masaの介護福祉情報裏板

介護や福祉への思いを中心に日頃の思いを綴ってみました。表の掲示板とは一味違った切り口で、福祉や介護の現状や問題について熱く語っています!!表板は業界屈指の情報掲示板です。

広島市の介護支援専門員窃盗容疑事件が招くもの

今現在インターネットで、「ケアマネ殺人事件」と検索すると、今年6月に埼玉県川口市で女性ケアマネジャーが利用者宅で殺害された事件しかヒットしない。

しかしそれ以前に同じワードでネット検索した際にヒットしたのは、ケアマネジャーが殺人の加害者となった2001年に和歌山市で起きた事件であった。

介護保険制度が始まってわずか1年後に起きたそのショッキングな事件を、今現在記憶している人は何人いるだろうか・・・そもそもそんな事件があったことを知らずにケアマネジャーの仕事に就いている人も少なくはないだろう。

ということでその事件を振り返ってみよう。

2001年4月3日、介護保険の居宅サービスを利用していた被害者を、ケアマネジャーが殺害した事件は和歌山市新雑賀町で起きた。殺害されたのは元旅館経営の75歳の男性で、犯人はこの男性の担当ケアマネジャーであった37歳(当時)の男だった。

逮捕されたケアマネジャーの男は和歌山県警の調べに対し、「被害者に借金を頼んだが断られ、 かっとなって殺した。」と自供し、さらにその際に金を強奪しており、「被害者から奪った預金通帳を使って引き出した約75万円について 、約50万円を借金の返済に充てた。」 などと供述したものである。

居宅介護支援事業所のケアマネジャーという立場の者が、担当した利用者に対して強盗殺人という重罪を犯すというこの事件が、介護業界全体に与えた影響は決して小さなものではなかった。

この事件の後、全国各地で居宅ケアマネが利用者宅に訪問しても、玄関先から家にあがらせてくれなくなったとか、そもそも玄関のドアを開けてくれないといったケースが数多く報告され、ケアマネジャーという職種そのものへの不信感が広がった。

たった一人の犯した犯罪でも、その卑劣な行為によってケアマネジャー全体の信頼性が大きく揺らいだのである。そうした不信感を拭い去り、信頼を取り戻すのに多くの時間を要したのである。

それと同じくらい、ケアマネジャーの信頼を揺るがす可能性のある事件が先日起こった。
広島市のケアマネがキャッシュカードを不正に入手して窃盗
広島市西区己斐上の介護支援専門員の男(42)が、2024年10月から約1年8か月の間、ケアマネージャーとして出入りしていた住宅から、キャッシュカードを不正に入手して、金融機関のATMから17回にわたって現金合わせて620万4000円を引き出して盗んだ容疑で逮捕されている。警察の調べに対し、男は「間違いありません」と容疑を認めているということだ。

この事件は、7月上旬にカードの名義人らが警察署へ「お金が減っている。覚えのない出金がある」などと相談に来たことから、防犯カメラを調べるなどし、男を特定したことで発覚した。

窃盗という犯行であるが、高齢者の虎の子ともいえる財産を搾取するという行為は、高齢期の人生を奪い取るという意味にも等しい。そういう意味では2001年の殺人事件と大差のない卑劣な犯行と言えるだろう。

このことに関し、広島県介護支援専門員協会が声明文を出し、それに続いて日本介護支援専門員協会も声明文を出しているが、信頼回復の道程は険しいものと言えるだろう。

全ての介護関係者は今一度襟を正して、介護サービス利用者は介護事業にとって、なくてはならない大切なお客様であるという意識を再確認する必要があるのではないだろうか。
※身体拘束・虐待防止研修〜在宅の「SOS」を見逃さない!チームで支える権利擁護と家族支援〜を9/10(木)14:00〜15:00に無料オンライン配信します。
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※メディカルサポネットの連載、「菊地雅洋の一心精進・激動時代の介護経営」の第21回連載記事が9/3に更新アップされました。
菊地雅洋の一心精進・激動時代の介護経営〜Vol.21
今月のテーマは、「住宅型有料老人ホームの登録制という改正の影響〜ケアプラン有料化やみなし指定、生活相談員配置など制度改正の主要論点を解説〜」です。ぜひ参照ください。

※CBニュースの連載・快筆乱麻!masaが読み解く介護の今(128)が8/31更新アップされています。
快筆乱麻masaが読み解く介護の今
今月のテーマは、「ケアマネを守る利用者との適度な距離感」です。是非そちらも参照ください。
※筆者の講演予定はこちらからご覧ください。講演依頼はあかい花公式Web右上の✉をクリックしてお気軽に相談・お申し込みください。

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有料老人ホームを巡る諸問題

2027年度の介護保険制度改正・介護報酬改定の大きなテーマの一つは住宅型有料老人ホームの在り方である。

住宅型有料老人ホームの登録制、登録型受託ホーム利用者のケアプラン有料化、それに伴う相談支援の新類型創設、既存の居宅介護支援事業所の新類型のみなし指定・・・住宅型有料老人ホームは、かつてないほどの変革の波を被ることになる。

株式会社マイナビが運営するポータルサイト・メディカルサポネットの連載、「菊地雅洋の一心精進・激動時代の介護経営」の第21回連載記事では、その改革についての具体的内容、それに関連した課題や問題点を総合的にまとめて論評してみた。
菊地雅洋の一心精進・激動時代の介護経営〜Vol.21
是非、「(第21回)住宅型有料老人ホームの登録制という改正の影響〜ケアプラン有料化やみなし指定、生活相談員配置など制度改正の主要論点を解説〜」を参照いただきたい。

この他、有料老人ホームを巡っては、併設されている居宅介護支援事業所がホーム利用者を囲い込んでケアプラン作成することの批判が強まっており、同一建物減算の強化などが議論の俎上に上っている。

また訪問介護について、有料老人ホーム等の集合住宅に併設されている事業所と、地域の利用者宅を一軒一軒訪ねる事業所とでは採算性が大きく異なることが問題として取り上げられ、訪問介護の次期報酬単価については全国平均の収支差率だけで現状を捉えず、立地や規模、事業形態といった個々の特性に着目して地域型と併設型のメリハリが検討されている。

これによって有料老人ホーム併設型の訪問介護費は、マイナス改定もあり得ると言えるかもしれない。

その様に大変革を迎える有料老人ホームであるが、そうした施設のトップが許されない犯罪を犯し起訴されるというニュースが流れてきた。

岐阜市芥見の有料老人ホームの施設長・倉知裕子容疑者(48)が、去年9月から今年2月の間に、同じ入居者の男性のキャッシュカードを使い15回にわたって計750万円を引き出した窃盗の罪で、8月31日に起訴された。さらに同容疑者は去年4月、女性職員(56)とともに、施設に入居する男性から預かっていたキャッシュカードを勝手に使い、現金50万円を引き出した疑いが持たれており、この56歳の女も起訴された。

有料老人ホーム入所者は、そこは自分の人生の最後の住み場所であると考えている人が多い。そこを選び住まいとするという判断の中には、その経営母体や施設長などの管理責任者が信頼できるという考えも含まれているはずだ。

入所者の財産を搾取するという行為は、そうした信頼を裏切る卑劣極まりない行為で、人として許されざる行為である。

介護事業を巡っては、カスタマーハラスメントが問題視され、毅然とした顧客対応を求める声も高まっている。8/28の介護給付費分科会では、介護従事者がカスハラを受けるケースを、サービス提供拒否の「正当な理由」と国が明確に示すようにすべきではないかという考え方が議論の俎上に上っている。

しかしそれもこれも全て、介護事業者が真摯に利用者対応していることが前提である。顧客に対して契約に基づいた適切なサービスができない者が、カスタマーハラスマント対策が重要だと訴えても、「どの口が言っているのだ」と笑われて終わりだ。

そもそもこのような事件が介護事業者内で繰りかえされることによって、世間から「介護事業は必要悪」だという声が挙がりかねない。大多数の介護事業者は適切なサービス提供を行い、不正や犯罪とは無縁だと云っても誰も信じてくれなくなる。

その様な状態にしてはならないのである。そのような介護があってはならないのである。
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物価高に対応したプラス改定は実現するか?

来年度の介護報酬改定については、社会保障審議会・介護給付費分科会での議論が進行中である。

果たしてその議論は、物価高を反映した基本サービス費の大幅な引き上げにつながるであろうか。

先に閣議決定した骨太の方針2026には、来年度の介護報酬改定に関連して、「多職種と遜色のない処遇改善の実現を図る」と明記し、なおかつ、「物価の変動に適切に対応する」と書かれている。

これをそのまま受け取ると、介護職員等処遇改善加算の更なる引き上げはおこなわれるだろうし、インフレ対応やサービス提供コストの膨張を考慮したプラス改定も間違いのないところだと読める。

しかし骨太の方針にはそのほか、「現役世代の保険料率の上昇を止め、引き下げていくことを目指す」や「社会保障負担率(※社会保険料負担(事業主拠出含む)÷国民所得)について2027年度の負担率を2025年度比で上昇させない」といった、社会保障費の抑制につながる方針も明記されているのだ。

積極財政派が主流を占める現政府・内閣がそのどちらに大きく舵をとるのかはいまだに不透明だ。

しかも財務省は、令和7年度介護事業経営概況調査結果の概要(令和6年度決算)の数値を根拠に、介護事業者がもうけ過ぎであるという主張を変えていない。

その様な中で、全産業平均より所得が低いとされる介護職員等の給与改善につながる処遇改善加算の上乗せは間違いなく実施されるだろう。ただしそれが全産業平均所得と並ぶ所得レベルまで引き上げられる可能性は極めて低い。

そして物価高対策については、介護事業関係者が期待したものとはかけ離れたものになるのではないかと懸念する。

それというのも、今年8月に行われた介護保険施設の食費基準額の変更結果が、あまりにも実態とかけ離れたものであったからである。食材料費の高騰を受けて行われた食費基準額は、1日あたり1,445円から1,545円の引き上げに終わっている。

米価格をはじめとした食材料費の高騰は、とてもではないか100円/日のアップで対応できる額ではないだろう。しかし国はその額が総務庁統計局の家計調査の結果であり、根拠ある額であるという・・・。

国が抱えるビッグデータは、介護事業者からすればブラックボックスだ。それが正しくないという根拠を持たない事業者は、国が根拠としたデータに基づく金額であれば受け入れるしかないのである。

よって次期介護報酬改定では、全産業平均より月額8万円の差があると云われる介護職員等の給与改善のために処遇改善加算はそれなりに大きな額の引き上げがされると思うが、物価高対応の経費を含めて基本サービス費が大幅に引き上げられるという期待はしない方が良いと思う。

その為に国の施策の方向を見誤らず、その延長線上にある加算をとり逃さないことが重要である。

特に2巡目の議論に入った介護給付費分科会では今後、居宅介護支援事業所も含めた訪問・通所サービスでの生産性向上加算新設議論が行われることになっている。

ケアプランデータ連携システムの使用は当然としたうえで、ICTやAIツールなどの活用により、在宅領域でも介護DXによる生産性向上がより強く求められてくるのである。

そのため今週金曜日(9/4)に配信する無料視聴できるオンラインセミナー、「次期介護報酬改定の方向性と介護事業者が取るべき経営戦略」では、報酬改定の方向性と生産性向上の取り組み事例について詳しく解説する予定だ。
次期介護報酬改定の方向性と介護施設が取るべき経営戦略
まだ申し込みは受け付けているので、申し込みがお済みでない方は文字リンク先を「クリックして、申し込みフォームに記入・送信いただきたい。

