1月25日に当施設で行われた実地指導の結果通知が先週届いた。
文書指導として以下の3点が書かれている。(注:社会福祉法人監査の文書指導ではない。意味はそれよりは軽い)要約せず全文を掲載する。
1.身体拘束に係る記録について
緊急やむを得ず身体拘束を行う場合には、その様態及び時間、その際の入所者の心身の状況、緊急やむを得なかった理由を記録する必要があるが、当該拘束時における様態や時間等の具体的な記録が行なわれていないので改善すること。(H11厚令39-11-5)
2.掲示について
施設内には、運営規定の概要、従業者の勤務体制、協力病院、利用料その他のサービスに資すると認められる重要事項を掲示する必要があるが、貴施設においては、それらの事項を冊子にして設置している状況にあり、掲示が行なわれていないことが認められたので、掲示すること。(H1厚令39-29)
3.苦情処理体制の掲示について
苦情に係る相談窓口、苦情処理の体制及び手順等当該施設における苦情を処理するために講ずる措置の概要について、施設内に掲示が行なわれていないことが確認されたので、掲示すること。(H12老企43-4.59-(1))
さて文書指導内容の考察と対策を次に記してみたい。
1について「緊急やむを得えない拘束」がいつも行なわれているわけではなく、現に今もないが、たまたまやむを得ず行なわれていた際の記録に一部不備が指摘された。もちろん未実施減算が適用されるような記録不備、基準違反ではない。
つまり拘束同意書など一連の手続きの書類はそろっていて拘束を行なった記録はあるのだが、個人ごとの支援記録に1日の中で、いつ拘束を行ない、それがやむを得ない状況で、いつそれを終了したのか、その際の利用者の様子、状況等はどうであったのか、拘束を行なわなくてよいという考察を常に行なっていたのか、という記録が曖昧であった、あるいは記載されていない部分がある、ということである。
当該ケースは、昨年1度2週間ほど拘束対応したケースであるが、重度認知症の方で、心疾患を患い、入院してペースメーカー埋め込みを行なった。本来なら状態観察のため入院継続が必要な状況であったが、認知症の周辺症状から継続入院が困難になって、施設に戻って、通院しながら経過対応していたケースであり、病状から一時的に酸素吸入が必要になったが、理解困難で酸素マスクを外してしまう行為が頻回にあったため、命にもかかわりかねない状況で、一時的にミトン対応したケースである。つまり酸素吸入時のみミトン手袋をはめてマスクを外さないようにすることを家族に同意を頂き対応したケースである。
しかしその時期の支援記録を読むと、なるほどその日のいつから、いつまでミトンを使ったか、そのときの利用者の表情や感情はどうであったかなどの記載が不明瞭である。
おそらく酸素をする時間にしか行っていない行為で、その時間もほぼ固定的で、かつやむを得ない状況ということで支援記録にまで詳しい状況を書かなくても「現場の職員は理解している」という意識もあったのであろう。状況も特に焦燥不安感がみられていないということで詳細を記録するような状況はなかった、という判断であったろうと思う。
ただ「緊急やむを得えない拘束」であっても常にしなくて良い方法を考えるべきで、指摘事項はもっともだと思った。これについては実地指導が行われた翌日に職員には次のように改善の文書を回覧した。
緊急やむを得ない身体拘束を行なった場合の記録について(連絡)
身体拘束廃止委員会において検討後、家族等の同意を得て緊急やむを得ない身体拘束を行なった場合は、当該拘束を行なっている期間中は毎日の日誌及び支援記録(個別ファイル)に拘束を行なった時間、拘束の内容、その際の利用者の状況(様態)について必ず記録を行なうこと。
同時に、当該拘束を中止できないか、常に考察を行なうこと。(←ここまでが連絡文書)
次に2と3の指摘についてである。これは冊子にしてファイリングしたものをホールの掲示板にかけてある。これは基準省令で定められた「掲示」には該当しないから改善しなさい、という指導である。
実は以前は全ての文書を掲示板に貼り付けていた。これなら「掲示」そのもので問題ではないはずである。しかし今回、それをやめてファイリングしたのには、それなりの理由がある。
まず掲示すべき文書の量の問題。
運営規定の概要、従業者の勤務体制、協力病院、利用料その他のサービスに資すると認められる重要事項、苦情に係る相談窓口、苦情処理の体制及び手順等当該施設における苦情を処理するために講ずる措置の概要。これらを全て掲示し、制度改正で変わった部分を付け加えたりしていく過程で、掲示板に張り切れなくなった。量が増えれば縮小しても貼り付けてくださいというが、元文書でさえ細かい文字を、さらに縮小したら、読みづらいだろうなあ、と思う。
それから「家庭的雰囲気のしつらえ」としての問題。
生活空間としての食堂やホールに、これを掲示板一杯に、さらにそこからはみ出して掲示しておくことは、どうしても生活施設としての雰囲気を壊してしまう。違和感が拭い去れないのである。
公開の方法はファイリングで充分ではないか?と個人的には思う。
自分の家庭の居間に文字がぎっしり詰まった説明文などが壁一面に貼られていたとして、くつろいで食事ができる場所といえるんだろうか。落ち着ける場所になるんだろうか。廊下だってしかりだろう。
サービスの質の向上を図るのも基準を守る目的であるのだから、このあたりの指導基準はもっと柔軟に考え直すべきではないかと思っている。
ただこれは指導担当者の問題ではなく、基準の問題であり、国レベルでそこを考えてもらわねばどうしようもないことなのであるが・・・。
介護・福祉情報掲示板(表板)
文書指導として以下の3点が書かれている。(注:社会福祉法人監査の文書指導ではない。意味はそれよりは軽い)要約せず全文を掲載する。
