masaの介護福祉情報裏板

介護や福祉への思いを中心に日頃の思いを綴ってみました。表の掲示板とは一味違った切り口で、福祉や介護の現状や問題について熱く語っています!!表板は業界屈指の情報掲示板です。

他人の気持ちを常に正しく理解できる人はいません


利用者の置かれた状況に応じて、「言葉の掛け方」を変えているという人がいる。

対人援助に携わっている専門家として、相手や相手の置かれた状況に応じて、言葉遣いや対応の方法を使い分けているという人もいる。

本当にそんなことができるのだろうか?

そういう人は、自分以外の誰かが今何を考えているのか、どのような心持なのか、常に正しく理解できるとでもいうのだろうか。

哀しい気持ちを隠して笑顔でいる人や、恥ずかしさを隠そうとしてひょうきんにふるまう人の、心のひだをすべて読み取ることができるとでもいうのだろうか。

相手の置かれた状況やその時々の気持ちを正確に推し量る能力を、自分が持ってると信じられる根拠はどこにあるのだろう。自信過剰としか思えない・・・。

利用者の内面を理解しようとすることは大事だが、私たちは全能の神ではない。相手の考えている事をすべて読み取ることなんてできないのだ。

対人援助の場で利用者に真摯に関って、利用者に信頼を寄せてもらおうとすることは重要かつ不可欠な態度であるが、その結果がすべて思い通りになるとは限らない。

介護サービスを必要とされる方々は様々なパーソナリティを持った人たちである。生活歴・家族関係もそれぞれ異なった人たちが胸に抱える思いは千差万別だ。その思いを全て正確に把握・理解することはどんな専門家も不可能だ。

自分が受け入れられていると感じていても、ままならない事情で利用者が心に見えない壁を作っていることもある。そしてその壁に気づかれないように取り繕ってふるまう人もいるのだ。

利用者にも事情がある。思いがある。感情があるのだ。

自分の行動や発言が誤解されていると思うことがあるという経験は誰でも持っているだろう。しかしそれはあなたの本意ではないとしても、誤解している人にとっては唯一の真実なのである。

そういう誤解や理解不足は、人間関係上排除できないものであり、対人援助の専門家であれば、そのことが常に援助過程に付きまとうことを想定したうえで支援行為に当たるというのが、プロとしての正しい姿勢である。

自分の言動がすべて利用者に受け入れられるとか、自分が誰よりも利用者の気持ちを理解できるとか、そうした自惚れは捨て去らねばならないのだ。

だからこそ、相手の心を傷つけることなく、できるだけ誤解を受けないように、最低限のサービスマナーを持って接するということは、サービスの質を担保するうえでも必要不可欠なことなのである。

言葉を崩して接することを受け入れてくれる利用者がいたとしても、そのような対応を喜ぶ利用者が存在したとしても、崩した言葉で心を殺されたり、心に傷をつけられたり、憤ったりする人が一人でも存在すれば、それは対人援助の専門家として許されない対応方法だと考えるべきだ。

私たちは個人のプライベート空間に深く介入し、利用者が他人に見せたくない・聴かせたくない・感じさせたくない恥ずかしい部分まで、さらけ出させて支援行為を展開する職種なのだから、利用者の心に負担をかけず、護ることを何よりも優先させなければならない。

マナーのない行為は、その態度を揺るがせる一番のリスク要因だ。

全能の神ではない、間違いの多い人間であるからこそ、対人援助の場では、利用者に対してサービスマナーを持った態度に終始することが即ち、真摯に接することであるという理解が必要だ。

そういう真摯さがない人間は、対人援助サービスの場に居てはならないのである。
きみの介護に根拠はあるか
新刊「きみの介護に根拠はあるか〜本物の科学的介護とは(2021年10月10日発売)の特典付き注文書は、こちらをクリックしてください。10月1日までに発注いただければ出版社より送料無料で送られてきます。
登録から仕事の紹介、入職後のアフターフォローまで無料でサポート・厚労省許可の安心転職支援はこちらから。

※介護事業経営に不可欠なランニングコストをリスクゼロで削減できる新情報を紹介しています。まずは無料診断から始めましょう。電気代でお困りの法人・個人事業主様へ、電気コスト削減!【ライトでんき】





※別ブログ「masaの血と骨と肉」と「masaの徒然草」もあります。お暇なときに覗きに来て下さい。

北海道介護福祉道場あかい花から介護・福祉情報掲示板(表板)に入ってください。

・「介護の誇り」は、こちらから送料無料で購入できます。

masaの最新刊看取りを支える介護実践〜命と向き合う現場から」(2019年1/20刊行)はこちらから送料無料で購入できます。

DNAを引き継いでくれる若い力


僕たちには、後進に引き継ぐべき財産がある。

それは介護保険制度以前から介護業界に関わり、介護保険制度創設という戦後初の抜本的社会保障構造改革・福祉制度改革の真っただ中で、介護事業に携わってきた経験を持つという財産だ。

経験だけが財産なのかと揶揄する向きもあるが、「走りながら考える」とされてきたこの制度の20年以上にわたる歴史の生き証人としての財産は、私たちの世代が確実に手にしているのである。

例えば、その真っただ中にいた者の責任として、制度創設の経緯については、「介護保険・夜明けの雷鳴1」・「介護保険・夜明けの雷鳴2」・「介護保険制度へと続く道」・「介護保険制度誕生前に吹き荒れた嵐」などで解説してきた。
※今後の経営戦略にもかかわるこの経緯を、介護関係者は十分理解しておくべきであるので、まだ読んでいない方は、リンクを張った4つの記事を是非読んでいただきたい。

そのほかにもこの制度の変換を身をもって体験した者にしかわからないことがある。

例えば介護保険制度創設時のショートステイは、区分支給限度額の別枠管理とされており、要介護状態区分ごとに利用日数上限が定められていたこと・・・。それが平成14年に、「区分支給限度額の一本化」という改正が行われ、ショートステイも他のサービスと同様の区分支給限度額管理は行われるようになったことで、連続利用カウントルール・31日目の全額自己負担利用によるリセットルールや、認定期間の概ね半数以下の利用ルールが定められたことについても、生き証人として伝えねばならないことがある。

それはルールが単に変わったということではなく、そこでどのような議論が沸騰し、どんな混乱が見られたのかということである。利用者や国民に対して真摯に福祉制度として対応しようとした人たちと、お金儲けだけのために議論に参加していた人たちとの軋轢を伝えることで、何を将来の財産として残すべきかが見えてくるのかもしれないし、私たちの次の世代が、この制度をどのように変えていこうとするのかを考えるための一助につながるかもしれないのだ。

それは国を良くすることにつながることだと思うから、後進に歴史を正しく伝えることは大事なことだ。特に高い志を持つ人ならば、その志を受け継ぐ後進を見つけ、己のDNAを継承していくことが大事だと思う。

そんな志を受け継いでくれる若者の一人が、奈良の若き介護事業経営者・片山海斗(かたやま かいと)クンで、22歳の青年である。
友遠方より来る
今週月曜(9/13)東室蘭駅前の「ふなや」で会食した際に撮影。勿論、向かって右が海斗である。(間違えようがないですね…汗!!)

彼との出会いは、かれこれ3〜4年前にさかのぼる。我がよき友であり、株式会社 グローバルウォークの代表取締役でもある幸地伸哉(こうち しんや)シャッチョーからの紹介で出会ったのがきっかけだ。

幸地クンから、「面白い若いもんがおる」と紹介されたとき、海斗はまだ18歳だった。

高校を中退した後、最初に就職した介護事業者で、海斗は先輩職員が利用者を虐待する様を目撃したそうである。

海斗の偉いところは、そのことで介護事業や介護職に幻滅するのではなく、こんなことを介護業界からなくさねばならないと思い、そのためには虐待を徹底的に排除する介護事業を自ら経営するしかないと考えたことだ。

最初に出会った頃の海斗は、まだ介護事業経営を行う前であったが、そのことを僕の前で高らかに宣言していた。ただその頃の海斗は、ずいぶんとがって危うい雰囲気も醸し出していた。

しかし幸地伸哉という優れた介護経営者が、応援団として傍らにいるのだから、何とかうまく成長してほしいと願っていた。

そんな海斗が訪問介護事業所を皮切りに、介護事業経営に携わるようになった。そして、「日本一働きやすい会社を創る」と宣言し、実績を挙げている。

訪問介護員の日本全体の平均年齢は55.5歳で、しかも50歳以上が全体の73.0%を占めており、20代は1.0%という現状から、訪問介護事業は絶滅危惧サービス種別と言われている。そのような情勢でも、海斗の事業所では人材確保に困っておらず30人以上のヘルパーを雇用し、かつ従業員の平均年齢が30代であるという。

勤務は基本フレックスタイム制で、在宅ワーク中心で、出社しなくとも仕事に支障がない体制をとり、職員の福祉を何よりも大事にする会社である。そこに海斗の理念に共感した人材は集まり、経営者として海斗はその人達を何より大事に思い、素晴らしい職場環境が生まれているのだと思う。

おそらく事業経営も山あり谷ありで、決して平たんな道のりではなかったと思うが、なんと今や海斗は、介護事業経営者としてだけではなく、IT関連事業を含めて8社の経営に携わっている。

その中には、厚労省関連の仕事も受注している事業もあるし、ベトナム等の海外にも業績を伸ばしているじぎょうもある。

その一つである、「介護経営ラボ」は、介護事業者のコンサルタントを行う会社で、既に国内全体で総合コンサル37社という実績も挙げている。今後の発展が益々期待できる会社だ。介護事業経営相談を求めている方は、リンク先のサイトを参照して、是非一度相談してほしい。

今週約4年ぶりに再会した海斗は、顔がすっかり大人になって、経営者としての人間の幅ができていた。18歳の頃のとがった雰囲気は、いまや全く感じさせなくなっている。人間として急速に、そして著しく成長した海斗を見て、とても嬉しくなった。

もともとであった時から、僕が推奨する、「介護サービスの割れ窓理論」にも、「サービスマナーを持った利用者対応」にも、「竹内理論という悪魔の所業を否定・排除する」ということにも共感していた海斗であるから、僕が今まで培ってきたノウハウや、様々な知識と経験を彼が継承して言ってくれればと願っている。

僕がこの業界で何かをし続けることができる年数も、そう長くはない。だからこそ海斗のような若い力が、僕たちのDNAを継承し、次の時代の新しい介護のステージを創ってもらいたい。

皆さんも、この若者を是非育てることに手を貸していただきたい。どこかで出会ったら、肩に手を当て応援してやってほしい。
きみの介護に根拠はあるか
新刊「きみの介護に根拠はあるか〜本物の科学的介護とは(2021年10月10日発売)の特典付き注文書は、こちらをクリックしてください。10月1日までに発注いただければ出版社より送料無料で送られてきます。
登録から仕事の紹介、入職後のアフターフォローまで無料でサポート・厚労省許可の安心転職支援はこちらから。

※介護事業経営に不可欠なランニングコストをリスクゼロで削減できる新情報を紹介しています。まずは無料診断から始めましょう。電気代でお困りの法人・個人事業主様へ、電気コスト削減!【ライトでんき】





※別ブログ「masaの血と骨と肉」と「masaの徒然草」もあります。お暇なときに覗きに来て下さい。

北海道介護福祉道場あかい花から介護・福祉情報掲示板(表板)に入ってください。

・「介護の誇り」は、こちらから送料無料で購入できます。

masaの最新刊看取りを支える介護実践〜命と向き合う現場から」(2019年1/20刊行)はこちらから送料無料で購入できます。

介護関係者のメンタルヘルスケアで重要なこと


10月に予定されている道内・石狩地域の訪問介護員さんを中心にした研修会で講師を依頼された。

そのこと自体は珍しくはないのだが、そのテーマが、「介護職員のメンタル・ヘルスケア」というものだった。

僕が依頼される講演テーマとして、メンタルヘルスケアに関する講演も決して珍しくはないが、それ場合たいていは経営者・管理職対象の講演の場合であって、介護実務に携わるヘルパーさん対象の講演で、このテーマは珍しいと思った。

なぜなら介護事業者に限らず、職場組織が従業員のメンタルヘルスケアに取り組む必要性については、1999年に旧厚生省が、職場のストレスがメンタルヘルス不調の原因となることを認めた以後、従業員のメンタルヘルス不調を防ぐ義務と責任は経営側にあることが明白になっている。

その責任を果たすために、メンタルヘルス管理の方法や、ストレスチェックについて知識を得なければならない経営者・管理職を対象にして、この手の研修は多くなったが、メンタルヘルス不調にならないように護られる側が、このテーマで研修を受けることは少ないからである。

ヘルパーとして実務に携わる皆様に、メンタルヘルスケアをレクチャーするとなると、経営者・管理職にレクチャーする内容とは少し異なって、ヘルパーさん自身が自らの身を護るためのストレス管理についてお話しする必要があると思い、新たに講演スライドを作成したところだ。

その内容は、現在働いている方に役に立つ本物のメンタルヘルスケアの方法論でなければならない。

そのためにまずは、メンタルヘルス不調の原因となるストレスとは何かということを知らなければならない。そのことを正しく理解していれば、ストレスは悪い面だけではなく、自分の身を護る警告の役割を果たすことも知ることができる。まずもってそのことを理解していただきたいと思う。

それとともに、ストレスから自分の身を護るためには、ストレスを適切にマネジメントする、「ストレスコーピング」が必要となるので、その方法を具体的に伝えなければならない。