今得ておくべき情報を解かりやすく伝える予定なので、是非視聴願いたい。
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国が予算付けするケアマネ安全策は実効性があるのか

厚労省の2027年度予算の概算要求額は36兆5.803億円となっているが、このうちケアマネジャーの安全確保や防犯対策に49億円を計上しているそうだ。

特定職種の安全確保と防犯対策に、厚労省がこれほど大きな予算要求するのはかなり異例のことかと思うが、その理由は6月に埼玉県川口市で女性ケアマネジャー(63歳)が訪問先の住宅で、利用者の息子に首を切られ殺害された事件が起きたことが最大の理由だろう。
川口市女性ケアマネジャー殺害事件
仮に49億円という予算がそのまま認められたとして、それはどのような形で使われ、ケアマネを護ってくれる結果につながるというのだろうか。

おそらくその予算は、利用者宅に複数名で訪問する場合の経費や、防刃チョッキの購入費など、介護保険最新情報Vol.1508で通知された「介護支援専門員等の在宅介護従事者の安全確保の徹底」策に沿ったものとなるのだろう。

だが49億円もの予算をつけて対策を講じても、それがケアマネジャーの身の安全を保障してくれるにかは大いに疑問だ。勿論それらの対策はまったく無効だとは云わない。

ハラスメントや暴力等への対応を、担当ケアマネジャーだけに任せることなく、事業所全体の問題としてとらえ、管理者が中心となって組織全体で早めに問題共有し対策を講じねばならないことはその通りだ。

そしてケアマネジャーが「少し怖い」「一人で訪問するのは不安」「家族の言動がエスカレートしている」と感ずること自体が重要なリスクサインであるのだから、その際には管理者が居宅ケアマネに同行して訪問するのことも対策として有効になる場合もあるだろう。

だが複数訪問で狂気の暴力をすべて防ぐことができることあり得ず、いたずらに被害者を増やしかねないという一面を忘れてはならない。

むしろケアマネジャーが危機感を感じたケースは、迷いなく訪問面接を中止し、訪問面接を行わずとも基準違反とならない「特段の事情」とすべきだろう。

そもそも事前に対策を講じて、安全策をとることができるのは、危険性を察知できるケースのみである。6月に起きた川口市の被害者ケアマネジャー―は、そのような危険性を察知しておらず、利用者宅に訪問することに何の不安も持たない状況で、ある日いきなり襲撃を受けたのである。

よって今後対策される安全措置を講じたとしても、川口市で起きたような事件は起こる可能性が高い。

そうであるからこそケアマネジャー自身が日ごろから自分の身をできるだけ危険にさらさないためには何をすべきかを、事業所全体で検討・協議していかねばならない。

その方策の一つをCBニュースの連載・快筆乱麻!masaが読み解く介護の今(128)に更新アップしている。ということで今月は、「ケアマネを守る利用者との適度な距離感」というテーマ記事を書いたので、是非そちらを参照いただきたい。
快筆乱麻masaが読み解く介護の今
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了見の狭さは身を誤らせる

去る8月13日、埼玉県朝霞市の通所介護事業所に勤めていた65歳の介護職員の男が、お泊りデイを利用していた85歳の男性利用者に殴る蹴るの暴行を加え怪我を負わせたとの容疑で逮捕された。

容疑者は男性のトイレを介助する際に、「言うことを聞かない相手にむかついた」と犯行動機を述べているそうだ。

犯行のあった通所介護事業所は24時間365日対応が売りで、容疑者は夜勤専門で週1日程度勤務する介護職員だったそうで、同僚からは、「可もなく不可もない普通の職員といった印象。」とみられており、言葉遣いが乱暴だったり接し方が手荒だったことはなかったと云われている。

だがプライドの高さが目立っていたようで、自称・介護キャリア20年を自慢にして自らプロ介護士と名乗っていたらしい。さらに、「こうあるべき」という思い込みが強い様子がうかがわれていたという。
了見が狭い介護職員はゴミ
容疑者は認知症の人が日課で決められた行動をとらず、決まった時間に食事をとらないことも許せない様子であったそうだ。そのため他の従業員からは、「頭が固い」と評価されていたようである・・・それは介護という職業に不向きな性格と言えるのではないのか。

今後、同じような暴力事件を引き起こさないためには、通所介護事業所の教育・指導の在り方を検証しなおさねばならない。

キャリアの驕りともいえる感情を持つ者にどう対処・指導するのか、週1度の夜勤専門職という職種への教育は十分であったのか、そもそもそうした就業形態を認めてよいのかなどの検証が必要だと思う。

それにしても厄介なのは「人間のプライド」というものだ。年を重ねるごとに、そうしたプライドは頑迷固陋(※頑固で正しい判断ができない・かたくなで物の道理にくらい)に繋がり、多様な価値観や他者の行動原理を認め難いものとなってしまう。

それは対人援助という職業にとって、最も邪魔で必要ない考え方だ。

自分を律するために自分を縛るルールを持ち、それを頑なに護ろうとすることは認めるとしても、そのルールを他人に当てはめ、自分と同じようにそのルールに従わせようとする考え方はあってはならない。

ましてや介護という職業は、それぞれ違った感情・価値観を持つ人間に相対する職業であり、様々な感情と価値観を否定せずに受容するところからスタートする職業である。

そう考えると本件の容疑者は、介護の職業に就いてはならない性格の人であったと思われ、そういう人物を管理職等の眼が届きにくい週1回の夜勤業務のみという形で雇用したことが重大な結果に結びついたとも云えなくもない。

本件が起きた介護事業所は、そうした点を十分検証し、暴力事件を個人の責任として終わりにせず、組織で犯罪防止に努めることはできなかったことを反省しなければまらない。それは道義上の責任として必要不可欠だろう。

それと共に全ての介護関係者は、本件から教訓を得ておく必要がある。それは多様な感情と価値観に向かい合う対人援助のプロが了見が狭い状態に陥ったとき、それは対人援助のプロとして失格の烙印を押されるにとどまらず、人生を踏み外すという自身の身を誤らせる結果に繋がってしまうのであるという教訓だ。

「自分はこうありたい」「これだけは大切にしたい」という思いは大切にせねばならないが、くれぐれもその考えを他者に押し付けようとしてはならない。

そもそも介護サービス利用者は、教えられるために介護サービスを利用しているわけではない。それらの人々は、暮らしの豊かさを求めて介護サービスを利用する人々であり、我々にとってのお客様であることを忘れてはならないのである。
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勉学の秋・・・だよね。

北海道の小中学校は23日の日曜日までが夏休みのところが多く、今週から2学期が始まっている。

そんなふうに時は確実に流れ季節が変わっていく。いよいよ来週は暦も9月に替わる。

ところで僕個人の感想で言えば、北海道の9月は1年の中で1番良い季節ではないかと思っている。特に僕が住む登別市は、夏は雨模様・曇り空の日が多いが、9月は秋晴れのさわやかな青空が広がる日が多い。日中でも涼やかな風が吹いて過ごしやすくなる。

何より山の幸や海の幸で旬を迎える食材が目白押しである。北海道外の方が道内観光を予定するなら9月が最高のシーズンではないかと思う。

ところで昔から9月は読書の秋とも呼ばれる。これは勉強にも最適で、頭の中に知識を入れやすいという意味でもあるのではないかと勝手に考えている。だから読書の秋は勉学の秋でもあるのではないか・・・。

そのため今日は介護関係者の皆様の実務に生かせる知識を得ることにつながるオープンセミナーを紹介したい。

どなたでも無料受講できるオンラインセミナーが2本のほか、もう一本は無料来場できる会場講演であるが、道外の方も食欲の秋に、旅行がてら道内開催オープンセミナーを受講してはいかがだろう。

まず来週金曜日9/4、13:30〜15:00までは無料視聴できるオンラインセミナー、「次期介護報酬改定の方向性と介護事業者が取るべき経営戦略」である。
次期介護報酬改定の方向性と介護施設が取るべき経営戦略
介護保険施設のみならず、居宅サービスなど全ての介護事業者に役立つ介護報酬改定情報とその方向性を解説する。今備え置かねばならない点、練り直す必要がある介護事業戦略など多角的に情報提供する予定なので、是非事前申し込みの上、視聴願いたい。

次に9/10(木)14:00〜15:00の予定で無料オンライン配信する、「虐待につながる身体拘束廃止に向けた取り組みについて」である。
身体拘束・虐待防止研修
こちらは僕の顧問先のオープンセミナー。在宅介護の現場で起こりうる身体拘束や虐待を早期に見つけ、家族支援と多職種連携で防ぐ実践策を、明日から役立つ形で解説したい。事前申し込みは不要なのでポスター画像に掲載されているIDとパスコードでZoomに入室いただきたい。

最後に紹介するのはアクセスサッポロで開催されるケアテック札幌2026。
ケアテック札幌看取り介護講演
僕は2日目の9/17(木)15:00〜16:00の予定で、「すべての介護職に求められる看取り介護スキルとは〜どのように命と向き合い、どう支えるか〜」をテーマに講演を行う予定だ。展示されている最新機器を見て、手で触れて試す機会でもあり、是非会場まで足を運んで講演を受講していただきたい。事前登録で無料入場できるので、登録をお早めに願いたい。

講演会場では、講演終了後名刺交換の時間も取られているので、是非名刺持参でお越しいただきたい。

ということで3つの異なるテーマの講演を紹介させていただいた。画面と会場で、愛ましょう。
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CBニュース配信セミナーの事前質問に答えます

本日午後2時から無料オンライン配信されるCBニュース主催の「制度改定を経営戦略に変える!医療・介護経営アップデートセミナー」 ―診療報酬・介護報酬改定の動向から考える、持続可能な経営と生産性向上―のプラグラムは下記の通りとなっている。
介護経営アップデートセミナー
14:00〜開会、開会挨拶
14:02〜基調講演(1)  
株式会社メデュアクト 代表取締役 流石 学氏
「2026年度診療報酬改定と医療機関経営―改定後の動きとこれからの課題―」
14:42〜企業講演(1)  
freee株式会社 医療福祉キーアカウント推進部 社会保障政策アナリスト 高比良 篤氏
freee株式会社 医療福祉キーアカウント推進部 カスタマーサクセス 長谷川 順太氏
「報酬改定・制度改正を乗り越え、より安定した経営基盤作りの実現へ〜医療・介護専門支援チームを活用したDX成功事例から学ぶ〜」
15:02〜基調講演(2)
北海道介護福祉道場 あかい花 代表 菊地 雅洋氏
「介護保険制度改正の方向性から見える介護報酬改定動向〜持続可能な介護経営に向けた生産性向上対策」
15:42〜企業講演(2)
株式会社クラシテク CGO(Chief Go-To-Market Officer) 大久保 裕次郎氏
「現場の声から始まったAI―記録・事務に追われる医療・介護の今を変える」
16:02〜質疑応答 
ご参加者からのご質問に流石先生、菊地先生が回答いたします。
(事前募集としております。詳しくは申込時のご案内メールをご確認ください。)
16:27〜閉会挨拶、閉会

