masaの介護福祉情報裏板

介護や福祉への思いを中心に日頃の思いを綴ってみました。表の掲示板とは一味違った切り口で、福祉や介護の現状や問題について熱く語っています!!表板は業界屈指の情報掲示板です。

民度が低い介護業界の現状


サービスマナー意識をもって丁寧な対応を心がけるというのは、接客を伴う職業において極めて当然の常識である。

しかし介護事業者に勤める人たちで、このことを全く理解できていない人はかなり多い。自分たちの職業が接客業であり、サービス業であるという基本も理解できていない人も多い。

介護・福祉・医療業界以外で、「お客様にタメ口は使ってはなりません」などという教育は成り立たない。それは極めて当たり前すぎることだから、サービスマナー研修でもそのようなレベルの話をする講師は呼ばれなくなる。

ところが介護業界は、そこからサービスマナーの話を始めなければならないだけではなく、そもそもサービス利用者が、「顧客:お客様」であるという概念から話さねばならないことも多い。それほど民度が低い業界である。

介護職員の中には、家族が家庭内で会話する際に使う言葉遣いが、利用者との距離を縮め、良好な関係に結び付くと勘違いしている人が多い。介護職のみならず、経営者や管理職という労務管理のトップに立つべき人の中にも、自分自身を律することなく、言葉や態度を崩して接することが、利用者が求めている関係性であると勘違いしている人が多い。

要するに丁寧な態度や、丁寧な言葉遣いで、良好な関係性をつくれないほど知性に欠け、コミュニケーションスキルが低い人間が介護業界に数多くはびこっているという意味だ。

お金を支払ってサービス利用する人に対して、そのお金を原資にした給与をもらう側の人間が、タメ口で接することがどうして許されると考えるのだろう。そうした失礼な態度を、「家族的・家庭的」と考える知性の低さはどこから来るのだろう。

私たちは介護のプロフェッショナルとして、介護という職業を通して金銭対価を得ているのだから、家族と同じでは困るのだ。私たちの働く場所が、家庭のように利用者がくつろぐことのできる場所にする必要はあっても、実際の家族ではない私たちが、家族と同じような遠慮ない態度や言葉遣いで利用者に接することが、「くつろぎ」ではないわけである。

そこではプロとしての業(わざ)を期待されているのだから、接客態度として正しいマナーを持って、利用者の方々に満足感を与えられなければならない。そのためのサービスマナーであり、そこから真のおもてなしの心(ホスピタリティ精神)が生まれるのだということを理解する必要がある。

そもそも私たちサービス提供者と、サービス利用者の方々との関係性とは、家族関係でも友人関係でもない。そうはなれないし、なってもいけない。それはあくまでサービス提供者と顧客の関係性でしかなく、そこではくだけた態度は失礼な態度と誤解されても仕方がないのである。そういう誤解を受けないために規律が必要となるのだ。

従業員が規律を守って働く態度を身に着けるために、サービスマナー教育は不可欠であり、それは計画的・継続的に行わなければならない。それは従業員の悪気のない態度や言葉遣いで、利用者の心を傷つけたり、不快な思いをさせないためにも求められることである。

ところがこうした教育を、「従業員への押し付け」と感じる人がいると言われたり、サービスマナーを持って接することが求められることについて、「やらされ感が半端ない」という声が聴こえてきたりする。

これこそ介護業界の民度の低さの象徴である。

職場にはルールがあって当然だ。そうしたルールを護ることが、その職場で働き続けることの条件であり、職場のルールを護ることができないというなら、その人はその職場で働く権利を失うのである。就業規則で定められた礼儀ある態度を、「押し付け」とか「やらされ感」と思うなら、その時点でその人はその職場にいてはならない人とされて仕方がないのである。

学生はなく社会人なのだから、職場のルールに沿って働くことに疑問を持つなんて言ってられないのだ。職場のルールが嫌だったり、おかしいと思うなら、別の職場を選ぶべきなのである。

そのような幼稚な疑問を一つ一つつぶしていかねばならないのが、介護業界の現状である。

ひとりひとりの従業員が、もっと介護業界全体の民度が高まるように、介護のプロとしてのコミュニケーションスキルを向上させる努力をしてほしい。

管理職レベルでその理解ができない人は、顧客に接する以外の別な職業を探した方がよい。

そしてマナー教育に対する理解のない経営者や管理職が幅を利かせている職場で、利用者に対する従業員の心無い態度に心を痛めている知性ある介護職の方々は、一刻も早くそういう職場を見限って、下記のような転職サイトのサポートを受けて、自分に合った良い職場を探していただきたい。
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感染予防のくだらない対策・実効性がない対策


スーパーコンピューター「富岳」で新型コロナウイルス対策を研究する神戸大や理化学研究所のチームは11月26日、「カラオケボックスでは換気口の下に立ち、マスクをして歌うと飛沫(ひまつ)の拡散が抑えられる」とのシミュレーション結果を発表した。

多くのカラオケボックスには換気機能が付いており、換気口の下に立ち、マスクやマウスガードを着けて歌うと室内に微小な飛沫が拡散するのを抑えられ、さらにエアコンで空気をかき回すと、飛沫が漂い続けるのが抑えられたとしている。

だからカラオケボックスに行く場合は、エアコンを回して換気口の下でマスクやマウスガードを着けて歌うのが良いとでもいうのだろうか・・・。

このニュースに触れて僕は決して、「なるほど」とは思わない。馬鹿馬鹿しいなと思う。感染第3波が拡大している今この時期に流すニュースかよと思ってしまうし、この時期に感染リスクがゼロにならない、カラオケの飛沫感染リスクを少なくする研究に時間を費やす人間も、相当暇でやることがない人間なんだろうと思ってしまう。

今そんな方法を探るより、カラオケは控えたほうが良いと思うからだ。そもそもカラオケをしなければ日常生活が立ち行かなくなるなんていう状況は想定できないのだから、この時期はカラオケボックスへ行くことを我慢したって罰は当たらない。

少なくともカラオケボックスに行って唄うのであれば、自分一人で行くことだ。複数の仲間とカラオケボックスで唄うのであれば、どのような対策をとっても、感染リスクはカラオケボックスに行かない日常を送るよりも高くなることは間違いないし、世の中にカラオケ以外の愉しみとか、ストレス発散方法がないわけではないのだから、他に楽しみを探せと言いたい。

コロナ禍では、いろいろな日常や普通の概念が変わらざるを得なくなっているのである。昼カラオケは、高齢者の愉しみとして浸透しているのだから、それを守ることも大事だという考え方もあるだろう。しかしそれ以外の安全な楽しみを見つける試みがあっても良い。スマホアプリがこれほど普及しているのだから、高齢者もそれを利用できるようにすれば新しい可能性も生まれようというものだ。

既にカラオケをサービスメニューから外している通所サービス事業所が多くなっている。(参照:通所介護に関するアンケートの集計結果について

カラオケに替わる新しいサービスメニューを創り出すヒントとして、通所サービスに通う高齢者の方々の新しいニーズに着目して、新サービスメニューを創り出す通所サービス事業所は、顧客から選ばれる事業所につながる可能性もある。

例えば通所サービスに通う高齢者で、ガラケイからスマホに変えたいと思っている高齢者は意外と多いし、スマホをもっと使いこなしたいと思っている高齢者も意外と多い。それらの方々にスマホを使いこなす教室をサービスメニューに加えてはどうだろう。またスマホを持っていても、電話機能しか使っていない高齢者に、アプリの使い方やSNSを使えいこなす方法を教えることは、脳若サービスとして人気が出るだろう。

それはすべて通所介護計画の中で、個別機能訓練計画として位置付けてよいものだ。

そうした新しいサービスメニューを開発する中で、大声を出して飛沫感染につながるカラオケは、コロナ禍が収まった後でもデイサービスのメニューから消えて行っても問題ないだろうと思う。

ところで先日も指摘したが、通所サービスの利用者の家族が感染拡大地域と往来した後に、利用者自身も最低2週間はサービス利用をさせないとしている事業所がある。

新型コロナは、ウイルスに感染後、発症まで5〜6日間(幅は2〜21日間)の潜伏期間があり、発症の2日前から感染力が強くなって10日間前後、他者へ感染させる状態が続くようである。そして発症前2日からの1週間が特に感染力の強い期間とされる。だから潜伏期間と感染リスクが高い期間を見込んで、2週間の自宅待機というルールを定めているようだが、それはどれほど感染予防に実効性があるのだろうか?

上に記したように潜伏期間は最大21日間とされているのだ。さすれば2週間の自宅待機で感染を完全に防ぐことは出来ないし、そもそもGoToトラベルを適用している地域と往来した家族がいるというだけで、利用者に利用制限をかける権限が通所介護事業所にあるのだろうか。それは極めて疑わしく、人権侵害とされる危険性も否定できない。

そもそも利用者には、家族が感染地域を往来したことを通所介護事業者に申告する義務なんかなくて、それをサービス利用条件とすることもできないはずだ。せいぜいそれはお願いレベルにとどまるだろう。さすれば家族状況を通所介護事業所が完全把握することなど不可能だと言えるわけで、そのような利用制限ルールによる感染予防対策とは、実効性が極めて低いと言わざるを得ない。

だからこのブログで何度も指摘しているように、まずは通所介護事業所の感染予防の対策を、環境面も含めて整えておくことが大事だ。(参照:コロナ禍第3波の備えと対策は出来ていますか?

利用者の検温は事業所についてからでは遅いと理解し、送迎者に乗り込む前の自宅玄関先で、非接触型体温計を用いて運転手による検温は当たり前にしなければならないし、そのためには運転手が事前に利用者の平熱を把握しておく必要もある。送迎もできる限り、「密」防ぐ運行計画を視野に入れることが必要だ。(※限界があることは理解できる)

利用者にはマスク着用を励行してもらい、病状等でマスク着用ができない人のために、フェイスシールドを事業所備品として通常装備するのが当たり前になる。

サービス提供時間中は、冬でも定期的に複数回の換気を行う必要もあるし、ウイルスは乾燥を好むのだから、常に湿度を50%〜60%に保つよう加湿対策を施すことも大事だ。エアロゾル感染対策として空間除菌も当たり前に行う必要がある。

おやつ作りなど、みんなの口に入るものづくりはサービスメニューからなくなっていかざるを得ないし、おやつとしてお菓子を提供する場合は個包装のものを個別に提供する必要がある。それらの対策をしっかり取ることが一番大事なことなのだ。

どちらにしても、感染地域で多人数と飲食やカラオケをした家族がいるならともかく、そうではない家族状況に対する制限ルールは、ほとんど実効性がないし、通所介護の権限が及ぶ問題ではないと言えるのではないだろうか・・・。
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ノーリフティングケアに取り組む事業所の報酬評価について


来週11/8(火)に、佐賀県老施協・デイサービス委員会会員に向けたオンラインセミナー、「今後の時代の変化に対応するための情報収集と検討〜コロナ禍における通所介護事業の展開〜」を配信する予定にしており、本来なら講演資料を事務局に送っていなければならない時期である。

しかし今回は事務局にお願いして、資料送付を3日まで待っていただいている。オンラインセミナーであるがゆえに研修会場で資料を配布できないために、受講者に事前にそれをくまなく配布するには、その日程はかなり厳しいとは思うが、そこまで待ってもらっているのには理由がある。

それは僕の作業が遅れているわけではなく、2日に開かれる介護給付費分科会の情報を資料に入れたいからである。
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2018年の介護報酬改定時は、2017年12月6日に改定率と審議報告(案)及び概要(案)が示されていることを考えると、2日の介護給付費分科会で来春の介護報酬の改定率が示される可能性が高いからだ。勿論ここでは各サービスの報酬単価は示されることはなく、全体の改定率と改定概要が示されるだけであるが、8日の研修にこの情報が欠けていてはならないし、できれば当日の資料にも要点が記されていた方が親切だと思うのである。事務局の方々にご迷惑をかけて申し訳ないが、そうした事情で待っていただいているのである。

根拠も何もない中で、僕は次期介護報酬は小幅ながらもプラス改定になるだろうと予測しているが、その予測が当たるか、外れるかは明後日明らかになることだろう。

さて介護報酬改定に関連しては、11月9日の介護給付費分科会資料に中に興味を引く改定項目がある。【資料2】介護人材の確保・介護現場の革新の86頁に、ノーリフティングケアに取り組む事業所の報酬評価案が記載されているのである。

その内容を確認してみよう。論点┘機璽咼垢亮舛慮上や職員の職場定着に資する取組の検討の方向(案)には、「職員の業務負担軽減や職場定着を図る観点から、職員の腰痛予防に資する取組として、いわゆるノーリフティングケアの取組が進められていることも踏まえ、こうした腰痛予防に資する取組を進める事業所を、既存の加算の仕組みを活用しながら評価することを検討してはどうか。」とされている。

既存の加算の仕組みを活用ということは、サービス提供強化加算等に上位区分を設け、算定要件にノーリフティングケアに取り組んでいることを組み入れるなどが考えられる。

そんな上位区分を算定する必要はなく、今の区分算定で良いと考えるのは浅はかである。仮に報酬改定がプラス改定になったとしても、既存の加算の上位区分が創設される際には、既存の加算に単純に上位区分が上乗せされるのではなく、既存の区分の単位数を削減したうえで、その上に上位区分を新設するのが恒例だからだ。

それは最上位区分の算定要件が、今現在国が必要と考えている要件であるから、できるだけその要件を満たして最上位区分を算定しなさいと言う国のメッセージでもあるわけだ。

つまり来年4月以降、ノーリフティングケアに取り組んでいない事業者については、現在算定している加算のどれかが、今より低い単位しか算定できないということになる可能性が高いわけである。そうしないように、ノーリフティングケアに取り組んでいないいない事業者・そんなケアがあることも知らない事業者は、早急にその取り組みを行う準備から始めなければならない。

そもそもノーリフティングケアとは、介護職員の力のみに任せた移乗をなるべく避け、個々の状態像や心情なども十分に考慮して適切に福祉機器・用具を使う方法である。

それは基本的に利用者を抱え上げない、引きずらない安全な介助の方法であり、きちんとした知識や技術に基づくノーリフティングケアは、介護する人・介護される人、双方にとって歓迎されるべき、「優しいケア」であると思う。

だからこそ介護職員に対しては、きちんとした基本知識を得て、正しいノーリフティングケアの技術を獲得できる教育が必要になるのである。

そういう意味では、今後新たにノーリフティングケアに取り組む事業者は確実に増えるだろうし、そのためにノーリフティングケアの研修も必要性が増すことだろう。

だがそうした研修会も質に差があるので注意が必要だ。一部のノーリフティングケア研修会は、リフトなどの介護機器の売り込み・セールスが中心の場になっていて、本当の技術を伝えていないからだ。

ノーリフティングケアは、適切な技術を獲得すれば、スライドボードを活用するなどして、リフトなどの大掛かりな機器を使わずとも可能になるケアである。

勿論、環境によってはリフト等を活用することも重要ではある。例えば在宅介護を受けている人の自宅にリフトを備え置き、ノーリフティングケアの技術に長けた訪問介護員が、訪問介護サービス提供中にリフトを使いこなして移乗介助等を行いながら、その技術を自宅で介護している家族に伝えることで、家族が自宅で今より容易に介護ができるようになるかもしれない。そうしたリフト機器導入については、担当ケアマネジャー等が積極的に居宅サービス計画に位置付けて良いと思う。

しかし同時に、ノーリフティングケア=リフト機器導入ではないし、それなしではできないという考え方は間違っていることをしっかり理解してほしい。(参照:ノーリフティングケアを学んできます

そうした正しい知識を学ぶために、研修もきちんと選ぶ必要があるのだ。

そうしないと職員を研修に派遣して学ばせ、リフト機器も購入したは良いが、数カ月後には、そのリフトも使われずに倉庫の片隅に置いたままになり、ノーリフティングケアも介護の場に根付かず、相変わらず力任せの、人海戦術に頼りきったケアから抜け出せないということになりかねない。現にそうした事業者もたくさん存在するという現実があるのだ・・・。