ストレス発散の具体的方法もレクチャーするが、発散の方法を間違えるとそれは逆効果になるだけではなく、自らの身を亡ぼすことにつながることも具体的に説明する予定だ。

自らの身を護るうえでは、「お客様は神様ではない」という考え方も必要となる。

介護のプロとしてお客様に接する際には、いつでもどこでも、礼儀正しく、笑顔で、丁寧に接することは当たり前のことである。だからと言って、お客様からの理不尽な要求にまで応えなければならないことはないのだ。

法律違反の要求だけではなく、倫理上問題のある行為要求を受け入れる必要はなく、顧客からのカスタマーハラスメントは、「放っておかない・我慢しない。」という考え方が、経営者側・従業員双方に求められてくるのである。

それとともにストレスへの耐性を高めるために、自己覚知に努めることは大事になるし、自分の仕事に使命感を持ち、誇りを持って仕事に臨む姿勢が何より大切になると思う。

誇りを持って働くことができない職場では、様々な事件が起きているが、職員のメンタルヘルス不調も多くなることは過去から現在までの例を見ても明らかだ。

例えば札幌市の某特養では、毎月一人以上の退職者が出る状態で、経営に支障が出ているそうだが、そこは例の、「竹内理論」実践施設である。

根拠と個別アセスメントのない1.500ml/日もの大量水分強制補給を行っている施設で、退職者が相次いでいるという意味は、利用者の人格を否定するかのような方法が、いかに仕事の誇りを奪っているかの証明のような気がする。

そんな施設で働いていると、メンタルヘルス不調になるのは当たり前で、それが退職者が多い一因でもあろうと思え、そのような轍を踏まないように伝えなければならないこともある。
メンタルヘルスケア講演スライド
そうならないために、従業員が日々の介護労働の中で、自らの仕事ぶりに誇りを持つことができる介護実践の在り方もレクチャーしたいと思い、今回の講演テーマは上記画像のテーマにした。

現在この研修が、会場を使用した集合研修になるか、オンラインのみになるかは検討中とのことであるが、石狩地域の訪問介護員さんが受講者の大半を占めるということで、その方々が講演受講後すぐに実務に取り入れて、実践できる方法論を伝えたいと思う。

介護実務に携わる職員の皆様のメンタルヘルスを護るためには、観念論で終わってはならないと思うので、「できることを伝える」にこだわってお話ししたいと思う。
きみの介護に根拠はあるか
新刊「きみの介護に根拠はあるか〜本物の科学的介護とは(2021年10月10日発売)の特典付き注文書は、こちらをクリックしてください。10月1日までに発注いただければ出版社より送料無料で送られてきます。
登録から仕事の紹介、入職後のアフターフォローまで無料でサポート・厚労省許可の安心転職支援はこちらから。

※介護事業経営に不可欠なランニングコストをリスクゼロで削減できる新情報を紹介しています。まずは無料診断から始めましょう。電気代でお困りの法人・個人事業主様へ、電気コスト削減!【ライトでんき】





※別ブログ「masaの血と骨と肉」と「masaの徒然草」もあります。お暇なときに覗きに来て下さい。

北海道介護福祉道場あかい花から介護・福祉情報掲示板(表板)に入ってください。

・「介護の誇り」は、こちらから送料無料で購入できます。

masaの最新刊看取りを支える介護実践〜命と向き合う現場から」(2019年1/20刊行)はこちらから送料無料で購入できます。

スキムミルクの雨と焦げた匂いの病室


スキムミルクのにおいがする雨が降っていた夏の午後、飼っていた子犬が天国に逝きました。

幼なかった僕は、その時大きな声で泣きました。だけどいくら泣いても、子犬はピクリとも動きませんでした。

僕が命の儚さを知った瞬間だったかもしれません・・・。

むき出しになった銅のパイプから、焦げた食べ物のにおいがする古い病室で、幼い従兄弟(いとこ)は天国に召されました。

彼が旅立った瞬間を僕は知らずに待合室で寝ていました。大人たちのなんとはないざわめきの中で、そのことを知っても実感がありませんでした。

窓の外には青白い風が流れ吹いている冬の朝のことでした。

子犬も従兄弟も、大人になることができませんでした。そのチャンスを与えられることはなかったのです。

天国に昇ったのだから、もう痛みも苦しみもないのだと大人は言いました。でも僕は痛みや苦しみがあっても、子犬も従兄弟も生きていたかったのではないかと思いました。

でも誰も、子犬や従兄弟を救うことは出来なかった。

病院も医者も看護師も、従兄弟が生きたまま苦しまなくなるようにできなかった。

どんなに小さい命も、愛おしい命も、時によって簡単になくなってしまうことを知りました。

けれども僕たちは今ここに生きています。いつまで生きていくのかはわからないけれど、ここにいます。

小さいまま、幼いままで失われていく命と、そうではない命の違いはどこにあるのでしょう。

人も動物も死ぬために生まれてきたのではないはずです。結果的に死は生きることの先に必ず訪れるけれど、それは生き終わった結果ではないかと思うのです。でも幼くして召された命は、生き終わったのでしょうか。

小さいままで天に召された生命は、どんな意味をその生に与えられていたのでしょうか。

命の儚さや、命の尊さ・・・愛するものと別れることの哀しみやつらさを、人に知らしめるために、その命は存在したのでしょうか。

でもそれは必要なことなのでしょうか。

たった一つだけ確実に言えることは、大切なものであっても、それをいつまでも持ち続けることは、とても難しいことなのだということです。人は簡単に何かを奪われることがあるということです。

だから大切な人や大切なものの、「今」を大事にしなければと思います。

明日じゃなく、今しか大事にできないものがあるのだと思います。

スキムミルクのにおいのする雨は、あれ以来降りません。

むき出しの銅のパイプの病室はもうありません。

今はただ、においも色もない風が僕の周りに吹いているだけです。
きみの介護に根拠はあるか
新刊「きみの介護に根拠はあるか〜本物の科学的介護とは(2021年10月10日発売)の特典付き注文書は、こちらをクリックしてください。10月1日までに発注いただければ出版社より送料無料で送られてきます。
登録から仕事の紹介、入職後のアフターフォローまで無料でサポート・厚労省許可の安心転職支援はこちらから。

※介護事業経営に不可欠なランニングコストをリスクゼロで削減できる新情報を紹介しています。まずは無料診断から始めましょう。電気代でお困りの法人・個人事業主様へ、電気コスト削減!【ライトでんき】





※別ブログ「masaの血と骨と肉」と「masaの徒然草」もあります。お暇なときに覗きに来て下さい。

北海道介護福祉道場あかい花から介護・福祉情報掲示板(表板)に入ってください。

・「介護の誇り」は、こちらから送料無料で購入できます。

masaの最新刊看取りを支える介護実践〜命と向き合う現場から」(2019年1/20刊行)はこちらから送料無料で購入できます。

感情に向き合って個別化しないと科学にならない介護


まず最初にお知らせを一つ。小濱先生と僕の対談の無料配信が、いよいよ明日に迫っている。申し込みをまだしていない方は、「小濱道博の介護事業経営激アツ対談Vol.4」をクリックして、「受講申し込みフォーム」に必要事項を記載して配信URLを手に入れていただきたい。

さて話は変わって今日の本題。

科学的介護の実現が最大の課題とされている介護業界であるが、勘違いしてはならないことは、最新技術や最先端機器を活用することが科学的介護ではないということだ。

科学的介護の正しい意味とは、科学的根拠と科学的思考によって、予測される結果に結び付ける方法論のことを言い、そうした介護の実現を図ることを目的とするのが、「科学的介護」である。

しかし介護という領域および介護という職業において、本当に科学的方法論が成立するのかには疑問が残る。

なぜなら科学的方法では、人間の感情にはたどり着けない部分があるからだ。

善意が常に相手に伝わるとは限らないし、正論で結果がすべて導き出せるわけではない。完全予測不能な人の感情とどう向き合って科学すればよいのだろうか?

例えば、こうすればスムースに着替えができると実証されている方法で介護を行っても、介護を受ける利用者の虫の居所によっては、その方法に不満を持つことがあり、時には嫌悪感を表したり、介護拒否したりする結果になることもある。

このように介護という職業には、非論理的な結果が常に出現する可能性がある。

こうすればこうなる、といった事象を集めたうえで、原因と結果を探してゆくのが科学的方法である。それは考え方や行動のしかたが、論理的、実証的で、系統立っているさまをいう。

しかし人の暮らしとは、すべて論理的行動に基づいているわけではない。健全な暮らしを営んでいることに疲れて、不健全で不健康で不条理な逸脱を常に臨むのが感情を持つ人間の複雑さなのである。

行き当たりばったりに何かをして、結果オーライというのは最も非科学的であるとされる。

ところが、こうすればこうなるはずなのに、人によって違う結果が出るというのが、感情をもつ人間に対する介護の困難さでもあるが、その時に慌てふためいて、とりあえず思いついた方法をとった結果が、思わずその人にとっては有効な方法だったという経験を持つ人は多いだろう。

つまり結果オーライの非科学的介護が、特定の利用者にとっては求められる方法論であるということがあり得るのが介護という職業の難しさなのである。

この非科学的・結果オーライケアも、「はずれ値」の一部であるとして、科学的根拠に取り込んでいくことができるのかどうかが、科学的介護の実現の成否に結び付いてくるかもしれない。

例えばある行為を行う上で、事前にその意味を利用者に説明し、意図を理解してもらうことが重要だとされていたとしても、感情のある人間であるがゆえに、それは説明マニュアルだけで解決しない問題である。

ある人には、十分かいつまんで説明することが必要になるかもしれないが、そのような説明を回りくどいと感じ、逆に簡潔で要点のみの説明を良しとする方、説明なんかしないでほしいと思う方、説明より自分の話を聴いてほしいという方など様々である。

それらをすべて含めて科学的介護を実現するには、統計学的論理に加えて、介護サービスの場で一人ひとりの利用者の感情を受け止めて個別化し、それをもケアプラン上に落とし込んでいくということが求められてくる。

そんな難しいことは出来ないと言われそうだが、案外この方法は介護サービスの場ではごく普通に行われている。

例えば新人職員が特定の利用者なプローチする際に、先輩から、「○○さんは、少し頑固で難しいところがある人なので、きちんと声をかけて一つ一つの動作介助をしないとだめだけど、虫の居所によっては、その声かけさえも面白くなくて暴言や介護拒否に結び付いちゃうので、まずは気分を良くさせないとだめよ。そのためには若いころから経理が得意で、会社の経理事務を支えていたことを誇りにしているから、そこに話を持っていって、饒舌に話し出したら声をかけてみてね」なんてアドバイスが行われていたりする。

このことを一人の職員の頭の中だけに置いておかないで、ケアプランの書式に備考欄を設けて、文章として残しておくだけで、個人の感情とニーズを個別化した科学的介護に近づくことができるというものである。

そのケアプランを科学的介護情報システム(LIFE)が読み取って分析することができるかどうかは別にして、介護サービスの場での様々な気づきにはなっていくだろう。

それが蓄積した先に、介護データベースに寄り掛からない科学的根拠が、介護サービスの場で生まれてくるというのであれば、そちらの方が真実に近いと言えるだろう。

どちらにしても私たちが対人援助の場で目指すのは、科学的介護の実践そのものではなく、利用者の暮らしの質の向上であるのだから、そのツールとして国が掲げる科学的介護以上のものがあれば、そっちを利用すればよいだけの話である。

この部分では役人や学者より、私たちの方が使える頭脳を持っているのだから・・・。
きみの介護に根拠はあるか
新刊「きみの介護に根拠はあるか〜本物の科学的介護とは(2021年10月10日発売)の特典付き注文書は、こちらをクリックしてください。10月1日までに発注いただければ出版社より送料無料で送られてきます。
登録から仕事の紹介、入職後のアフターフォローまで無料でサポート・厚労省許可の安心転職支援はこちらから。

※介護事業経営に不可欠なランニングコストをリスクゼロで削減できる新情報を紹介しています。まずは無料診断から始めましょう。電気代でお困りの法人・個人事業主様へ、電気コスト削減!【ライトでんき】





※別ブログ「masaの血と骨と肉」と「masaの徒然草」もあります。お暇なときに覗きに来て下さい。

北海道介護福祉道場あかい花から介護・福祉情報掲示板(表板)に入ってください。

・「介護の誇り」は、こちらから送料無料で購入できます。

masaの最新刊看取りを支える介護実践〜命と向き合う現場から」(2019年1/20刊行)はこちらから送料無料で購入できます。

特典付き新刊先行予約のご案内〜お値段は頑張りました。


僕の最新著作本、「きみの介護に根拠はあるか〜本物の科学的介護とは」が10月10日、ヒューマン・ヘルスケア・システム社から刊行されます。
きみの介護に根拠はあるか
お値段は1,540円(本体価格1,400円+税)と決定しましたが、これはずいぶん頑張った価格設定です。

ヒューマン・ヘルスケア・システム社からは、これまで4冊の本を出版しておりますが、人気シリーズ、「人を語らずして介護を語るな」は、1冊1.800円+税でした。

今回の新刊は、人を語らずしてシリーズより大きなA5判サイズとなっており(※人を語らずしては四六版でした)、その分文字サイズを大きくしています。そのため頁数はほとんど変わっておりません。紙質も落していません。ですから本来であれば、「人を語らずして介護を語るな」シリーズと同価格か、それ以上の価格であっても不思議ではないのです。

にもかかわらず値段を落としているのは、コロナ禍で大変なお仕事をしている皆さんのもとに、できるだけ負担をかけずに本を届けたいという出版社と著者の思いが一致したからです。

本当は税込みで1.500円を切る値段にしたかったのですが、経費削減にも限界があり、ギリギリの値段設定で税込み1.540円(本体価格1,400円+税)と相成りました。どうぞご了承ください。