↑このように僕の講演は15:02〜15:42までの40分間である。そのあと質疑応答として事前に頂いている質問に答える予定であるが、僕に寄せられた質問については、オンライン配信の前にここで回答を示しておきたい。

Q.現在、介護事業所のBCPは義務化されていますが、現場では「ひな形やテンプレートに必要事項を記載して、とりあえず計画書を作成している」という段階にとどまっている事業所も少なくないように感じています。 今後は、単にBCPを「作成している」ことから、実際の災害や感染症発生時に機能するBCPへと、より実効性が求められていくのではないかと考えています。 今後、介護事業所のBCPはどのような方向へ進んでいくとお考えでしょうか。
A.BCPを初めて作成する際は、厚労省のHPに掲載されている「ひな形」を埋める形で作成してかまいません。ただしそれだけでは実効性はありません。事業者の置かれた環境条件等にマッチした実効性のあるBCPにするためには、リアルな数字と手順に書き換える作業が必須です。その為に訓練(シミュレーション)の定期的な実施が義務付けられています。机上訓練と実地訓練を繰り返す中で、BCPの内容を実効性のあるものに書き換えていく必要があります。

Q.制度・運営指導・経営という観点から、事業所は今のうちにどのような準備を進めておくべきか、菊地氏のお考えをぜひお聞きしたいです。
A.介護保険制度改正と介護報酬改定の最大のテーマは、2042年ごろまで増え続ける要介護者数に対応して、財源も労働力も足りないということを前提に、必要最低限のサービスを護るという方向で進められます。介護事業者はそのためにいやがうえにも生産性向上の取り組みを進めなければなりません、その動きに乗り遅れないことです。また今年度の診療報酬改定状況を見るとリハビリ・栄養・口腔管理の一体的取り組みが高い評価となっているので、介護報酬でもこの評価が高くなると予測され、その取り組み実施が不可欠です。

Q.処遇改善加算は職員の賃上げには必要だと思う一方で、要件を満たすための業務負担も大きいと感じます。今後、処遇改善加算はどのような方向に変わっていくと見ていますか?
A.この加算は算定額を全額配分するのが要件ですから、計画と実績といった事務処理が不可欠であり、それは変わらないと考えた方が良いです。今後も現在の加算の骨格に変化はないと思います。

Q.次の介護報酬改定を見据えたとき、今の介護現場は人手不足や物価高などでかなり厳しい状況だと思います。今のうちから現場が取り組んでおくべきことは何だと考えていますか?
A.国が誘導する方向は事業規模の拡大と多角化ですから、その方向を見据えてスケールメリットを最大限に働かせる介護事業経営戦略を練っていく必要があると思います。

Q.介護施設にはBCP策定が義務付けられていますが、サイバーBCPはまだAD(勧告)と思います。また、医療機関にはどちらも義務付けられておらず、一部届出医療の要件に含まれているのみです。今後の見通し(予測)はいかがでしょうか。
A.間違ってはならないことは、BCPは運営基準上で策定義務が課されたから策定するものではないということです。現に2021年度の基準改定で介護事業者にBCP策定義務が課せられる以前から自然災害BCPを策定していた介護事業者は少なくありません。よってサイバーBCPの策定の必要性があると感じたら、事業者独自で策定すればよいのです。またサイバー攻撃から事業を護る観点から言えば、BC策定という方法ではなく、介護事業経営リスクマネジメントの一環としてサイバー攻撃への対処対策を練っておく方法もあります。

Q.10月からのカスハラ対策義務化に関して、事業所としての対策・準備はどういったものが必要か? 医療・介護報酬に今後関係することがでてきますか?
A.10月からは厚生労働省の労働施策総合推進法改正により、全事業主にカスタマーハラスメント(カスハラ)対策が義務化されましたが、介護事業者はそれ以前に2021年度の基準改正で、カスタマーハラスメントの防止のための方針を明確化し、必要な措置を講ずることが求められています。その為、カスタマーハラスメントの対応指針や対応マニュアルを整備すること、相談への対応のための窓口となる担当者をあらかじめ定め、そのことを労働者に周知すること、カスタマーハラスメント対応の研修を実施することなどが求められると思います。

以上です。参考にしてください。
※9/4(金)13:30〜90分の予定で無料配信されるオンラインセミナー、「次期改定の波を読み解き、人材不足時代を生き抜く!〜次期介護報酬改定の方向性と介護施設が取るべき経営戦略」の詳細は文字リンク先をクリックして確認したうえで、同ページのセミナーお申し込みフォームから申し込みください。
次期介護報酬改定の方向性と介護施設が取るべき経営戦略
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リファラル採用の広がりは喜ぶべきことなのか?

最新の「介護労働実態調査」によると、昨年度の介護職員の離職率は12.4%。過去最低の水準を維持し、全産業平均の14.2%も下回っていることが明らかになった。

もはや介護事業は立派な人材定着産業なのだろうか・・・。

しかし介護事業関係者にその実感はあまりない。その理由は人手が足りない、仕事が回らないという状況がさっぱり好転していないからだ。

離職率が低下しても人手が足りないということになれば、それは介護事業に必要な実務者の絶対数の確保ができていない状態で、ずっと事業運営だけが続けられているという意味だ。その状態はいつパンクするかわからないタイヤの摩耗状態と同じである。

だからこそ離職率の低下が数字で表れている今だからこそ、それを武器にして募集に応募が増え、介護実務者の絶対数が増える対策が必要不可欠であると云わざるを得ない。

その為には全産業平均所得より月額8万円も下回っている介護職員の給与改善が必要不可欠であり、来年度の介護報酬改定で早急にそれが実現できるように、思い切った処遇改善加算の上乗せが求められる。

そのような中で、介護職員の就職経路のトップは「友人・知人からの紹介」となっている。いわゆるリファラル採用の割合が最も高くなっているのである。

そのことは、『令和7年度「介護労働実態調査」結果の概要について』の1ページにも記されている。(下記参照)
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(2)労働者が就職した主な経路・経緯(P15)
・労働者が現在の法人に就職した主な経路・経緯は、「友人・知人からの紹介」が33.8%と最も高く、次いで「ハローワーク」が19.4%となっている。
・勤続 1 年未満の者に限ると、最も高いのは同様に「友人・知人からの紹介」(29.3%)だが、次いで「求人情報サイト」(21.3%)となっている。
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リファラル採用は、英語の「Referral(紹介)」と「Recruiting(採用)」を組み合わせた「Referral Recruiting」に由来し、社員が自社に合いそうな人材を推薦・紹介し、通常の選考プロセスを経て採用する方法で、多くの場合、社員の友人・知人である。

だがそれって肯定的に受け止めてよいことなのか・・・採用方法が多角化することは悪いことではないのだから、リファラル採用という方法自体を否定するつもりはないが、その方法による採用者が増えるということは、他の採用方法が手詰まりであるという意味でもある。

社員の知り合いが入職してくる職場である反面、それ以外の伝手はないに等しいということにもつながりかねない・・・人材確保の網が広がらないということだ。

従業員採用をリファラル採用が採用経路の一番手となり、その状態が恒常化して従業員採用をリファラル採用に頼り切ってしまう結果になれば、早晩人材確保の手詰まりにつながることになり、長期的な事業経営戦略にはなり難い問題だ。
リファラル採用
そもそもリファラル採用は、現に勤めている人の友人・知人が同じ職場内で一緒に働くことになるのだから、必然的に派閥的な友人関係のネットワークが生まれることにつながる。複数の関係者のリファラル採用者が、それぞれ職場内でネットワークをつくることによって、ネットワークを別にする集団間で対立関係も生まれる危険性もある。

よって管理職や上司は、リファラル採用によって職場内に変な派閥ができないように目配り・注意を怠らないことも必要となるだろう。

またリファラル採用が増えることのもう一つのデメリットは、ファラル採用に関わった友人・知人の誰か一人でも職場に不満をもって辞めることになったときに、ファラル採用仲間が集団で退職行動をとることにもつながる恐れがあることだ。

それを考えたときリファラル採用した場合は、元から働いていた紹介者と、新たにリファラル採用した人については、同じ事業所に配置しないような工夫も必要である。

どちらにしても不特定多数に呼びかける従業員募集が功を奏さず、リファラル採用が就職の第一経路になることは喜ばしいことではない。

介護事業経営者や管理職は、その部分で勘違いをしてはならないのである。
※9/4(金)13:30〜90分の予定で無料配信されるオンラインセミナー、「次期改定の波を読み解き、人材不足時代を生き抜く!〜次期介護報酬改定の方向性と介護施設が取るべき経営戦略」の詳細は文字リンク先をクリックして確認したうえで、同ページのセミナーお申し込みフォームから申し込みください。
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情報社会で問われる知性

僕が管理する介護福祉情報掲示板は、2.000年の介護保険制度施行とほぼ同時期に設営した掲示板である。

そこは介護福祉に関連する事柄について、広く情報交換するという目的で管理している掲示板である。

ただし掲示板トップに、「書き込みは自由ですが関係者の方は基本法令等を確認のうえ疑問点を質問してください。」と注意書きしているように、自分で調べるという手間を放棄して、他者に頼り切って知識を得ようとする人は排除する板でもある。

また投稿規定では、適切なタイトルをつけることなど、いくつかのルールを示して、厳しく管理する姿勢も示している。

尋ねたことに対し、全て丁寧に答えることが優しさではないと思うから、そうした管理姿勢を貫いている。自分で考えることをやめないように促すことこそ、「真の優しさ」ではないのだろうか・・・。

そのような掲示板であるが、そこに先週、「事業所で車を買いたいんだけど新車と中古とリースのどちらが良いの?」という質問スレッドが建てられた・・・はっきり言って投稿者は馬鹿ではないかと思った。

そんなもの事業所事情とコスト計算して決めれば良いだけの問題である。そのようなことまでネット掲示板で質問しないと決められない人間が、対人援助場面で臨機の対応ができるのか?