ノーリフティングケアが現場に浸透すれば、介護職・利用者双方の利益になるにもかかわらず、それがいつの間にか行われなくなり、その取り組みにかけた経費がすべて無駄になるということがないように、時間を十分にかけて、計画的に職員を教育するという意識が経営者や管理職には求められる。

最上位加算を算定するために、ノーリフティングケアの取り組みが必要だから、「取り組みを行ってね」と声だけかけて、現場にその取り組みをすべて丸投げしたって、実現も浸透もしないことを理解しなければならない。

ノーリフティングケアの取り組みには、経営者や管理職の覚悟と、実行力が不可欠なのである。
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報酬改定の自立支援・重度化防止の視点


26日に行われた第194回社会保障審議会介護給付費分科会の資料のうち、【資料7】自立支援・重度化防止の推進を読むと、国が創った介護データベース・CHASEへの情報収集がいかに重視されているかが見て取れる。

利用者ごとの計画書の作成とそれに基づくケアの実施・評価・改善等を通じたPDCAサイクルの取組に加えて、 CHASE・VISITへのADL、栄養、口腔・嚥下、認知症などに関連するデータ提出とフィードバックの活用により、更なるPDCAサイクルの推進・ケアの質の向上を図ることについて、既存の個別機能訓練加算、口腔衛生管理加算、栄養マネジメント加算などの評価に加えるというものだ。
CHACE
上の表には、「加算等による評価の有無に関わらず、すべてのサービスにおいてVISIT・CHASEによるデータの利活用を進める。」としているところで、加算対象サービスは施設系サービス、居住系サービス及び通所系サービスとしているが、他のサービスについても情報提出を求め、将来的には全サービスにCHASEへの情報提出義務を課していくのは間違いがないところである。

ところで上記の表で気づいた人がいるかもしれないが、現在通所介護の評価となっている、「ADL維持等加算」は、対象サービスが施設サービスの部分にも記載がある。これは間違いではなく、同加算の対象範囲が広げられるという意味である。

このことについては論点3で、「機能訓練等に従事する者を十分に配置し、ADLの維持等を目的とするようなサービスにも拡大する」としているので、対象サービスは、特養特定施設に拡大されることになる。

そのうえで算定単位のわりに算定要件のハードルが高いという批判に応える形で、下記の3要件の緩和を図ることを検討している。
・総数が20人以上
・要介護3以上が15%以上
・初回の要介護認定の月から12ヵ月以内の人が15%以下


さらに5時間以上のサービスを基本とするよう求める要件は撤廃する方向で検討するとしているが、いずれも実現するだろう。問題は緩和がどこまでかということだが、それは年明けに示されることになる。

しかしここでも、「CHASEを用いて利用者のADL値を提出し、フィードバックを受けることを求めてはどうか」という検討課題が挙げられており、データ提出が要件化される可能性がある。

問題はこの加算の単位数である。現在の貨幣価値を無視したかのような低い現行単位が、いくらになるのかは年明けではないとわからないが、単位によっては対象サービスを拡大し、要件を緩和したとしても、算定率は低いままだろう。

新たに加算が新設される特養や特定施設も、その単位を見て、手間に比して低すぎるとなれば、手を出すことはないように思える。どちらにしても単位数に注目である。

そのほか論点2では、リハビリテーション・機能訓練、口腔、栄養ケアの取組の一体化として、計画書の様式検討と各種専門職の会議等への関与の明確化が挙がっている。

論点4では、施設サービスについて、口腔衛生管理体制加算は廃止し、同要件を一定緩和した上で、全施設の基本サービス費の要件とするとし、口腔衛生管理加算については、CHASEへのデータ提出とフィードバックの活用による更なるPDCAサイクルの推進・ケアの質の向上を図ることを評価する上位加算を新設するとしている。

論点5は、次の6点が挙がっている。
・介護保険施設の栄養マネジメント加算は廃止し、同要件を基本サービス費の要件とすること(経過措置を設ける)
・人員基準に栄養士に加え管理栄養士を位置づけるとともに、運営基準においても、入所者ごとの栄養管理を計画的に行うよう努めることを明記。
・低栄養リスクが高い入所者全員への丁寧な栄養ケアの実施や栄養ケアに係る体制の充実を図っている場合の評価を新設したうえで、CHASEへデータを提出し、フィードバックを受けPDCAサイクルを推進することを要件とする
・栄養ケア計画標準様式の見直す
・管理栄養士の配置要件については、常勤換算方式に見直す
・経口維持加算の原則6月とする算定期間や褥瘡マネジメント加算と栄養関連加算を併算不可とする要件を見直す


論点6は、介護保険施設における看取りへの対応を評価する加算及び褥瘡マネジメント加算において、関与する専門職として、管理栄養士を明記することが挙げられている。

論点7は、通所サービス・地域密着型サービスに、口腔スクリーニング加算を新設するとともに、新設加算を栄養スクリーニング加算の取組と併せて提供することとしている。

しかし栄養士が配置されていない通所サービスにおいて、この併算定要件はネックになって、算定率が挙がらないように思える。

論点8は、通所事業所の管理栄養士(外部委託可能)と介護職員等の連携による栄養アセスメントの評価(CHASEへデータを提出も要件)を新設することと、栄養改善加算について、通所事業所の管理栄養士が必要に応じ居宅を訪問しての栄養改善サービスの取組を進めることも挙げられている。

論点9は、グループホームの管理栄養士(外部との連携を含む)が介護職員等に利用者の栄養・食生活に関する助言や指導を行う体制づくりを行っている場合の評価を新設することを挙げている。

論点10は、施設サービスにおいて定期的に全ての利用者に対する医学的評価と、それに基づくリハビリテーションや日々の過ごし方等についてのアセスメントを実施するとともに、ケアマネジャーやその他の介護職員が、日々の生活全般において適切なケアを実施するための計画を策定し、それに基づいて日々のケア等を行う仕組みを導入し、これを評価するとしている。これもCHASEへデータを提出も要件となっているが、従前からの施設サービス計画との関係がどうなるのかが問題だ。別立てということにはならないと思うが、かなりの手間が増えそうである。

論点11は、3月に一度が算定上限となっている褥瘡マネジメント加算を毎月算定できるようにするという内容だ。この際、現行の褥瘡管理の取組(プロセス)への評価に加え、褥瘡の発生予防や状態改善等(アウトカム)についても評価を行う(統一した評価指標を用いる)とともに、CHASEを活用してPDCAサイクルを推進するとしている。

論点12は、特養と老健の排せつ支援加算について、全ての入所者に対して定期的な評価(スクリーニング)の実施を求め、事業所全体の取組として評価とするとともに、現行6か月間に限って算定が可能とされているところを、6か月以降も継続して算定可能とするとしている。勿論、ここでも、CHASEを活用してPDCAサイクルを推進することが求められることになる。

以上であるが、全体として職員の業務負担がさらに重くなる内容になっていると感じるのは僕だけだろうか・・・。
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ますます重視される看取り介護・ターミナルケア


施設サービスの報酬改定の方向性をみると、特養の看取り介護加算・老健のターミナルケア加算の部分で、その取り組みをより高く評価するルール変更が行われていることがわかる。

両者ともに新たなルールとして、「人生の最終段階における医療・ケア決定プロセスにおけるガイドライン」等の内容に沿った取組を行うことが算定要件に加えられる予定となっている。

このガイドラインは、人生会議(ACP)の取り組みをシステム化するよう促す内容になっていて、終末期の医療やケアの提供方法について、あらかじめ本人による意思決定を基本としたうえで、その意志は変化しうるものであることを踏まえ、本人と医療・ケアチームとの話し合いが繰り返し行われるように促すものだ。

本人が自らの意思を、その都度示すことができるシステムを構築することがなにより重要視されているのである。

そのうえで、終末期における医療・ケアの方針の決定手続について、本人の意志が確認できる場合と、確認できない場合に分けて、複数の専門家からなる話し合いの場を別途設置し、検討・助言を行うシステムを構築するように具体策を示したものである。

今後は、特養の看取り介護と老健のターミナルケアの場面だけではなく、特定施設入居者生活介護と認知症対応型共同生活介護・小規模多機能型居宅介護の看取り介護、居宅介護支援事業所のターミナルケアマネジメント場面でも、このガイドラインに沿った取り組みが求められることになる。

そのうえで特養の算定要件には、看取りに関する協議等の参加者として、生活相談員を明示することとしている。

一方で老健ターミナルケア加算の算定要件に、支援相談員の介入を明示しない理由は、老健が医療系サービスであり、ターミナルケアの専門家である医師が常勤配置され、看護師も多数いることで、それらの職種が介入すれば問題ないからであるという意味だろう。そもそも常勤医師を差し置いて、支援相談員を参加職種と指定することにはばかりがあるのだろうと想像する。

このことは特養の看取り介護加算の要件に、「定期的な看取り介護研修」の実施が求められているのに、老健のターミナルケア加算の要件に、特段の研修要件が存在しないことと似ている。老健は中間施設ではあるが、医療系サービスとしてターミナルケアの専門機関でもあると認められているという意味である。

しかし今回の特養の看取り介護加算と、老健のターミナルケア加算における最も重要な変更点は、算定期間が延長され、看取り介護とターミナルケアの取り組みについて、今以上の報酬評価がされることになるという点だろう。(下図参照)
改定後の特養の看取り介護加算
看取り介護加算
改定後の老健のターミナルケア加算
ターミナルケア加算
このように、現在は死亡日から遡って30日間しか加算算定できないが、2021年4月以降は、死亡日以前31日以上〇日以下の単位が新設される。

これは算定日数期間を超えて看取りに係るケアを行っている実態があることを踏まえ、看取りへの対応を充実する観点から、看取り介護加算の算定日数をより早期とすることにしたものである。

この新設単位は、現在の上限の30日までの算定合計単位の中で振り分けて、死亡日等の算定単位を減らしたうえで、より長い期間の単位算定ができるようにするものではないと思う。

そのような姑息な給付抑制策をとらず、おそらく算定期間が延びる分、看取り介護加算・ターミナルケア加算の最長算定単位数は増額するものと予測できる。よって看取り介護・ターミナルケアの取り組みは、施設経営を考えるうえでより重要になってくるのである。

しかし懸念される問題もある。算定期間が延びるということは、できるだけ最長期間の加算算定を望むあまり、終末期判定が甘くなったり、あいまいになったりしないかという問題である。

現在でも年単位に及ぶ長期間の看取り介護と称する、えせ看取り介護・えせターミナルケアが行われているケースがあり、その最大の原因は、医師の終末期判定や余命診断がきちんと行われていないという問題である。それは医師としての専門性や、倫理観が疑われかねない大問題である。

そうしたことが起きないように、終末期の判定基準も厳粛にして、必ず余命診断も行い、計画書にそのことを含めて記載するようにしていただきたい。
新刊表紙カバー
なお終末期判定や余命診断の問題点や、看取り介護・ターミナルケアの具体的な方法論については、拙著「看取りを支える介護実践〜命と向き合う現場から」で詳しく解説されており、そこそこ評判も得ているので、ぜひ一度手に取ってご覧になっていただきたい。

看取り介護・ターミナルケア以外の施設サービスの改定動向については、「報酬改定で施設介護職員は業務負担増加へ」で解説した方向性が、昨日(11/26)の介護給付費分科会資料でもそのまま書かれている。

そのほか新たに目についた点としては、老健入所者が退所後に利用を希望する居宅介護支援事業者との連携を評価する新加算が創設されそうであることや、特養の日常生活継続支援加算と、特定施設の入居継続支援加算の算定要件である、「介護福祉士数が常勤換算で6:1」の要件については、テクノロジーを活用することを条件に、「7:1」に緩和する案も示されていることなどが挙げられる。

どちらにしても施設関係者の方は、張り付けた文字リンク先の資料を通読すべきである。
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介護給付費分科会速報(11/26開催)


第194回社会保障審議会介護給付費分科会(web会議)は、本日午前9時より開催され、先ほど終了したばかりである。

今日の議題は、居宅介護介護支援事業や施設サービスのほか、資料の通りとなっているので参照してほしいが、それを斜め読みして注目点を羅列してみる。
(※施設サービスは、明日検討することとして、今日は居宅介護支援と居宅サービス関連を抽出してみる。)

居宅介護支援では、特定事業所加算機銑靴茲蝓∋残衢弖錣緩い下位区分、「特定事業所加算a」が新設され、犬砲弔い討蓮◆医療介護連携体制強化加算【仮称】」に名称変更する案が示されている。

ICTの活用を図ったり、事務員を配置している場合の逓減性の適用は、45件目からにする案も示されている。

ケアマネジャーが、担当利用者の通院時に同行して医療との連携を図る報酬評価も認める方向が示されたほか、ケアマネジャーがケアマネジメントの本来業務以外にも、利用者や家族の依頼で様々な対応を行った場合に、それにかかわる費用の実費徴収が可能になる参考事例の周知を行うことも示された。

これによって保険外の実費徴収という例が増えるかもしれない。

利用者の死亡によりサービス利用につながらなかった場合等に限り、モニタリングやサービス担当者会議における検討等の必要なケアマネジメント業務や給付管理のための準備が行われた場合は、サービス利用がなくとも報酬算定できることも示されている。

地域包括支援センターの本来業務の充実を図るために、予防プランを委託しやすいようにする方策については、予防プランの作成費を引き上げるのではなく、委託時における居宅介護支援事業所との連携を評価する加算(委託連携加算【仮称】)を創設する案が示されている。なるほどこれだと、包括支援センターが作成する予防プランの単価は据え置いたうえで、委託プランだけ今より単価を高くして委託できるのだから合理的と言えば合理的である。・・・しかしその加算単位は、居宅介護支援事業所が積極的に予防プランを受託できるレベルの高い加算になるのだろうか・・・。わずか数十単位(つまり数百円)では、受託は進まないと思う。

なお算定率が低く、加算の意味をなしていない(介護予防)(看護)小規模多機能型居宅介護事業所連携加算について、報酬体系の簡素化の観点から廃止することが示されている。

次に感染症や災害への対応力強化という資料に目を移すと、その中に通所サービスの大きな改正が示されている。

通所介護及び通所リハビリテーションの基本報酬について、感染症や災害等の影響により利用者の減少等がある場合に、その状況に即した安定的な運用を可能とする観点から、事業所規模別の報酬区分の決定にあたって、前年度の平均延べ利用者数ではなく、直近の一定期間における平均延べ利用者数の実績を基礎とすることができる等の対応を検討するとしている。

どうやら来年度以降の規模別報酬は、「直近の一定期間における平均延べ利用者数」でみることになりそうである。

このほかこの資料では、感染症や災害の対策整備が全サービスに求められることが示されており、委員会の開催や指針の整備、研修の定期的な実施、訓練などをする義務が課せられることになりそうだ。業務負担はかなり増えると思われる。

介護人材の確保・介護現場の革新の中では、サービス提供体制強化加算について、より介護福祉士割合が高い事業所や職員の勤続年数が⻑い事業所を高く評価する見直しを行うことが示されている。また算定率の高い介護職員処遇改善加算で求められる項目と同趣旨の要件等については廃止したうえで、最上位の区分については、サービスの質の向上につながる取組の1つ以上の実施を算定に当たっての要件とすることが示されている。

この資料の中で、医療・介護の関係者間で実施する会議については、「テレビ電話等を活用し、実施することを認める」としているので、サービス担当者会議は認められるだろう。

一方で、「居宅への訪問を要件としているものについては、居宅への訪問の重要性を十分に考慮した上で、ICTの活用について引き続き検討」ということで、毎月のモニタリング訪問等のICT利用は見送られて、検討課題とされている。しかしモニタリング訪問の将来的なリモート化に含みを残した内容となっているので、2024年改定時に、見直されることを期待したい。