発注受付は、こちらのサイトで行っておりますが、特典付き注文書で10/1まで申し込まれた方には、出版社から送料無料で新刊を送ります。

またこの注文書では、「著者サインの有無」を選ぶことができます。有にチェック入れた方には、僕の直筆サイン入りの本を送ります。これも10/1申し込み分までの特典ですのでご了承ください。

希望者の数分、僕が直筆サインを行います。そのため10/5に上京して、出版社ビルでサインする予定を組んでいます。そのための先行予約でもありますので、どうぞよろしくお願いします。

今回の本は、当初僕のインタビュー本とする企画で、2020年に出版予定でした。しかしコロナ禍という大変な嵐が吹き荒れたために、出版時期が無期限延期されておりました。

そのような中、研修機会も減ってる介護関係者に向けて、正しい情報や新しい知識を届けるための本の力というものが改めて必要だと感じたために、最新の社会情勢を盛り込んだコラムを執筆するという新たな企画で今回の出版に至ったものです。

インタビューも進んでいましたので、そちらは第2章として、「今、語っておきたいこと」という形でまとめられました。僕の執筆コラムとは一味違ったメッセージが届けられるのではないかと思います。僕自身もなかなか面白く読めました。

軽い感じで読みやすいインタビュー記事になっていますので、本を購入いただいた方は、この2章から読み始めても面白いのではないでしょうか。

さてここで、本の巻末部分の画像を紹介しますので、御覧になってください。
新刊本
このように1冊の本を世に出すためには、著者のみならず、たくさんの人々の協力があります。

発行者として記載されている、出版元であるヒューマン・ヘルスケア・システム社の松井社長には、いつもお世話になっています。会社にお邪魔するたびに親切にしていただき、恐縮至極です。何より僕に20年以上前から執筆場所を提供いただき、5冊の本を出版いただいていることに心より感謝したいです。

大江さんにも日ごろからお世話になっていますが、今回は編集のみならず、インタビューを何度も都内で行っていただき、記事にまとめていただきました。この本が世に出るに際して、大江さんのお力添えが大きな支えになりました。

今回初めて仕事を共にした尾崎さんは、中央法規出版にて17年間、メディカ出版にて2年間の経験を持つ編集のプロです。今回も素晴らしいデザインを提案していただき、見事な出来上がりに結び付きました。

尾崎さんはユーチューバーとしても人気があり、「認知症スタジアム」はたくさんの業界関係者が注目しているユーチューブチャンネルですが、僕の新著もこちらで紹介される予定になっています。

そちらも完成の暁には、このブログで紹介いたしますので、是非視聴していただければと思います。

そのほか、この巻末には掲載されていませんが、紅一点の島根さんが裏方として諸連絡・ポスター作りなどに尽力いただいております。本の発注サイト全般も手掛けていただいてお、この場を借りて感謝申し上げます。

そのほか執筆中から期待と応援の声をいただいた、このブログやフェイスブックの読者の皆様にも感謝しなければなりません。本当にありがとうございました。

もうすぐ皆さんのお手元に本を届けることができます。

それでは10月10日の発刊日迄、もうしばらくお待ちください。お申し込みは是非お早めにお願いいたします。
きみの介護に根拠はあるか
新刊「きみの介護に根拠はあるか〜本物の科学的介護とは(2021年10月10日発売)の特典付き注文書は、こちらをクリックしてください。10月1日までに発注いただければ出版社より送料無料で送られてきます。
登録から仕事の紹介、入職後のアフターフォローまで無料でサポート・厚労省許可の安心転職支援はこちらから。

※介護事業経営に不可欠なランニングコストをリスクゼロで削減できる新情報を紹介しています。まずは無料診断から始めましょう。電気代でお困りの法人・個人事業主様へ、電気コスト削減!【ライトでんき】





※別ブログ「masaの血と骨と肉」と「masaの徒然草」もあります。お暇なときに覗きに来て下さい。

北海道介護福祉道場あかい花から介護・福祉情報掲示板(表板)に入ってください。

・「介護の誇り」は、こちらから送料無料で購入できます。

masaの最新刊看取りを支える介護実践〜命と向き合う現場から」(2019年1/20刊行)はこちらから送料無料で購入できます。

介護助手を増やして誰が喜ぶのか


厚労省は都道府県が福祉人材センターへ、「介護助手等普及推進員(仮称)」を配置した際に、人件費などを補助していく方針を決定し、来年度予算の概算要求に3億円を盛り込んだ。

推進員の役割は、各地の社会福祉協議会や福祉事務所などを巡回して介護助手の担い手を掘り起こしたり、介護助手の受け入れに有効な介護事業者の業務改善・求人開拓などに関する助言などを行うことであると例示されており、当面は都道府県ごとに1人以上の推進員の配置を目指すそうである。

しかしこんなことを介護事業者や国民が求めていると本当に思っているのだろうか?

そもそも介護助手なんて、介護現場で本当に役に立つのだろうか?

助手の役割とは、施設などで物品の補充や食事の配膳、清掃といった仕事をこなし、身体介護などの担い手をバックアップすることである。それによって介護職の人手不足を補うと国は主張しているが、本当にそんなことで介護職員の業務負担が減って、仕事が回っていくだろうか。

清掃を介護職員が行っているという施設はほとんどない。清掃員は別に配置されてるところがほとんどであるし、配膳だって調理委託する業者の職員が行うのが普通だ。それらは既に介護の場からアウトソーシングされ、介護事業者の業務負担ではなくなっている。

物品の補充だって営繕職員か事務職が行っているだろう。今更介護助手を雇って行わせるような業務ではない。

僕が社福の総合施設長を務めていた当時、忙しく重労働に励む介護職員の業務を少しでも楽にしようとして、フルタイムで働くことができない事情のある人や、一部の介護業務しかこなせないスキルの人も雇い入れ、その事情や能力に応じた短時間配置を行ったりした時期がある。

その中には、現在国が配置を促している介護助手に当てはまる職員も複数いた。

しかしそうした職員雇用に対して、介護職員からの評判は良くなかった。

どうせ人を雇うなら、きちんと介護ができる人を雇ってくださいと言われたものだ。特定の時間に、特定の行為しかできない人がいても邪魔になるだけだと言われたこともある。

なるほど・・・。配膳した後、食事介助を行うことができない職員がそこにいて何の意味があるのだというわけである。それならいっそ調理の人が配膳して、そのあと厨房に入っていてくれた方がマシということだ。

そのように考えると、介護施設で介護助手とされる人たちが必要とされる場面というのはほとんどないと言ってよく、そういう人がいた場合には、介護職員があまり介護に精通していない人に、何をすべきか何をしてはならないのかを細かく指示するだけ、業務負担が増える結果になりかねない。

助手的な業務しかできない人はスキルもそれなりで、指示に沿わない動きもしてしまうだろうから、そのことは介護職員の大きなストレス要因だ。

しかも今般の予算要求は、介護助手そのものに対する費用ではなく、その配置をバックアップする推進員を配置するのにかける費用だ。それに対してこの財政難の折に3億もの国費を投入するのも疑問だ。実績のない推進員を配置したからと言って、介護人材不足の解消につながるなんて考えられないからである。無駄金・死に金としか思えない。

さらに言えば推進員が介護助手を、「掘り起こす」というが、介護業務を担えないスキルの人材を掘り起こして、その人が介護事業者の戦力になるとでも思っているのか。そんな中途半端なスキルしかない人物を掘り起こしたころで、事業者のお荷物か、場合によっては事故や不適切対応が増大するというリスク要因にしかならない。

介護人材不足は深刻で、だからと言って介護という専門職は誰にでも担える業務ではないことから、それを補う別な人材を配置して、少しでも介護職員の業務負担を減らそうという目論見はわからないでもない。

しかし所詮介護実務に精通していないお役人の考えることである。介護事業者のニーズと、その考えは全くあっていない。

推進員の詳しい要件にしても同様で、社会保険労務士や経営者らを想定していると言うが、社労士が制度を熟知している人と言えるだろうか?これもあっち向いてホイの考え方である。

お役人様は頭の良い人達だが、自分の身体を使って介護労働を一度もしたことのない人だから、机上の上だけで数合わせや、業務軽減というものを考えてしまう。だからこのような無駄で意味のない対策しか取れないのである。

地位や身分を抜きにして、介護の場に精通した人であって、かつその考え方をきちんと言葉や文章にできる人から意見を聴くべきだと思う。

そうしない限り本当に必要な対策など打ち立てられるわけがないのだ・・・。
きみの介護に根拠はあるか
新刊「きみの介護に根拠はあるか〜本物の科学的介護とは(2021年10月10日発売)特典付き注文書は、こちらをクリックしてください。送料無料です。
登録から仕事の紹介、入職後のアフターフォローまで無料でサポート・厚労省許可の安心転職支援はこちらから。

※介護事業経営に不可欠なランニングコストをリスクゼロで削減できる新情報を紹介しています。まずは無料診断から始めましょう。電気代でお困りの法人・個人事業主様へ、電気コスト削減!【ライトでんき】





※別ブログ「masaの血と骨と肉」と「masaの徒然草」もあります。お暇なときに覗きに来て下さい。

北海道介護福祉道場あかい花から介護・福祉情報掲示板(表板)に入ってください。

・「介護の誇り」は、こちらから送料無料で購入できます。

masaの最新刊看取りを支える介護実践〜命と向き合う現場から」(2019年1/20刊行)はこちらから送料無料で購入できます。

柔らかな笑顔と言葉のキャッチボールが見られる場所


つい先日まで関西の某県に、1週間滞在していた。

その際に感じたことであるが、食ブログの方にも書いたように、ホテルの宿泊料が非常に下落して安くなっている。旅先に居ることが多い僕にとってはそのことはありがたいことだ。

ただ1週間も同じホテルに滞在していると、従業員の方とも親しくなるので、その方々のことを考えると心苦しい思いにもなる。やはり適正価格というものは存在するんだろうから、そこまで戻る社会になってほしいものだと、つくづく思う。

それはさておき、同じホテルにそのように長く滞在していたのには理由がある。

数年前からサービスマナー研修講師として関わっている介護施設にお邪魔して、日勤者と同じ勤務時間内で一緒に行動させていただいていたからである。

その施設の基本サービスをチェックする役目を仰せつかっていたためである。

チェックといっても、厳しく上から目線であらさがしをする目的ではなく、今年のサービスマナー研修に備えて、職員の習熟度や基本サービスの在り方を確認し、気が付いた点を、この法人のサービス向上委員会の参考資料として提出するという目的を遂げるための仕事で、コンサル活動の一環というべき請負業務であった。

そのような外部の目を入れる方法を取り入れ、サービスの品質向上にもお金をかけている法人だから、この施設の現状のサービスの質は低くない。利用者対応もしっかりできているし、基本的な介護技術もできている。

当該施設はユニホームのない職場であるが、服装が自由化されているからと言って、職場にふさわしくない服装の職員はいない。華美になり過ぎず、清潔感のある服装で対応されているので、その部分の常識は皆持っているということだろう。しっかりした人間教育のたまものと言えそうだ。

介護施設のサービスの品質や介護レベルは、利用者の身だしなみが整えられているかどうかを見るとよくわかるが、この施設の利用者で身だしなみが乱れている人は見つからないし、整髪もきちんとできている。目やにがついたままの顔で、ホールの出ているような入所者もいない。

寝巻と日中着の着替えも、当たり前のようにできている。先日、「着たきり雀を正当化する劣悪ケアを許すな」という記事を書いて、着替えの支援を行わないことを正当化する屁理屈を批判したが、その記事に対して盛んにいちゃもんをつけてくる馬鹿がいた。当該記事で指摘した施設関係者と思しき人物の暴言でしかないが、僕のコンサル先の職員にはそのような知性と見識の低い介護職員は皆無である。

このように毎日の着替えなんて当たり前にできている施設はたくさんあるのだ。できないことの屁理屈を声高らかに主張する低能な介護職ばかりではないのだ。

このような施設に、あんまり指摘することもない。

しかし何もしないというわけにはいかないので、いくつかの改善すべき点を示すことは行ってきた。

しかしそれとて、仙骨座りになっている人がいて、正しい座位への修正と座位保持の方法を教えたり、車いすから家具椅子に移乗してもらって食事をした方が良い方について指導したり、歩行介助する際に、介助を受ける方がもっと歩きやすくなる、「コツ」を示したりする程度だ。

コツと言っても大したことではなく、意外と知られていないが、介助する人とされる人の、踏み出す足が左右逆だと、介助を受けている人は歩きづらくなる。

人は歩く際に踏み出す足の側にわずかに体が傾くのだ。それは骨盤の位置が移動するためであり、そのため利用者の左側で介助している職員が、利用者が右足を踏み出しているのに、介護者が左足を踏み出すと、両者の間隔は最も遠くなり、その逆に利用者が左足を踏み出し、介助者が右足を踏み出した際は、両者の間隔は最も縮まってしまう。(※利用者の右側について介助する場合は、その真逆の状態)

これを防ぐためには、両者の目に見えない距離感が変化しないように、出す足を同じ側の足とすることが必要になる。と・・・この程度の指導でしかない。

それに加えて、ホールに居る人が誰も見ていないテレビがつけっぱなしであったので、「あの音は騒音にしかならないので、誰も見ていないテレビは消しましょう」というくらいがせいぜいの指摘事項である。

ということで暇を持て余すほどなので、この施設の介護マニュアル目を通して、実際の新人教育等に使えるマニュアルになっているかなどをチェックした。

読んでみると回りくどい文章や、説明文が逆に介護の方法論を混乱させている部分などがあって、もっとシンプルにわかりやすくまとめる必要がある部分が多かった。ここは手を入れようと思い経ち、滞在中にすべて更新することができた。