AIに聴けばなんでも答えてくれて、しかも質問者に同調するように応えてくれる世の中が、こういう考えるのを辞める人間を創り出している。
AIに頼る人と自分で考える人
嘆かわしい世の中である。

過去にこのブログに、「介護福祉情報掲示板(表板)のルール理解のお願い」という記事を書いて、ここでも、「この掲示板は、誰に対しても親切で優しく回答する板ではありません。不勉強な人、勉強する気がない人には何も教えません。介護事業関係者であれば、せめて自分が所属する事業の基本省令等は読んで理解しておくべきだという考えに基づいて、厳しく指摘したり、あるいは罵倒したりすることがあります。」と警告している。

今もその姿勢は変わらない。むしろ質問者に対して過剰に同調・肯定するAIに相談する人間が増えている昨今であるからこそ、自分で調べたり考えたりする努力を怠り安易に答えを与えてもらうという姿勢の人間に対しては、より厳しい態度で臨むべきではないかと思っている。

AIは情報を与えてくれるが、それは本当に己の知識になるのだろうか・・・情報を得て知識を得るためには人から与えられた情報を丸呑みするだけではなく、それらの情報を自ら分析して考える必要があると思う。そうして得た知識が身になるのではないだろうか。

そういう地道な努力をつ受けている人だけが知識を得て知性を持つことにつながる。それが表情にも姿勢にも現れてくるのだ。

そういう人の姿は凛々しく見えるのである。
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次期介護報酬改定の方向性と介護事業者が取るべき経営戦略

北海道はお盆が過ぎれば秋風が吹くと云われていたが、最近はどうやらそうではない。

お盆を過ぎても30度近い気温の日も少なくなく、秋の気配が漂ってこない年が多くなった。今年もお盆過ぎから逆に気温が上がっているように思える。

だが季節は確実に変わりゆき8月も残すところ8日。来週は暦も9月に替わり、北海道は紅葉が見ごろとなるだろう。

そのような中、来年度からの介護報酬改定を議論する介護給付費分科会は、サービス種別ごとの主な論点整理を終え、9月中に事業者団体等からのヒアリングを行い、10〜12 月にかけて具体的な方向性について議論を行い、今年のクリスマスの前に報酬・基準に関する基本的な考え方の整理・とりまとめを終える予定となっている。

その為、現段階では物価高に対応したプラス改定が実現するのかなどは不透明な状況であるが、全国の地域を3つに分類して、その分類に応じた報酬体系や基準設定などの方針は打ち出されている。

それらを現時点から正確に把握しながら、来るべき報酬・規準告示に備えた準備を進めることが重要な時期でもある。

ということで次期報酬改定・基準改正の方向性を整理・解説するセミナーを無料でオンライン配信することになった。日時は9月4日(金)13:30〜15:00の予定である。
次期介護報酬改定の方向性と介護施設が取るべき経営戦略
吉岡マネジメントグループ・ビズアップ人事コンサルティング株式会社主催の無料配信オンラインセミナー、「次期改定の波を読み解き、人材不足時代を生き抜く!〜次期介護報酬改定の方向性と介護施設が取るべき経営戦略」の詳細は文字リンク先をクリックして確認したうえで、同ページのセミナーお申し込みフォームから申し込みいただきたい。

日本は今、全産業で労働者数が減少している状態である。そのため介護人材も増えないことを前提にした制度改正・報酬改定・基準改正となる。そのことを見据えて、介護事業経営戦略を考えていかねばならない。

そこではICT 導入による業務プロセスの徹底的なデジタル化、AI 活用による意思決定の高速化を図っていく必要があることになる。そうした視点を含めて、介護報酬改定・基準改正の方向性と共に開設する予定だ。

是非ご視聴いただきたい。
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呉市(広島県)に向かっています

今、僕は羽田空港から広島空港に向かう空の上からこの記事をアップしている。

今月10日にアップした「対人援助のプロとしての利用者との距離感」と「自分を護る利用者との適度な距離感」で紹介した通り、今日午後6時30分から新日本造機ホール(呉市民ホール)で行う介護事業のサービスマナー講演会で講師を務めるための移動だ。

夕方から始まる講演であるため、当日移動で1泊2日の旅程となっている。だが僕の自宅がある登別市を起点にして、講演時間の最低1時間前に会場にたどり着くためには結構ハードな旅となる。

僕が出発する空港は新千歳空港であるが、そこから広島空港までは直行便も出てはいる。しかしそれは1日1往復しかなく、広島空港着が夜になる便しかない。その為、羽田空港での乗継便を利用するしかない。
masa in広島空港行きJAL
しかも僕の家の最寄り駅・JR東室蘭駅〜新千歳空港までは乗り継ぎ時間を含めて約90分かかる。また広島空港から呉市までもリムジンバスで約60分かかる。そのため新千歳空港発は8:50の便を予約した。その便に乗るために今朝5:40東室蘭駅発すずらん1号に載る必要があった。

ということで今朝は早朝4時起きで出発準備して、その列車を起点にして今日の呉講演に臨んでいる。だが年寄りだから早起きは大した問題ではない。絶好調で講演舞台に立つことができるだろう。

呉市の今日の最高気温は33度予報。明日は34度だ。僕が住む登別市は今夏一度も30度に達した日はない。そこから真夏日・熱波の呉に行くわけだが、久しぶりに30度超えの暑さを味わうことさえ楽しみにしている・・・暑い地域に住んでいる人には怒られそうではあるが・・・。

呉市での講演は昨年に続いて2回目である。今日も僕を招待してくれた株式会社・西日本電工社さんから昨年初めてお招きを受け、サービスマナー講演を行ったが、その内容がとても心に響くものであったとのことで、2年連続でご招待いただいている。

ちなみに昨年の研修後は、同社の方々が懇親会を開いてくださり、僕が大好きな呉市の銘酒・雨後の月を堪能した。その模様は、「masaの血と骨と肉・呉は、あじー、ぞ。」にアップしているので参照願いたい。

今年も講演後には懇親会を開いてくださるとのことで愉しみにしている。雨後の月も呑めるだろう。

ということで今日夕方、呉市でお愛する皆様、よろしくお願いします。

なお今日の介護事業におけるサービスマナー講演会は参加申し込みなしに、どなたでも無料参加できますので、今からでも思い立った方は、午後6時30分までに新日本造機ホール(呉市民ホール)までお越しください。

会場で愛ましょう。

ところで話を変えて一つだけお知らせを載せておこう。今日から6日後の来週の木曜日(8/27)の午後から、無料視聴できるオンラインセミナーを配信予定で、すでに200人近い数の人の申し込みがある人気のセミナーだ。まだ申し込みがお済みでない方は是非、下記文字リンクをクリックして申込みいただきたい。
※CBニュース主催・無料視聴できるオンラインセミナー。
介護経営アップデートセミナー
株式会社CBヘルスケア主催の「制度改定を経営戦略に変える!医療・介護経営アップデートセミナー」 ―診療報酬・介護報酬改定の動向から考える、持続可能な経営と生産性向上―の配信日時は8/27(木)14:00〜16:30の予定となっていますが、筆者の講演、「介護保険制度改正の方向性から見える介護報酬改定動向 〜持続可能な介護経営に向けた生産性向上対策」は、15:02〜15:42の予定となっています。
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介護の質を削り取るホワハラ

介護人材不足が益々深刻化し、その解決の道標もない我が国の介護事業者では、少ない人材である方々に適切な知識と援助技術を備えてもらい、より効率的に介護実務をこなしてもらうことが最重要課題となっている。

その為に必要とされるのが、教育・訓練であることは今さら言うまでもない。

しかし新人や後輩に対して適切に教育・指導できない上司や管理者職が年々増えているのも事実だ。

その一つの原因がホワハラによるものだと云われている。

ホワハラは、「ホワイトハラスメント」の略で、上司や先輩が部下に対して過剰に気を遣ったり、配慮しすぎたりすることで、本来任せるべき業務や責任を与えず、部下の成長機会を奪う状態を指す。
介護事業のホワイトハラスメント
人手が少なく職員募集に応募も少ない介護事業者にとって、一旦採用した人は貴重な戦力だと思われる。そうした貴重な戦力が、上司のちょっとした注意で委縮して仕事が続けられなくなることを極端に恐れる上司や先輩が増えている。

それらの上司や先輩たちが、新規従業員の採用後研修でも入職者のミスを叱ることができず、過度にかばったり甘えさせたりする状態が存在する。

新人職員を叱ることができず、ミスをかばう人自身は、それが優しさや配慮のつもりであって決して悪意はない。しかしそれは結果的に部下の成長機会やキャリア形成を妨げることになる。それも職場でのハラスメントの一つなのである。

その背景には適切な指導とハラスメントの境界があいまいになっているという現状がある。そうした職場の上司からは、「部下のミスを注意できない」「雑談するのが怖い」といった声を耳にするようになっている。

こんなふうにハラスメントを恐れて部下に必要な指導ができなくなってしまった上司が、人を育てることを恐れ、人に教える気を失ってホワハラに走るのである。

だからこそ適切な指導・教育とハラスメントの違いをしっかりと上司に伝える教育も必要不可欠になるのだ。ちなみに僕は、その違いを明確にして説明する介護事業におけるハラスメント防止講演も行っているので、ご要望のある方は気軽にメールで問い合わせていただきたい。

どちらにしても介護事業者の従業員として、正しい知識と援助技術を身に着け、高品質でかつ、生産性の高い介護サービスを提供するためには、入職後の指導教育が不可欠であり、ホワハラがそれを阻害するとしたらそれは即ち、介護サービスの質を削りとっているということになる。

その状態を放置してはならない。
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居宅介護支援事業において想定される介護事故とは何か?

指定居宅介護支援等の事業の人員及び運営に関する基準第二十七条は、事故発生時の対応を規定した条項である。

第1項では、「指定居宅介護支援事業者は、利用者に対する指定居宅介護支援の提供により事故が発生した場合には速やかに市町村、利用者の家族等に連絡を行うとともに、必要な措置を講じなければならない。」とされている。

ここで問題となるのは、居宅介護支援事業における介護事故とは、どういう状況を想定しているのかということである。

そもそも介護事故とは介護サービス提供中に発生する事故全般を指すが、指居宅介護支援事業は居宅サービス計画書(ケアプラン)作成に関連したケアマネジメントを主な業務としており、直接身体介護を行うわけではない。そのためサービス提供中の事故発生は想定しにくい。

例えば定期的に利用者宅を訪問して、直接利用者に面接する必要はあるが、そこでも直接身体介護等を行うわけではなく、面接中の介護事故も想定し難い。

そしてアセスメント及びモニタリングの面接やサービス担当者会議以外で、業務として利用者対応する場面はほとんどないと云えるのではないか。例外として通院時情報連携加算の算定に関連して、利用者の通院同行する場面はあるが、それとて通院介助ではなく、あくまで同行であるため介護事故につながる可能性も低い。

そうであれば居宅介護支援事業において想定される介護事故とは、居宅ケアマネが直接利用者に接している最中に起こる事故以外ものである。

そもそも居宅介護支援事業所とは、介護サービス利用者の情報ハブの役割を持つ事業であるので、その役割を果たさない・果たせないことによって生ずる介護事故ではないだろうか。
ケアマネジャーと介護サービス担当者の情報連携不足
そうした視点から考えて一番に想定される介護事故とは、ケアプラン上のリスク想定不足やサービス調整不備が背景にある事故である。

利用者のリスクマネージメントが不十分で、介護サービス事業所に伝えるべき情報が抜け落ちてしまったことが原因で起こる介護事故・・・情報連携不足により、本来防げた訪問・通所サービス中の事故であり、居宅介護支援事業所のケアマネが直接対応していない場面でも、居宅ケアマネの情報伝達に瑕疵があって生じた介護事故がそれにあたると思われる。

また介護サービス事業所で起こった介護事故発生後の報告・連絡・記録・再発防止が不十分で問題化するケースもあるだろう。

例えば、転倒・転落事例・・・生活環境のリスク評価が不十分なまま居宅サービス計画書に、「屋外歩行訓練」を位置付けた結果、自宅周辺の段差で転倒し骨折した場合、後から見直すと、手すり設置や歩行補助具の変更などの検討が弱かったケースについては、居宅介護支援事業所の介護事故とされる可能性が高い。