1.身体拘束に係る記録について
緊急やむを得ず身体拘束を行う場合には、その様態及び時間、その際の入所者の心身の状況、緊急やむを得なかった理由を記録する必要があるが、当該拘束時における様態や時間等の具体的な記録が行なわれていないので改善すること。(H11厚令39-11-5)
2.掲示について
施設内には、運営規定の概要、従業者の勤務体制、協力病院、利用料その他のサービスに資すると認められる重要事項を掲示する必要があるが、貴施設においては、それらの事項を冊子にして設置している状況にあり、掲示が行なわれていないことが認められたので、掲示すること。(H1厚令39-29)
3.苦情処理体制の掲示について
苦情に係る相談窓口、苦情処理の体制及び手順等当該施設における苦情を処理するために講ずる措置の概要について、施設内に掲示が行なわれていないことが確認されたので、掲示すること。(H12老企43-4.59-(1))
さて文書指導内容の考察と対策を次に記してみたい。
1について「緊急やむを得えない拘束」がいつも行なわれているわけではなく、現に今もないが、たまたまやむを得ず行なわれていた際の記録に一部不備が指摘された。もちろん未実施減算が適用されるような記録不備、基準違反ではない。
つまり拘束同意書など一連の手続きの書類はそろっていて拘束を行なった記録はあるのだが、個人ごとの支援記録に1日の中で、いつ拘束を行ない、それがやむを得ない状況で、いつそれを終了したのか、その際の利用者の様子、状況等はどうであったのか、拘束を行なわなくてよいという考察を常に行なっていたのか、という記録が曖昧であった、あるいは記載されていない部分がある、ということである。
当該ケースは、昨年1度2週間ほど拘束対応したケースであるが、重度認知症の方で、心疾患を患い、入院してペースメーカー埋め込みを行なった。本来なら状態観察のため入院継続が必要な状況であったが、認知症の周辺症状から継続入院が困難になって、施設に戻って、通院しながら経過対応していたケースであり、病状から一時的に酸素吸入が必要になったが、理解困難で酸素マスクを外してしまう行為が頻回にあったため、命にもかかわりかねない状況で、一時的にミトン対応したケースである。つまり酸素吸入時のみミトン手袋をはめてマスクを外さないようにすることを家族に同意を頂き対応したケースである。
しかしその時期の支援記録を読むと、なるほどその日のいつから、いつまでミトンを使ったか、そのときの利用者の表情や感情はどうであったかなどの記載が不明瞭である。
おそらく酸素をする時間にしか行っていない行為で、その時間もほぼ固定的で、かつやむを得ない状況ということで支援記録にまで詳しい状況を書かなくても「現場の職員は理解している」という意識もあったのであろう。状況も特に焦燥不安感がみられていないということで詳細を記録するような状況はなかった、という判断であったろうと思う。
ただ「緊急やむを得えない拘束」であっても常にしなくて良い方法を考えるべきで、指摘事項はもっともだと思った。これについては実地指導が行われた翌日に職員には次のように改善の文書を回覧した。
緊急やむを得ない身体拘束を行なった場合の記録について(連絡)
身体拘束廃止委員会において検討後、家族等の同意を得て緊急やむを得ない身体拘束を行なった場合は、当該拘束を行なっている期間中は毎日の日誌及び支援記録(個別ファイル)に拘束を行なった時間、拘束の内容、その際の利用者の状況(様態)について必ず記録を行なうこと。
同時に、当該拘束を中止できないか、常に考察を行なうこと。(←ここまでが連絡文書)
次に2と3の指摘についてである。これは冊子にしてファイリングしたものをホールの掲示板にかけてある。これは基準省令で定められた「掲示」には該当しないから改善しなさい、という指導である。
実は以前は全ての文書を掲示板に貼り付けていた。これなら「掲示」そのもので問題ではないはずである。しかし今回、それをやめてファイリングしたのには、それなりの理由がある。
まず掲示すべき文書の量の問題。
運営規定の概要、従業者の勤務体制、協力病院、利用料その他のサービスに資すると認められる重要事項、苦情に係る相談窓口、苦情処理の体制及び手順等当該施設における苦情を処理するために講ずる措置の概要。これらを全て掲示し、制度改正で変わった部分を付け加えたりしていく過程で、掲示板に張り切れなくなった。量が増えれば縮小しても貼り付けてくださいというが、元文書でさえ細かい文字を、さらに縮小したら、読みづらいだろうなあ、と思う。
それから「家庭的雰囲気のしつらえ」としての問題。
生活空間としての食堂やホールに、これを掲示板一杯に、さらにそこからはみ出して掲示しておくことは、どうしても生活施設としての雰囲気を壊してしまう。違和感が拭い去れないのである。
公開の方法はファイリングで充分ではないか?と個人的には思う。
自分の家庭の居間に文字がぎっしり詰まった説明文などが壁一面に貼られていたとして、くつろいで食事ができる場所といえるんだろうか。落ち着ける場所になるんだろうか。廊下だってしかりだろう。
サービスの質の向上を図るのも基準を守る目的であるのだから、このあたりの指導基準はもっと柔軟に考え直すべきではないかと思っている。
ただこれは指導担当者の問題ではなく、基準の問題であり、国レベルでそこを考えてもらわねばどうしようもないことなのであるが・・・。
介護・福祉情報掲示板(表板)


感動の完結編。

やはり、個人の支援記録にも記載が必要なんですね。昨年11月に行われた私の施設での県の監査では、拘束の記録は、同意書・月1回のモニタリングの記録などがそろっていれば、毎日拘束を行っていても、その記録は必要ないといわれました。それでいいんだろうかと思いましたが・・・。