介護主任からは、「やっと手に取って使えるマニュアルになった」と言われ、職員の皆様には、「これなら繰り返し読むのもさほど面倒ではない」と好評を博して嬉しかった。

どちらにしてもこの施設は職員が利用者に笑顔で丁寧に接しているので、利用者の表情も豊かに見えた。その利用者の豊かな表情を見ることで、職員の皆さんの介護労働に対するモチベーションが維持されているのだと思う。

しかしその基盤となっているのは、絶え間なく続けられている人材育成教育だ。僕のような外部講師を何人も呼んで定期指導を受けている状況は感心するしかない。

組織風土はよくなっていくのには時間がかかるが、悪化するのはあっという間なので、こうした不断の努力を続けないと、頂点から転がり落ちるのも早いし、その着地点はとんでもないところになりかねない。

ただサービスマナーに関して言えば、一旦その徹底が図られている場所では、そうした態度や言葉遣いが、ごく自然な態度として意識せずに護られているので、この部分に関して言えば、指導者の教育意識がなくとも、自然に新人もそうした態度や言葉遣いを身に着けていく状態になっている。

ここは強みである。そうした文化をすべての介護事業者が創ってほしい。すべての職場がそうした環境になることを目指してほしいものだ。
きみの介護に根拠はあるか
新刊「きみの介護に根拠はあるか〜本物の科学的介護とは(2021年10月10日発売)の特典付き注文書は、こちらをクリックしてください。送料無料です。
登録から仕事の紹介、入職後のアフターフォローまで無料でサポート・厚労省許可の安心転職支援はこちらから。

※介護事業経営に不可欠なランニングコストをリスクゼロで削減できる新情報を紹介しています。まずは無料診断から始めましょう。電気代でお困りの法人・個人事業主様へ、電気コスト削減!【ライトでんき】





※別ブログ「masaの血と骨と肉」と「masaの徒然草」もあります。お暇なときに覗きに来て下さい。

北海道介護福祉道場あかい花から介護・福祉情報掲示板(表板)に入ってください。

・「介護の誇り」は、こちらから送料無料で購入できます。

masaの最新刊看取りを支える介護実践〜命と向き合う現場から」(2019年1/20刊行)はこちらから送料無料で購入できます。

竹内理論の総括と反省をしない介護業界の体質


僕は長年に渡って、ある介護の方法論を批判・否定してきた。

その方法論とは、個別のアセスメントのない状態で、利用者全員に1.500ml/日という大量の強制水分摂取を行わせて、二人がかり・三人がかりで利用者を引きずるように歩行させ、日中長い時間トイレやポータブルトイレに座らせて排せつを強いる介護である。

便器に座らせて何が悪いという人がいるが、体幹機能障害・片麻痺がある人で、体重移動が難しい人が便器に座らされて10分でも放置されたときの苦しさ、お尻の痛みを考えろと言いたい。おむつをしないケアのために、それは許されるとでもいうのだろうか。

しかもその結果、おむつ外しができたと言っても、それは日中のおむつが紙パットに変わっただけで、そこへの排尿は許されており、夜はおむつをつけて、定時交換しか行っていない状態でも、「おむつゼロ」であると宣言できるケアの方法論に何の意味があるのか・・・。

その方法の元になっていたのが、「竹内理論」と呼ばれる考え方で、その方法を啓もうしていたのが全国老施協主催の、「介護力向上講習」であったことは、このブログで再三指摘しているところだ。

その批判はSNSでも投稿していたところだが、下記のコメントは、僕のフェイスブックの2013年当時の投稿に対して、老施協会員と名乗る方がコメントとしているものだ。
----------------------------------------------
竹内理論の解釈について、強い偏りをもって捉え、水分の強制摂取で人権侵害を疑われる事例が一部に見られ是正されないようなことがあったとしても、それは一部のカルト化した受講施設の問題であり、竹内理論事態を否定する根拠にはならないのではないでしょうか。
実際に認知機能の改善や、おむつから脱却した利用者もいるのですから、そこは否定できないのではないですか。
本当に間違った理論だったら、続けられるわけがないので数年後にその答えは出るでしょう。

----------------------------------------------
僕のFBは、友達としてつながっている人以外でも閲覧・コメントできる投稿設定がほとんどなので(※FBは投稿ごとに設定が変えられます)、このコメント主も僕と知り合いというわけではない。

ただしFBなので匿名ではなく実名投稿であり、この投稿者が全国老施協の会員の方と名乗っていることにも嘘はないと思う。

この意見が書き込まれた当時は、竹内理論を強く支持していた中村博彦元参院議員(実質的には全国老施協のドンと言っても良い存在だった)がまだご存命中のことで、全国老施協と竹内氏の関係も良好であったから、このコメントも竹内理論を支持する立場から書かれたものであろうと推察する。

そして竹内理論の実践は月日を経てもなくならずに続けられ、そのことが僕の批判が間違ったものであるという証拠になるという意味を込めて書かれたものだろうと思う。

しかし今現在消えてなくなっているのは竹内理論の実践の方である。勿論それは完全消滅しているわけではなく、一部の施設では細々と続けられているのだろうと思うが、全国規模で実践施設の数が増えていった頃のような状況とは完全に異なった状況が生まれている。

このコメントが書かれて2年もしないうちに、全国老施協の、「介護力向上講習」は全国レベルで実施されなくなっている。

その後も一部地域では県レベルの同講習会を実施されていたが、その数もどんどん減り、今もなおそれを行っている県が果たしてあるのだろうか・・・。どちらにしても竹内理論に基づく強制水分補給と非人間的歩行訓練・排せつ支援を啓もうする講習と、その方法を実践する施設は減少の一途を辿っている。

そして竹内理論の提唱者と全国老施協は、今では完全に袂を分かつ状況になっており、それを喧嘩別れとみる向きもある。

時の流れが正しさを証明し、消し去ったものがあるとすれば、それは竹内理論による介護実践そのものではなかったのか・・・。しかしそのような乱暴な介護実践が行われなくなったとしても、それまでの過程で乱暴な水分の強制摂取で泣かされていた人や、長い時間便器に座らされて放置されていた人の慟哭は決して消し去ることができる問題ではない。

数多く指摘されてきた問題のある介護方法や、このブログのコメントにも書かれている人権侵害ともいうべき対応についても、今現在はしなくなっただけで、過去には行っていたという事実を消すことは出来ない。

なのにそのことについて責任をとる人は誰もいない。おむつゼロを高らかに宣言し、竹内理論を持ち上げていた施設長連中のうち、その理論実践をやめたことの説明責任を果たしている人がどこかにいるだろうか・・・。

仮に強制大量水分補給によって、心臓ダメージなどを負った人が亡くなったり、病状が重篤化する結果をもたらしたとしても、それは老化であるとされるだけで、過水による病状悪化を証明できることはない。

証拠がないから、なかったことにできるのか。そうであれば介護とはなんと怖いものだろう・・・。

間違った方法であると気が付いた後、間違った方法を行っていたことの謝罪もせずに、貝のように口を閉ざしている人が、介護という職業の経営者や管理職として存在し続けている図々しさはどこから来るものなのか・・・。

偏った価値観に寄り掛かって、方法そのものを目的化して、利用者の意志や希望を無視したのが竹内理論である。しかし当時はそのことを、関係者(というより犯人と書いた方がよいか・・・。)の多くが科学的介護と呼んでいた。

科学的根拠のない、信仰に近い方法がなぜそう呼ばれていたのか・・・。そう呼んでいて、その方法を実践している人たちが、同じ口と同じ手で、現在国が唱える科学的介護とは何かということを語り、実践しようとしている。しかし介護報酬改定で取り入れられている科学的介護の考え方は、竹内理論とは全く異なるもので、むしろ竹内理論を否定した考え方だ。(参照:全否定されたおむつゼロ運動と罪悪の歴史

恥も外聞もないとは、そのことを指すのではないだろうか。

自分の偏った価値観に寄り掛かって、利用者の希望やニーズをアセスメントすることなく、利用者の表情にも気を使わない方法論に固執した方法論で、いかに多くの人の不幸を生んできたのか、そのことを教訓として、二度と人権無視の方法論が繰り返されることがないように、その事実を書き残し、後世に伝えることが僕の仕事でもある。

決してなかったことにしてはならない事実を、記録として残しておく必要があると思うからだ。
新刊カバー
著者最新刊・きみの介護に根拠はあるか〜本物の科学的介護とは(ヒューマン・ヘルス・ケアシステム社)は10/10発刊予定。
登録から仕事の紹介、入職後のアフターフォローまで無料でサポート・厚労省許可の安心転職支援はこちらから。

※介護事業経営に不可欠なランニングコストをリスクゼロで削減できる新情報を紹介しています。まずは無料診断から始めましょう。電気代でお困りの法人・個人事業主様へ、電気コスト削減!【ライトでんき】





※別ブログ「masaの血と骨と肉」と「masaの徒然草」もあります。お暇なときに覗きに来て下さい。

北海道介護福祉道場あかい花から介護・福祉情報掲示板(表板)に入ってください。

・「介護の誇り」は、こちらから送料無料で購入できます。

masaの最新刊看取りを支える介護実践〜命と向き合う現場から」(2019年1/20刊行)はこちらから送料無料で購入できます。

小濱道博先生との激アツ対談が無料配信されます


介護事業経営に関する研修講師として、全国を股にかけて活躍している小濱介護経営事務所の小濱道博代表を知らない介護関係者はいないと思います。

そして小濱氏の講演を聴いたことがある関係者は、全国にたくさん居られると思います。

小濱氏は介護事業経営支援の専門家ネットワーク、「C-MAS介護事業経営研究会」も主宰されていますが、僕は小濱氏と同じ北海道出身という縁もあって、数年前からC-MAS全国大会の講師として招待を受けるなど、日ごろからお世話になっています。

今年も10/8(金)に開催される同大会にご招待を受けて、東京会場で基調講演を行う予定になっています。

コロナ禍がなかなか終息しない中で行われるため、会場に人を入れて実施するか、オンラインで行うかは現在検討中とのことです。詳細が決定次第そのこともこのブログや表の掲示板で告知したいと思っています。

ところでその小濱先生との対談が先ごろ録画され、9月14日(火)14:30〜15:40まで無料配信されます。

制度改正・報酬改定、今後の介護業界についてなど、短い時間ではありますが多角度から介護の今と未来を語っており、内容がギュッと詰まった濃い対談内容となっていると思います。介護関係者の皆さんには必ず役に立つお話がちりばめられていると思います。

この対談の詳細確認とお申し込みは、小濱道博の介護事業経営激アツ対談Vol.4からお願いします。

上記の文字リンクよりお申込みいただいた際に、入力いただいたメールアドレス宛に自動返信メールが届きます。そこに書かれているURLにアクセスいただければ、当日無料視聴できるようになります。配信はZoomを使用しておりますのでご了承ください。

小濱先生からは、この対談に先駆けて僕の最近の活動を報告してほしいと依頼されていましたので、冒頭の30分は僕が作成したPPTスライドを使って、「北海道介護福祉道場あかい花」で北海道の若手介護リーダーを育成している動機や現状について話させていただいております。

この道場は、「人間愛を科学する」ことをコンセプトにしています。ただしそれは決して、「リトルmasaをつくる活動ではない」ことなどを解説していますので、是非注目して下さい。

その後小濱先生が仕切り役で、一般社団法人コグニティブ・サポート代表理事・小林香織氏も交えた対談となります。あっという間の70分だと思いますので是非ご覧になってください。

紹介させていただいたリンク先からは、下記画像のポスターがダウンロードされます。
小濱道博の介護事業経営激アツ対談Vol4
ここに書かれているように、僕の人柄について小濱先生がどんなふうに切り込んでいるのかも注目してください。

それでは、来週9/14午後からの配信を是非お見逃しないように、どうぞお早めに申し込みください。
登録から仕事の紹介、入職後のアフターフォローまで無料でサポート・厚労省許可の安心転職支援はこちらから。

※介護事業経営に不可欠なランニングコストをリスクゼロで削減できる新情報を紹介しています。まずは無料診断から始めましょう。電気代でお困りの法人・個人事業主様へ、電気コスト削減!【ライトでんき】





※別ブログ「masaの血と骨と肉」と「masaの徒然草」もあります。お暇なときに覗きに来て下さい。

北海道介護福祉道場あかい花から介護・福祉情報掲示板(表板)に入ってください。

・「介護の誇り」は、こちらから送料無料で購入できます。

masaの最新刊看取りを支える介護実践〜命と向き合う現場から」(2019年1/20刊行)はこちらから送料無料で購入できます。

masaの日本酒道〜純米・開運ひやおろし


私たちの身体に必要なアミノ酸。お酒の中で特に多くのアミノ酸が含まれているのが日本酒です。

日本酒に含まれるアミノ酸は、胃を丈夫にし食欲を増進させ、動脈硬化・心筋梗塞・健忘症など、生活習慣病の予防に有効なことがわかっています。

一錠のサプリメントより、一杯の日本酒でホロ酔いがお勧めです。吞みすぎはいけませんが・・・。ということで今日土曜日は久々のmasaの日本酒道(にほんしゅどう)をお愉しみください。

さて、日本酒の酒造りは冬が本番で、中心的なのが12月〜3月です。そのため春一番に出す日本酒は新酒と称され重宝されることが多いことはご存知の通りです。

搾りたての新酒の味と香りを毎年愉しみにしている人も多いと思います。

しかし日本酒の愉しみは、春の新酒だけではありません。春に搾ったお酒に一度だけ火入れを行って、夏の間に熟成させてから秋に出荷するお酒は、「ひやおろし」もしくは、「秋あがり」と呼ばれています。

