共同通信社配信の奇妙なニュースが10/12の日に各新聞社より報道されている。

その内容は「4月以降、2000年度の介護保険制度導入後、前年同月比で初めて3カ月連続で減った〜4月から要介護度が軽い人に対する家事援助の利用を制限、その効果が早くも表れた格好だ。」

おそらくこの記事を書いた記者は、国の関係者の発言をもとに原稿を書いたんだろう。するとここに国の本音が見えてくる。

家事援助の制限は給付費分科会では、不適切な家事支援が高齢者の自立機会を奪い、機能低下に繋がるのではないか、として問題になったものであるが、実際に制限を行う理由は「自立支援」ではなく「単なる給付費制限」であるということだ。

だからこの記事でも「家事援助の利用を制限、その効果が早くも表れた」となっている。

今後、この制限が実は、高齢者の必要な生活支援の制限になっていて自立支援の視点からは「間違っている」という結論がでたとしても、それは無視されるという意味である。

現に給付費が抑制されているのだから、その効果としてみれば正しい改革だということになってしまうという意味だ。

ひどいなあ。

そもそも給付費の削減は、予防サービスに移行した人が多くて、実質、支給限度額が減っていること、定額報酬のサービス利用による抑制効果、介護給付の家事援助が1時間以上は報酬上の上乗せがない、などが原因だろう。

定額報酬による必要性を考慮しない一律の回数制限も報告されている。

中には包括支援センターの職員が率先して国が目安として挙げた標準回数を「神託」のごとく厳守するように指導している例もある。

馬鹿じゃないか。少なくとも包括支援センターに配属される専門職としては情けのない「なんちゃって職員」としか考えられない。

精査すれば本当に利用者にとって必要な支援さえも制限されたから給付費が減ったといえる可能性もあるのだ。そのことの検証がより重要なはずではないか。

そういう意味でも、この報道が、3月までの家事支援があたかも不必要な過剰サービスと言っているがごとき印象を与えるのは問題で、報道機関の見識の低さを露呈しているものといえるだろう。

自立支援って何よ、生活支援って何よ、このあたりの視点に欠ける分析は、この国の福祉の将来像を著しく歪めたものにしてしまう可能性がある。

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