さらに誤薬・服薬管理の不備・・・複数主治医から薬が出ているが、服薬状況の情報整理が不十分で、訪問介護と家族でダブル投与し、症状確認のために通院した場合は、明らかに居宅介護支援事業所の伝達不足による介護事故とみなされるだろう。

誤嚥・窒息(食事形態・見守り)の場合も同様だ。主治医の指示で刻み食からミキサー食へ変更されたが、その情報が通所介護と訪問介護双方に十分伝えられておらず、通所介護事業所で旧形態の食事を提供してしまい、食事中に激しくむせ込み、窒息につながりかねない状態となって通院に至ったケース。これも居宅介護支援事業所の介護事故だろう。

そうした居宅介護支援事業所の介護事故を防止の基本原則を考えると、最低でも以下の3点の備えが必要と考える・
��アセスメント時から「転倒・誤薬・誤嚥・感染・離設」を必ずチェック項目として扱う
��ケアプランと別に「リスク共有シート」「緊急時連絡フロー」を作成し、全サービス事業所と家族に配布
��事故・ヒヤリハットが起きたら、事業所任せにせず、ケアマネとして原因分析とケアプラン見直しを主導する

備えあれば憂いなしである。事故が起こってから後悔しても始まらないので、こうした対策を早急に実施してほしい。
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経営モデルが成立し難い登録施設介護支援

6月に成立した社会福祉法等の一部を改正する法律は、介護保険法以外の他の法律改正も含まれている。

その内の一つ老人福祉法の改正の中で、保護の必要性が高い方を入居対象とするホームは開設前に都道府県への登録が義務化されることになっている。そのことについて先週更新した、「住宅型有料老人ホームの登録制の影響は思った以上に大きい」で解説した。

そこでも指摘したが、登録制となる住宅型ホームの入所者が外部サービスを利用する際の居宅サービス計画書は、新たな相談支援類型、「登録施設介護支援」が担当することになり利用者1割負担も導入される・・・これは介護保険法の改正によって実現することである。
登録施設介護支援
しかしこの登録施設介護支援を新設する事業者は果たしてどれほどの数になるだろう。

来年度中に新設する事業者はかなり少ないのではないだろうか・・・。

そもそも登録施設介護支援の報酬体系がどうなるかわからないという理由がまず第一に挙げられる。住宅型ホーム利用者のケアプラン作成の報酬は月額定額制になることが決まっているだけで、現行の居宅介護支援並みの報酬が支払われえるのかどうかも不明瞭だ。

それとは別に地域相談支援部分の報酬が発生するのかも不透明である。

しかもケアプラン作成は、登録制の住宅型ホームの利用者に限って認められるもので、それ以外の居宅サービス利用者のケアプランは担当できない。つまりケアプラン作成対象者が極めて限られてくるのだ。しかも現行の住宅型ホームの大半が登録制になるとはいっても、当面は既存の居宅介護支援事業所が、登録施設介護支援のみなし指定を受けることで引き続きケアプラン作成担当を継続できる。

つまり新規に立ち上げる登録施設介護支援が担当できる顧客については、来年度から新たに居宅サービスを利用する顧客に限られる可能性が高く、そうした新規利用者を自ら開拓し確保せねばならない。

そのような新規の顧客掘り起しがどれだけ可能なのかは不透明であるが、決して容易ではないことは予想がつく。

しかも登録施設介護支援の人員配置は、介護支援専門員(※以下、ケアマネと略)と生活相談員の両職種の配置が求められる。それは既存の居宅介護支援事業所より人件費コストがかかることを意味しており、それだけの収益を挙げられる事業なのかという疑問符もつく。

さらに昨今のケアマネ不足を鑑みると、山のものとも海のものとも知れない新相談類型の機関の募集に応募するケアマネが居るのかどうかも不安だ。

このように収益化できる事業なのかも不透明で、人材確保の不安もぬぐえない状況で、登録施設介護支援を立ち上げるのには相当の勇気と決断が必要である。

そうであれば多くの介護事業経営者は当面、新規事業を立ち上げるのは見送って、介護報酬の設定状況、登録施設介護支援のみなし指定の居宅介護支援事業所の登録制住宅ホーム利用者のケアプラン作成状況、生活相談員の配置要件と人件費対策等を確認・検証してから方針を定めようとする介護事業経営者が多くなるのではないだろうか。

ただし地域相談支援事業を行うことは、将来要介護者となる人を含めて広く地域の高齢者に信頼を得られ、将来的な介護事業の顧客につながることを見越して、多角経営を行っている事業規模が大きい事業者の場合は、収益を見込まずに登録施設介護支援に手を挙げる判断は有りだろうと思う。

この場合は、要介護者の数のピークは2042年頃になることを見越したうえで、地域の高齢化事情を考慮しながら先行投資の必要性を判断することになるだろう。
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自分を護る利用者との適度な距離感

私たち対人援助のプロとは、利用者の家族とは異なる存在である。

そうであるがゆえに利用者と遠慮ない関係を築くのではなく、適度な距離感をもって対人援助のプロとして、正しい知識を伝え適切な援助技術を届ける存在である。

だからこそ「親しき仲にも礼儀あり」という諺のごとく、節度ある最低限のマナー意識をもって利用者対応しなければならない。そのことは先月更新した、「利用者との距離感をどうとるのかという悩み」でも詳しく解説したし、今週月曜日にも、「対人援助のプロとしての利用者との距離感」という記事をアップして解説している。

だがそのことがなかなか理解できずに、利用者と馴れ馴れしく接することが、支援者と利用者の壁を取り除くことだと勘違いしている輩も多い。

しかしそれは非常に危険な事でもある。なぜなら利用者との適切な距離感をとるということは、職業上のリスク管理にもつながるという側面をも併せ持つことにつながるからだ。

特に利用者宅に訪問するサービスの担当者は気をつけなければならない。

例えば居宅介護支援事業所の介護支援専門員(※以下、居宅ケアマネと略)は、利用者宅で利用者に面接してアセスメントやモニタリングを行う必要がある。

そこには利用者のみならず、その家族が同席する場合も多い。
ケアマネの馴れ馴れしい態度に腹を立てる息子
その際に、居宅ケアマネが利用者との距離感を意識せずに、あまりにも馴れ馴れしい態度をとることに不快感を覚える家族がいないとも限らない。

家族にもいろいろな人が居り、その中には様々な障害を抱えている人も混じっていることを理解せねばならない。利用者の子が、軽度の統合失調症や発達障害である場合は少なくないのである。

統合失調症の家族の場合、妄想を抱く危険性があることを理解しているだろうか・・・。

統合失調症による妄想とは、実際にはないことを強く確信する症状であるが、利用者とケアマネが必要以上に近い距離で馴れ馴れしい態度をとっていると、「自分の親がケアマネに取り込まれて、言われるがままになんでも受け入れてしまう」といった妄想に取りつかれる可能性もある。

そこに判断力低下が伴うと、自分の親に取り入っていうがままに親を動かしているケアマネは殺してしまおうと、危険行動に結びつける可能性も生まれてくるのである。

発達障害の家族がいる場合も、そうした危険性が生まれる。

発達障害がある人の特徴は、特定のことに強い関心をもつ・こだわりが強い・感覚が過敏であるというものである。

そうした特徴を持つ人の前で、他人であるはずのケアマネジャーが、あたかも自分の家族のように、馴れ馴れしく自分の親にタメ口対応している姿を見て、自分の親がケアマネジャーに洗脳されて、何でも言うことを聞き入れて大切な財産まで搾取されているのではないかという妄想を抱くケースは容易に想像できる。

そうした統合失調症による思い込みや、発達障害による妄想が講じた結果、ある日前ぶれもなく訪問先を訪ねた瞬間に、刃物で襲われるケアマネが居たとしても不思議ではないのである。

訪問先には、そうしたリスクがあることを考えると、利用者との心理的距離を家族以上に近くしないようにすることに注意するという考え方は必要不可欠になるのである。

だからこそ・・・どうぞ対人援助のプロとしての適性距離感覚を忘れない人でいてください。

今週金曜日8/21に呉市の新日本造機ホール(呉市民ホール)で行う講演では、そうした距離感の話もする予定だ。
介護事業のサービスマナー講演in呉市
どなたデミ無料で参加可能な講演会で、申し込みなしに入場できるので、お近くの方は今から予定を組んで、会場までお越しいただきたい。是非会場で愛ましょう。
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お盆の週末

お盆の期間は、全国的には8月13日〜16日とされているようですね。ということで昨日からお盆休みに入っている人も少なくないと思います。

そのような期間ですが、千葉県では記録的な大雨となって死者も出ているようです。大変なお盆になってしまいましたね。

僕の住む登別は曇り空が多いです。全国から猛暑の便りが届いていますが、今年の登別市はまだ一度も最高気温が30度に達した日はありません。お盆を過ぎるとたちまち秋風が吹く北海道ですから、今年は30度超えの日がないまま夏が終わってしまうのかもしれません。

お盆といっても、実家のお墓参りは先週土曜日に済ませてきましたので、我が家にとってはお盆行事は特にありません。むしろ週明けに連載原稿の〆切がありますし、さらに予定されている複数の講演スライドを作成しなければならないために、今日も土日もデスクワークで一日が終わります。

さてそんな講演の一つで、先日もお知らせした「株式会社CBヘルスケア」主催の無料配信オンラインセミナーを改めてアナウンスさせていただきます。

来年度の介護報酬改定の川上にある今年度の診療報酬改定結果は、必ず介護報酬改定にも影響を与えるとともに、今後の介護報酬の方向性も示すものとなっています。よって介護関係者と云えど、診療報酬改定内容に無関心でいてはなりません。

というわけで診療報酬改定内容とともに、介護報酬改定の方向性を解説する無料配信オンラインセミナーが行われます。
介護経営アップデートセミナー
株式会社CBヘルスケア主催の「制度改定を経営戦略に変える!医療・介護経営アップデートセミナー」 ―診療報酬・介護報酬改定の動向から考える、持続可能な経営と生産性向上―の配信日時は8/27(木)14:00〜16:30の予定となっています。

僕もそのセミナーの中で15:02〜15:42までの予定で40分間の講演を行う予定になっています。介護報酬については現在議論の最中なので決定されたものはないものの、議論の方向性について制度改正と絡めて解説したいと思っております。

診療報酬改定内容を解説する流石先生とは、来週水曜日にオンラインで打合せを予定していますが、今週中にそのたたき台となるように講演内容の骨格を決め、それに沿ったスライドを完成してしまおうと頑張っている最中です。

ということで今日も家から一歩も外に出ず、デスクにかじりついて頑張ります。視聴される皆様の時間を無駄にしない講演にするよう心掛けます。

それでは27日に画面越しにお愛できるのを楽しみにしております。
※メディカルサポネットの連載、「菊地雅洋の一心精進・激動時代の介護経営」の最新記事がアップされました。
菊地雅洋の一心精進・激動時代の介護経営
今回のテーマは、「カスタマーハラスメント対策の基盤は誠実な顧客対応〜利用者との距離感をどう考えるべきか?サービスマナーから考える介護支援のあり方」です。文字リンク先を参照ください。
※筆者の講演予定はこちらからご覧ください。講演依頼はあかい花公式Web右上の✉をクリックしてお気軽に相談・お申し込みください。