そのほかざっと見たところ、今まで示された考え方のおさらいという内容が多かったように思う。

何か気になる点があったら、コメント欄もしくは、表の掲示板の関連スレッドなどにご意見をいただきたい。
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まずは「感じの良い介護支援者」を目指そう


今更言うまでもないことだが、介護の仕事は、利用者の暮らしに深く介入し、自分以外の他者の最もプライベートな領域に踏み込む仕事である。

そんなことは解り切っているという人が多いだろうが、このことは常に介護支援者が自分の胸に置いておかねばならないことだ。

なぜなら、介護の仕事が利用者が羞恥心を持つような行為にまで及ぶことの配慮を忘れたときに、介護支援は人の心を傷つけることに気が付かない、デリカシーに欠ける業務に変貌するからだ。

介護が必要な高齢者にとって、介護支援者の対応の仕方そのものが、自分の暮らしの質に直結するものであり、介護支援者の言動一つで、心が踊ったり沈んだりすることも多い。

だからこそ介護を職業としているすべての人は、常に利用者に対してベストのパフォーマンスを心掛けるべきである・・・。

しかし人間である以上、間違いは犯してしまうし、感情も揺れ動くのは当然のことで、常に一定のパフォーマンスに終始することは極めて困難であると言わざるを得ない。

ましてや経験の浅い人であれば、援助技術の基本を忘れて、間違った方法で失敗をしてしまうことがあるかもしれない。

そんなことはあってはならないと言うが、技術というものは実地の中で経験を重ねて、時には失敗を教訓として、初めて身につくものが多いのだ。感情のある人間が、同じく感情のある人に対して行う仕事の業(わざ)とは、教科書に書くことができない、文字や言葉に置き換えられない様々な領域に及ばざるをものなのである。経験でしか得られないものが必要とされるのが介護という仕事の宿命でもある。

そんなふうにちょっとしたコツが必要になるデリケートな仕事が介護である。だからこの仕事は決して、AIを搭載したロボットでも替わることができないのである。

そのような介護の仕事だからこそ、利用者と初めて向かい合った当初からベストのパフォーマンスを展開するということは難しい。

だからと言ってその状態を当たり前であるから利用者に対して、「我慢しろ」という態度であってはならない。それはプロとして恥ずかしい態度でしかない。

そうであれば私たちにはいったい何が求められるのだろう・・・。

私たちが介護という仕事の中で、利用者に対して最低限担保すべきこととは、ベストのパフォーマンスを展開できない場面でも、決して嫌な思いを利用者にさせないようにする態度を身に着けることだと思う。

申し訳ございません」は優しい言葉であり、「ありがとうございます」は温かい言葉だ。そうした優しくて、温かい言葉を介護の仕事をする中で、普通に使いこなせるようにしたいものだ。

そうした優しさと温かさをもって介護の仕事に励むならば、あなたはきっと素晴らしく立派な介護支援者になることができるだろう。しかし最初から立派な介護支援者にならなくても良いのである。

利用者の方々に、嫌な思いを味合わせない対応。利用者の方々が不快にならないための対応。そういうことを繰り返す先に、仕事を通じてあなた自身が人間的に成長し、いつか人から見習われるような介護支援者になるのである。

だから私たちが最初に目指すのは、「感じの良い介護支援者」である。

サービスマナーを身に着けることは、感じの良い介護支援者になるための絶対条件であり、「介護サービスの割れ窓理論」を理解することは、誰からも求められる介護支援者に成長するための必要条件なのである。

是非そうした態度と理論を身に着けて、この国を支える介護支援者になっていただきたい。

家族と同じように言葉を崩して会話しなければ、親和性を伝えられないとか、タメ口が家庭的な雰囲気につながると勘違いしている輩は、いつまでも「感じの悪い奴」のままである。

その醜い姿に一日も早く気づいてほしいものだ。
感じの良い支援者
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制限はさほどの感染予防効果をもたらさない。


昨日の勤労感謝の日まで、暦の上では昨週末から3連休だった。そんな中でGo To Travel キャンペーンを利用して旅行や行楽に出かけた人も多かったのではないかと思う。

しかし新型コロナウイルス第3波に見舞われる地域が増えており、行楽を控え、家で過ごした人も多いかもしれない。そんななか北海道では、札幌市がGo To Travel キャンペーンの一時停止を検討している。

そんなこともあり今現在、北海道は新型コロナウイルス感染症が蔓延していると思われがちだが、北海道という括りは、関東や近畿、九州とかいう括りと変わりなく、それらの地域では都府県別で感染状況が見られているのに、北海道だけ地域に一切関係なく一括りにされて、ほとんど感染者が出ていない地域も汚染地域とみなされることに不公平感を感じてしまうのは僕だけだろうか・・・。

それはさておき、介護施設等の介護事業は連休に関係なく稼働しており、介護職の方々は、連休どころか連続勤務が6日も続くという人も決して少なくないのが現実である。

その中で感染拡大第3波に関するニュースが絶え間なく流れると、介護現場で働く職員の方々にも不安が広がり、感染予防のために更なる制限が必要ではないかと考えがちである。

介護施設の面会制限の緩和が呼びかけられた後に、再び感染が広がっている状況において、緩和した面会制限を、再び緩和前の状態に戻そうとする動きもある。

しかし北海道であれば、札幌市以外の各地域は、冷静に周囲の状況を見渡して、制限を強化すべき状況にあるのかなどを総合的に判断すべきだ。クラスター感染が発生している施設があったとしても、それが1施設のみの発生で、それ以外感染者が発生していないのなら、第3波に該当していないとみても良いのだと思う。家族等の面会についても、面会者に職員と同様の感染予防策を求めるだけで十分だろうと思っている。

そもそも制限を強化して、誰かが著しい不便や不利益を被ったとしても、そこに少しでも漏れがあれば、それはまったく無駄になるのだということも理解してほしい。制限はえてして制限をする側の安心や満足のためだけに行われ、効果は大したことがない場合が多いのである。そうであるからこそ制限だけが感染予防策ではないことを十分勘案しながら、対策を練ってほしい。

僕の住む地域では、今感染第3波が訪れている状況とは言えない。しかしこの地域の介護事業者の中で、この連休中に家族が札幌を往来したというだけで、今日からデイサービス利用予定であった人の利用を拒んでいるところがある。

札幌を往来した家族の健康状態に全く問題はないのに、向こう2週間は利用を休んでほしいと言われている利用者は、自分がサービス利用できないことに納得できていない。説明も足りないのだろう。

2週間という期間は、一般的な感染症の潜伏期間をもとにはじき出した期間だろうが、新型コロナウイルスの潜伏期間なんて正確にはわかっていないのだから、これも気休めレベルに過ぎなくなる。

しかも問題は、こうした制限には大きな矛盾が存在するということだ。

感染第3波が広がっているといわれる札幌市において今、多くの通所介護事業所が通常営業をしているのだ。札幌市で普通にデイサービス利用ができるのに、札幌市以外の感染拡大していない地域のデイサービス事業所を利用している人が、家族が札幌と往来したと言うだけで利用制限を受けることは矛盾していないのか。これは感染予防対策として正当な理由になるのだろうか・・・。

感染リスクは、感染拡大地域を往来したということだけで上昇するものではない。感染拡大地域で、どのような行動をしたのかがリスクが高まるか否かに深く関係しているのに、往来だけで制限するのは乱暴と言えば乱暴である。

そもそも利用者が家族の行動をすべて把握しているとは限らない。通所介護事業所に、利用者の家族というだけで自分の行動を申告しなければならない義務もないし、そうした申告を義務付けする利用契約も不当契約となる恐れがあるために結ぶことは出来ない。

感染拡大地域を往来する家族と同居しているよりも、たまたま感染した人と同じ場所で会食した家族と同居している方が感染リスクが高いことは、小学生でも理解できる倫理だろう。しかし同居家族が会食した場所に、ウイルス感染した人が絶対いないなんてことは言いきれないわけで、こうしたこともリスクと考えるなら、家で食事をしなかった家族との同居者もすべて利用制限しなければならない。

だから家族の往来行動に対する制限というのは、ずいぶん漏れがある感染予防策だと言えるわけで、感染防止対策としては大きな効果が期待できるものではないともいえるわけである。

それよりも利用者同士の間隔を広く取って、大きな声を出すサービスメニューは提供しないで、環境除菌と換気にも十分配慮したサービスに心がけたほうが、よほど感染予防に結び付く。(参照:コロナ禍第3波の備えと対策は出来ていますか?

冬場の換気は、寒さを嫌う高齢者にとってつらいという声もあるが、風呂やトイレの換気扇を回し、換気口を開けるなどするだけで空気は入れ替わるそうである。そうであれば24時間それらの換気扇を回し、その場所の仕切りのドアを開けておくなどで、換気の効果は高まる。

そうした感染予防策を先に考えるべきであり、制限対応は最終手段とすべきである。

何らかの制限をかけている場合でも、個別のケース検討を行うことを絶対条件にして、広く特例や例外を認めるべきである。そのための検討作業は、毎日行わねばならないと考えるべきだ。

その場合、3連休で事務職が休みの間に、直接処遇職員だけで判断しなければならない状況にストレスを感じる人も多くなるだろう。だからこそ事務日直性などを敷いて、直接処遇職員以外が土日・祝祭日も勤務している必要があるわけである。

だからと言って事務日直者に、重要な問題の決定権限があるとは限らないので、コロナ禍というこの特殊な状況会においては、介護現場での対応の在り方を決定できる権限を持つ人が誰かということが勤務職員に周知されたうえで、その人が休みの場合でも、常に緊急連絡ができる体制を敷き、いつでも相談ができるようにしておく必要があるのだ。

そういう体制がまったくない事業者は無責任極まりない。介護事業経営者や管理職は、そういう無責任体制を放置してはならないのである。

通常ではないときにいち早く有事のシステムを敷き、その中でルールの運用を常に考えることが、誰かの暮らしを護る介護事業の使命と責任である。
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介護事業者の職員を護る視点を失ってはならない


11月19日に「UAゼンセン日本介護クラフトユニオン(NCCU)」が公表した、「就業意識実態調査」によると、月給で勤める介護職員の昨年の平均年収は359万8000円(基本給+各種手当+ボーナスなど。税金や保険料が引かれる前の額面)であるとされている。

厚生労働省の賃金構造基本統計調査によると、全産業の昨年の平均年収は463万4900円となっており、今回のNCCUの調査結果と比較すると、その格差は103万6900円にのぼる。いまだに介護職員の待遇は、全産業に比べて低いことが明らかになっていると言えよう。

ただしこの調査はNCCUの会員を対象としたもので、回答を寄せた月給制の対象者は2.151人である。2.151人というあまりに少ない数字は、介護業界全体の平均を現したものとは言い難く、一つの参考データとするしかないと思う。

しかし別角度から考えると、NCCUは介護職で組織する労働組合である。そうした労働組合に護られた会員の年収が359万8000円だとすると、小規模事業者に所属し、労働組合という組織に護られていない人の年収は、それよりはるかに低いかもしれない。

ある程度の組織規模を持つ社会福祉法人等に所属する人なら、それより高い年収の人もたくさんいると思うが、小規模事業者が多い介護業界全体の状況を鑑みると、全産業の平均年収より、介護職の平均年収が低い状態は変わっていないとみるべきであろう。

だからこそ介護事業経営者は、さらなる処遇改善に努めなければならない。そのために収益を挙げて、給与等を改善する不断の努力は不可欠であるが、その前に、国から職員に支給される費用をくまなく手渡していく必要がある。まじめに介護業務に取り組む人に対して、国が支給するという費用を、事業者の都合で支給されないようなことがあってはならないのだ。

ところが感染症対策の一環として介護事業者の職員に支給される慰労金が、受給する権利がある人の1/4にいまだに行き渡っていない実態が明らかになっている。それは従業員を大事に思わない事業経営者や管理職の怠慢によるものであり、搾取とも言われかねない。(参照:従業員を大切にしない事業者にとどまる理由はない

参照記事を読んでいただいたうえで、こうした状態をなくしていく経営努力が重要だということを理解していただきたい。

同時に処遇改善加算も、国が介護職員等に手渡せとしている費用なんだから、これを様々な理屈で算定せず、職員に手渡さない事業者があってはならないと思う。

このうち介護職員処遇改善加算(検傍擇咫吻后砲砲弔い討蓮⊂絨牟菠の算定が進んでいることを踏まえ、一定の経過措置期間を設けた上で、廃止することになっているが、今回の報酬改定では、その時期が明示される可能性が高まっている。

しかし僕は、この加算もきちんと、(機砲鮖残蠅垢戮だと思っている。算定要件のキャリアパス要件職場環境等要件をすべてクリアしないと気六残蠅任ないが、そのハードルはさほど高くない。事業経営者がやる気にさえなればクリアできる要件である。現に全体の約8割が気鮖残蠅靴討い襪里澄

そんな中で罰則減算に近い(検傍擇咫吻后砲靴算定できていない事業者では、事業経営者の資質が問われてくると言って過言ではないし、廃止は当然だと思う。さらに言えば(供砲了残衫┐7.2%であり、(掘砲了残衫┐5.4%にしか過ぎない。多くの事業者が気鮖残蠅靴討い訝罎如↓兇筬靴了残蠅亡鼎鵑犬董↓気陵弖錣鬟リアしようとしない事業者の経営姿勢も問題視されてよい。

介護労働という責任ある重労働を担っている人たちを、そのような低い待遇に甘んじさせている状態は事業経営者としての資質欠けるのではないかと言いたくなる。そうした職場で働く介護職員の方々には、そんな職場に長くとどまる必要はないと言いたい。

ところで今回の介護報酬改定議論では、昨年10月から支給できることになった、「介護職員等特定処遇改善加算(特定加算)」の支給要件も見直し案が示されている。

平均の賃金改善額が、 峽亳魁Φ伺修里△覯雜鄂Π」は、「その他の介護職員」の2倍以上とすること、◆屬修梁召凌種」は、「その他の介護職員(※賃金改善後の賃金が年額440万円を上回る場合は対象外)」の2分の1を上回らないこととする配分ルールについては、下記の改善案が示された。
・ 峽亳魁Φ伺修里△覯雜鄂Π」は、「その他の介護職員」の「2倍以上とすること」から「より高くすること」とする
・◆屬修梁召凌種」は、「その他の介護職員」の「2分の1を上回らないこと」から「より低くすること」とすることとしてはどうか。


特定加算の算定を行っていない事業者の、「算定しない理由」は、「経験・技能のある介護職員」と他の職員との待遇格差が広がるからとされているところが多い。そのため改正案には、その格差を縮小して算定率を高めたいという意図があるのだろう。

特定加算に関連しては、11/2に開催された財務省の財政制度分科会において、介護職員の更なる処遇改善について、特定加算を請求している事業所が6割にとどまっていることから、加算の適用を促すことを含め、まずは既存の処遇改善加算の財源の活用を図るべきであるとされたところだ。

そうした背景も改正案には影響しているのだろうと思う。

しかし僕はこのルール変更もどうかと思っている。そもそも既に特定加算を支給している事業者なら、新しい支給要件に合わせた支給方法に変えるときには、一部の介護職員の給与を現行より下げる必要が生ずる。そのような変更がスムースに受け入れられるだろうか。それは大きなトラブル要因になりかねない問題だ。

そもそも介護職員については、処遇改善加算と特定加算という、給与改善原資が存在するのだから、事業収益から給与改善原資を求めなくてよいとも考えられる。そうであれば他の職員の給与改善に回すことができる収益からの原資は、処遇改善加算ができる前より増えているのである。だからこそ事業収益から他の職員の給与改善に回す費用を捻出して、介護職員との給与格差をつけないように経営努力を行うべきだ。