冷蔵技術が発達した現在では、生酒と呼ばれる火入れを行わないお酒も流通するようになりましたが、通常の日本酒は貯蔵前と出荷前の2回、火入れと呼ばれる加熱処理が行われます。その理由は、2回の火入れを行ったお酒は、殺菌されるのと同時に香味が落ち着いて口当たりがなめらかになるとされているのです。

しかし、「ひやおろし」は春に一度火入れを行い、貯蔵後は火入れを行わずに出荷されるために、「生詰め酒」と言われています。あえて2度目の火入れは行わないことで、生の味わいも堪能できるののです。さらに新酒をじっくり熟成させることによって、角がとれた奥深い味わいが生まれるとされています。

ひやおろしが生まれたのは、江戸時代のことです。前述したように現代では冷蔵技術が発達したため、火入れを行わない生酒なども気軽に楽しめるようになっていますが、それができなかった江戸時代、一度だけ火入れして熟成させた「ひやおろし」は、通常のお酒とは一味違った清涼感があるお酒として、秋の風物詩として重宝されたのです。
純米・開運ひやおろし
純米・開運ひやおろし
新酒のフレッシュ感とはまた異なる、熟成されまろみが出た味を堪能できる、「ひやおろし」として今年僕が最初に選んだのは、静岡の銘酒・純米開運ひやおろし(土井酒造場)です。
開運・純米ひやおろし
土井酒造場といえば、明治5年創業の名蔵。軟水で口当たりの良い、「長命水」と呼ばれる高天神城址の湧水と静岡酵母を用い、能登杜氏四天王に数えられた、「故・波瀬正吉」氏の教えを護りながら酒造りに取り組んでいる名醸蔵です。

その蔵が毎年渾身の技と魂を入れて仕込んでいる、「ひやおろし」の今年の味はいかがでしょうか。まずは試してみましょう。

精米は兵庫県特A地区産山田錦55%。

穏やかな上立香と厚みのある口当たりです。山田錦の旨味を巧みに引き出した幅と深みのある味わいでありながら、透明感すら感じさせる品の良さを有し、キレ味も良く、円熟味を増した豊かな味わいがより一層増した絶品です。

ぽてっとした甘みとシャープな香り、口の中で揺れ動く躍動感と熟成の相反する味わいをお楽しみください。1800ml・3.080円はお値打ち価格と思います。
登録から仕事の紹介、入職後のアフターフォローまで無料でサポート・厚労省許可の安心転職支援はこちらから。

※介護事業経営に不可欠なランニングコストをリスクゼロで削減できる新情報を紹介しています。まずは無料診断から始めましょう。電気代でお困りの法人・個人事業主様へ、電気コスト削減!【ライトでんき】





※別ブログ「masaの血と骨と肉」と「masaの徒然草」もあります。お暇なときに覗きに来て下さい。

北海道介護福祉道場あかい花から介護・福祉情報掲示板(表板)に入ってください。

・「介護の誇り」は、こちらから送料無料で購入できます。

masaの最新刊看取りを支える介護実践〜命と向き合う現場から」(2019年1/20刊行)はこちらから送料無料で購入できます。

着たきり雀を正当化する劣悪ケアを許すな


令和3年度の介護報酬改定で施設サービスに新設された、「自立支援促進加算」の算定要件に関連するQ&Aで、おもしろい内容が示されている。

おもしろいと言っても、それはファニーという意味ではなく、なんで今更こんなことを大げさに示さねばならないのかという意味で、「おもしろい」と思ったのである。

その内容とは、Q&A Vol10・問10の、『支援計画の実施にあたっては、原則として「生活全般において、入所者本人や家族と相談し、可能な限り自宅での生活と同様の暮らしを続けられるようにする」とされるが、具体的にはどのような取組を行うことが求められるのか。』という回答の中に、下記のような一文が示されていることである。

起床後着替えを行い、利用者や職員、家族や来訪者とコミュニケーションをとること

↑この回答を読んで、「何を当たり前のことを書いているのか」とか、「こんなことが加算算定要件になり得るのか」と考えた人は、常識的で正常な判断能力のある人だと思う。

この加算で求めているのは、日中できるだけ離床して他者とコミュニケーション機会を持つことである。その理由は、「中重度の要介護者においても、離床時間や座位保持時間が長い程、ADLが改善すること(Q&A Vol10より)」であるとされている。

他者と交わるのが嫌いな人は、そんなコミュニケーション機会はいらないと言われるかもしれないが、そうであっても昼夜逆転を防いだり、日中の活動性を高めて心身活性化するために、きちんと寝床から離れて、日課活動を行うことができるように準備することは大事な支援である。

そうした日常支援が暮らしを営む人にとってメリハリとなり、生きる意欲につながることも少なくない。

そのために寝巻から日中着に着替えを行うことは、身だしなみという意味以上に大事な行為であり、ADL支援として重要視されなければならない行為である。

ところが寝巻と日中着の着替えを軽視し、着たきり雀を大発生させている介護施設は決して少なくない。

僕が大学卒業後に就職した特養は、僕が就職した年に新設された施設だったので、介護職員(当時は寮母と呼称されていた)は、短大の保育課の新卒者のほか、医療機関で付き添い婦として介護経験を持った人が雇用されていた。

そのため医療機関の入院患者に対する方法論が、そのまま用いられる傾向が強く、病衣で1日過ごす入院患者と、施設利用者が同じように考えらる傾向にあった。そのため寝巻と日中着の着替えが行われずに、着衣の交換は入浴介助の際の週2回のみで、着たきり雀状態で利用者が過ごしているのが普通の状態だった。

僕はそれは暮らしの場の方法論ではなく、世間一般の考え方では非常識であると考え改善に取り組んだ。しかし医療機関の方法論と価値観にどっぷりつかった当時の介護職員の考え方と、その方法論を変えるためには多大なエネルギーと時間を要し、寝巻と日中着の着替えを行うことが当たり前の支援方法となるには数年の期間を要した。

昭和の介護施設は、そんな施設が多かったのではないかと思う。

しかしそのような介護施設が昭和の遺物であるかと言えば、そうとも言えない。僕が総合施設長を務めていた社会福祉法人の特養では、入浴支援の際にしか着替えの支援を行わないということは、過去の遺物になっており、毎日の着替え支援は当たり前であったが、僕が5年ほど前に1年だけ務めた千歳市の老健施設は、ケアの品質が昭和のままだった。

老健だからリハビリテーションを行うため、利用者は動きやすいトレーニングウエア(ジャージやスゥエットスーツ)を着ている人が多かったが、そうした日中着から寝巻に着替えることなく、夜もそのまま眠らされる人が多かった。

着替えをしているのは自分で着替えができる人だけで、ひどいケースになると、着替えの介助が必要な人の利用契約時に、「老健はリハビリ施設だから、起きてそのまま訓練できるように、スゥエットスーツのまま寝ましょう」・「本人の負担になるので、夜と日中の着替えがなくて良いような楽な着衣を着せてください」なんて家族に説得することもあった。

本当に驚いたが、そういう施設はまだそこに存在したのである。着替えをしなくて楽なのは、利用者ではなく、「職員でしょう」と言いたくなるが、そういう理屈が通用しないほど、世間の常識とその老健の常識は乖離していた。

しかし寝巻から日中着への着替え支援を毎日行っていないという意味は、下着の交換も行っていないということだ。下着は汚れていなくとも、寝汗などを吸い込んで不潔になるものなので、毎日交換が当たり前であるが、その老健では下着も入浴時のみの交換という不潔な状態が当たり前になっていた。それは劣悪ケアと言ってよい状態だろう。

老健は特養と異なり、利用者の私物の洗濯は施設で行う必要はなく、家族等が行うことになっているのに、この劣悪さはただただ、「着替えの支援」という当たり前の支援行為を省いていることによるものだ。

つくづく老健とは、暮らしの場ではなく、医療機関と同じなんだなと感じたものである。(もちろん、そのようなケアの品質の低い老健ばかりではないと承知してはいるが・・・。)

こういう清潔支援の不徹底は、ウイルス予防の漏れにもつながりかねない問題である。その施設は、「きれいにする」という意味のクリアという言葉を施設名に入れてはいるが、どこをとってもクリアではなかった。

現在その施設は母体の精神科医療機関に隣接する場所に移転し、建物自体は新しくなっているが、どうやらケアソフト自体は旧態依然のままらしい。

そうした施設がまだ多いという意味で、Q&A Vol10・問10のような疑義解釈を発出しなければならないとしたら、この国の介護施設のケアレベルは決して世界に誇ることができるものではないと言えるのではないだろうか。

着たきり雀を正当化し、毎日の下着交換や、寝巻から日中着下の着替えを行わないという非常識が、介護施設からなくならないことには、本当の意味で利用者の暮らしは護ることができないのである。
登録から仕事の紹介、入職後のアフターフォローまで無料でサポート・厚労省許可の安心転職支援はこちらから。

※介護事業経営に不可欠なランニングコストをリスクゼロで削減できる新情報を紹介しています。まずは無料診断から始めましょう。電気代でお困りの法人・個人事業主様へ、電気コスト削減!【ライトでんき】





※別ブログ「masaの血と骨と肉」と「masaの徒然草」もあります。お暇なときに覗きに来て下さい。

北海道介護福祉道場あかい花から介護・福祉情報掲示板(表板)に入ってください。

・「介護の誇り」は、こちらから送料無料で購入できます。

masaの最新刊看取りを支える介護実践〜命と向き合う現場から」(2019年1/20刊行)はこちらから送料無料で購入できます。

認知機能トレーニングをスタンダードメニューに


団塊の世代という他の世代とは比べ物にならないボリュームの人たちが、来年以降続々と75歳に達する。

そのためこの国の高齢者数は、後期高齢者を中心に2042年頃まで増加し続けると予測されている。

それは同時に、認知症の人が増えるという意味である。なぜなら認知症発症の最大リスクは加齢だからである。その数は2025年には20%を超え65歳以上の4人に1人に昇ると予測されている。

認知症を発症しない人も加齢に伴う物忘れ(健忘)や、見当違いという症状が出てくるが、その人たちがそこでとどまり認知症にならないのか、それとも認知機能障害が悪化して認知症になってしまうのかによって、認知症を発症する人の将来推計は大きく違ってくる。

よって認知症の簡易判定や、認知機能低下を予防するトレーニングは重要であり、そのために開発されたCogevo(コグエボ)を紹介する記事を先日アップした。(参照:新たな認知機能評価と認知症リハビリの可能性

この紹介記事を書いている理由をもう少し詳しく説明すると、認知症の簡易評価と認知機能低下予防のトレーニングツールとして優れていると思ったからであり、多くの介護事業者がこのソフトを利用することで、介護サービスを利用する方々にもメリットが生ずると思うからである。

前述したように、現在我が国において高齢者の軽度認知障害が大きな問題となっているという背景がそこにあるのだ。

軽度認知障害とは、認知症のハイリスクグループ(将来認知症になる可能性がより高いグループ)のことをいう。その状態は、年齢相応の認知の衰えと、より深刻で病的な意味合いの強い認知症の間に存在する状態であると考えられている。

認知症と同様に、軽度認知障害の根本的な治療方法も今のところ存在していない。そしてそれは将来的に認知症に進行する可能性がある状態と言えるために、そのリスクを踏まえて生活面への介入を行うことが重要とされている。

つまり軽度認知障害のある方に、何らかの形で認知機能の低下を防ぐように介入できれば、認知症になる人の数を減らすことができるのである。

同時にそれらの方々に、定期的にフォローアップを行うことで早期に認知症発症を診断することができ、より特異的な治療介入を行うことができる可能性もある。

だからこそ介護施設や居住系施設で、あるいは定期的にサービスを受けている通所サービスの場で、利用者がごく自然に認知機能状態を測定できて、愉しみながら認知機能維持のトレーニングを行うことができることには重要な意味があり、それは団塊の世代が75歳に達して、軽度認知障害の症状を持つ人が増える2022年以降を見据えると求められる方法なのである。

僕は実際にこのトレーニングをやってみたが、認知症のない人から軽度認知障害のある人まで、隈なく真剣に取り組んで興味を持てることを確信した。愉しんでトレーニングを行うことで、現在の認知機能評価表も出てくるので、それを続けるモチベーションも維持できる。

通所サービスに通っている人は、週1とは言わず、サービス利用のたびにこの検査・トレーニングを続けて、認知機能を保っていくことを目標にできると思う。多くの利用者にとってそれは、人気のサービスメニューになるのではないだろうか。

具体的にメニューを説明すると、ソフトにアクセスしてウオーミングアップを終えた後、本格的にトレーニングをしようとする際に表示される画面が下記である。
認知機能トレーニングメニュー
基本トレーニングである、「5種バランスチェック」のほかに3つのメニューが選べる。

この中の、「選んでトレーニング」には、5種類のバランスチェックにはない、7種類のトレーニングメニューが追加されているので、それらを選んで実行できるために体調や気分に応じて、愉しみながらその日の認知機能チェックが可能となる。
12種類のトレーニング
上の画面は、僕の認知機能を表すチェックシート。見当識・注意力・記憶力・計画力・空間認識力のそれぞれのトレーニングを1項目ずつ行った結果と、また行っていないトレーニングが、星のマークでわかるようになっている。

こんなふうにトレーニングメニューをこなすたびに、自分の認知機能の評価値が目に見える形で示されるので、もっと点数を上げたいなどの目標も生まれてくる。通所サービスに通い続ける動機づけも、このことで高まるかもしれない。

このような形で、認知機能障害のない人にも、認知機能チェックという形で定期介入し、仮に衰えの兆候があらわれたら早期の医療介入も可能となるし、認知機能障害や認知症のある人には、症状の変化に応じた対応を考えるきっかけも生まれようというものだ。