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制度の根幹を揺るがすケアマネ高齢化問題

介護労働安定センターが7月29日にマスコミ向けに公表した、「令和7年度 介護労働実態調査結果」では、介護支援専門員(※以下、ケアマネジャーと略)の高齢化が一段と進んでいる実態が明らかになった。

ケアマネジャーの平均年齢は、介護に携わる職種の中で最も高い55.1歳。前年度の54.3歳から0.8歳上がった。ホームヘルパーの平均年齢は51.1歳で、ケアマネジャーはこれを4歳も上回っている。

ケアマネジャーの年齢構成をみると、60歳以上の割合は35.4%。前年度の31.5%から3.9ポイント上昇し、全体の3人に1人を超えるに至っている。
高齢化するケアマネジャー
ケアマネジャーの3人に一人が65歳以上であるという現状を鑑みると、自分より年下の利用者を担当するケアマネジャーも居たりすることが不思議ではなくなる・・・年齢を重ねても元気に現役として働くことが出来ることは良いことだろうが、ケアマネジメントのごく間近の将来像を見据えると、この状況は深刻な問題を招きかねない。

既に全国各地でケアマネ不足が深刻化しつつあり、特に小さな町村では、居宅サービスを利用しようとする人が町村内の居宅介護支援事業所からキャパオーバーという理由で支援を断られ、町村外の居宅介護支援事業所を探さざるを得ないケースも増えている。そもそも町村内に一人親方の居宅介護支援事業所が1か所しかない地域も増えている。

そのような状況であるにもかかわらずケアマネの平均年齢が55歳を超えている現状は、数年内に多くのケアマネが現役を退き、ケアマネ不足に拍車をかけケアマネ不在の空白地域が爆増する懸念が生ずる。

実際にベテランケアマネと呼ばれる人で引退を口にする人も数多く見受けられる。それは自分の年齢を考慮しての判断というより、「ケアマネを募集しても応募がないから、新しいケアマネが入ってこない。これ以上自分だけで頑張り続けられない」という理由を口にする人が増えている。

ケアマネ不足が、更なるケアマネ不足に拍車をかけているのだ。

そんな風にベテランケアマネが勇退していくと大量のケアマネジメント難民が発生することになるが、その対策はほとんど取られていない。しかも来年度は、登録制となる有料老人ホーム利用者のケアプランを担当する、相談支援の新類型、「登録施設介護支援」が創設され、そこにもケアマネジャーを配置せねばならない。

そこに新たに配置できるケアマネはどこに居るのだ・・・居たとしても、それによって居宅ケアマネはさらに減るのではないのか・・・。

仮に担当ケアマネが見つけられずに、かつセルフプランも建てられないとしても、償還払いで介護保険の居宅サービスは利用可能だ。(※参照:居宅サービス計画なし=保険給付されない、ではない。)

だがそうなるケースが増えると、サービスを計画利用することで効果的・効率的に自立支援を図り国民の福祉を向上させようという介護保険制度の理念から外れざるを得ず、介護保険制度の根幹を揺るがしかねない問題である。

それに対する唯一の処方箋は、若い人がケアマネジャーになりたいと思える仕事に見合った報酬を得られるようにすることだ・・・その報酬とは、ほぼ100%公費なのだから、国が主導して居宅介護支援費を大幅に引き上げるなどの決断が必要である。

ちなみに介護労働安定センターが公表した近直のケアマネジャーの平均月収は259.950円で、看護職員より3万円以上低くなっている。他産業平均とは6万円以上低い数字だ。

若者がこぞって目指したくなる職業ではないことが、この数字からも見て取れるだろう・・・。
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思い込みにとらわれない介護

私たちは知らず知らずのうちに、「○○とは○○だろう。」とか「○○とは○○に違いない。」という一定の価値観を持ってしまっている。

様々な価値観を持つこと自体は否定されるべきことではないが、その価値観にとらわれて柔軟な発想が阻害され、思い込みだけで間違った方法論しか見えなくなることはまずい。特にそれがケアサービスの場での方法論の固執に繋がることは避けるべきだ。

それは即ちケアの貧困化に直結する問題であるからだ。

そもそも自分が持つ価値観とは、他者から見れば極めて的外れで意味のないものであることも多い。そのような価値観を他者に当てはめて考えた場合、お前に俺の何がわかると云われてしまう結果にしか奈良に事は数知れないのである。

例えば夫婦の問題・・・長年連れ添った夫婦が揃って介護施設に入所する場合、当然のことながらご夫婦で二人部屋に入所するのが当然と思われている。

多くの場合その考え方は正しく、仲良く互いのシングルベッドをくっつけて、ダブルベッドのように就寝される中の良いご夫婦も居られる。

しかし長い歴史の中で築かれてきた夫婦関係というのは複雑であり、そこには様々な関係性が存在する。

僕が社福の特養に努めていた当時、あるご夫婦が入所してきた。両者とも認知症の症状がある方であった。

ただし奥様の方は見当識障害があるものの、日常の声掛けや見守りと一部介助で対応できる方であった。
施設内別居している高齢者夫婦
一方旦那様は、記憶障害があるものの見当識はある程度保たれていた。しかしもともと乱暴な性格であったのか、荒々しい言動が目立ち、奥様に対して突然手を挙げるなどの暴力行為が見られた。しかもその暴力行為は、理由なく振るわれるもので、穏やかにお二人でテレビを鑑賞している途中で、突然奥様の顔を平手ではたくような行為があった。

その為奥様は常におびえている様子が目立ち、とてもではないが穏やかな暮らしとは言えない状態が続いていた。

その為、ご家族にも相談して、ご夫婦ではあるが二人部屋で一緒に過ごすのではなく、それぞれ個室で自由に行き来はできる状態で、施設内別居した方が良いのではないかと提案した。

ご家族からは承諾を頂いたものの、旦那様本人は引き続き夫婦部屋での同居を望んだ。ただし暴力を受けている奥様は、別の部屋に移りたいとの強い希望が示されたため、被害者の身を護ることが第一と考えて、旦那様に説明・説得してホーム内別居にこぎつけた。

別居し、それぞれが個室で暮らすようになった後も、旦那様が奥様とコミュニケーションを交わす支援を続けるため、介護職員等が付き添って旦那様が奥様の部屋を訪れるなどの機会を毎日作っていた。

目に見える変化が出たのは奥様の方で、おびえるように暮らしていた奥様の表情が豊かで穏やかなものになり、日増しに元気が出てくるように見えた。別居後1週間も経った頃には、旦那様もその環境に慣れ、奥様の部屋を訪れることができるだけで満足していた。

その数年後に、奥様が先に旅立たれることになったが、奥様が看取り介護対象となった時期にも、旦那様は毎日奥様の部屋を訪室し、コミュニケーションを交わせなくなった奥様の顔を長い時間あがめて、手をさすったり、額の汗を拭いたりしていた。

不思議なことに、あれほど暴力的だった旦那様は、その時期全く暴力を振るわず、ただ静かにベッドサイドで奥様を/に付き添っておられた・・・最期の最後に、夫婦の絆を垣間見せてくれたケースである。
※9/4(金)13:30〜15:00、ビズアップ人事コンサルティング株式会社(株式会社吉岡経営センター)主催の福祉経営/無料Webセミナーで、次期介護報酬改定の方向性と介護事業戦略について解説します。
次期介護報酬改定の方向性と介護施設が取るべき経営戦略
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住宅型有料老人ホームの登録制の影響は思った以上に大きい

来年度の介護保険制度改正によって、住宅型有料老人ホームのうち、中重度要介護者や医療ケアが必要とする方など、特に入居者保護の必要性が高い方を入居対象とするホームは開設前に都道府県への登録が義務化されることになっている。

従来の届出制に代わり登録制にする意味は、行政が事前に施設の基準適合性を審査することで、入居者の安全性やサービスの質を確保する狙いがある。登録は5年ごとに更新されることから、定期的な行政チェックも可能となると考えられている。

具体的には住宅型ホームの独立性を確保するため、特定の介護サービス事業者の利用を入居要件とすることの禁止、ケアマネジメントの独立性確保に係る方針の策定・公表、会計の区分経理等のルールを明確化する。

運営・人員基準については、現行の標準指導指針を遵守しているホームにとって、過度な負担とならない水準とすることを想定して定め、利用者保護に関する規制も導入するとしている。

問題はその対象となる住宅型有料老人ホームが、どの程度に渡るかという問題であった。

このことについて5日に開かれた介護給付費分科会で厚労省は、登録制となる住宅型有料老人ホームについて、現に中重度の要介護者が入居しているホームだけでなく、やがて中重度になっても住み続けられるホーム、一定の認知症や医療ニーズがある高齢者を受け入れるホームであれば、登録制の対象になるとの考えを示し、現存する住宅型有料の大半が対象となるとの考えを示した。
住宅型有料老人ホームの見直し
(※資料の【資料2】高齢者住まいに対するサービス提供の在り方・19頁参照)

大半の住宅型有料老人ホームが登録制に移行するといっても、まともに運営しているホームであれば、届け出が登録に替わるだけだから特段問題にはならないだろう。

しかし登録制に移行した場合、住宅型ホームの利用者が、介護保険の居宅サービスを利用する際のケアプラン作成については、新設される「登録施設介護支援」が居宅サービス計画を立案することになるが、「介護付きホーム」等との均衡の観点から、原則1割の利用者負担を求めることになっている。

利用者の懐から支出するお金が増えるのだから、今から登録制に移行する住宅型ホームの利用者には丁寧な説明が必要だ。

また大半の住宅型ホームが登録制となることで、ケアプラン作成できる登録施設介護支援の新設が追いつかないことが考えられる。その為、既存の居宅介護支援事業所を登録施設介護支援みなし指定として、引き続き登録制対象の有料老人ホーム利用者のケアマネジメントを担当できるようにするわけであるが、そのことについては居宅介護支援費の自己負担導入の布石でもあるということは、『登録施設介護支援の「みなし指定」に隠された深謀遠慮』という記事で解説しているので参照してほしい。

ところで登録施設介護支援については、ケアプラン作成と生活相談を行うために、介護支援専門員と生活相談員の2職種を配置することとされている。昨年12/15の介護保険部会の資料3補足資料の22頁に、「新たな相談支援の類型のイメージ」にそのことが示されているので参照してほしい。

だがみなし指定となる居宅介護支援事業所については、生活相談員が配置されていない。これをどう考えるのかという問題がある。

このことについて新たな相談支援の類型のイメージ(案)では次のような考えが示されている。
1.新類型の基本的な考え方
(3)サービス提供を行う事業所
・居宅介護支援事業所(同一・併設か地域の居宅であるかを問わない)を想定。
・見なし指定や経過措置など、既存の居宅介護支援事業所が新たな類型の指定を受けやすくする仕組みを検討。
・地域生活相談を担う人員は介護支援専門員が兼務できるようにすることを検討。一方で別途配置する事業所については特定施設の生活相談員を参考に一定の資格を求めることを検討。