そうすることで、事業収益を挙げる事業経営の大切さも職員は理解でき、利用者から選択される事業者となるために何が必要かと考えることができるのだ。その先には、お客様へのホスピタリティ精神とか、サービスの品質がいかに重要かということが理解できるようになるだろう。

前述したNCCUの調査結果も、調査を開始した2009年(166万3500円)からみると、全産業平均との格差は徐々に縮小してきている。それは処遇改善加算ができたことが大きな要因になっているが、処遇改善加算があることが当たり前になっている今日、それが処遇改善原資のすべてであるかのような勘違いをした経営者が増えているように思えてならない。しかしそれは大きな勘違いである。

職員の給与とは、事業収入の中から適切に手渡すべき労働対価であるという根本を忘れてはならないのである。
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通所サービス利用者の感染予防策をどこまで取るべきか


コロナ禍の影響で、毎年何度も訪問していた地域に、今年は一度もお邪魔できていなかったりする。

愛媛県も今年一度も行っていないが、来年2月に久万高原町で講演を行なうことになり、久しぶりで松山空港行きの航空チケットを手配した。・・・ところがである。コロナ禍の影響を受けて、航空会社も減便しているために、新千歳〜松山空港の直行便がなくなっていた。

仕方なく2月は行きが伊丹経由、帰りが羽田経由の乗継便で予約した。早く通常運行に戻ってほしいものである。

さて話は変わるが来月8日に、佐賀県老施協・デイサービス委員会主催のオンライン講演、「今後の時代の変化に対応するための情報収集と検討〜コロナ禍における通所介護事業の展開〜」を自宅から配信予定になっている。

この講演は、次の4つのテーマを主として情報提供する内容になっている。
・コロナ禍特例の確認と対応
・緊急包括支援金や持続化給付金、無担保・無利子の貸付事業の活用について
・Withコロナの通所介護のサービス提供の在り方を考える
・来年4月に迫った介護報酬改定の通所介護に関連する最新情報


講演時間は2時間であるが、その後に質疑応答の時間も30分とっており、事前質問も既に送られてきている。

その中には、「デイ利用者やその家族が○○県や感染者が多い地域へ行けれたりしたら、デイ利用を控えるような対策をしておりますが、 ご利用者や家族からしたら熱もなく、納得いかない家族もあるかなと思いますが、この対応をどのように思いますか?」・「濃厚接触者を洗い出し、過去2週間の体温、行動履歴を洗い出す対応は必要か」・「年末年始等に職員の実家等に感染流行地から帰省してきた家族と接触してしまった場合は14日間の出勤停止となるか。また、数日の自宅待機をしてもらうのか。」・「職員がコロナに感染した後の、職場復帰出来る時期はいつか。」などという内容の質問がある。

しかし医師でもなく、コロナウイルスの専門知識が世間一般の人以上にあるわけでもない僕が、この質問に答えるのは無理だ。感染予防策としてどう対応するのかは、国が示したガイドラインを参考に、個別のケースについては、保健所に問い合わせてくださいと答えるしかない。

また感染者が多い地域に、デイサービス利用者の家族が旅行や出張で出かけた場合の対応については、家族が帰宅後に利用者が何日自宅で待機すべきかは、国も保健所も明確に基準を示しておらず事業所が判断するしかない。

そもそも感染者が多い地域という基準はあいまいで、他地域からの往来を自粛するように行政機関が要請している地域でない限り、はっきりどこが対象とは言えなくなる。

また新型コロナの潜伏期間や、2次感染の可能性がある期間について、エビデンスがない以上、2週間とか14日間という期間にも根拠があるとは言えない。

他の感染症の潜伏期間は最大2週間を観ればよいという前例からそれを判断しているとしか思えない。

厚生労働省新型コロナウイルス感染症 対策推進本部 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律第 18 条 に規定する就業制限の解除に関する取扱いについて (事務連絡 令和2年5月1日)によれば、新型コロナウイルス感染症と診断された患者さんはPCR検査をしなくても発症から14日経てば職場復帰が可能となるとしているが、デイの利用者の家族が、感染多発地域から帰ってきて、無症状であるけど、利用者と濃厚接触しているために、利用者は2週間自宅で待機しなければならないなんて基準はどこにもないのだ。

例えば次のような研究結果もある。
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台湾で、新型コロナウイルス感染の確定診断がついた100人に濃厚接触した2761人について、濃厚接触者が最初に患者に接触した時期と、感染の有無との関係について調べた。患者のうち9人は無症状であった。濃厚接触者の内訳は、家族が219人、病院関係者が697人、その他が1755人である。

2761人の濃厚接触者のうち、二次感染したのは22人(0.8%)であった。軽症患者よりも重症患者に接触した人の方が、感染するリスクが高かった。無症状の患者に接触した91人のうち、二次感染をおこした人はいなかった。

 二次感染した22人のうち、10人は患者に症状が出る前の接触歴があり、9人は症状が出た日から3日以内、3人は4日目あるいは5日目だった。すなわち、発熱やせきなどの症状が表れてから6日目以降に接触しても、感染することはなかったのだ。(2020/5/17配信 朝日新聞デジタルより抜粋
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この調査結果を信じれば、感染したとしても無症状者からの感染リスクは極めて低く、かつ感染し症状が出てから6日目以降の人と接触しても感染しないということが言えるわけであり、デイ利用者の家族が感染多発地域から帰ってきて無症状であれば問題ないともいえるわけであるから、最長1週間程度の待機で、感染症状がみられない場合はサービスを再開しても良いとも考えられる。

そもそも夏ころまでのように、PCR検査ができない状況ではなくなっているので、旅行から帰った家族が検査を行なって、陰性の判定が出た時点では利用者に制限をかける必要ななくなると思う。

それらを総合的に勘案して判断する以外ないのが現状だ。

現在、感染拡大第3波で対応を追加する動きが出ており、19日に厚労省は、介護施設の入所者・職員に熱が出たら、必ずコロナウイルス検査をするように通知を出すなど、動きが慌ただしくなっている。しかしあまりナーバスになりすぎると、にっちもさっちも行かなくなると思う。通常の感染予防策をしっかりとっておくことがまず大事だ。

ただし一つ言えることは、クラスター感染を防ぐためには、環境除菌・空間除菌が必須だということだ。次亜塩素酸水の噴霧は健康被害につながるというデマに惑わされて、いまだに空間除菌を行っていない施設・事業所が多過ぎる。しかしそれはクラスター感染の最大のリスクである。

また介護施設・事業所の職員の感染を防ぐためには、マスクだけでは不十分であることにも注意が必要だ。目の粘膜からの感染を防ぐための対策として、フェイスシールドやゴーグルを日常介護場面からきちんと着用すべきだ。

これらのことは、「コロナ禍第3波の備えと対策は出来ていますか?」・「次亜塩素酸水による空間除菌の必要性」・「介護事業者に通常装備が求められるフェイスシールドとマウスシールド」でも情報提供しているので、今一度確認して、一日でも1分でも早い対応を行っていただきたいと思う。

感染予防で重要なことは、空間の定員をできるだけ下げることだ。通所介護も単位分けしなくとも良いから、1単位の中でサービスメニューを複数に分けて、グループごとに空間も分けることができればベストだ。

それができない場合でも、機能訓練やレクリエーションなどの際は、利用者同士の間隔を広く取ることが大事だ。手を横に伸ばしたときに、隣の利用者の体に触れるような距離は適切ではなく、前後の間隔も同じくとるように心掛けてほしい。

加えて大声を出すサービスメニューも避けたい。カラオケは通所サービスメニューには必要ないと考えて、それがなくとも楽しめる大人のサービスメニュー開発が求められる。

12/8は、このあたりの具体策も示すことになるので、受講者の方には楽しみにしてもらいたい。
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通所リハビリは大改定になりますね。


16日に行われた介護給付費分科会の資料を読んで、一番たまげたのは通所リハビリテーションに選択報酬制度が導入されることだ。

資料では、月額定額報酬の新設については以下の通り説明されている。

通所リハビリテーションは、医師の診療に基づき計画的なリハビリテーションを実施するサービスである。通所リハビリテーションの趣旨を踏まえ、心身機能・活動・参加に対する取組を促進する観点から、
・リハビリテーションの機能
・事業所の体制
・活動・参加に対する取組
・利用者の心身機能

等の包括的な評価による月単位報酬体系を創設してはどうか。

そのうえで、「現行の日単位報酬体系を残しつつ、希望する事業所が新たな報酬体系に移行できる選択制としてはどうか。」として、現行の日ごとの費用算定も残し、事業所がどちらかを選ぶことができるようにするというのだ。

月単位報酬のイメージ図は以下の通り示されている。
月単位報酬のイメージ
このように月額定額報酬は、《要介護度に応じた基本サービス費》+《事業所の体制等に対する加算・減算》+《利用者の状態等に応じたサービス提供に対する加算・減算》となっており、3段階の報酬区分になっている。

来年度から通所リハビリ事業所は、この定額報酬と現行の日別出来高報酬のどちらを算定するかということを選択しなければならないわけである。しかしその選択とは、利用者ごとに異なる選択は認められないだろう。おそらく事業所単位でどちらを選ぶかという選択になるはずだ。

しかしその選択は決して簡単ではない。どちらを選ぶかによって、顧客から歓迎されるか、忌避されるかという選択にもなりかねないからだ。

今までなら全事業所が、予防通所リハは定額制、介護通所リハは日別出来高制で統一されていたため、そのことが事業所選択の基準になることはなかったが、今後は利用者が通所リハ事業所を選ぶ際に、そこがどちらの報酬体系を選択しているかが大きな選択要素になる可能性が高い。

定額報酬制は、介護予防通所リハをイメージすればよいだろうから、その体系や日割りになる特例なども理解できるだろうが、基本として月額定額報酬は、利用回数が何回であっても、計画日に休んだとしても日割りされずに定額報酬が満額支給される。自己負担はそれに応じて発生するのだ。

そうであれば週1回の利用で、休みもとるかもしれないと考える人は、月額定額算定事業所より、日別出来高報酬の事業所を選びたいと思うだろうし、利用回数の多い人はその真逆となるだろう。

通所リハビリ事業所はこれから、地域の利用者ニーズや、現在サービス利用している人の希望等を総合的に勘案して、難しい選択を迫られることになる。

ところで今回、このような選択報酬という方式がどうして導入されたのであろうか。その答えも同資料の中に書かれていると思う。同資料17頁に次のような記載がある。

1.通所系サービス(報酬設定の考え方)
これまでの主な議論等
(1)通所系サービスの報酬体系について
・通所系サービスについては、日常生活上の支援などの「共通的サービス」と、運動器の機能向上や栄養改善などの「選択的サービス」に分け、それぞれについて月単位の定額報酬とすることが適当と考えられる。

↑このように通所系サービスは月単位の定額報酬が望ましいと書かれているのだ。そうであれば今回の選択制導入は、通所介護も含めて、将来的に通所サービスはすべて月額定額報酬に移行する布石ではないかと考える。

早ければ2024年の報酬改定で、通所介護も通所リハも日別出来高報酬を廃して、月額定額報酬化されるのではないだろうか。

そのほか通所リハの加算では、リハビリテーションマネジメント加算の大きな変更がある。

リハマネ加算(機砲蓮廃止するとともに同要件は基本サービス費の要件とするとされているので、これは単に廃止されるのではなく、報酬包括されるという意味だ。送迎加算が報酬包括されたときのことをイメージすればよいだろう。

リハマネ加算(IV)は、令和3年度からのVISIT・CHASEの一体的な運用に伴い廃止され、定期的なリハビリテーション会議による計画の見直しが要件であるリハマネ加算(供砲函吻掘砲蓮△修譴召譴砲弔い董VISIT・CHASEへデータを提出しフィードバックを受けPDCAサイクルを推進することを評価してことになる。

算定率の低い「社会参加支援加算」と、それよりさらに算定率が低い「生活行為向上リハビリテーション実施加算」は算定要件を見直して、算定率の向上を図っていく。

入浴介助加算」は、通所介護と同様に、自宅での入浴自立のための計画実施の上位報酬区分を新設する。(参照:通所介護に厳しく、通所リハに優しい新入浴加算

そのほか、リハビリテーション計画書と個別機能訓練計画書の項目の共通化が図られたうえで、リハビリテーション計画書固有の項目については簡素化するとしている。新様式に注目する必要がある。

また介護予防通所リハビリテーションについては、利用開始から一定期間経過後にADLの改善が乏しくなること等を踏まえ、利用開始から○ヶ月が経過したあとの単位数を適正化するとしている。適正化とは即ち報酬を減額するという意味だ。3月後なのか6月後であるのか、減額単位数はいくらになるのかも注目点である。

どちらにしても通所リハビリは、大改定と言ってよい変更になるだろう。今から心の準備が必要である。
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僕が授業に教科書を使わない理由


僕は介護福祉士養成校の臨時講師を務めたりするが、一つの科目を1年間受け持ったとしても、教科書を使って講義をすることはない。

科目によっては学校側から学生に教科書を指定して、それに基づいた授業を行うように求められることもあるが、その場合は教科書に書かれた内容を確認し、要点を頭に入れたうえで、僕自身の言葉で学生に与えるべき知識を伝えるようにしている。

そうした考え方・やり方に対して、教科書がなければ、その教育状態がはなはだ不秩序になるのではないかと批判する人がいるかもしれない。そうした批判があって当然だとも思う。

しかし僕は教科書を使わない教育の方が、介護福祉教育には向いていると思うのである。

人に相対する仕事に就こうとする学生に対して、思想統一のために教科書を利用するのは問題であるとさえ考えている。

教科書というものは人間がつくるものだ。ところが一旦これが採用されてしまえば一つの権威になる。

そうなると教育者はその教科書に準拠して、それを踏襲することだけで教育ができたと思い込んでしまう。そこに書かれていることが何よりも正しいことのように思いこんで、そこに書かれたことから一歩でも踏み出した考え方を、「異端」と烙印づけしてしまう恐れさえある。

しかし僕たちが相対する人々のニーズは、社会の変化と密接に関連していて、古い固定観念だけでは計り知れないことが多いのである。僕たちが手を差し伸べなければならない人にとって、昨日は遠い過去かもしれないのである。その人が今求めているものは、昨日の経験という古臭い遺物ではなく、今この時に欲している何かなのである。

そういう意味では、教科書にないものを探し続けるのが介護の仕事であるといえる。

そのことを伝えるために、教師は自分の言葉を持っていなければならない。根本・基本にある定型を柔軟に変化させるやり方を伝える言葉は教科書には載っていないのである。いやそれは載せられないと言ってよいかもしれない。

教科書に載せられない言葉でしか伝わらないものがあり、聴く側の能力・理解力に合わせて、その言葉は選ばれなければならないのである。ましてや人の感情に寄り添う方法は、定型が存在しないし、昨日と今日のやり方を変えなければならないことも多いのである。

だからこそ、感情のある人々の最もプライベートな空間に踏み込まざるを得ない対人援助の実務教育に、教科書は不要だと思うのである。

教科書がなければ、教育者はその頭脳の限りを尽くして教えることになる。すなわち教育者の能力如何が学生に影響するため、勢い教育者は懸命に研究しなければならなくなる。

そのことによって学生も大いに啓発されていくことになるのだ。

教科書に頼る授業は楽であるが、教育者と学生のそうした切磋琢磨の関係を決して生み出さない。

それは単なる知識の丸投げに過ぎない。教育とは知識を教えることではなく、知性を育むことであるということを忘れてはならないので。

なぜなら知性の欠ける知識を拠り所にした方法論は、しばしば人の心を傷つけてしまうからだ。そうした行為を、教科書を拠り所にして正当化する人間を生み出してはならないわけである。

介護とは、人を不幸にすることに気が付かなかったり、人を不幸にすることを何とも思わなかったりする要素が、少しでもあってはならない仕事なのだ。

そのための知性を育むのが、介護福祉教育である。
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ハラスメント防止が運営基準に明記されます


