恥ずかしい話ではあるが、先月、今月と続けて、道に事故報告書を提出する事態となった。

両者とも転倒事故で、先月の事故は、病状が悪化して長く寝たきり状態であった方の健康状態が回復してきたことから、離床訓練を続けていて、短距離では歩行器を使用した歩行が可能になっていたケースである。もちろん傍らに付き添いは欠かせない。

その日、ユニット内のデイルームで食事を終えた後、トイレ介助して、サービスステーションの中で休んでいただく為に誘導していた最中、サービスステーション内に椅子があるかどうか確認しようと、利用者さんに立ち止まってもらい、椅子を確認する際、一瞬利用者の傍らを離れた際にバランスを崩して転倒してしまった。

もともと人工骨頭が関節に入っていた方で、これが緩んだ可能性ありとして、数日間の入院になった。結果的には異常はなかったが、どのような状況であっても、一瞬であっても、歩行介助中に利用者の傍らから離れてしまったという本件の状況は介護上のミスであることは言い逃れができない。入院費用その他の経費はすべて施設負担として対応することにした。

もちろん家族は、主の状況をよくわかっていて、施設側の責任ではないとして、むしろ歩けないと思っていたところから、歩けるようにしてくれて、それがたまたま転倒に繋がったんだから費用を施設がもつ必要はないと言ってくれたが、どう考えても、この状況は施設側に非があり、責任は免れないので、施設の費用負担で対応した。

こういうミスは繰り返してはならず、もちろん全職員を対象に、もう一度歩行介助の際の注意確認や技術確認をやり直した。

そしてもう1件は、8/1の早朝の転倒で、大腿骨骨折入院に至ったものである。

しかしこのケースは施設として今後どのように対応してよいか正直、有効な手段が思いつかない転倒事例である。

対象者の方は下肢筋力低下がみられバランスを崩しやすく、歩行状態は安定していない。しかし認知症があり、そのことの理解が困難で、コールを押したり、支援を求めたりすることは不可能で、自分では歩くことに問題があると思っていないので、どこにでも自力で行こうとする。

実際、入所前にも自宅で何度か転倒しており、入所直前にも恥骨・肋骨骨折で入院したことがある。

当然のことながら、職員はその状況を理解して、常時見守りが必要だと感じているし、移動の際は必ず傍らについて見守り(体に手をかけるような支援が必要でないことの方が多い)を行うようにしている。

また夜、臥床後もおしっこに起きようとして転倒する危険があるため、排泄パターンをチェックして事前誘導に努めていた。特に早朝4時頃の排泄が多いということで、この際の声かけ誘導は確実に行われていたし、さらにベッド用のセンサーを使用して、起き上がったらナースコールが作動するようにもしていた。

しかしその朝の状況は、午前3時50分、夜勤者の声かけによりトイレ誘導を行ない(その際、排尿多量にあり)、自室に戻りベッドに臥床、入眠確認した。その後、午前5時10分 離床センサー反応あり居室に駆けつけるもカーテン越しに‘ドン’という音が聞こえ、自室ベッドサイドにて左側臥位に転倒してしまったというものである。

普段なら起きない時間に、夜勤者一人で対応している際、センサー反応とともに、ほぼ同時に駆けつけても間に合わなかった事故事例である。

このようなケースの場合、これ以上、どのような対応ができるのだろう。

本ケースは、施設側の介護上の責任はないとして、家族も納得し、入院費等の施設負担は行っていない。

今後は、午前4時前後の排尿誘導は継続し、その後は朝、覚醒して離床するまで頻回な見回りで情況確認を行う、という対応しかないように思う。しかしそれだとて転倒を今後完全に防ぐことができる方法であるとは言えないだろう。それに1フロア1人の夜勤者で対応している限り、頻回な見回りといても限界がある。

転倒がまったくない施設はあり得ないとは思うが、こうしたケースは本当に悩みが尽きない。転倒を防ぐ良いアイディアがないものだろうか・・。

ただひとつ言えることは、転ばない施設を目指すあまり「歩けない施設」「歩かせない施設」になってしまってはいけないし、車椅子を安易に使うことが当然としてしまってもいけないということだ。

それにしても困った問題である。

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