地域生活相談を担う人員は介護支援専門員が兼務って、現在のケアマネジメント業務に加えて、あらたに地域支援相談業務が加わるということだろう。居宅ケアマネは現在でもケアマネジメント業務で手いっぱいだ。それに加えて新類型のみなし指定を受けた居宅介護支援事業所のケアマネは、それに加えて地域支援相談業務を担わねばならないとしたら業務多忙で死んでしまいかねない。

そうなると居宅ケアマネの集団退職という事態もあり得る。このあたりは慎重な議論が必要だと思う。
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対人援助のプロとしての利用者との距離感

今月21日(金)の夕方、広島県呉市役所併設の新日本造機ホールで90分の講演を行う予定になっている。

この講演は、株式会社・西日本電工社さんが主催するサービスマナー研修として行うものであり、呉市の介護事業者の皆様にも広くアナウンスして、無料参加できるオープン講演となっている。

西日本電工社さんにお招きいただくのは、昨年に続いて2年連続となる。昨年の7月にも同じ会場で同じテーマで講演を行った。その際の話がとても良かったということで今年もお招きに預かったということになる。

そのため2年連続で同じテーマで、同じ持ち時間で講演を行うことになるのだが、内容は昨年とまったく同じではない。介護事業におけるサービスマナー意識を徹底するために必要なことの根幹部分は変わらなくとも、それが重要だとわかる過去の事例や、その考え方につながる引用ケースなどは僕の経験上多々持っている。

その為、重要部分は昨年と同じ内容として伝えるが、昨年伝えられなかった内容も多々含めた講演になる。

講演主催者の方が、事前に自社内部の従業員の方にサービスマナーに関するアンケートも取ってくださり、その内容も講演内容に反映させていただいた。特に「利用者との距離感の取り方がわからない」という意見があったので、その部分も含めた内容にしている。

下記ポスター画像の通り、参加申し込みは不要でどなたでも無料参加できるので、お近くの方は是非8/21に会場までお越しいただきたい。
介護事業のサービスマナー講演in呉市
そこで詳しく説明するが、対人援助のプロとして、利用者に近づきすぎないということが重要だ。

介護支援はフレンドリーであるべきで、家庭的なしつらえや、家族のように親しんでもらうことこそ重要であると感がえる向きがあるが、家族とは決して親しみやすいだけの存在ではない。

家族とは、遠慮ない関係であるがゆえに、この世で最も苛烈で容赦ない態度をとることがある存在でもある。

そのような家族と私たち対人援助のプロの立ち位置・距離感は同じであってはならないのである。

昨日(8/9)、大阪府岬町の民家で、同居する80歳の母親に踏みつけるなどの暴行を加えて死亡させたとして、58歳の息子が傷害致死の疑いで逮捕された。

逮捕された息子は、令和4年に仕事を辞め母親の介護に専念していたという・・・それ以来本件の逮捕の前に、暴行や傷害の疑いで2度逮捕されていたとのことだ。

いずれの事件でも息子は、「介護疲れで日常的に暴行してしまった」と供述しているという。親子といえども、そのような理由による虐待は許されないが、同時に親子であるという甘えが、そのような虐待の温床になっていると思える事件は数多い。

私たち対人援助のプロが、家族と同じように遠慮ない立場まで利用者との距離を近づけるということは、同じように甘えと、甘えによる間違いを犯す危険性を増すことなのだ。

そのようなことが決してないように、不適切ケアや虐待の可能性を限りなく最小化するためにも、対人援助のプロとして、利用者との適度な距離感を置くという考え方が必要になるのである。
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広島の空・長崎の空2026

今年も暑い夏がやってきた。

広島では昨日6日原爆の日を迎え、今日と明日を挟んで明後日9日には長崎原爆の日を迎える。

毎年この時期に、「広島の空・長崎の空」というテーマでブログ記事を更新している。だからと言って何を書こうかとあらかじめ決めているわけではなく、とりあえずこのテーマを掲げ、思いつくままのことを文章にしているだけである。

戦争のない時代に生まれた自分ではあるが、世界で唯一の被爆国に生まれ住む日本人として、原爆投下は人類史上類を観ない暴挙であることを伝えるとともに、それによって奪われた命を憂い、祈りを捧げるのが務めだと思うのである。

今年も思いつくままを文章にしてアップしようと思っている。

被爆から81年が経った今年。被爆した年に生まれた人も81歳になるのだから、その被爆したその日の記憶を持つ人はかなり少ない数になっていることだろう。

それは被爆体験のある方々が居なくなる日が近いという意味にとどまらず、被爆体験のある方々から直接、核兵器の恐ろしさや、それがもたらす悲劇を伝え聞くことができる世代もいなくなることを意味しているのではないだろうか。
広島の空・長崎の空2026
そうであるがゆえに、今聴くことができる被爆者の方々の言葉を心に刻み込まなければならない。日本人のDNAの中に、その言葉の一語一語を染み入らせるように刻み込まねばならない。

広島原爆の日の6日朝7:17に産経新聞が配信したネットニュース、「原爆忌、2つの災禍を生き抜いた84歳洋画家 幼い目に焼き付いた閃光と初参列の平和式典」では、3歳で被爆した女性(84歳)の体験談が語られている。

あと20年もすればそうした声も言葉も失われてしまうだろう。

その時の世界はどうなっているだろう。その時に核兵器はどのように位置づけられているだろう。「核のない平和な社会」という概念や言葉は存在し続けていられるのだろうか。日本というこの国は、核廃絶に向けた歩みを続けているのだろうか・・・。

どちらにしても昨日から明後日にかけては、僕たち戦争を知らないこともたちが何かを語るのではなく、あの戦争を経験し、愛する人を失った人々の言葉や文章に耳や目を傾ける日だ。

僕たちはただ、それらの言葉や文章を噛みしめながら、原爆で命を失った人々をはじめ、あの戦争で失われたすべての人々に対して、心より深く祈りを捧げ、ご冥福を祈る日である…合掌。
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過去の介護事故事例を振り返って思ったこと(後編)

(※過去の介護事故事例を振り返って思ったこと(前編)から続く)
通所介護の送迎に関する事故では、リフト付き車両の操作・固定ミスが重大事故につながっているケースも目に付く。

2006年5月北海道津別町が運営するデイサービスで、送迎用のマイクロバスのリフトから車椅子ごと転落した男性利用者が頭を強く打ち死亡。リフトについている車止めが操作の途中ではずれて、地面から約30cmのところで男性利用者が車椅子ごと後ろ向きに転落、後頭部をアスファルトに打ちつけた事故である。
リフト付き送迎車の事故多発
それに似た事故は2014年4月、山形県河北町谷地で起きている。通所介護送迎用マイクロバスの昇降リフトから転落した女性(93)が入院先の病院で脳挫傷で亡くなっている。被害者は後ろ向きの状態で車いすごと約90センチ下のアスファルト地面に落下して後頭部を打った。転落防止用の車輪止めが機能していなかったことが原因。

↑この二つの事故は、リフトに介助者が乗って車椅子に手を添えていれば起きなかった事故である。

2019年10月に北海道内北斗市内の通所リハビリテーション施設の車いす移動車に乗っていた男性(81歳)が、走行中の車内で車いすごと転倒して意識不明の重体。フック付きのバンドで車いす4カ所を固定しなければならなかったが、全てのフックをつけ忘れていたことによる事故であり、あまりにも気が抜けた確認ミスと言える。

送迎車の介護事故としては、「置き去り」という事故も起きている。

2010年7月、千葉県の通所介護送迎車内に置き去りにされた男性利用者が死亡している。本来の利用日ではない日に利用していたため、降車確認が十分行われず、なおかつ臨時利用の確認も不十分だったことが原因とされている。

2022年7月、兵庫県高砂市内の通所介護で夕方から翌朝にかけ90代の女性利用者が送迎車に閉じ込められたまま駐車場に放置される事故が発生。運転手が利用者宅に送る時に降ろし忘れて事業所に戻り、送迎車内を確認しないまま駐車場に一晩放置。救急搬送され脱水症状があったものの命に別状はなかったものの、壽大事故につながりかねない確認ミスであった。

特に今の時期は、置き去りがそのまま熱中症〜死に至ることにつながりかねず、降車確認を十分に行ってもらいたい。

ここまでは通所サービスの送迎における介護事故ケースを挙げてきたが、介護施設でも不幸で悲惨な事故が起きている。

介護施設における介護事故で一番多いのが骨折で、発生場所は居室が多くなっているが、居室の次に多い介護事故発生場所は「浴室」である。そこでは信じられないような悲惨な事故が繰り返し起きている。それは熱湯風呂による熱傷死亡事故である。5ケースを紹介しておこう。

・2013年年12月、山梨県南アルプス市田島の医療法人が運営する「グループホーム甲西」で、熱湯がはられていた浴槽に入れられ大やけどを負った87歳の女性が、翌年3月死亡。

・2015年2月、静岡県浜松市の特養「第二九重荘」で、にリフトを使って入浴介助を受けていた85歳の女性が大やけどを負って死亡。介助していた男性職員は「女性が『熱い』と言ったが入れた」と供述。

・2024年3月、札幌市豊平区の特別養護老人ホームで、入浴した入居者の女性=当時(88)=に全身やけどを負わせて多臓器不全で死亡させたとして、40代の男性介護職員が書類送検された。当時、女性の入浴の介助は男性職員1人で行っており、別の職員が温度などをチェックできる体制になっていなかったという。

・2025年9月大阪市の特養「アルカンシエル東成」で、38歳の男性介護職(※短時間つなぎバイト職員)が入浴介助していた70代男性を高温の湯を張った浴槽にいれ、全身の77%にやけどを負わせ敗血症で死亡させた。容疑者は逮捕前の調べに「温度の操作を適当にしてしまい、高温の湯を張ってしまった」「ストッパーを解除して高温の湯を張った」などと説明した。

・2025年12月31日午後2時5分ごろ、千葉県市川市大町の特別養護老人ホーム「なごみ」で、入浴介助を受けていた女性(89)が全身にやけどを負い、搬送先の病院で死亡した。施設側は「浴槽の湯が高温だった」と話しており、湯の温度管理が不十分だったことが原因。

いずれの事故も入浴介助担当者が自分の手を湯船に入れて、湯温を確認するだけで防ぐことができた事故である。それができないということは、事故ではなく事件ではないかという疑いを持たれても仕方がないと言える問題・・・。

どちらにしても介護事故を防ぐために一番重要なのは、「ヒヤリハットや軽微な事故を、組織ぐるみで拾い上げて必ず対策と共有につなげる文化をつくること」である。

その為には、ヒヤリハットをその場でメモして、「取りこぼし」をなくすことが重要となる。

その際には、「原因探求」は「犯人探し」ではないということにくれぐれも注意してほしい。

ヒヤリハットを分析する目的は、介護事故につながりかねない仕組み(マニュアル・導線・人員配置・伝達方法等)を改善することなのだから・・・。
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過去の介護事故事例を振り返って思ったこと(前編)