次期介護報酬改定に伴う基準改正時に、各サービスの運営基準にハラスメントの防止を盛り込むという話を僕が耳に挟んだのは9月の終わり頃であった。

そのことをどう考えるかと某氏から意見を求められ、「今の時代だからそれは必要なことですよね」という話をしたと記憶している。

しかしその際に僕の念頭にあった、「ハラスメント」とは、介護事業者の中で従業員がパワハラ・モラハラ・セクハラにあう被害のことであった。それらの被害を防ぐために、各事業の運営基準に職場内でのハラスメント防止策を取ることを盛り込むのだと思ったのである。

しかしそれは大きな勘違いであることが後に分かった。

今回のハラスメント防止の規定というのは、介護サービスを提供する従業員が、利用者やその家族からハラスメントを受けることがないようにするための規定であったのである。

そのことは9日の介護給付費分科会資料の11頁以降に詳しく書かれている。

今回の防止案では、施設・事業所の運営基準を見直し、仕事中のセクハラ、パワハラをできるだけ防ぐ観点から、国のマニュアルに沿った対策をとるなど適切な就業環境維持(ハラスメント対策)を求めることを事業者に促す規定を設ける方針だ。

しかしそれらの運営基準は、介護事業者が守るべき基準であって、利用者や家族がその基準に従わなければならないなどという効力はない。

それにもかかわらず運営基準にハラスメント防止のための対策を盛り込むという意味は、「労働基準法等に基づく取組は求められているものの、基準省令等で明記したほうが、自治体、事業者双方に対してより丁寧ではないか。」という考え方に基づいている。

そうなると今後は、運営基準に基づいて、事業者にハラスメント防止とハラスメントが起きたときの対策を取る義務を課して、必要な対策を講じることを義務付けるということになろう。

例えば、特にひどいハラスメントケースについては(※何を持って特にひどいとするかなども問題にはなってくるが)、サービス提供の拒否を検討できることも含めて、契約締結時の重要事項説明の際にその説明を徹底することをなどが運営基準に明記される可能性が高い。

ハラスメント対策委員会の設置と定期的なハラスメント検討会の開催、ハラスメントの理解や、その対応に関する研修も義務付けられるかもしれない。

そうなるとハラスメントと認知症の人の行動・心理症状との線引きをどうするのかなど、様々な新しい問題が起きる可能性は否定できない。だからと言ってハラスメント防止は、従業員を護るうえで必要な対策なのだから、新たに生ずる疑問や問題を、一つ一つ解決しながら良い方向につなげていくべきである。

新しい基準の中で、最大限従業員が護られて、より働きやすい環境を作るような努力が介護時事業者すべてに求められるとともに、ハラスメント規定を拡大解釈して、事業者にとって都合の悪い利用者の排除につながらないかなどの監視システムも必要になるのではないだろうか。

この部分では市町村などの行政に、相談と対策の窓口がなければならなくなるだろう。

また利用者や家族からのハラスメント防止の意識は、職場内での様残なハラスメントの防止意識にもつながってくるのは間違いなく、上司の部下に対する叱り方も、パワハラと言われないように注意しなければならない風潮が強まるだろう。

だからこそ職場である程度の地位にある人たちは、ハラスメントという認定される行為とは、どのような行為かなども勉強しておかねばならない。

パワーハラスメントとは、職務上の地位や人間関係などの職場内の優位性を背景に、業務の適正な範囲を超えて、精神的・身体的苦痛を与える、または職場環境を悪化させる行為であり、モラルハラスメントとは、言葉や態度によって相手の人格、尊厳を傷つけ、精神的な苦痛を与える職場での行為である。そしてセクシュアルハラスメントとは、性的な言動の嫌がらせであるなどという理解は当然しておかねばならない。

例えば、利用者のプライバシーに関連する情報をSNSに書き込んでいる部下に、上司が「いますぐにツイッターをやめろ」と命令するのはパワハラと認定される可能性が高い。

なぜなら「ツイッターをやめろ」という命令は個人のプライバシーに踏み入っており「個の侵害」になるからである。よってこの場合、パワハラにならない注意・指導をしたいのであれば、かける言葉は「不適切なツイートを削除しなさい」となる。

こうしたことにも気を使わねばならない時代である。上司という立場も、気楽にはやっていられない時代なのである。

どちらにしてもハラスメント防止策を徹底するこを否定できる何ものもないのであるから、これを機会にハラスメントに対する理解と、その防止策の啓もうに努めるとともに、利用者と家族からのハラスメントだけではなく、職場内のすべてのハラスメントをなくす努力をしていただきたいと思う。
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通所介護に厳しく、通所リハに優しい新入浴加算


通所介護と通所リハビリの入浴加算が大きく変わることになる。

16日の介護給付費分科会の通所介護費の資料の(論点4)と、通所リハビリ資料の(論点5)にその内容は示されている。
新入浴加算のイメージ
(※資料に示されている通所介護と通所リハビリの新しい入浴加算のイメージ図)

通所介護では、次の考え方が示されている。

・入浴介助加算について、現行の加算に加え、利用者が利用者宅において、自身又は家族等の介助によって入浴を行うことができるよう、利用者の身体状況や訪問により把握した利用者宅の浴室の環境をふまえた個別入浴計画を作成し、それに基づき個別の入浴介助を行うことを評価する加算を新たに設けることとしてはどうか。
・ 一方、上記の取組を促す観点から、現行の入浴介助加算については、単位数を見直してはどうか


通所リハビリについては上記2点に加えて次の方向性が加えられている。

・通所リハビリテーションにおける新たな加算については、個別入浴計画の作成に際し、血圧測定や肢位観察等の入浴開始前及び実施中における留意事項について、医師の具体的な指示に基づく緊密な対応が可能であるため、通所介護との評価に差を設けてはどうか。

つまりリハビリの専門職が自宅を訪問して、浴室環境を確認したうえで、利用者が自宅で入浴自立できるように計画作成する入浴加算を新設し、ただ単に入浴させるだけの入浴加算の上位区分にそれを位置付けるというものだ。

その際に、できるだけ新加算(上位区分)を算定することを促すように、現行の入浴加算については単位を今より下げるというものである。ただし通所リハについては、医師の具体的な指示に基づく緊密な対応評価という視点から、下位区分の入浴加算単位も、通所介護よりは高くするという意味だろう。

新区分の入浴加算は、利用者が利用者宅において、自身又は家族等の介助によって入浴を行うことができるようするためのもので、次の算定要件をクリアしなければならない。
・医師・理学療法士・作業療法士が利用者宅を訪問し、浴室の環境を確認する。
・利用者宅の浴室が、利用者自身又は家族の介助により入浴を行うことが難しい環境にある場合は、環境整備を行う。
・通所介護事業所において、多職種連携のもと、利用者の心身の状況や居宅訪問により把握した利用者宅の浴室の環境をふまえた個別入浴に関する計画を作成する
・計画に基づき、個別に入浴介助を行う


しかしこの要件は通所リハはともかく、通所介護にとっては高いハードルと言える。

なぜなら訪問職種が、「医師・理学療法士・作業療法士」となっているからだ。これらの職種は、通所リハビリなら必ず配置されているが、通所介護の場合は、機能訓練指導員も看護職員が務めている事業所が多いので、加算算定の要件となっている職種が配置されていない事業所が圧倒的に多い。

そのため生活機能向上連携加算と同様に、通所介護事業所は外部の訪問リハビリテーション事業所・通所リハビリテーション事業所等との連携により訪問職種を確保することとして差し支えないとされているため、今から新入浴加算の算定に備えて、連携先を探さねばならない通所介護事業所も多いだろう。

しかし連携する場合は、通所リハ事業所などが無償で連携に応ずるわけがなく、費用(契約費用)が発生することになり、それは通所介護の持ち出しになる。となると現在より高い単位を算定できたとしても、その費用支出を鑑みれば、収益は現在より低くなる可能性が高い。

場合にっては、上位区分の新入浴加算を算定する方が、下位区分で単位が下がる従前からの入浴加算を算定したほうが収益は高くなるという逆転現象が生ずる可能性がある。

この点、通所リハビリは自前の職員で上位区分を算定できることに加え、新入浴加算を算定しようとする外部の通所介護事業所と連携して、新たな収入が確保できる可能性も出てくるので、従前より収益を挙げることが容易になることだろう。そういう意味では、通所リハ事業所にとっては2重においしい加算であると言えるかもしれない。

自宅訪問のアセスメントの手間の問題も、両者には差異が生ずる。

通所介護では個別機能訓練加算の要件に自宅訪問によるアセスメントが含まれており、機能訓練指導員等が訪問することになっている。

通所リハでは、自宅訪問によるアセスメントはリハビリテーションマネジメント加算の要件になっているが、それは理学療法士・作業療法士・言語聴覚士のいずれかが行うとされている。

その訪問と同時に入浴のアセスメントも行うことも認められると思うが、通所介護の場合、個別機能訓練加算のための訪問アセスメントを現在行っている職員と、新入浴加算の算定要件の訪問職種が異なるケースがほとんどのため、両者の訪問を別に行う手間が増えることになりそうだ。

この点、通所リハはリハマネ加算の訪問を、そのまま入浴アセスメント訪問とすることが可能な場合が多いだろう。

このように新しい入浴加算は、通所介護と通所リハで算定要件は同じとされているものの、両者への影響は全く異なってくるものになると思え、通所介護の場合は、手間と費用をはかりにかけながら、新単価を見据えつつ、入浴加算の区分算定をどちらにすべきかを選ぶ必要があると思う。

通所リハは、迷うことなく上位区分の新入浴加算を算定すべきであり、それ以外の選択肢はないと言えるであろう。

しかし通所介護についていえば、この新入浴加算の考え方は根本的に間違っていると最後に指摘しておきたい。

通所介護における入浴は、何らかの事情で自宅で入浴が困難な人が、通所介護事業所で入浴できることそのものに、意味があるのだ。

入浴困難な理由は、身体状況や浴室環境を改善すればどうにかなるという問題ではなく、加齢に伴うよんどころない巧緻障害等で、他者の支援に依らないと清潔度が低くなったり、冬期間の家庭の浴室は寒くて入りたくなかったり、様々な事情で、通所介護事業所内での入浴を希望している人が多いのである。

通所介護の大きな浴室で、ゆっくり温まって心身共にリラックス・リフレッシュしたいという人たちにとって、機能訓練とリハビリを強要させられる入浴支援なんて迷惑で、うっとおしいものでしかない。

新加算は、余計なお世話加算であると言いたいところであるし、その目的は従前からの入浴支援の単価を下げるための方便ではないかと疑いたくなるのである。
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サービス残業が当たり前の職場にしてはならない


立ち食いそば店、「名代富士そば」の店舗運営会社の一部が、正社員が残業をしていないように見せかける勤務記録の改ざんを長年続けていたことが明らかになり、11/13までに社員らが、過去2年分の未払い額計約2億5千万円の支払いを求める労働審判を東京地裁に申し立てたことが報道されている。

その状態はまさに労働者から搾取するブラック企業の典型例であるが、しかし介護事業者でも同じような不正が行われている実態が明らかになった。

この報道がネット上に流れた翌日の11/14(土)、残業代の未払いで悩む人から、表の掲示板に相談のスレッドが立てられている。(参照:人員不足によるサービス残業

そこで書かれている内容は、ブラックとしてもあまりに腹黒すぎる内容で、人が足りないのに対策もとらず、介護人員不足は介護の場の問題だから管理職には関係ないとして、その対策も介護職自身で立てるべきであると問題を丸投げされているというのである。

その結果、サービス残業が常態化しているにもかかわらず、それも介護職員の責任だから残業代は支払わないというのである。

まったくこの施設の管理職は、管理職の役割をなんと心得ているのだろうか?

介護職員が集まらない原因をしっかり検証して、募集の仕方を工夫するとともに、介護職員が定着するように働きやすい職場環境を整えるのが、管理職の一番重要な役割である。

そうした労務管理をせずして、管理職として他にどんな責任や役割を担おうというのだろうか。勘違いも甚だしい。

しかも労働基準法等の労働法規を全く無視していることは大きな問題である。残業代の未払という不法行為を続け、それが問題にならないと思っている方がどうかしている。このような不法行為が明らかになれば、世間から大きな批判を招き、経営危機に直面せざるを得ない。そんな簡単な理屈を何故理解できないのだろう。

しかしこうした職場風土を許しておく従業員の姿勢も問題視されてよいと思う。会社側・管理職からの理不尽な要求には毅然と対応し、抗議すべきは抗議し、できないものはできないとはっきり言うべきである。そのためには、最低限の労働法規を知っておく努力も求められる。

リンクを貼りつけたスレッドのNo.6でコメントしている人のように、上司に対しても労働法規違反はきちんと警告して、それを無視するのなら出るところで出ようという態度で臨むべきである。

しかしこうした労働法規違反を繰り返す事業者や、従業員を護ろうとせず搾取するだけの事業者は決して少なくない。

紹介したスレッドが立てられた翌日の15日(日)には、「余裕がある人員配置」という別スレッドが立てられ、ここでは休みなく7連休を強要されている問題が指摘されている。

介護職が担っている仕事は重労働だ。身体も精神も疲労度の高い仕事だ。その仕事を1週間休みなく続けさせるということは、労働法規云々という以前に、介護職員の健康を無視した虐待と同じ行為とさえいえる。

介護サービス事業者は、介護保険制度が創設された2000年以降に、それまでの倍の数以上に増えている。その中には資本金が少なくても経営できる小規模事業者が多い。そういう事業を立ち上げた人の中には、経営者としての資質に欠け、労働法規を護る前にその内容を知らないという人さえいる。

そんなことも相まって、2012年の介護保険制度改正では、労基法違反を行う事業者に対して都道府県が介護保険法による処分を行える規定が組み込まれ、悪質な労働基準法違反に対しては、「指定取り消し」ができるようになっている。(参照:労基法違反は指定取り消しも。

このような改正が行われたのには、介護事業者の労働法規違反が目立つからだという恥ずべき背景要因があったわけである。

しかしこうした改正が行われた後も、労働法規違反を繰り返しながら、そのことが表面化しないことで高をくくっている事業者がなくならない。労働者の心身の健康を二の次に考えて、搾取的な経営をしている事業者の数はさほど減っていないように思える。

だからこそ介護事業者に勤める従業員の皆様にも、最低限の労働法規を知るとともに、それを守ろうとせず、従業員も護ろうとしない事業者からは、さっさと身を引いてきちんとした経営をしている事業者に移りなさいと言いたい。

その為に、このブログではお勧めできる転職サイトのリンクを貼っている。それは劣悪な組織運営の介護事業者をたくさん知っており、そうしたところは劇的に良い事業者に変わることもないことも知っているからだ。だからこそ従業員自身が自らを護るための、「転職」は必要だと思うのである。

現に転職してから見違えるように生き生きと働いている人たちもいるのだ。(参照:置かれた場所で咲きなさい、というけれど・・・。

職員を守ろうとせず搾取を繰り返す事業者は、利用者のケアの品質にも無頓着だろう。そのような事業者が、人の暮らしに寄り添うサービスができるわけがない。

しかしそのようなところであっても利用者がいるのだから、自分が辞めたらその人たちに迷惑が掛かるので辞められないと考える人もいるだろう。

しかし長期的・大局的に考えると、そのようなブラック事業者は、人手を確保できずに事業ができなくなった方が良いのである。利用者も従業員も、劣悪な環境の中に置かれ続けなければならないより、そういう問題が表面化することによって、ブラック事業者が事業を続けられなくなるというスパイラルの中で、クリーンでまっとうな経営を続ける介護事業者が生き残っていくことができる介護業界になっていく方が健全だ。

