施設では要介護更新認定に関わる認定調査を代行して行なうことが多い。

本来、これは各保険者で行なうべきであると思う。

施設に代行調査を依頼する場合も、施設側が要介護度を重たい方に誘導する結果にならないかなどのチェックをきちんと行なわなければ問題があると考えている。

また業務負担として考えても代行調査を行なうことは決して歓迎していない。現場はそんなに暇ではないのである。

しかし利用者の状況をわずか数時間の調査で正確につかむのは大変だろうし、各地域に分散して入所しているすべての施設利用者の調査を保険者が自ら行なうのは無理だろう。その事情もわかるので協力することはやぶさかでない。

また保険者の担当者に調査協力する手間や時間を考えると自分で行なった方が手っ取り早い、ということもあり、本意ではないが毎年、多くの調査代行を行なっているのが現状だ。

しかし、その手間が業務上、余り大きくなっては問題なので、なるべく省力化を図りたいと考え、当然、調査票などはPCソフトなどで管理したり、データもデジタル管理している。

調査票も、状態変化があった項目のみ、入力しなおせば帳票はそれに応じてプリントアウトできるので、手作業とは大きな違いがある。

ところが、である。

いくつかの保険者では、この調査票の書式を自らのPCソフトに対応する帳票で指定してくる場合がある。

それも細かいマークシート書式を求めてくる保険者がある。これには困ってしまう。

施設の対応書式などお構いなしに、マークシートを記入してくれと言う。

本来それは違うのではないか?

共通書式が定められているのだから、それを提出して、保険者の判定ソフトにそれを入力する方法がマークシートであれば、マークシートの帳票に転記するのは保険者の職員の仕事だろう。

必要な調査はきちんと行なっているんだ。それ以上のものを求められる筋合いではないと思う。

特に北海道内でも、恵庭市の帳票などは最悪だ。

マークシートの調査票のほかに、同市独自の調査票の両方の提出が「必要である」と施設側に押し付けてくる。

我々がみなれた調査票ではなく、ご丁寧に前回調査結果を示し、その横に今回調査結果を記入するものだ。

概況調査票の必要事項は両者に同じ事を書き入れねばならない。実質、概況調査票と基本調査票が2枚である。

何のためにこのような負担となる書式にしているのか。

普通に考えれば、マークシートでない方の調査票のみを代行調査員に書いてもらって、マークシートの方は市の職員で記入するのが当たり前だろう。

だってこれって一時判定ソフトに入力するためのものではないか。市の職員の仕事まで調査代行者に押し付けるのが当たり前という感覚なんだろうか。

調査票だけで良いでしょう、と連絡しても「基本的には両方の記入をお願いします」だとさ。

何が基本なんだ!!

と、今日も納得行かないまま、調査票を作っている。しかし提出の際には、今後、書式指定がある場合は代行調査を受託しません、という一文をつけようかなと考えている。

介護・福祉情報掲示板(表板)