脳梗塞、脳出血、くも膜下出血等を総称して脳血管障害と呼ぶが、一般的には脳卒中と呼ばれることが多い。

昭和33年に疾病別死因順位が公表されるようになって以来、昭和54年までずっと日本人の死因の第1位であった脳卒中も、現在では癌、心疾患に続いて死因では第3位になっている。

ところが介護が必要となる原因の第1位は、今も脳血管障害(脳卒中)である。我々の施設において生活する方々の約7割の方も脳血管障害とその後遺症の方々である。

先々週、母がくも膜下出血で倒れ現在もICUに入ったままである。当分は週末に実家に帰り、週始めに登別に戻ることを繰り返す予定だが、そのことと関連して昔、脳卒中の予防薬というものが話題になったことを思い出した。

元号が昭和から平成に変わったばかりの頃の記憶であるから、かなり前の話である。

当時、相談員(生活指導員というのが正式名称であった)であった僕は、ある日、栄養士とともに施設長に呼ばれ、1枚の紙を渡され指示を受けた。

施設長曰く「昨日施設長会議で良い情報をもらった。1生に1回飲めば脳卒中にならないという飲み物があるそうだ。○○園では入所者全員にこれを飲んでもらってから一人も脳卒中になった人はいないそうだ。作り方がその紙に書いてあるから、うちの施設でも作って入所者全員に飲ませてくれ。」

僕の心の中〜。「はあ?1生に1回飲めば脳卒中にならない薬なんかあれば特許販売されてるだろう。嘘に決まっているではないか。○○園でいつ飲ませて一人も脳卒中になった人はいないと言ってるの?馬鹿馬鹿しい!!」

あくまで心の中でのつぶやきである。まだ若かった初々しい(?)頃である。僕の口から、そんなことは言えるはずもない。

そのときの栄養士の困った顔が今でも思い出される。

僕もそんなことを真剣に検討する気にもならなかったし、紙に書かれていた製法(?)も少し面倒だったので、手に入れられない材料があることを理由に、そのことを説明して、結局、それはうらむやにして、実際に試してみることはなかった。

前述したように、そのことを昨晩、突然思い出して、あの時、紙に書かれていた予防薬の作り方ってどんなだっただろう?と妙に気になった。確か梅干が材料に入っていたと思って、だめもとで「脳卒中 予防 梅干」と入力してネット検索してみた。

あるはずないなと思いながら検索画面を見ていると・・・それがあった。

うん、思い出した。確かに「ふきの葉」が材料の中にあったため、当時、その季節に、そんなものこの辺のどこ探してもないですよ、ということで作らない、試さない口実にした覚えがあるので、この方法に間違いない。

ちなみに探し当てたそれは「脳卒中で絶対倒れない予防飲み物」と紹介され、以下の作り方が書かれている。

〃寨顳姥帖頁鯡だけ) △佞(自生するチーパッパ)の葉の汁…小さじ3(生のふきの葉3〜4枚を刻んで磨り潰し、それをこした汁) 清酒…小さじ3(焼酎は不可) で瀋劼隠姥弔垢蠅弔屬靴燭發痢頁瀋劼韻砲靴峠世蕕くなったもの・土用干ししていない梅干でも可)

以上、上記の物を 銑い糧峭羹腓防ず入れ、できるだけ一品一品を入れるたび、よくかき混ぜること。※この飲み物は、一生に一度飲むだけでOK。

以上である。信じる人は一度試してみても害はないだろう。

ただ民間療法の特徴であるが、効果がなかった場合の保険がかけられている。この飲み物を飲んで脳卒中になってしまった場合でも「できるだけ一品一品を入れるたび、よくかき混ぜる」必要があるのに、それが足りなかったんだろうとか、製法上でいくらでも理由がつけられそうである。

しかしあらためて考えてみると、当時、こうした話題が施設長会議という場で大真面目に情報提供されていたという事実は面白い。ネット社会ではなかった頃、この手の情報がいかに貴重とされていたのかという証拠であるかもしれないし、こんなことが大真面目で論議されていた「おおらかで平和な老施協」の姿が垣間見えるのではないかと思った。

しかしこの飲み物を一生に一度飲むだけで脳卒中にかからないなんて、どうして信じ込めるのだろうか?それってすごく不思議である。闘わない時代の老施協の平和な会議の様子がみてとれる。

しかし、いざ母親が倒れてみると、効果がないと思うもの、怪しい民間療法でも、試してみればよかったかなと思うのも、これまた人情である。当時の喧騒を笑えるものではないと思いながら、回復を神に祈る日々を送っている。

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