それが世のため人のためになると思う。

ブラック事業者で我慢して働き続けることは、不法行為や不健全な運営に、自分も手を貸しているという意味にしかならない。

だからこそ、無料で正しい情報を提供してくれて、専任のキャリアアドバイザーと相談しながら職場選びができ、就職後も無料でフォローアップしてくれる転職サイトを選ぶことも大事なことだと思う。
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通院介助の弾力化によって何が変わるか


昨日(11/13)衆院厚労委員会で介護人材不足に関連する質問を行った立憲民主党の中島克仁議員に対して、田村厚労相は来年4月に控える次の介護報酬改定について、「(介護職員が)やりがいと誇りをもって働けるよう、必要なものはしっかりと要求していきたい」と述べ、引き上げへの意欲をみせた。

2日の財政制度等審議会では財務省が、「今は国民への更なる負担増を生じさせるようなプラス改定にする環境にはない。」と主張していたが、そのことに対抗する心強い発言であると思う。

これから約1月後には改定率が示されるが、それに向けて表と裏で様々な攻防戦が繰り広げられることになるが、昨日の大臣発言はそれに対する宣戦布告に聴こえなくもない。

介護関係者は昨日の大臣発言を拠り所にして、プラス改定に期待を寄せたい思いだろう。くれぐれも、「必要なものはしっかりと要求した。その結果改定率はゼロ%になった」なんて言うことにはならないようにしてほしい。

さて次期介護報酬改定では、訪問介護の論点の一つに、「通院等乗降介助の見直し」がある。

昨年3月のサービス提供分でみると、通院等乗降介助の利用者は全国でおよそ8万3600人であり、訪問介護全体の20.0%を占めている。しかし通院等乗降介助は、出発地もしくは到着地が利用者の住まいでないケースでは使えないという問題がある。

つまり病院と病院の間の送迎は保険給付の対象とならないのである。

しかし高齢者の場合、複数の慢性疾患を抱えて、掛け持ちで医療機関受診を行わねばならない人も多い。そして受診という行為は時間を使う行為であるのだから、複数の医療機関を受診する場合には、なるべく効率的に時間を使うという意味で、同一日に受診したいと思うのはごく当たり前のことだ。

だが今のルールで言えば、通院等乗降介助を利用する場合に、A病院とB病院を同一日に受診する場合、自宅からA病院まで通院等乗降介助を利用し、受診後に再び通院等乗降介助を利用して家まで戻って、そこから三たび通院等乗降介助を利用してB病院に受診し、そこからその日4回目の通院等乗降介助を利用して家にも戻るなんて言う、手間と時間とお金の無駄が発生してしまうわけだ。

これがルール変更で、自宅〜A病院〜B病院〜自宅の間のすべての送迎が通院等乗降介助の対象になるのだから、これは利用者にとっても事業者にとっても喜ばしい改正であるし、上に示した2つの例を見てもわかるように、病院間の送迎が可となれば、一旦家に戻る通院等乗降介助がいらなくなり、それは給付費の削減効果にもつながるので、国にとっても悪いことではないと言える。

ルール変更後の要件としては、利用者の住まいが始点、あるいは終点となることを前提として、病院から病院への移送やデイサービスから病院への移送なども対象に含めることになりそうだ。

だからショートステイを連続して複数の事業所で利用する場合に、C事業所のショート利用後に、病院受診を行って、D事業所のショートを利用する際には、通院等乗降介助は利用できないことになる。

さらにショートもしくはデイ利用後に、受診後に自宅に戻ることを前提にして、介護事業者から病院に通院支援をしたにもかかわらず、そのまま緊急入院となった場合は保険給付されないのかという疑問が生ずるが、それはQ&Aで考え方が示されるまで解釈できない問題になるだろう。

だがこれによってショートステイやデイサービスの利用前後の受診の際にも、通院等乗降介助が利用できるのだから、多様な利用者ニーズに応えられることになることは間違いない。

ただし機械的にショートステイやデイサービスの前後に通院支援を組み込む計画が増えると、いらない規制強化につながる可能性が高まるので、計画担当者はくれぐれもニーズと、利用者の利便性に沿った計画作成に努めていただきたい。

この通院支援のルールが、「通院等乗降介助」に限られるのか、「身体介護」の通院支援も対象になるのかは、今後の情報待ちであるが、是非身体介護にも適用されてほしいと思う。

さて話は再び変わるが、今週はこのブログ外の別なサイトに、二つの記事がアップされている。

看取り介護・最期まで人間としての尊厳を保障し命のバトンを繋ごう!」と「コロナ禍第3波の備えと対策は出来ていますか?」も是非参照いただければと思う。

それでは皆さん、良い週末を迎えてください。
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デジタル化を勧める基準改正と2ラウンド目の議論を終えた通所介護費について


コロナ禍第3波が各地で猛威を振るっている。介護事業者はクラスター感染が発生しないように万全の備えを行っていただきたい。「コロナ禍第3波の備えと対策は出来ていますか?」も参照してほしい。

さて本題に移ろう。介護報酬改定・基準改正議論では国が掲げる、「脱押印」の流れを受けて、介護事業においても各サービスの計画書(ケアプラン)、重要事項説明書などの同意を利用者・家族から得る際の同意の押印・署名等が原則不要となる。

これに伴い国は、様式例に設けている押印・署名の欄は原則として全て削除するとともに、年度内に通知を発出して介護現場への周知徹底を図ることにしている。押印・署名に替わる同意の証明については、契約時に相手方とやり取りしたメール・SNSを保存しておく手法などが紹介されているが、こうした代替策も後日発出する通知で例示されるので、関係者は見逃さないようにしたいものである。

また介護事業者に保存を義務付けている各種の記録について、紙媒体ではなくデータでPCなどに置いておく運用を幅広く認めるほか、運営規程の概要や職員の勤務体制などを事業所の見えやすい場所に掲示しておくというルールも緩和し、簡単に閲覧できる一般的な形式で端末に入れておくことを可能とする。

このようにデジタル化を一層進める基準改正が行われることになったが、介護事業者にとってこれらは業務省力化や書類削減に直結する改正なので、歓迎すべきではないかと思う。

報酬改定議論の方は、すでに2ラウンド目に入っているが、通所介護の新たな改定の方向が見えてきたので、少しまとめてみる。

以前このブログでは、リハビリ情報に特化した「VISIT」と、新しい介護データベースであるCHASEを一体的に結びつけるために、その情報を送ることに関連して、通所リハビリは大きな改定となるが、通所介護はさほどの大きな変化はないのではと論評していた。

だがすべての施設・通所サービスにおいてCHASEへの情報提供の加算評価がされることを、「報酬改定で施設介護職員は業務負担増加へ」で情報提供しており、通所介護事業所も関連してくるので、確認しておいていただきたい。

デジタル化・リモート化に関連しては、施設・事業所の運営基準や加算の算定要件などで現場に開催を求めている各種の会議について、原則としてビデオ通話などICTの活用を認める方針を固めた流れを受けて(ただし、ケアマネジャーのモニタリングや緊急時のカンファレンスなど、居宅への訪問を要件として定めているものは例外と位置付けた。)、生活機能向上連携加算の外部のリハビリテーション専門職との連携を促進するため、訪問介護等における算定要件と同様、通所介護でも外部のリハビリ専門家が通所介護事業所を訪問せず、ICTによるやり取りのみで機能訓練計画に助言することを認めることにした。

これは同加算の算定率が低く加算の意味をなしていないために、それを高めるための方策だが、同加算の一番の問題は、外部のリハビリ専門家との連携の契約費用を支払えば、加算の収益がほとんどなくなることにある。よって加算単位も見直さねば算定率上がらないと思う。

そもそも外部の専門家が機能訓練計画に介入したからと言って、機能訓練効果が挙がるというエビデンスもなく、加算して高い自己負担を担う利用者への説明・同意も得難いことも問題視すべきである。

次に個別機能訓練加算についてであるが、現在は個別機能訓練加算()は身体機能、個別機能訓練加算()は生活機能の維持・向上を図ることとしており、人員配置については個別機能訓練加算()の方が厳しい基準であり、個別機能訓練の対象者・実施者については個別機能訓練加算()の方が厳しい基準となっている。

しかし実際には気鉢兇侶盈内容にほとんど差はなかったことが明らかになっており、人員配置要件や機能訓練項目の見直しを行うことを検討している。具体策が出されるのが待たれるところだ。個人的には複雑な兇陵弖錣魎柄撚修靴討曚靴い隼廚Α

大きく変わるのが入浴加算である。「入浴加算はますます複雑化するのか・・・。」で批判記事を書いているが、入浴介助を通じた利用者の居宅における自立支援・日常生活動作能力の向上に資する取組を行っている事業所への加算評価がされることが確実になった。おそらく入浴加算の上位算定区分が新設されるのだろう。リンク先を貼りつけた記事も改めて参照してほしい。

算定単位が現在の貨幣価値を無視したほどの低い単位ではないかと思えるADL維持等加算については、算定に係る労力に対し評価が低いため、算定要件を簡略化する等の見直しを行うとともに、単位数を引き上げていくことについて検討されている。

例としては、新規利用者15%以下などの事業者側にとって非常に高いハードルの緩和や、データ提出に対する評価と、実施した結果に対する評価の両面から評価することが挙げられている。

通所介護に口腔スクリーニング加算を新設することもほぼ決定と言ってよいだろう。これは一定期間ごとに口腔スクリーニングを介護職員が実施し、得られた情報をケアマネジャーと共有することなどを要件とするというものだ。このため国は、介護職員が口腔機能を効率的に評価するためのスクリーニング項目を開発中である。それを基に加算の標準様式を示す準備もあわせて進めている。この加算は、介護職員の実施で算定できるのだから、栄養士がいないと算定できない栄養スクリーニング加算より取りやすい加算である。だとしたら算定を逃す手はない。通所介護事業所では是非算定しなければならない加算だと思ってほしい。

中山間地域等における認知症対応型通所介護事業所の継続的な運営に資するよう、中山間地域等に居住する者へのサービス提供加算を設けることもほぼ決まりである。

基準改正では、認知症対応型共同生活介護事業所等で認められている、「共用型(介護予防)認知症対応型通所介護」について、人員配置基準が本体施設・事業所と一体のものとして定められていることから、管理者について、共用型(介護予防)認知症対応型通所介護事業所の管理上支障がない場合は、本体施設・事業所の職務とあわせて、共用型(介護予防)認知症対応型通所介護の他の職務に従事することができるように改められることが明らかになっている。

また地域密着型通所介護等において運営基準上で設けられている地域等との連携にかかる規定を、通所介護においても設け、通所介護事業所における地域での社会参加活動、地域住民との交流を促進することとされることも確実だ。

通所介護が住民の社会参加の地域拠点になっていくことは、地域住民から選択される事業所に結び付くことでもあるので、積極的に取り組んでほしいところである。

ところで通所介護に関連しては、僕が講師を務めるオンライン講演が来月配信予定である。

佐賀県老人福祉施設協議会・デイサービス委員会主催の令和2年度デイサービスセンター職員等研修会が、令和2年12月8日(火)14:00〜16:30に、講演2時間・質疑30分予定でオンライン開催される。

テーマは、「今後の時代の変化に対応するための情報収集と検討〜コロナ禍における通所介護事業の展開〜」で、新型コロナ対策や算定特例のおさらい、withコロナのデイサービス事業展開の視点、報酬改定や基準改正の内容など、幅広く情報提供する内容になっているので、会員事業所の方は、是非お申し込みを忘れないようにしてほしい。

なおこの講演は会員のみを対象としている。会員の方は無料で受講可能だそうであり、問い合わせは佐賀県社会福祉協議会・施設人材課までお願いしたい。
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看取り介護の基本的考え方をまとめたコラムについて


僕は今、介護機関誌や介護関連ネット公式サイトに、4つの連載記事を毎月書いている。

過去には最大7つの連載を持っていた時期があるが、冊子の廃刊や連載の終了などで、現在は定期的に書いているのは4本の連載記事のみである。

だからと言って毎月執筆する原稿が4本しかないわけではない。そのほかに随時原稿依頼が寄せられるので、それに応えることで月に執筆する原稿数は異なってくる。よって執筆すべき原稿数の最低が月4本という意味でしかない。

今月も連載原稿以外の執筆依頼があって、5.000字を少し超える原稿を書いて入稿した。

依頼主さんは、介護・老人ホームに関するWebメディア「老人ホームマスターガイド」を運営する、東晶貿易株式会社さんである。

依頼された内容は、「看取り介護について」ということで、僕の知識や経験をもとに自由に執筆してほしいとの依頼であった。字数も5.000字程度ということだったので、このテーマでその字数であれば、さして苦労せずに書き上げることができる。そういう意味では大変ありがたい依頼であり、喜んで執筆させていただいた。

書き上げた原稿は、昨日までに校正を終え入稿させていただいた。それが今日ネット上にアップされた。

その記事が、「【看取り介護】最期まで人間としての尊厳を保障し命のバトンを繋ごう!」である。

今まで自著本や、このブログでも看取り介護をテーマにした記事はたくさん書いてきたが、今回は今現在の状況も踏まえたうえで、看取り介護とは何かという基本的な考え方についてまとめてみた。

自画自賛するようで恐縮だが、我ながらわかりやすく、うまくまとまっているのではないかと思う。

5000字といえば、400字詰め原稿用紙で13枚弱の量ではあるが、その枚数を感じさせないくらい、読みやすい記事になっていると思うので、是非張り付けたリンク先の記事を参照していただきたい。

今日はそちらの記事をメインに読んでいただきたいので、本記事はいつもより短くなるが、本日はこれで終了とさせていただきたいと思う。
※表の掲示板で今日は通所介護の改定に関する記事を書くと書きましたが、予定変更でその記事は明日に回します。)
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サービスマナーは経営者のために身に着けるのではない


今日11月11日は、「介護の日」とされている。そのためという訳でもないが、1並びの日なので、この記事も11月11日・11時11分の1並びを目指して投稿した。

ところで今日は19時からYouTubeで、内田洋行主催UCHIDAビジネスIT オンラインセミナーの4回シリーズの最終回が配信される。下記は35秒間の配信動画(シリーズ2回目)なので参照いただきたい。

最終回のテーマは、「職場環境の大切さと顧客確保のための現場マナー」である。このシリーズは、介護事業経営の面から、人材確保と定着に焦点を当てたセミナーになっているが、求められる人材の定着という観点からも、サービスマナーに徹して仕事に従事する職場環境は大事である。

特に利用者に適切なサービスを結び付けて、少しでも良い暮らしに結ぶ付けたいと考えている優れた人材にとっては、マナーに欠ける他の職員の態度はストレスでしかない。そうした人たちが、他の従業員の利用者に対する、「あんまりの行為」にストレスを感じてバーンアウトする職場は、永遠に人材が集まらないということになる。

もういう意味で、今日のテーマで語ることは、行儀作法としてのマナーではなく、人材確保を含めた介護事業経営戦略としてのサービスマナーについてである。

Zoomに習熟していない方も、YouTubeなら問題なく視聴できるという人も多いだろう。どなたでも無料視聴できるオンラインセミナーであるし、今日時点での申し込みも可能なので、19時から50分ほど時間がとれる方は、是非申し込みの上視聴いただきたい。

さて、介護サービスにおける、「サービスマナー」の必要性を理解できない人たちは、今もどこかで、知らぬ間に誰かの心を殺し続けている。

介護事業者は人材不足が叫ばれる中で、多業種からの転職者などが募集に応募してきた場合、人材をきちんと見極めることなく、安易に採用してしまうところも多い。「とりあえず採用してみて、適性を見極めようか」などとして採用する人の中には、教育でスキルが挙がらない能力が低い人や、もともと他人のプライバシーに深く介入し、支援を行うという仕事に適性がない人も含まれている。