介護サービスの提供中に、利用者が身体的・精神的被害(骨折・外傷・誤飲・誤嚥等)を受けることを、「介護事故」と呼んでいる。

介護事故が起きた場合、事業者は必ず行政官庁に報告を行う義務が課せられている。

そのほか介護保険施設と居住系サービスでは、介護事故対応について運営基準上、次のような規定がされている。
・指針の整備(事故発生時の対応・報告方法等を含む)
・報告、分析、周知の体制整備(事故・ヒヤリハットの報告体制)
・事故発生防止委員会の開催 + 従業者研修の定期実施
・安全対策担当者の配置

居宅サービスにおいては指針や委員会の規定はない。その代わりに厚生労働省の「介護保険施設等における事故予防及び事故発生時の対応に関するガイドライン」や各サービスの運営基準に基づき、事業所ごとに事故防止体制やマニュアル整備が求められている。

そのことに関連して、顧問先からの依頼を受けて、「介護事故予防と介護事故発生時の対応〜リスクの予知・迅速な情報共有・組織的対応と再発防止の徹底」というテーマの従業員研修を実施することとし、昨日オンライン配信した。

その為、先週末はその講演スライド作成を行っていたが、そこでは過去の介護事故事例を数多く紹介している。

そのようなスライドを作成中に考えたことがある。それは似たような事故が数多く起きており、それによって介護サービス利用者が死亡したケースも少なくないが、それらはちょっとした注意で防ぐことができた事故であるということだ。

人命が失われた原因が、サービス事業者や担当者の不注意であり、それは十分防ぐことができた介護事故であったということを非常に残念に思うのである。

例えば通所介護では、送迎中の交通事故が多発している。それらはいちいちケース紹介できないほどの数に昇ってはいるが、高齢ドライバーの認知機能の低下若しくは体調不良によるものであり、事前にその兆候も表れており、そこで対応すれば事故防止できたものだったケースがある。
送迎車両による交通事故が多発
2023年9月、さいたま市の通所介護事業所の駐車場で、送迎車が3人をはね、利用者2人が死亡するという事故が起きた。事故車両を運転していたのはアルバイトの75歳の運転手。当該ドライバーは、これまで敷地内で他の車にぶつけるなどの物損事故を2、3回起こしていたが、当該事故も「玄関付近で送迎車両を(利用者が)待っていたところノンストップでスロープに突っ込んできた」という状況。

↑この事故を起こす前から、運転手は認知機能の低下が原因が疑われる小さな事故を起こしていた。それを重大な問題と考えずに、送迎運転を続けさせていたという意味で、事業者の責任は大きいだろう。

ハインリッヒの法則(※1件の重大事故(死亡・重傷)の裏には、29件の軽微な事故があり、さらにその下には300件のひやりはっとが隠れているという法則)を学びなおしてほしい。

また2024年4月、茨城県八千代町平塚の県道で、同町の社会福祉法人の通所介護送迎車が道路脇の住宅の塀と電柱に衝突し、同乗していた利用者の女性(92歳)が下大静脈損傷で死亡したほか、70〜92歳の利用者5人が両足を骨折するなどの重傷を負い、介護職員の女性(23)と運転手の男性(69)が打撲などの軽傷を負った。運転中に運転手の意識がもうろうとなり、同乗していた介護士が「止まりましょう」と声をかけたが、その直後に事故を起こした。出発前に運転手は「調子が悪い」などと話していたが、同会は「健康診断でも問題がなく重大な疾病はなかった」としている。複数の目撃者によると、運転手は事故後、路上に倒れ込んで嘔吐(おうと)していた。

↑過去の健康診断の結果がどうあろうとも、当日運転前に体の不調を訴えていたにも関わらず、それを重大な問題と考えずに送迎業務に就かせていることが大問題。通所介護利用である要介護高齢者を送迎するという安全第一の業務であることを鑑みて、少しでも体調不良のある者を送迎業務に就かせないという意識が必要である。

その他、送迎に関する重大事故や、介護施設で繰り返し起こっている悲惨な死亡事故なども例示しようと思うが、長くなるのでそれについては明日更新の記事に書こうと思う。(※後編に続く。)
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進化させる必要があるBCP

先週火曜日(7/28)16:27頃、熊本地方を中心に最大震度7という大震災並みの地震が起こった。

激甚災害に指定されることが明らかになったこの地震における、今日まで把握されている死者数は38名で、このうち1人は避難のため車中泊をしていた70代女性で、熱中症の疑いで死亡したそうである。

この地域は10年前にも大きな地震が起こり被害を受けている。そのわずか10年後に、それより大きな揺れを伴う地震災害に見舞われてしまった。しかもその10年の間には大雨洪水被害などもあり、短い周期で自然災害を受けている。住民の方々は大変な思いをしていることだろう。

被災地から最も遠くの北の端に住んでいる僕などは、義援金協力を行う以外、被災地及び被災者の方々に手を差し伸べる術はない・・・逆に言えば唯一手を差し伸べる手立てとしての義援金協力は惜しまないつもりだ。

ところで今回の地震と10年前の地震とを比べたとき、介護事業者を巡る状況は大きく異なっている。

10年前の地震の際にはBCP(事業継続計画)を策定している介護事業者はほとんどなかったが、今回は逆にほぼすべての介護事業者が自然災害対応のBCP(事業継続計画)を策定していたはずである。なぜならその策定は、2021年度の基準改正で全サービスで義務化され、2024年3月末までに経過措置期間も切れ、現在BCP(事業継続計画)を策定していない場合は運営基準減算の対象になるからである。

今回の地震で、介護事業者は各々BCP(事業継続計画)が機能していたかを確認する必要がある。

そもそもBCP(事業継続計画)は最初から完璧なものができることにはならない。もBCP(事業継続計画)は、「失敗して課題を見つける」ことが重要となるために、訓練(シミュレーション)を繰り返すことが求められている。

訓練後に気づいたマニュアルの不備や備品不足を、BCPにフィードバックし計画を改定しなければならないのであるが、実際の災害の際にも同じことが言える・・・というより実際の災害において課題を振り返る方がより実践的なもBCP(事業継続計画)見直しにつながる可能性が高い。
災害関連死
特に今回は、日中の最高気温が40度に達するような炎天下での地震発生であった。

停電と断水が続き、ACも効かず、水分補給も十分にできない状態になった炎天下で、備蓄品などはそれに備えたものであったのかということを検証しなければならない。

重点的に検証してほしい点は次の4点だ。
・緊急時の初動対応
災害発生直後、利用者と職員の安否確認、避難の実施、建物の被害状況の把握など、命を守る最優先のアクション。

・業務継続・復旧
人員や物資が不足する中で、優先すべき必須業務を絞り込み、関係機関と連携しながらサービスを継続・復旧させることができたか。

・最悪の事態の想定
想定される災害の中で「最も事業継続に影響を与える事態(電気・水道の長期停止、道路の寸断など)」をシナリオ設定は十分だったか、それに基づき対策を練ることができたか。

・指揮命令系統の混乱は生じなかったか
各自に割り当てられていた役割分担は(安否確認班、救護班、情報収集班など)機能したのか。停電時や携帯電話の輻輳(ふくそう)時に備えた情報共有手段(LINE等のSNS・災害用伝言ダイヤル・衛星電話ライフライン停止への備絵は有効だったか
(※インターネット回線や電話回線にアクセスが集中する状況のこと。輻輳によって通信速度が低下する、通信システムそのものがダウンするといった弊害が生ずる可能性がある。)

また今回の地震では、マニュアルでの取り決めが護られないことが大問題につながった。

イオンモール熊本の爆発事故で、従業員2人が亡くなった店の運営会社が、2日記者会見を開き、「売上金を金庫に戻すよう2人に指示した」ことを認めている。イオンのマニュアルでは被災した建物から避難後に、建物内に戻ることを禁じている。

このようにいくらBCP(事業継続計画)を策定しても、そこで規定されている対応策が護られないと意味はなく、貴重な人命さえも奪いかねないことが明らかとなった。そのことを重く受け止め、今後の教訓としなければならない。

そてにしてもそのような形で亡くなられた方は本当にお気の毒である。地震とその関連でお亡くなりになった方々に、改めて冥福をお祈りしたい。合掌。
※CBニュースの連載、「快筆乱麻・masaが読み解く介護の今」の今月配信記事127が昨日アップされましたた。
快筆乱麻masaが読み解く介護の今
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ケアマネ義務研修簡素化でも支持は得られない

介護支援専門員の資格更新制度は廃止されることが決まったものの、その廃止時期は未だに明示されておらず、いったいいつから廃止されるのか不明なままだ。なぜ官報公示がされないのだろうか・・・。

だがその時期がいつになるにしても、研修受講義務が残されることによって資格更新制度廃止自体も意味のないものとなっている。

研修はケアマネとしての一定のスキルを担保するものとして必要だとする意見があるが、そもそもケアマネは試験に合格してその資格を得ており、すでに一定のスキルは認められているはずだ。

更新される新しい情報獲得は、それぞれ個人責任で行えばよい話であり、国がレールを敷いた研修でスキルが担保されるというのは思い込みに過ぎない。

そのような中、厚労省は7/15に開催された全国課長会議の中で義務研修について、現行の再研修を廃止した上で、「簡素な研修」を導入する方針を示した。

研修の時間数を現行から大幅に削減するなどカリキュラムをスリム化したうえで作り直すとされ、一部を復職後に受けられるようにすることも検討されるそうである。

研修の目的を、離職後の制度の変更点など必要な知識のアップデートに特化させる。オンライン・オンデマンドの柔軟な受講を可能とし、「円滑な復職のための簡素な研修」とする考えだ。(参照:令和8年度 全国介護保険担当課長会議資料)

自ら更新情報を獲得しているケアマネにとって、「制度の変更点など必要な知識のアップデートに特化」される研修など退屈で無駄な時間に過ぎない。ネット社会は情報社会であることを知らないとでもいうのだろうか・・・。
ケアマネ更新研修
オンライン・オンデマンドの柔軟な受講を可能にした先には、モニター画面の先で、それを眺めながらあくびをしたり、舟を漕いで無駄な時間をやり過ごそうとするケアマネが増えるだけである。

時間削減やカリキュラムの変更などという小手先の手を使うのではなく、いっそ思い切ってそのようなものはなくせば良いと考えている関係者は僕だけではあるまい。

そうではなく研修は必要と考えて、受講義務賛同を強く訴えているのが日本介護支援専門員協会である。この団体はそれによってケアマネスキルが担保されると本気で考えているのだろうか。

それより当該団体の会員が更新研修の講師役を務めて小遣い稼ぎするという利権を手放したくないだけではないのだろうかと勘繰りたくなる。

研修受講義務は、ケアマネジャーの確保、復職しやすい環境の整備が狙いとされているが、ケアマネの待遇を大幅に改善しなければ、そのようなことは実現しない。現にケアマネ更新制度で研修受講させているのにケアマネは減っているではないか。

厚生労働省が29日に公表した統計(介護給付費等実態統計)によると、今年4月審査分の居宅介護支援の事業所数は全国で3万5551ヵ所となり、昨年より392ヵ所(1.1%)減少しているのである。

その背景として、ケアマネジャーの高齢化やなり手不足が指摘されている。それもこれもケアマネをし続けていては家族を養えないという待遇の低さが背景要因なのである。ここを変えずにケアマネ受講義務だけ残して何になるのだろうか。
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