このトレーニングの良い点は、グループワーク的な実施もできるし、個別サービスメニューとして、個々の利用者の状況に合わせて実施できるという点だ。

例えば、認知症リハビリテーションと称して、グループ実施する方法もとれるし、入浴ケアの合間に、入浴を終えたり、待っている人がその時間に個別にトレーニングするという方法もとれる。実施方法は個々の事業者の工夫で限りなく広がるだろう。

どちらにしても、このソフトをいきなり導入する必要はなく、まずは試用して実際に利用者に協力していただき、試したうえで効果を確認してから導入できる。勿論、試用は無料である。

まずはCogevo(コグエボ)の公式サイトに入って、問い合わせから試用申し込みをしていただきたいと思う。

他の事業者との競合に勝ち残るためにも、是非このようなソフトを使っての新サービスメニュー開発に挑戦し、それをスタンダードメニューとしていただきたい。
登録から仕事の紹介、入職後のアフターフォローまで無料でサポート・厚労省許可の安心転職支援はこちらから。

※介護事業経営に不可欠なランニングコストをリスクゼロで削減できる新情報を紹介しています。まずは無料診断から始めましょう。電気代でお困りの法人・個人事業主様へ、電気コスト削減!【ライトでんき】





※別ブログ「masaの血と骨と肉」と「masaの徒然草」もあります。お暇なときに覗きに来て下さい。

北海道介護福祉道場あかい花から介護・福祉情報掲示板(表板)に入ってください。

・「介護の誇り」は、こちらから送料無料で購入できます。

masaの最新刊看取りを支える介護実践〜命と向き合う現場から」(2019年1/20刊行)はこちらから送料無料で購入できます。

介護は感情労働であるからこそ護らねばならないものがある。


介護とは、今更云うまでもなく対人援助サービスだ。

人に向かい合うサービスだからこそ、介護とは物理的に利用者の身体の介助を行うだけで良いということにはならず、感情面でのサービスも介護労働の中には含まれてくるのである。

介護サービスの場は決してキラキラポエムの世界ではなく、もっとどろどろとした汚いものや、醜いものも存在している場所でもある。そこで展開されているのは人間臭いドラマである。

介護事業者でアトラクションやレクリエーションを行って、そこに笑顔で参加している利用者の画像や動画は、SNSにあふれるように存在している。

しかしそれだけが介護の真実の姿ではないことを僕は知っている。

そうしたアトラクションに参加せずに、部屋で無表情に横たわっている人や、レクリエーションの輪の中で哀しそうな表情・つらそうな表情・面白くなさそうな表情をしている人がたくさん居られるのも介護の現実の姿である。

しかしSNSにそんな画像はほとんどない。それでよいのだろうか。

もっと真実の姿を発信しなければならない。そこで無表情な人たちや、悲しんでいる人たちがいる事実を踏まえたうえで、私たちに求められているものは、もっと他にあるのではないかと考え、私たちが向かう場所や、とるべき方法を変えなければならない。そうして高みを目指していくことが私たちの責任でもある。

利用者の喜怒哀楽と、真正面から向き合わねばならないのが、対人援助という職業の宿命だ。介護支援を受ける人々の、ネガティブな感情を排除して介護のありようを考えてもどうしようもないのだ。もっと正面から、利用者の負の感情にも向き合わねばならない。

だからこそ利用者の感情に介護支援者が巻き込まれたり、感情労働の心理的負担で介護支援者がつぶれてしまわないようにすることが大事だ。

利用者の感情をみつめ、利用者の心を護るのは介護職員の役割だ。しかし介護職員の感情を見つめ、介護職員の心を護る必要もあることを忘れてはならない。

介護に携わる職員は、利用者の感情を良い方向に向けるために、笑顔で丁寧に対応することがプロの姿勢として求められる。笑いたくなくても笑顔を創り、やりたくない仕事でも喜んでやっているように見せるのも介護のプロとしての技である。

しかし介護サービスの場には人と人の温かい交歓や、感動的なエピソードもあるが、それ以上にそこには暴言や暴挙、どろどろとした醜い人間関係などの禍(わざわい)もある。

真面目な心の持ち主ほど、その禍(わざわい)にむしばまれて燃え尽きるということも少なくないのだ。

介護労働を管理する立場の人たちは、こうしたことから職員を護らねばならない。そのためには介護労働の現場で、職員が何を感じ、何を思って日々の職務に勤めているのかを肌で感じ取る必要がある。

施設長や管理職が、介護職員と同じ業務を行う必要は当然ないが、看護や介護業務に携わっている職員の本音を感じ取ったり聞き分けたりしながら、その声を代弁したソーシャルアクションにつなげるという強い意思が必要とされるのではないだろうか。

そのためには介護の場に施設長や管理職がいなくとも、介護現場の声や息遣いが感じられるようにしておかねばならない。現場の生の声が聴こえる場所にいる時間をできるだけ作らねばならない。

外交は大事だが、施設長がいつも施設に居ない状態では、本当の声は聞こえず、真実は見えなくなるだろう。

介護の場で利用者に接する職員の声や息遣いを知るために、意識的にその時間や空間を自ら作り出すのが施設長や管理職でなければならない。

施設長ひとりが、介護実務に携わる人のすべての声を聴きとることは不可能なのだから、各部門の管理職には、リーダーを通じてそうした声を吸い上げることを求めなければならない。

そして定期的に、本当に職員の声が自分に届いているのかを、高所から確認する必要がある。そうして届けられた声を、地域社会や国に訴えていくことも求められてくる。

施設内・事業所内だけで声が大きく、世間に対して口を閉ざしているトップは、必要とされる存在ではないことを自覚してほしい。
登録から仕事の紹介、入職後のアフターフォローまで無料でサポート・厚労省許可の安心転職支援はこちらから。

※介護事業経営に不可欠なランニングコストをリスクゼロで削減できる新情報を紹介しています。まずは無料診断から始めましょう。電気代でお困りの法人・個人事業主様へ、電気コスト削減!【ライトでんき】





※別ブログ「masaの血と骨と肉」と「masaの徒然草」もあります。お暇なときに覗きに来て下さい。

北海道介護福祉道場あかい花から介護・福祉情報掲示板(表板)に入ってください。

・「介護の誇り」は、こちらから送料無料で購入できます。

masaの最新刊看取りを支える介護実践〜命と向き合う現場から」(2019年1/20刊行)はこちらから送料無料で購入できます。

失礼だという恨みの深さとネット法廷の怖さ


先週起きた二つの事件から、深く考えされられた問題があった。

まず一つは、「プライド」の問題である。

東京都港区の東京メトロ白金高輪駅で男性会社員(22)に硫酸とみられる液体をかけたとして、傷害容疑で静岡市の大学生・花森弘卓容疑者(25)が逮捕された事件では、被害にあった男性が、事件のきっかけになったと思われるトラブルについて事情聴取の中で、「タメ口が原因」と供述しているというのである。

報道によると、花森容疑者はかつて琉球大農学部に在籍し、映画サークルで被害者である男性と一緒だったそうであるが、男性は「数人でいた時に花森容疑者にタメ口を使ったら『自分が年上なのに、タメ口はおかしい』と怒られた」と説明している。花森容疑者は男性より1年早く入学したが、2年生になって入ったサークルでは同期だった。

サークルで同期と言っても、学年では容疑者が1年上なのだから、タメ口で話しかけられて気分を害すること自体はわからない感情ではない。しかしそれがずっと何年も尾を引いて恨みとして残り、犯行に結び付くというのは常人には理解できないことだ。

本当にこのことが事件の動機になったのかは疑問が残るが、被害者が唯一トラブル原因として記憶している事柄が、「タメ口」によるトラブルなのだから、容疑者は我々の想像以上に、そのことに根深い恨みを抱いて、その恨みを一方的に募らせた末の犯行であったのかもしれない。

現代っ子と言ってよい、22歳と25歳の間のトラブルにおいても、年齢差・人生の先輩後輩・礼儀ということが問題になっていることを考えると、戦後生まれの方が多くなったとはいえ、介護サービス利用者の多くは、儒教道徳の影響を色濃く受けており、長幼の序を重んずることを考えなければならない。

若い介護職員が親しみやすさのつもりで日常的に、「タメ口」で接することは苦々しく思っている高齢者はたくさんいるし、そのことに傷ついて悔しがっている人も多いことを、介護関係者は心に刻むべきである。・・・そのことがまず一つ。

もう一つは、相変わらずなくならない介護事業者の虐待に開いた口がふさがらないのと同時に、世間がそのことに思った以上に憤慨し、糾弾の狼煙をあげていることの怖さについてである。

先週金曜日に報道された事件は、山口県周南市の高齢者入所施設で起きたもので、施設長である片岡加寿子容疑者(60)が、入所者の目や口に粘着テープを貼ったとして、暴行の疑いで逮捕されるという施設長として、介護関係者としてあるまじき恥ずべき行為が行われていたというものだ。

行為そのものが驚くほど常軌を逸したものであるが、おそらくこうした暴行は、日常的に何らかの、「罰則・行動制限」として行われていたのではないだろうか。

容疑者は犯行を認めているとのことで、その行為はいかなる誹りを受けても仕方のないものであるが、この報道がネット上に流されてから2時間も経たないうちに、容疑者の顔写真や自宅を探し当てようとする情報サイトが立ち上がっているという恐ろしいことが行われているのだ。
容疑者をさらすサイト
※報道数時間後にネット上に立ち上がったサイト。

容疑者の顔写真やSNSアカウントを探すサイトが立ち上がったことをきっかけに、それとは別に容疑者を徹底的にたたく掲示板が立ち上げられ、そこでは当該事業所のサイトに容疑者画像は掲載されていないか等々、憶測も交えて様々な情報がたれ流されている状態である。

そこに参加している匿名のネット住民は、みんな清廉潔白な人ではないと思うのだが、事件の糾弾の論調については全員が正義は我にありという論調で、犯人を厳しく糾弾している。

それは繰り返される介護事業者の虐待報道にいら立っての論調だけとは言えないように思え、そこには事件を糾弾する意見を煽って、個人攻撃の炎を燃え盛らせて愉しむことを目的化したような書き込みも多くみられる。

そこはまるでネットの世界が法廷と化し、弁護人のいない被告に対して参加者全員でその罪を糾弾し、罵詈雑言を浴びせて人格攻撃を行い、その状態が果てることがないかのような状態だ。

その罵詈雑言は容疑者のみならず、容疑者が所属していた介護事業者のありとあらゆるものに向けられてゆく。そのことにも限りがない・・・。容疑者が行った行為は恥ずべき蛮行とはいえ、このようにして、容疑者をさらしものにして攻撃し続ける状態は恐ろしいことであると思えてくる。

だがこうした風潮を嘆いても始まらない。ネット社会とは、こうしたことが普通に行われるものなのだということをしっかり認識しなければならない。そして介護事業者のリスクマネジメントも、そうした風潮をも含めて考えていかねばならない。

二つの事件を考え併せると、職員が日常的にタメ口で人生の先輩に接している介護事業者のリスクマネジメントは、なっていないことを改めて認識しなければならない。顧客にタメ口対応しかできないことがネット社会で糾弾されたときに、その事業者の経営者や管理職・リーダー職などは、糾弾される対象になることを自覚して改革に努めていかねばならない。

そういう意味で介護事業経営者や管理職の皆さんに、改めて考えてもらいたいことがある。

従業員がマナーのない顧客対応を行っていることが即ち不適切とされるという問題意識を持っているだろうか。

あなたの所属する介護事業者は、世間から誤解を受けるような対応が全くないと自信を持って言えるだろうか。

それとともに、自分に管理責任のある場の従業員が、利用者に不適切対応をしたことによって、自分が報道関係者の前で、「お詫び」の会見を開き、頭を下げる姿を想像してみてほしい。そうなるとしたら、あなたが会見場で糾弾されながら質問に答える姿を見て、あなたの家族が泣くことになるかもしれないのだ。

そんなことが決してないと言い切れる職場を今のうちに創っておく必要があるということだ。

そのためにはまずあなた自身が、顧客である介護サービス利用者に対し、マナーのある接し方を行うことができる人になる必要がある。
登録から仕事の紹介、入職後のアフターフォローまで無料でサポート・厚労省許可の安心転職支援はこちらから。

※介護事業経営に不可欠なランニングコストをリスクゼロで削減できる新情報を紹介しています。まずは無料診断から始めましょう。電気代でお困りの法人・個人事業主様へ、電気コスト削減!【ライトでんき】





※別ブログ「masaの血と骨と肉」と「masaの徒然草」もあります。お暇なときに覗きに来て下さい。

北海道介護福祉道場あかい花から介護・福祉情報掲示板(表板)に入ってください。

・「介護の誇り」は、こちらから送料無料で購入できます。

masaの最新刊看取りを支える介護実践〜命と向き合う現場から」(2019年1/20刊行)はこちらから送料無料で購入できます。

役人の制度を国民の制度にしていくために


介護保険以前の訪問介護は、市町村からのホームヘルパー派遣事業として実施されていた。

そこではサービス利用者に対する、「散歩」の付き添いは普通に行われていた。身体の障害を抱える高齢者にとって、散歩は心身をリフレッシュし、機能を維持するために当然必要な介護だと考えられていたためである。

しかし介護保険制度施行を機に、散歩は過剰なサービスで保険サービスとしてそぐわないとされるようになった。そのため訪問介護員は利用者に対して、「訪問介護で散歩の付き添いは出来ないのです。それはこの法律の決まりなので、どうしても散歩の介助が必要なら、保険外で全額自己負担になるのですが、それでも良いですか」と説明することが仕事として求められた。