介護福祉士養成校の卒業生の中にも、知性に欠けるスキルの低い人が混じっているのも事実だ。そのような中で、適性判断をきちんと行わないで闇雲に採用してしまう介護事業者の中には、サービスマナーの必要性を理解できない知性・知能レベルが低い人が混じっているのだから、困ったものだ。

そんな人の中には、「利用者の家族の位置まで降りて、利用者に気安い言葉を書けた方が良い」などと言い、「タメ口」で接客する異様な姿を直せない人員でしかない人も多い。そういう人には一日も早く、他の仕事を探してもらう方が良いと思っている。

そもそも高齢者にタメ口で接して、それが家庭的な対応で、フレンドリーな関係を構築すると勘違いしている連中は、わずかな知識で人生を割り切ろうとする連中でしかない。

三尺の棒で何丈もある海に深さは測り切れないのである。自分の拙い知識で海を知ろうとして、とち狂っているだけの人によって、介護サービスの場で高齢者の心は殺され続けている。そのように汚い言葉と乱暴な態度で高齢者に接して何とも思わない連中は、熱いトタンの上のアイスクリームのごときだ。

そうした連中は、職場内で徒党を組みたがる。義務や責任から逃げ出し、誇りと知識のない仲間だけが寄り集まって群がり、一つの世界をつくって、自分たちの拙い知識や、低い知性で創り出した方法論から脱しようとしないわけである。

介護事業経営者や管理職は、こうした状態を、数合わせのためだけに放置してはならないのである。

しかし介護サービスを利用する中心が団塊の世代になってきていることを忘れてはならない。

その世代の人たちとは、あらゆる場面でそのニーズに最大限の配慮をされてきた世代なのである。なぜなら団塊の世代に売れる商品を開発すれば、ほかの世代に売れなくとも儲けることができたからだ。

つまり団塊の世代とは、顧客として誰より手厚く遇されてきた世代でもあり、介護サービスを利用するに際しても、自分を遇する人を選ぶ傾向が強い。ホスピタリティの高い介護事業者を、団塊の世代の人たちは積極的に選んで利用するのである。

そんな中、介護市場は100兆円を超える巨大マーケットになっていくのだから、異業種の営利企業がこれからも参入してくる。顧客の奪い合いが今より激化するのかで、顧客を確保しなければ生き残っていけないのである。

そうであるからこそ、団塊の世代の人々に選ばれるための介護事業戦略として、従業員にサービスマナーを徹底して、ホスピタリティを高めていく必要があるのだ。

さすればサービスマナーに徹して仕事ができる人や、サービスマナーを他の職員に教育できる人は、それだけで価値があるということになる。当然そういう人は、他の従業員よりも良い待遇を与えてでも確保したい、「人財」と言えるわけである。

既にそういう人を好条件で採用する企業も現れている。つまりサービスマナーを身に着けることは、経営者や管理職のためではなく、自分が働いている介護事業者のためだけとも言えないわけである。

それは自分自身が豊かになるために身に着けるものだ。しかし豊かになるとは、より高い金銭の対価を得られるという意味にとどまらない。

サービスマナーを身に着け、ホスピタリティの高い対応を身に着けた先には、利用者の心からの笑顔に出会うことができ、自分がかかわった人たちが、より豊かな暮らしぶりとなるという結果に出会うことができるのだ。その姿に触れて、自分自身の心が豊かになるのである。

自分自身のために、自らの自己実現のために、介護サービスの場におけるサービスマナーを身に着けてほしいと思うのである。
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報酬改定で施設介護職員は業務負担増加へ


介護報酬改定議論は最終盤を迎えつつある。そこから見えてきた施設サービスの方向性は、介護職員の業務負担増加が確実視されるものだ。

すべての施設サービスと通所サービスは、CHASE(チェイス)への情報提供が報酬評価となることが確実になっている。

CHASEは、高齢者の状態やケアの内容など幅広い情報を蓄積して、「科学的介護」の基盤となるデータベースである。すでに来年4月からは、通所リハビリなどのリハビリ情報に特化した「VISIT」と一体的に本格運用されることが決まっていたが、VISIT以外の情報にも範囲を広げ、施設・通所全サービスを対象にするというものである。

報酬評価の形は新設加算ではなく、既存加算の新区分として繁栄するとのことで、11/5の同分科会では、個別機能訓練加算や口腔衛生管理加算、栄養マネジメント加算などを対象に新区分を設ける案が示されていた。

しかし昨日の介護給付費分科会資料では、『サービス提供体制強化加算が、質の高い介護サービスの提供を目指すものであることを踏まえ、施設サービスや入所系サービスにおいては、サービスの質の向上につながる取組の実施(ICTやロボットの活用、介護助手等の元気高齢者の活躍、CHASE等への参加、多床室でのポータブルトイレの不使用など)を算定に当たっての要件とすることを検討してはどうか。』という形で、サービス提供体制強化加算の上位区分という考え方が示されている。

CHASEへのデータ送信は、事務職員によって行われるだろが、データは介護の場の実務上の数値が求められるので、介護職員等には情報を集めて事務担当者に伝えるという作業が加わることになる。それは大した業務ではないなんて言える人は誰もいないだろう。今現在だって、施設の介護職員はフルスロットルで業務を回している状態なのに、これ以上どうすればよいのだろうと戸惑う人が多くなるのではないだろうか。

次に介護人材不足への対応として、特養においては入所者の処遇に支障がないことを条件に次の兼務が認められる。
・従来型とユニット型を併設する場合における介護・看護職員
・広域型特養と併設する小規模多機能型居宅介護における管理者・介護職員
・本体施設が特養である場合のサテライト型居住施設における生活相談員

さらに地域密着型特養(サテライト型を除く。)については栄養士を置かないことを認める方針だ。

介護施設すべてと短期入所生活介護の個室ユニット型施設については、1ユニットの定員を現行の「おおむね10人以下」から15名程度以内に緩和し、ユニットリーダーについて原則常勤を維持しつつ、出産・育児などやむを得ない場合については、一時的に非常勤職員で代替することを認めるとともに、本人が復帰した際は短時間勤務を認めることとしている。

このように現在と同じ配置人員で、対応する利用者数が5人程度増えるのだから、その分職員負担は増すことになる。さらに時短職員を認めるということは、それ以外の職員の業務負担が増えることにもつながることも覚悟しなければならない。

また特養と老健の、「排せつ支援加算」については、取組を促進する観点から、毎月算定できるようにすべきという考え方に加えて、現在はプロセスを評価する加算であり、結果的に排泄動作の改善がなくとも算定できる加算であるが、これに加えて、おむつから卒業しトイレで排せつできるというアウトカムを評価するという考え方も示され、上位算定区分がつくられる可能性がある。

しかしその考え方は、「おむつはずし加算に隠された陰謀」で指摘した、、介護報酬から『オムツ代』を除外して自己負担化し、給付費を下げるという考え方に先祖返りさせようとするものである。関係者はこのことに十分注意して、監視し続けなければならない。

介護ロボット、ICT等のテクノロジーの活用により介護サービスの質の向上及び業務効率化を推進していく観点から、平成30年度介護報酬改定で導入された見守り機器を導入した場合の夜勤職員配置加算や、夜間における人員配置について、さらなる見直しが進められることも、業務負担の増加に結び付くと思われる。

夜勤職員配置加算は、1 日平均夜勤職員数を算出するための延夜勤時間数が配置基準を1.0以上上回った場合に算定できる加算だが、見守りセンサーを対利用者比15%設置しておれば、配置基準を上回る延べ時間数が0.9以上となれば算定できることになっている。この15%のセンサー設置を10%に緩和することが決まっている。

さらに全ての入所者について見守りセンサーを導入した場合の新たな要件区分を設け、この場合は述べ勤務時間数が配置基準より0.5以上となれば算定できることとされる。下記がそれを示した表である。
夜間における人員・報酬(テクノロジーの活用)
この基準は特養のほか、介護老人保健施設、介護医療院及び認知症型共同生活介護についても拡大適用されることになる。

しかしこのブログで何度も指摘してきたが、センサーの反応で対応するのは夜勤職員である。機会が人に替わって対応してくれるわけではないのだ。そうであるにもかかわらず、センサーの設置で配置数の基準を下げることは即ち、実際に夜勤業務に就いている職員の労務負担増につながる問題で、この変更による過重労働が懸念されるところである。

これが生産性の向上であると言われても、現場の職員にとっては何の意味もないだけではなく、疲弊するだけである。テクノロジーを導入しても仕事はきつくなるばかりで、労働環境はさらに悪化するのではないだろうか・・・。

さらに次の見直しも通常勤務の職員にとっては頭の痛い問題となりかねない。

離職防止(定着促進)を図る観点から、人員配置基準が見直され以下の取扱いが可能になる。
1.「常勤換算方法」の計算に当たり、育児・介護休業法による短時間勤務制度等を利用する場合、32時間を下回る場合でも常勤換算での計算上も1と扱うことを可能とする。
2.「常勤」の計算にあたり、育児の短時間勤務制度に加え、介護の短時間勤務制度等を利用した場合に、30時間以上の勤務で常勤として扱うことを可能とする。
3.「常勤」での配置が、人員基準や報酬告示で求められる職種において、配置されている者が、産前産後休業や育児や介護休業等を利用した場合、同等の資質を有する複数の非常勤職員を常勤換算で確保することを可能とする。
 
この方針は施設経営上は、時短勤務で配置基準を下回ることがないという点でメリットと認めるだろうが、職員には負担感が増すものだ。3はともかく、1と2についていえば、時短職員が常勤とみなされることで、介護の場で実務に就く職員が減ることにつながりかねず、時短勤務以外の職員負担は増すことにつながるからだ。

また運営基準の改正の中では、高齢者虐待防止の取組を強化する観点から、障害福祉サービスにおける対応を踏まえながら、介護保険サービスの各運営基準において、虐待防止委員会の設置、責任者の研修受講などの体制強化に関する規定が設けられる。

今まで設置していなかった委員会の設置と運営、義務研修の実施なども業務負担増につながっていくだろう。

報酬体系の簡素化という論点では、介護保険制度の創設時と比較すると、加算の種類は増加している状況にあり、訪問介護は3から20に、通所介護は5から24に、特養では8から55に、老健では8から54に増加している問題が取り上げられているが、それらは具体的にどう整理するのか明らかになっていない中で、新設加算や上位区分加算の創設がしきりに議論されている。

このように業務負担が増す施設サービスは、ますます重労働のわりに対価が低いというイメージが広がりかねない改定になっていることを懸念せざるを得ない。
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アローチャート学会をオンラインで視聴できます


山口県にある梅光学院大学の吉島豊録教授が主催する、「アローチャート学会」の全国大会が今月開催される。

アローチャートとは、アセスメントの中身を整理して、情報と課題がどうつながっているかを理解するための思考法であると思うが、詳しくはアロチャート公式サイトにアクセスして、ここに書かれていることを読んで理解していただきたい。

アローチャート全国大会は、日ごろの研究の成果を発表しあったり、講演等を開催して最新の情報等を学んだりする場で、毎年会員が手作りで支部や勉強会のある地域を会場にして、持ち回りで行なわれている。しかし今年はコロナ禍ということもあり、会員が集う形で開催することは断念せざるを得なくなった。

その替わりに11/21(土)22(日)の両日、オンラインで学会を開催することになった。(2020アローチャート学会オンライン

張り付いた文字リンクをクリックしてポスターを見ていただけるとありがたいが、ここに書いているように、例年は参加費もかかり、会員より非会員の方が高い設定だが、今年に限って会員の紹介があれば無料でオンライン視聴できることになっている。アローチャートが介護の場でどのように利用されているかを知ることができる貴重な機会なので、お知り合いのアローチャート会員をたどって、是非視聴いただきたい。

お知り合いに会員がいない方は、僕に連絡してくだされば、視聴できるように紹介させていただく。ただし氏名や所属と、簡単な自己紹介をいただける方のみとさせていただき、匿名の方はお断りさせていただくことをご了承いただきたい。

僕はこの学会の名誉会員を拝命しているが、今年もオンラインで参加予定だ。タイムスケジュールは以下の通りだ。
アローチャート学会初日
アローチャート学会2日目
このようにチャンネルが4つあって、参加者は好みのチャンネルを自由に視聴できるそうだ。僕の出番は初日21日(土)の14:30〜16:00のAチャンネル、「教えてmasaさん」というトークセッションとなる。しかしここでどんな質問が出るのか、どのように進行するのかはまったく知らされていない。ぶっつけ本番で当日を迎えることになるやもしれない。

ポスターにも書いているが、初日のプログラム終了後には、懇親会としてオンライン飲み会も行われるようであり、ここだけに参加することもできるそうである。(そんな奇特な人がいるとは思えないが・・・。)

アセスメントとケアプランの結びつきに疑問を抱いている方や、どうしたら最善の計画作成につながるのかと悩みを持っている方は、アローチャートという思考法が、その問題を解決するツールになるかもしれない。少なくともそのヒントは掴むことができるだろう。

この機会に是非、アローチャートの実際に触れていただきたいと思う。こわもての吉島先生も、決して本当に怖い人ではないことも理解できると思う・・・。

※ちなみにオンラインセミナーと言えば、UCHIDA ビジネスITオンラインセミナーの最終回、「職場環境の大切さと顧客確保のための現場マナーが今週水曜日11/11の19:00〜配信される予定だ。どなたも無料で視聴できるセミナーなので、申し込みがお済でない方は、是非張り付いたリンク先から申し込みいただきたい。
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背筋が凍りそうになったった話


ホラー小説を読んだり、テレビ番組の怪奇特集を観たりすることは決して嫌いではない。ばかばかしいと思う話も何となく見たり聞いたりしている。つくづくわが身は軽薄でミーハーなんだろうと思う。

最近は、「事故物件」ばなしもよく聴くし、テレビでも特番が組まれたりしている。しかし住む場所にまつわる最強の怖い実話と言えば、小野不由美さんの著書、「残穢(ざんえ)」に優るものはないと思っている。
残穢(ざんえ)
前述したようにこれは実話であり、フィクションではない。しかもこの作品で小野さんは、第26回山本周五郎賞を受賞している。怪奇物のノンフィクションで同賞が授与されるのは極めて異例のことである。

それだけリアリティーがあって、怖いノンフィクションであるが、その怪奇現象の因縁をたどっていくと、北九州にたどり着くお話である。北九州に住んでいる方は、見逃してはならない作品だ。

この小説は実写映画化されている。そのことについて今年4月に、僕のもう一つのブログ、「masaの徒然草」に、「残穢(ざんえ)を無料視聴動画で見ました。やはり最高傑作です。」という記事を書いて紹介している。
残穢(ざんえ)
その映画は、残穢(ざんえ)観るなら<U-NEXT>で視聴できる。(※31日間無料トライアル期間があるので、この期間に視聴してみるのも手だ。)


ところで昨日夕食時にとあるテレビ番組(録画していたもの)を観ていた。そこではこの映画が紹介されていた。そこで初めて気が付いたことがある。それはこの映画の主演が、先日お亡くなりになった竹内結子さんであるということだ。

彼女の突然の自殺の報に驚かれた人は多いと思う。報道によれば、何の兆候も見られずに普通に家族で夕食を摂られた後の出来事であり、ご家族にとっても寝耳に水のことであったようだ。

映画は2016年に制作されたもので、彼女の死と何も関係ないだろうが、死を呼ぶ部屋という原作及び映画の内容とかぶって、彼女の死がこの作品の残穢(ざんえ)ではないかという思いが一瞬頭をよぎり、少し背筋が寒くなる思いをした。

馬鹿なことを考えたものだと反省しながら、故人をしのんで改めてご冥福をお祈りしたい。

それにしてもテレビを見すぎると、こんなふうに何でも変な方向に結び付けて、馬鹿な考えに至ってしまう。馬鹿にならないように、テレビは控えて、知識につながるまともな本をたくさん読もうと思ったりしているところだ。

