

しかし、その研修内容はお粗末である。

もちろん制度改正後、このカリキュラムも設計途上であって完成されていないという面もあるんだろうが、講師の力量も様々で、意味のない内容も多い。演習もやりゃあ良いという問題ではないだろう。

今回受講した講義の中には、ほとんど講義の形を呈していない資料の朗読というものも見られた。書いてあることをただ読むだけなら、講師の下手な朗読を聞くより、受講者に資料を読ませてリポートでも提出させた方がましだろう。馬鹿馬鹿しいにもほどがある。

演習でも、その討議の意味を講師がうまく伝えられていなし、というより講師がその演習の内容を深く理解していないから、演習を行うグループのメンバーが想像して「体裁を整える」という意味のない演習になることがしばしばある。

例えば演習課題で「ここの事例を通して学んだことから一般化を試みる」というテーマで「こんな状態像の高齢者にはこんな課題があることを挙げて」→「そこから必要なアセスメントを考える」となっているものがある。

えっ?ケアマネジメントがケースマネジメントと言われていた時代から、これを研究している我々は、制度がひとくくりにしているのは高齢者一般とか障害者一般とかいうカテゴリーであるが、個々の高齢者や障害者は決して同じではなく、一般化する制度の中で個人に光を当てる為に、社会福祉援助技術を用いてサービスを展開するのがケースマネジメントの意味であると考えてきた。それをあえて個々のケースから一般化するという意味は何よ?

(講師の説明では例えば認知症の高齢者も個々により違いがあるという考えを一般化するという意味だとの苦しい弁明。そんな常識と、このテキストで示されている一般化は意味が違うとしか読めない)

しかも本来課題というものは個別のアセスメントの結果から抽出されるものであり、逆に高齢者の状態像から一般的に考えられる課題を取り出し、そこから考えられる必要なアセスメントを引き出してしまえば、例えば認知症の高齢者や身体障害が主訴である高齢者などのカテゴリーわけを助長して、そこから金太郎飴のような同じプランが大量生産される恐れが強いことを、この講師はきちんと自覚していない。きちんとした説明がないから誤解する受講生もいるだろう。

グループとしてそこは説明を求めたが、グループ内でもわからない説明(というより言い訳)をするのみで、全体会でもそのことには一言も触れない。せめてそういう指摘があったが誤解であるくらいは考え方として示してよいだろう。

演習にしても事務局からは盛り上がって見えるのかも知れないが、そこで語られていることは職場の情報交換に過ぎない事柄がほとんどで「気付き」という点では極めてお寒い現状である、という一面も見逃せない。井戸端会議がスキルアップに繋がるなんていうことはないだろう。

演習をあれだけ時間を割いて行うにしてはお粗末で、ただ時間をそれに割いているに過ぎない場面が多い。演習さえしておれば、新しい研修の形態、スキルアップに繋がる参加型研修ということにはならない。考え直さなくては。

それにしてもパワーポイントの資料ファイルを読み上げるだけの人がいるが、プレゼーションファイルの使い方を間違えていないか?非常に疑問である。

ただ主催側からすれば、内容はどうあれ、定期的にケアマネから受講料を徴収できる義務研修だから、毎年受講者を集める努力をしなくとも済む。きわめて売り手市場的なものになりつつある。

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