今まで気持ちよく散歩に付き添っていたヘルパーからは、今更そんな酷なことを利用者の方々に言えないと訴えられるケースも相次いだ。散歩の付き添いが訪問介護として、保険給付の対象にならないというのはおかしいという声が全国から聴こえてきた。

この訪問介護の散歩問題が片付いたのは、介護保険制度がスタートして9年も経った後のことだ。

2009年1月の通常国会の参議院における審議で、首相に対する質問答弁書として公式見解があらためて示されたからである。

その内容は「訪問介護員による散歩の同行については、適切なケアマネジメントに基づき、自立支援、日常生活活動の向上の観点から、安全を確保しつつ常時介助できる状態で行うものについては、利用者の自立した生活の支援に資するものと考えられることから、現行制度においても、介護報酬の算定は可能である。」というものである。

これによって散歩は保険給付サービスの対象となることが確定したわけであるが、同じように自立支援や日常生活活動の向上の観点があるとしても、「趣味活動」の参加支援は現在も認められてはいない。

医学的・治療的リハビリテーションエクササイズは、それを嫌がる利用者に無理やりさせても保険給付対象になり、加算報酬さえ受けられるのに、生きるために行きたがっている趣味の場所への参加支援にお金を給付しないのが介護保険制度なのである。

しかし人間は機械ではないし、介護は身体のメンテナンスでもない。

単なる楽しみを得る機会を持つことは罪なのか・・・。それは何故保険給付対象ではないのか。人はパンのみで生きているにあらずである。

趣味や楽しみの機会に参加支援されることで、心が晴れやかになって、生きる喜びが得られるならば、それが自立支援や日常生活活動の向上につながるのだから、公費や保険料を使うのにはそぐわないという論理は破たんしている。

心がウキウキしてこそ、身体も元気になろうというものだ。

国や役人は、自立支援=医学的リハビリテーションと考えているようであるが、病気がないのに心がうつうつとして、心を病んで引きこもっている人に一番必要なものは、医学的・治療的リハビリテーションエクササイズではないという、ごく当たり前のことを理解してほしい。

もっと人の生きがいにつながる支援方法が模索されてよいと思う。アセスメントはその為に行われるものだと思うのである。

そういう意味で、介護保険制度は役人目線の駄目な制度である。

しかしそれがなくなっては、この国の高齢者介護は消滅してしまうという意味もあり、ないよりはあった方がマシな制度となっている。

今後の制度改正では、ここを少しでも改善していけるのか。単に制度を維持するだけで終わってしまうのか・・・。それは介護事業者や、そこで働く人々の情報発信力にかかってくる問題なのかもしれない。

もっと国民全体にアピールすべき問題がないだろうか・・・。

だからこそ介護の場で、私たちと利用者の間に刻まれる様々なエピソードをもっとたくさんの人が発信してほしいと思う。

人が人と関わる中で展開される喜怒哀楽の史劇が、この国の介護の在り方を考えるうえで一番大事な根拠になるのではないだろうか。そこにある真実だけが、人の暮らしを護るヒントになってくるのではないだろうか。

だから介護関係者は決して口を閉ざしてはならない。そして発信する情報とは、事実でなければならない。

感動や笑顔のエピソードに限らず、慟哭や哀しみがなぜそこで生まれているのかも発信してほしい。

介護支援で救われない人々の切実な声をも発信してほしい。介護という名の暴力が存在することも明らかにしてほしい。

そうした悲劇は決してマジョリティーではないし、多くの介護事業者は、利用者の暮らしを護ろうとしているのだけれど、その網からこぼれる人々が存在し、そこから零れ落ちる理由も制度の穴であったり、人の悪意であったり、あるいは悪意のない感覚麻痺であったり、様々な問題が存在することを明らかにしてほしい。

私たちが何を行っているかという事実、そこで利用者がどうなっているのかという事実・・・その中からしか真実は浮かんでこない。

SNSはその為に利用してほしと思う。
登録から仕事の紹介、入職後のアフターフォローまで無料でサポート・厚労省許可の安心転職支援はこちらから。

※介護事業経営に不可欠なランニングコストをリスクゼロで削減できる新情報を紹介しています。まずは無料診断から始めましょう。電気代でお困りの法人・個人事業主様へ、電気コスト削減!【ライトでんき】





※別ブログ「masaの血と骨と肉」と「masaの徒然草」もあります。お暇なときに覗きに来て下さい。

北海道介護福祉道場あかい花から介護・福祉情報掲示板(表板)に入ってください。

・「介護の誇り」は、こちらから送料無料で購入できます。

masaの最新刊看取りを支える介護実践〜命と向き合う現場から」(2019年1/20刊行)はこちらから送料無料で購入できます。

masaのラーメン道〜伊丹空港・むぎとオリーブ


今日の登別は澄み切った青空が広がって、気持ちの良い日になった。最高気温も26度ということで過ごしやすい週末だ。

北海道はそろそろ秋風が吹き始めると同時に、海の幸や山の幸・大地からの恵みも秋の味覚があふれる時期だ。残念ながら今年も緊急事態宣言下で、観光客の姿も少ないが、何かの用事で北海道を訪れた方は、ぜひ北海道の味を堪能していただきたい。

僕も仕事で行く先での一番の愉しみは食べることだ。各地でいろいろなとおいしいものがあるが、昼ご飯は何故か、その土地土地のラーメンを探してしまうことが多い。ということで今日もmasaのラーメン道のお共をお願いしたい。

さて、「むぎとオリーブ」と聴いて、ラーメン屋さんを思い浮かべる人は相当の通であるが、同時にラーメン通の間で、その名を知らない人はいないくらいの有名店ではある。

本店は東京銀座という高級飲食店ががしのぎを削る飲食激戦区にあり、オーナーはフレンチ出身のシェフであるが、2012年4月の開店からたった数ヶ月で「行列ができるラーメン店」と言われる有名店となった。

しかもシュラン掲載のラーメン店としても有名になった現在は、日本人にも外国人にも評判の名店となり、銀座本店の他に日本橋、さいたま新都心にも店舗を構えているが、どの店もいつでも続く長い行列ができており、それを見て入店をあきらめる人も多い店だ。(※そういう筆者も、行列の長さを見てあきらめた客の一人である。)

しかしそのような有名店が、改築された伊丹空港に出店している。
むぎとオリーブ
しかも保安検査を終えた後に入場する搭乗口内にお店があるため、行列に並ばずに食べることが出来る。

むぎとオリーブメニュー
メニューを見てわかる通り、むぎとオリーブのおすすめ2大看板メニュー、「鶏SOBA」と「蛤SOBA」はこちらでも変わらず提供されている。

ただし空港価格で、東京の本店や支店より価格が300円も上乗せされている。この値段に拒否反応を示すのか、並ばずに食べられる分の上乗せ価格だと考えて食べるのかは個人の価値観の問題である。筆者は当然のことながら、後者と考える派である。
蛤SOBA
この日頂いたのは、「蛤SOBA」1.280円。
蛤SOBAスープ
三重県桑名直送の新鮮な蛤をたっぷり使った魚介ダシと仕上げに加えられている大山鶏の鶏油が見事に合わさり、旨みたっぷりの優しい味となっている。
蛤SOBA麵リフト
麺は、京都の老舗製麺所「麺屋 棣鄂(ていがく)」と共同開発したオリジナルの麺を使っているそうだ。北海道を中心に20種類の小麦粉をブレンドし、味や太さにこだわり、何度も試作を繰り返して完成させた中細ストレート麺である。
蛤SOBA
さすがにこのお店の人気No1ラーメンである。

カウンターに置かれている香味油「エシャロットオリーブオイル」で味変をすることもできるので、試してみると良いと思う。

残念なのは、数年前までお店に行くことができない人のために、日清食品が下記の画像のカップ麺を販売していたのに、それがどうやら製造終了となっていることだ。
日清のカップヌードル
結構再現度の高い商品だったので、再販を是非お願いしたいと思う。
登録から仕事の紹介、入職後のアフターフォローまで無料でサポート・厚労省許可の安心転職支援はこちらから。

※介護事業経営に不可欠なランニングコストをリスクゼロで削減できる新情報を紹介しています。まずは無料診断から始めましょう。電気代でお困りの法人・個人事業主様へ、電気コスト削減!【ライトでんき】





※別ブログ「masaの血と骨と肉」と「masaの徒然草」もあります。お暇なときに覗きに来て下さい。

北海道介護福祉道場あかい花から介護・福祉情報掲示板(表板)に入ってください。

・「介護の誇り」は、こちらから送料無料で購入できます。

masaの最新刊看取りを支える介護実践〜命と向き合う現場から」(2019年1/20刊行)はこちらから送料無料で購入できます。

介護ストレス殺人ではなく強姦致死だったという卑劣な事件


まず最初にお知らせを・・・。介護施設をはじめとした高齢者福祉施設・居住系施設のクラスター感染が増加傾向に転じ、前週から倍に増えていることから、某機関より注意を促すよう依頼されました。手洗い・うがいのほか、安全な方法による空間除菌は不可欠です。「使用後95.5%の医師が継続使用を希望する空間除菌法」を参照して、感染予防対策を練り直してください。

さて話題を変えて本題に入ります。

先週22日の日に僕は、自分フェイスブックに次のような意見を投稿した。
--------------------------------------
8/6に南アルプス市の有料老人ホーム「わたぼうし」に勤めていた丹沢一貴容疑者(42歳)が、ご夫婦で入居していた利用者の妻(80歳)の首を絞めて殺した事件で、容疑者は「夫婦の介護にストレスを感じていた」と供述しているそうです。

仕事のストレスなど、介護以外の職業でも必ずあるし、介護の仕事をしている人でストレスのない人もいません。それを利用者の殺害という形に向けると言うのは普通ではありません。本当の殺害理由は、もっと別の深い闇の部分にあります。人材採用の問題ももっと検証されるべきです。こうした報道で、介護が特段他の職業に比べてストレスが多くて、それが利用者への暴言や暴力という形になってしまうのだなと思われることが一番問題です。
--------------------------------------
僕がここで、「本当の殺害理由は、もっと別の深い闇の部分にある」と述べていたことが当たってしまった。

昨日報道機関が一斉に報道しているが、この事件の真相はストレスによる虐待致死事件ではなくではなく、性暴力による致死事件であることが明らかになった。
tanzawakazuki
甲府地検が昨日26日、逮捕された丹沢一貴容疑者(42)=同県市川三郷町=を、強制性交等致死の罪で起訴したが、起訴内容は、8月5日午後9時50分ごろから午後11時半ごろの間、同市の有料老人ホームのトイレで、入所する女性(80)の首を腕で絞め付けるなどして強制的に性交し、窒息死させたとしているのである。

強制性交等致死」・「強制性交等罪」とは、聴きなれない罪名であると感じる人も多いと思うが、これはいわゆるレイプそのものを指す強姦罪である。2017年7月13日に施行された改正刑法から強姦罪の名称および内容が変更となったものである。旧強姦罪では3年以上の有期懲役刑だったところ、強制性交等罪では5年以上の有期懲役刑に引き上げられ、原則的には執行猶予のつかない罪となり、厳罰化されていると言える。

本件はトイレ介助するために利用者をトイレの個室に誘導した後、容疑者は性欲を満たすために性行為を行い、その最中被害者が暴れないように首を絞めていたが、それによって被害者は死に至ったということで、「強制性交等致死罪」が適用されるものだ。

事件があったのは、山梨県南アルプス市の老人ホーム「わたぼうし」。

被害女性は一人で歩くことができず、殺害当日丹沢容疑者は一人で夜勤を行っており、殺害理由について容疑者は当初、「排泄介助の際に言うことを聞いてもらえずかっとなりトイレで首を絞めた。日頃からストレスがたまっていた」と供述していたことが報道されていた。

そんな理由で人を殺めることも許せないが、それは真っ赤な嘘で、自分の性衝動を抵抗できない高齢要介護者に向けるという卑劣極まりない事件だった。しかも勤務中の犯行である・・・。

被害者は加害者に恥ずかしい部分を含めて、身を委ねて日常支援を受けなければならない立場の人である。そこでは、「信頼」という絆が何より必要とされるのに、その絆を断ち切って、介護のプロとして個人空間に深く介入するという立場を利用しての犯行は許しがたい罪である。

それはまさに鬼畜の所業でしかない。

こんな犯罪が起きると、施設職員が利用者から信用されなくて、特に異性介助を拒否するケースが続出しかねない。困った問題である。

当初、介護ストレスを理由にしていた容疑者を擁護するかのような発言が、ネット上では飛び交っていた。殺人は許せないが、ストレスから暴力に及んでしまうことは仕方がないという意見も少なくなかった。しかしストレスを利用者に対する暴力という方向に向ける人間は、介護を職業とすべきスキルのない人間である。

そもそも介護のストレス=利用者虐待というのはあまりに短絡的動機で、介護ストレスを理由にした虐待事件の多くに、人に言えない恥ずかしい犯行動機が隠されていることが多いのだ。今回はその闇の部分が明らかになったに過ぎない。

FBに書いたように、殺害された80歳の女性は、ご夫婦でこのホームに入居していたとのこと。遺されたご主人は犯行現場となったホームで、今どんなお気持ちで過ごされているのだろうか。その方自身の心身の状態にも影響を与えていると考えられ、非常に心配である。

それにしても、40代の男性が80代の高齢者に性欲を感じることも、自分が仕事として介護支援に係るべき利用者に、職場の仕事の最中に性欲を感じることも、僕には全く理解不能だ。