今日はご冥福をお祈りしながら、午前中にこの映画を再鑑賞していた。やはり怖い話である。

午後からは気分を変えて、何か楽しいことをしたいと思ったりしているが・・・連載原稿の締め切りが迫っており、昨日催促のメールも着ていたことを考えて、少し憂鬱な気分になっている。

とりあえず、原稿を書き終えてから楽しいことを考えようと思っている。そんな週末の土曜日である。
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無資格の介護職員に認知症介護基礎研修を義務付け


10/30にweb会議で行われた第191回社会保障審議会介護給付費分科会では、現在介護保険サービスの運営基準に規定のない、「高齢者への虐待の防止」について、各サービスの運営基準に追記する方向で検討されることになった。

具体的には、虐待防止委員会を設置したり、責任者に研修を受けさせたりして体制の強化に努めていく決まりを新たに設けることを俎上に載せるそうである。

この基準改正は実現するだろう。そうなるといずれ事業者内で職員を対象にした、「虐待防止研修」が義務付けられる可能性が高い。その時どんな研修をしたらよいか迷っている人がいたら、ぜひ僕の講演を参考にしていただきたい。今週月曜日に書いた、「オンライン講演を一部試聴ください」という記事の中で、僕の虐待防止講演の一部をユーチューブで動画配信しているのでご覧になっていただければ幸いである。

施設内研修として虐待防止研修を行なう場合は、講師を呼んだ集合研修であっても、温乱研修であっても、仕事の時間を削って職員がそこに参加するのだから、1分でも時間を無駄にしたくはない。そうであれば介護の場で実行できる虐待防止策でなければならないし、「聴いてわかったけど、できないね。」という講義ほど無駄なものはない。だからこそ机上の空論や、学者の戯言ではない、本当の実践論を語れる講師を選ぶことが大事だ。必要な場合、全国どこでも駆けつけられるし、オンライン講演での配信も可能なので、是非声をおかけいただきたい。

さて介護給付費分科会では、このほか地域包括ケアシステムの推進の中で、「認知症への対応力強化」の方策が検討され。そこでは認知症ケア加算等、各サービスの加算の在り方が検討された他、認知症高齢者の行動・心理症状(BPSD)に適切に対応するために、各事業所の取組状況(研修の受講状況等)について情報公表システムで公開し、利用者が確認できる仕組みが検討された。

さらに介護職の6.1%が、看護師、社会福祉士、介護福祉士、ケアマネジャー、ホームヘルパーといった資格を持っていないとして、これらの無資格者に対して、来年4月以降一定期間の経過措置期間を設けたうえで、eラーニング化した認知症介護基礎研修を義務付けることを決めた。

どんな動機づけであっても、学びの機会を持つことは悪いことではないので、この方針にいちゃもんをつけるつもりは毛頭ない。

ただ人材不足で、毎日忙しく働く介護職員が、仕事の時間を削って講義を受けるのだから、その内容はおざなりではなく、介護の場で実践できるわかりやすい内容であってほしい。ただ聴いただけで、実践に結び付かない講義は意味がないのだから、教科書を読むだけのような講義はやめていただきた。

そもそも認知症ケアというものは本来存在しないことをきちんと伝えていただきたい。認知症の人の特徴や、対応方法として注意すべき点はあっても、それは認知症ケアではなく、ケアそのものなのである。パーソン・センタード・ケアも、カンフォータブルケアも、認知症ケアではなく、ケアである。(参照:パーソン・センタード・ケアをともに深める会で話すこと

ごく最近、認知症の人に対する対応について講演している内容を動画で紹介しよう。

1分少しの動画なので、最後まで視聴いただけるとありがたい。

行動・心理症状は、認知症の人に混乱が生じた結果引き起こされる症状である。ではその混乱はどこの何が原因になっているのだろう。そうした原因を取り除くために、私たちは日ごろから何に注意して、具体的に何をすべきなのだろう。そうしたことをきちんと伝えてほしい。

認知症研修センターの職員は、このことを介護の場の実践に沿ってきちんと伝えられるのだろうか。そこのところを今一度振り返って考えてほしい。

認知症の理解、認知症の人への対応につては、もともと僕は介護福祉士養成校で、学生に講義していた受け持ち授業であるので、これについても専門講座を開催できる。是非必要な時は、ご一報いただきたい。

前述したように、今後は情報公開システムで、職場内の認知症の知識を得る研修の実施内容も公開しなければならない。どうせ誰も見ていない情報公開システムではあっても、研修自体は行う必要があるのだから、是非役に立つ内容の研修にすることを心掛けていただきたいと思う。
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居宅介護支援費はケアマネの待遇改善につながる改定になるのか(後編)


居宅介護支援費はケアマネの待遇改善につながる改定になるのか(前編)より続く】
ケアマネの処遇改善を実現するために、その原資となる収益確保が不可欠である。

その為次期報酬改定では、居宅介護支援費の基本サービス費が引き上げられるのではないかと予想するが、それと併せて収益を増やすルール改正が行われようとしている。

既に決定されたこと、現在検討されていることを項目別に検証してみよう。

まずは居宅介護支援費の逓減制の緩和である。居宅介護支援費は現在、常勤換算でケアマネ1人あたり40件以上になると半減する仕組みとされている。このルールについて例えば逓減する人数を40より多く設定したり(50人までは通常算定できるようにし、逓減は51人目からなど)、逓減する場合の算定単位を現在より増やすことを検討している。

ただしこの場合、担当件数が増えることでサービスの質が低下しないように、ICTの活用事務職の配置などで業務の効率化を図ることを要件とする方向で詰めることにしている。

ICTの活用については、サービス担当者会議や毎月のモニタリングなどをリモートで行うことを認める運営基準改正とセットで進めるという意味だろうが、それはもともとケアマネの業務負担軽減という方向から議論されていたことである。しかしこのルール改正を逓減性の緩和とリンクさせることになると、ICT利用で会議や面接業務が削減されても、それによって担当件数が増えることでケアマネ業務自体は増えることになる。そうであればケアマネ業務の軽減という当初の目的はどこかに吹っ飛んでしまうことなる。

事務職の配置については、そんなことをすれば人件費がかかるのだから、逓減性の緩和による収益増はそちらに回ってしまい、ケアマネの処遇改善原資にはならないと思う。それではほとんど意味がない緩和になりかねない。おそらくこれは併設施設・事業所の事務員が居宅介護支援事業所の事務を兼務することを想定しているのだろ。そうであれば収益増部分をケアマネの処遇改善の原資に回すことは可能になるだろうが、兼務する事務員は業務負担が増える分、手当などが増えるという保障はなく、どちらにしても誰かが業務負担を負うことになる。

担当件数に関連する問題としては、介護予防支援事業所(地域包括支援センター)が作成する予防プランの作成費の引き上げもほぼ決定されている。これにより居宅介護支援事業所に対する予防プランの委託費も引き上げられることによって、地域包括支援センターの予防プラン作成業務負担を軽減することで、地域包括支援センターの本来業務を充実させるのが目的であるが、この部分でも居宅介護支援事業所の収益を増やそうという訳である。

しかしこのことは逓減性がどこまで緩和されるのか、緩和されても予防プランに回せる余力があるのかという問題がある。そもそも予防プランの額を高くしても、介護プランより安いことに変わらなければ、予防プランより介護プランを作成したほうが良いと思うのは人情だ。介護プランを立てなければならない人が増えている現在、国の思惑通りに予防プランの受託が進むかは不透明な部分があると言ってよいだろう。

どちらにしてもこの2つの変更は、居宅介護支援事業所の収益増につながったとしても、ケアマネが今より多くの業務負担を担って、馬車馬のように働くことを前提にしており、責任と業務負担の増加に疲弊し、押しつぶされてバーンアウトする危険性を伴うものである。ケアマネとしてはそれが自らの処遇改善につながったとしても、手放しで喜ぶことができる状態とは言えない。

次に考えたいことは費用算定のルール変更である。

大きな変更点は、担当ケアマネが利用者の通院に同行する場合に報酬を算定できることになることだ。現在何らかの事情で利用者の通院に同行しても一切の費用算定は出来ず、その部分は奉仕の状態となっているの。それを費用算定できることは収益増加につながると言ってよい。しかしそのことで、通院同行がケアマネ業務と勘違いされて、通院に同行するのが当たり前に思われ、ケアマネの業務負担が増えることになればやぶ蛇だ。

通院同行が医療・介護連携の強化につながるという意見もあるが、こんなことでしか連携強化できないケアマネはろくなものではない。まともなケアマネは、こんなことがなくともキチンと医療機関等と連携しているはずだ。そもそもケアマネは頻回に通院同行できるほど暇な仕事ではないのであるのだから、通院同行しないケアマネがきちんとした仕事をしないケアマネと勘違いされないように、通院同行についてはくれぐれも必要性を勘案して慎重に対応してほしいものだ。

このように必ずしも諸手を挙げて歓迎できないルール変更が多い中で、唯一全面的に賛同したいのが、一定のプロセスを踏んだ場合に、実際のサービス利用につながらなくても居宅介護支援費を算定できるようにするルール変更である。

現在居宅介護支援費は、アセスメントを行いケアプランを作成しても、何らかの理由で利用者がサービスを利用しなかった際には算定できない。つまり利用者が急病などでサービス利用ができなくなった月は、ケアプラン作成に費やした仕事がただ働きになるのである。このルールを変更して、アセスメントに基づく計画作成などの一定のプロセスを踏んだ場合は、サービス利用がなくとも報酬を算定できることにすることが、10/30の介護給付費部会で検討課題に挙がっている。

実際に業務負担を強いられているケアマネが、利用者都合でサービス利用をしなかったという理由で、その業務が奉仕とされてしまうのは理不尽だ。適切な業務負担に対する対価を得ることができるように、是非このことの実現を図ってほしい。

また退院・退所加算の見直し議論に対しては、注文したいことがある。

居宅介護支援の退院・退所加算は、利用者の在宅生活への移行にあたってケアプランの作成や居宅サービスの調整を進めるプロセスで、病院・施設の職員と面談して本人の状態を把握することなどが要件とされてるが、10/15の介護給付費分科会では、ここに福祉用具専門相談員らの関与を明示することが検討された。(※特養などの「退所前連携加算」も同様。)

しかし福祉用具専門相談員との連携が必要ではないケースもあるのだから、この要件を加算算定の絶対要件として、それがないと加算算定ができないというふうにするのはおかしい。

むしろ退院・退所加算等に、福祉用具専門相談員の関与があった場合の上記区分を新設して、より高い加算を算定できるようにすべきではないかと思う。その実現を強く要望するのである。

さて前述したように、厚労省が描く居宅介護支援事業所の経営モデルは、ある程度の規模を持って、特定事業所加算を算定できるようにケアマを複数人数配置しておくモデルである。それは一人の担当ケアマネが病気等で利用者の担当を外れても、事業所内で担当の振り替えができることで利用者支援に支障を来さなくて済むという理由からである。そして特定事業所加算を算定することで、安定した経営ができるというもので、できれば特定事業所加算気鮖残蠅靴董安定経営を図るように促している。

しかし加算気蓮⇒弉雜3以上の利用者の割合が全体の40%以上であることが要件となっており、このハードルが高いために算定率1.05%と加算の意味をなさないほど低い水準になっているという問題があった。さらにこの要件をクリアするには、居宅介護支援事業所が利用者を選別しなければならないという問題もある。

次期報酬改定ではこの要件にもメスが入り、要介護3以上の利用者の割合を下げることが検討されている。具体的な数字は今後示されるが、このことは居宅介護支援事業所にとって朗報と言えるのではないかと思う。

以上、ざっと今現在決まっている居宅介護支援事業の改正点、検討点を検証した。参考になれば幸いである。
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居宅介護支援費はケアマネの待遇改善につながる改定になるのか(前編)


2021年度の介護報酬改定の検討課題の一つに、「介護支援専門員の処遇改善」という問題がある。(※介護支援専門員は、以下ではケアマネと表記統一する)

その必要性が議論される背景には、介護職員が処遇改善加算により給与等がアップされ、ケアマネとの待遇差がなくなり、一部の事業者では介護職員の年収がケアマネの年収より高くなっていることなどから、ケアマネの成り手不足が懸念されるからである。

そうした懸念に対しては反対意見も存在する。それはもともとケアマネは介護職より上位職種だというヒエラレキーは存在しないのだから、ケアマネの給与を介護職員より高くする必要性があるのか疑問だという意見である。

しかしケアマネは介護福祉士等の国定資格を持つ者が、その資格に基づく5年間の実務経験を経たうえで受験できる資格であり、その有資格者が、実務勘案される前歴に劣る待遇では成り手がなくなることは当たり前と言えば、当たり前である。

資格を取らないでずっと介護職員を続けていれば、ケアマネ資格を取って専任ケアマネになるより高い給与をもらえるようになるのであれば、好き好んで試験勉強に時間を費やしてまで、資格を取得する気にならない人が増えるのは当然の帰結だろう。

現にケアマネ実務研修受講試験の受験者は、2017年度に131.560人であったものが、今年度は昨年度より5.407人受験者数が増えたと言っても、その数は43.456人まで落ち込んでいる。この数字は、2018年度から2級ヘルパーなどを除外した受験資格の厳格化が要因の1つと言われているが、それだけでは説明がつかない数字の落ち込みようである。


ケアマネの仕事をしていた人で、元職である介護職に戻る人もいるが、その理由はケアマネの仕事が業務負担に見合った待遇ではなく、介護職に戻った方が責任が軽い中で、ケアマネと同等か、それ以上の給与をもらえるからという理由である場合が多いのである。これは大問題である。

このため国もケアマネの処遇改善は必要との認識ではあるが、それは主に居宅介護支援事業所のケアマネの待遇改善という認識であることは、「介護支援専門員の処遇改善はどうなる?」という記事でも指摘しているところである。

その為、今回の介護報酬改定議論が始まった当初は、ケアマネに特化した処遇改善加算の新設という考え方も示された。しかし具体的議論の進展は見られずに、そのような加算は設けられないことが既に決まっている。

そのような中で、先週土曜日(10/31)に書いた記事、「報酬改定に影響する介護事業経営実態調査結果」で示したように、令和元年度の各サービス別収支差率が示され、そこでは居宅介護支援費が唯一収支差率がマイナスとなっている。

その数字を見ると昨年度の収支差率はマイナス1.6%であり、前年度の平成30年度のマイナス0.1%から大幅に収支差率が悪化していることも見て取れる。しかも令和2年度は、コロナ禍で利用者のサービス利用控えが進んだ影響で、居宅介護支援費の算定ができないケースも増えているので、収支差率はさらに悪化することが予測される。

もともと国は居宅介護支援事業所の規模について、将来的には配置ケアマネ3以上をスタンダードとする方向にシフトしようとしており、収益モデルも特定事業所加算を算定することによって事業経営が成り立つモデルを想定している。そのため小規模の事業所を含めた平均収支差率が赤字となっても、そのこと自体は問題ではないと考えていた。

しかしケアマネの成り手が減ろうとしている現在、居宅介護支援事業の収支差率の改善は必要との認識が生まれており、ケアマネ処遇改善加算を設けない以上は、居宅介護支援費のプラス改定による増収分を、ケアマネの処遇改善原資に充てるという考え方となっており、その方向で改定作業が進められていることは間違いのないところだ。

そんななかで居宅介護支援費も2ラウンド目の議論が終了して、新報酬体系の概要が見えてきた。

前述したように居宅介護支援費は基本サービス費が今より高く設定されるだろう。しかし全体の収支差率が赤字決算の事業なのだから、それだけでケアマネの処遇改善に回る原資は十分とは言えない。だから国は基本サービス費の引き上げによる収益増という方法以外にも、様々な形でケアマネの働きかけによって報酬が増加する仕組みを作り上げようとしている。

その詳細・具体的内容と評価については、明日の後編で解説してみたいと思う。(後編に続く)
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