今日午前中に、関連施設の老健施設の増設に関わる地鎮祭に出席した。昨夜来の雨もあがって風もなく神事にふさわしい天候にも恵まれた。

日本の伝統であろうが、神事というのは厳かで、身がしきしまるような感覚が常にある。こういう伝統は我々日本人にとっては守り続けてほしいものだと思う。

ところで老健をめぐる状況は極めて流動的要素が強い。

老健の経営者の方は、しばらくこの推移を見つめながら長期的な経営戦略を立てなければならず、国の動向、地域のニーズ、療養型再編に伴う近隣地域の医療施設の動向等、他角度、多方面への目配りが必要になるだろう。

外来診療ができる老健が生まれる!!」の中でも考え方を示したが、転換型老健では外来診療ができるのに加えて、終末期の看取(みと)りにも対応し、夜間帯に看護職員を配置するなど、医療サービスを手厚くする方針も示された。

何度か指摘しているが、次期改正で介護療養型がなくなり介護保険施設は3施設にから2施設になるといっても、転換型老健と既存老健の違いは、新型特養と既存特養の違いよりもっと大きな違いがあるように思え、実質、介護保険施設は、特養・老健・転換型老健の3施設に再編されたという結果が見えてくるように思う。

しかも転換型老健は既存の老健より介護報酬や職員配置を手厚くした施設と喧伝されているが、その実態は、老健というより、既存の療養型の報酬や職員配置より低い基準の療養型施設が転換型老健と名乗りを変えただけ、という実態に近いのではないだろうか。

さらに問題が複雑なのは、既存老健がその影響を受けないはずがないということである。

すでに既存老健に関連するものとして、療養型削減の問題と絡めて、国は医療区分2の対象者のうち、「うつ状態」や「じょくそう」(床擦れ)など看護師による対応が可能とみられる患者については老人保健施設でみることが可能であるとの方針を示している。

これは何も転換型の老健だけの問題ではなく、今後、療養病床が削減される段階で、それらの施設から、これらの病状の対象者が既存老健にも移行する可能性が出てくるということである。

また看取り介護・ターミナルケアの報酬評価も転換型老健の問題にとどまらず、既存老健にもその可能性が模索されていくであろう。

そうすると、今現在老健が求められている在宅復帰機能、中間施設としての機能が今後どのように評価されていくのかという問題が出てくる。国の内部でも意見統一できていない部分であり、不透明な部分がまだたくさんある。

また、上記の病状の方の受け入れ、ターミナルケアの対応を考えたとき、当然、現在のマルメ「包括報酬」の問題が整理されなければならず、その延長線上には特養は、入所者の医療が別枠で算定でき、老健は内枠で施設負担という両者の差にもスポットが当てられてくる。これは大きな問題であろう。

だから実はこの問題は、特養関係者にとっても「関係がない」問題ではないのである。

老健経営者や関係者にとっては、より切実な問題で、経営・運営理念も変更が迫られてくるかもしれない問題である。どちらにしても、いましばらく国の動向を睨みながら、地域ニーズを的確に把握して臨機に対応できる柔軟な感覚と対応が必須である。

老健の既存の機能に固執して、わが道を行く、という戦略があってもよいとは思うが、地域によっては、それは危険なレールかもしれないと考えている。

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