こうした性癖の犯罪者を、教育で何とかしようということは難しいだろう。こうした性癖を持つ人間であるということを、採用面接で見抜くことは不可能だし、試用期間で見極めることも極めて困難だ。

介護事業者では多かれ少なかれ密室化する介護の場で、自らの危機的状況を訴えることができない認知症の人も含めて1対1で長時間係るのだから、そうした性癖の人間が一人でも混じっていれば、そこで犯罪が行われることはあり得ることになってしまう。

介護事業経営者にとってそれは恐ろしいことで、対岸の火事とばかり言っていられないと言っても、有効な対策を取ることが難しい問題でもある。とにもかくにも職員採用と、教育の専門部署を整備して、就業後も職員個人の介護という職業への適性を見極める働きかけを、常時怠らないことくらいしか問題解決にはつながらないだろう。

どちらにしても採用段階から慎重な人物の見極めが必要なことを、改めて自覚しておきたい。
登録から仕事の紹介、入職後のアフターフォローまで無料でサポート・厚労省許可の安心転職支援はこちらから。

※介護事業経営に不可欠なランニングコストをリスクゼロで削減できる新情報を紹介しています。まずは無料診断から始めましょう。電気代でお困りの法人・個人事業主様へ、電気コスト削減!【ライトでんき】





※別ブログ「masaの血と骨と肉」と「masaの徒然草」もあります。お暇なときに覗きに来て下さい。

北海道介護福祉道場あかい花から介護・福祉情報掲示板(表板)に入ってください。

・「介護の誇り」は、こちらから送料無料で購入できます。

masaの最新刊看取りを支える介護実践〜命と向き合う現場から」(2019年1/20刊行)はこちらから送料無料で購入できます。

新たな認知機能評価と認知症リハビリの可能性


介護保険制度が始まった当初、高齢者の方々は自分と認知症は無縁であると考えて、自分が将来認知症になることはあり得ないと考えている人が多かった。

そうした方々は、将来認知症になる可能性があることを指摘するだけで気分を害する人も多かった。

しかし現在では自分と認知症が決して無縁ではないと考えている人も増えてきており、自分なりに認知機能を保つような生活習慣を持たなければならないと考える人も増えてきた。

そういった方々が要介護認定を受け、軽度判定を受けた場合、自分が加齢とともに心身機能が低下していることを改めて実感し、自ら進んで身体機能の維持や、社会性の維持を目的に通所サービス等を利用するケースが増えている。

自らの身体機能の低下を実感している人の中には、老化が進むとともに認知機能の低下が起きないかということを気にかける人も多く見られる。自分の認知機能の状態が健全な状態に保たれているのかということに興味を持つ人が多くなっている。

そのため介護サービスの場でも簡単に実施できる、長谷川式簡易知能強化スケール(HDS-Rに)やMMSEなどの評価を受ける人も多くなっている。

10年ほど前なら、こうした簡易評価を行なおうとするだけで、「自分を馬鹿にするのか」と憤慨する高齢者が多かったことを考えると、現在はそれらの検査に対する拒否感も少なくなり、検査・評価するということ自体で生ずるトラブルも大幅に少なくなった。

とはいっても長谷川式やMMSEなどは、被験者の置かれた状況のほか、評価する人の質問の仕方や習熟度などから大きなブレが生ずることがあり、正確な状況把握がしづらいという弱点がある。(参照:認知症スケールでは、被検者をごまかす対応が求められるのか?

しかもそれらの簡易評価の最大の弱点は、検査・評価すること自体は、ちっとも面白くないという点である。評価を受けるが側が、愉しんで評価に臨むという形にはなりにくいのが最大の欠点だ。

ところがこの弱点と欠点をすべて解消し、なおかつ認知症の簡易評価として画期的な方法が開発された。

それは認知症を認知機能の低下ととらえ、記憶力・注意力・空間認識力・計画力・見当識の5つの認知機能に分類し、それぞれの認知機能の凸凹を測定する定量的なアセスメントと、それらの機能の維持・低下のソローダウンを図るトレーニングが行えるCogevo(コグエボ)というソフトである.
※公式サイトのURLを文字リンクとして張り付けているので、参照していただきたい

アセスメントとトレーニングと言っても、それはPC・タブレット・スマホなどの画面を通じて、それぞれの認知機能別に分類されたゲームを実施するだけで測定・評価・トレーニングになるという意味である。

僕も実際に行ってみたが、決して子供だましのゲームではなく、大人が真剣に取り組むことができることが分かった。

僕は5項目の検査のうち、満点は1項目でしか取れなかった。答えが間違っていなくとも、回答時間で評価が決まるものもあり、ある程度習熟することも求められるので、脳トレーニングとしては優れている。

例えばこのソフトを通所介護等のサービスメニューに組み込んで、認知症リハビリテーションとして実施することも可能であるし、レクリエーションとして実施することも可能である。毎日取り組むメニューとしても飽きられずに、日々の状態確認として受け入れられるだろう。

このソフトの紹介動画では、認知症や認知障害に偏見がある人もいるので、利用者本人のプライドを傷つけないように、本人にこのテストの意味の意図を隠したり、そっと人目に付かないところで実施したほうが良いというプレゼンをしているが、それは違うだろうと思う。

通所サービスの通常メニューの中での定期チェックとして、あるいはゲーム的感覚で楽しみながら認知機能テストができるというふう明確に目的を示したうえで実施して、出力される認知機能評価表を参考にしながら、認知症予防の目標を立てるなどして、愉しんで自分自身の認知機能の特性に気づいてもらえると思う。

実際にゲーム感覚で行うことができる評価方法については、下記の動画で説明されているが、プレゼンは一般の方を対象にしているために、介護関係者には回りくどく感ずる部分もあるかもしれない。ただ、どんなゲームなのかわかると思うので、紹介しておこう。

約9分と長い動画だが、最初の2分30秒ほどは認知症の説明で介護関係者はすでにご存じの内容であると思えるので、そこは飛ばして2分間30秒後から視聴すると良いと思う。

このソフトは、実際に購入する前に試用することが可能で、実際に試してみてから、サービス導入できる点でもリスクがない。

ソフト導入した事業所のサービスの多様化につながるとともに、団塊の世代の方のサービス利用ニーズにも、必ず合致するCogevoは、これからの通所サービスの必須アイテムと言っても良いほどだ。

是非その導入を検討していただきたい。
登録から仕事の紹介、入職後のアフターフォローまで無料でサポート・厚労省許可の安心転職支援はこちらから。

※介護事業経営に不可欠なランニングコストをリスクゼロで削減できる新情報を紹介しています。まずは無料診断から始めましょう。電気代でお困りの法人・個人事業主様へ、電気コスト削減!【ライトでんき】





※別ブログ「masaの血と骨と肉」と「masaの徒然草」もあります。お暇なときに覗きに来て下さい。

北海道介護福祉道場あかい花から介護・福祉情報掲示板(表板)に入ってください。

・「介護の誇り」は、こちらから送料無料で購入できます。

masaの最新刊看取りを支える介護実践〜命と向き合う現場から」(2019年1/20刊行)はこちらから送料無料で購入できます。

華子さんの約束


僕が総合施設長を務めていた特養では、「看取り介護を密室化させない」というコンセプトがあった。

看取り介護になった瞬間から、その人が施設内で看取り介護を受けていることを隠すかのように、人が訪ねてこない個室に押し込み、そこでどのような介護を受けながら過ごしているのかを、他の利用者がうかがい知ることもできずにいる状態がよいはずがないと考えていた。

同じ施設で暮らしている他の入所者との交流も一切なく、その姿が皆の目の前から消されたまま、やがてひっそりと息を引き取る。・・・それが看取り介護だとしたら、こんな哀しい介護はないし、その最期はあまりにも孤独だと思った。

そのような無情で寂しい旅立ちが、看取り介護の結果であってはならないと思う気持ちは、今も変わらない。

そもそも他者がどのように看取り介護を受けているのか、想像するしかない場所で、自分に残された最期の貴重な時間を使いたいなんて思うことができるだろうか。

看取り介護の実践が見えない場所で、「看取り介護もできますけど、終末期になったとしたら、どうしたいですか」と問われても、そこで看取り介護を受けたいなんて思うわけがない。

特養は、「家」ではないが、「暮らしの場」である。利用者と利用者の関係性とは、「家族」ではないが、「知人」であり、「友人」である場合が多い。

特養という暮らしの場で、縁あって同じ時期に交流機会を持っていた友人・知人として、残された時間がもうわずかであると明らかになった人がそこにいるとすれば、お別れの思い出を刻んだり、お別れの言葉を交わし合ったりする機会を持つことは大切なことである。

自分の命が尽きても、誰かが自分を覚えていてくれると思えたり、思い出してくれると感じることは、自分が生きてきた証を強く実感できることにつながるのではないだろうか。看取り介護とは、そうした思いを得ることができるエピソードっづくりの時間である。

何よりそこでは、「寂しくないよ、怖くないよ」と声をかけてくれる人の存在がある。「死の瞬間」が頭によぎる人にとって、それは何より救いとなる温かい言葉になるのではないだろうか。

誰もいない場所で、「私はどこに行くんだろう」・「寂しくてやりきれない」と感じて過ごすより、誰かがいてくれることだけで、安心できる人は数多いことと思う・・・。

そんな思いを強くさせてくれた理由の一つに、華子さんの存在があった。

華子さんは、「せっかく縁があったんだから、最期まで寂しくさせないようにお手伝いしますよ」と言いながら、看取り介護の対象となった人の傍らで、声をかけたり唄を口ずさみながら、最期の瞬間まで声は届くと信じて寄り添ってくれる人だった。

元看護師だった華子さんは私たちに、「聴覚障害のない人は、耳は最期まで聴こえているんだから、意識がなくても声をかけ続けるのは意味があることなのよ」「聴こえるから寂しがらせないように呼び掛けなさい・声をかけなさい」と教えてくれた。

華子さんはこんなことも言っていた。「私も最期は寂しいのはいやよ」と・・・そして、「でも私は怖がりだから、もうすぐ死ぬということは教えないないでね」と言いながら、「そんなこと言わなくても、きっと最期はわかるから」・「それでも念押ししちゃだめよ。ただ側について、怖くないよ、寂しくないよと声をかけてくれるだけで良いのだから」と言っておられた。

それが華子さんと僕たちの約束事でもあった。

そんな華子さんが、末期がんで旅立たれたのは、看取り介護を受けてからちょうど2週間目の昼下がりのことだった。

その日、柔らかな日差しの中で、家族や施設のスタッフと知人が、たくさん集まった華子さん個室は、順番に人が入れ替わらなければいられないほどのたくさんの訪室者があった。

「華子さん、聴こえるかい」・「私よわかるでしょ。聴こえるでしょ」・・・そんな声はすべて華子さんに届いていたと思う。

亡くなる少し前に、華子さんの頬に一筋の涙が伝った。あれは哀しみの涙ではなく、最期みんなとお別れができたといううれし涙だったと思っている。

そして死期が近いことを告げられることなく、自分で悟った華子さんは、最期は静かに安らかに旅立っていかれた。

私たちと華子さんの約束は、こんな形で果たされた。
無題
※上の画像は看取り介護対象者の白寿のお祝いを1週間早めて実施したときのもの。周囲の人たちが終末期を生きる人を、身体・精神両面で支えるのが看取り介護。人生最終ステージを生きていることを意識しながらも、人生最期の誕生日もみんなで一緒に祝います。(※本ブログで紹介した、華子さんのケースとは別です
登録から仕事の紹介、入職後のアフターフォローまで無料でサポート・厚労省許可の安心転職支援はこちらから。

※介護事業経営に不可欠なランニングコストをリスクゼロで削減できる新情報を紹介しています。まずは無料診断から始めましょう。電気代でお困りの法人・個人事業主様へ、電気コスト削減!【ライトでんき】





※別ブログ「masaの血と骨と肉」と「masaの徒然草」もあります。お暇なときに覗きに来て下さい。

北海道介護福祉道場あかい花から介護・福祉情報掲示板(表板)に入ってください。

・「介護の誇り」は、こちらから送料無料で購入できます。

masaの最新刊看取りを支える介護実践〜命と向き合う現場から」(2019年1/20刊行)はこちらから送料無料で購入できます。

見守り機器導入効果は高く、自信を持って推奨できますが・・・。


介護の場で利用できる、「見守り機器」は、年々進化の一途を辿り、その性能は大変優れていると思う。

介護施設等の夜勤帯では、「見守り機器」を導入することで、定時巡回をしなくてよくなるので、夜勤者の業務負担は大幅に削減されることは間違いのないところだ。

例えば定時巡回時間が減ることで、その時間に記録業務を行うことができれば、記録すべき書類を家に持ち帰ってプライベートの時間を削る必要もなくなる。

自宅での書類仕事など最初からしなくてよいことだし、すべきでないという正論は、介護職員の業務実態を知らない人の戯言(ざれごと)でしかない。多くの介護事業者で介護職員が支援記録を家に持ち帰って記録しているという実態があるのは事実だ。

そうせざるを得ないほど介護現場の業務は記録に追われているという一面があるのだ。それは国が声高に喧伝する書類削減によって減らされているのは、事務書類だけで、介護職員の書くべき記録は報酬改定のたびに増え、そのことに介護業務が振り回されるという実態も表している。こうした記録業務の時間が別にとれるようになるのも、定時巡回をしなくて済むメリットの一つだ。

それ以外にも、定時巡回をなくすことで可能になる業務は多々ある。それぞれの施設の事情に応じて、一番必要な業務なり、あるいは職員の休憩を組み入れるなどして、サービスの品質もしくは、職員の仕事のパフォーマンスを向上させる方向に繋ぐことができるのが、「見守り機器」の活用だ。

このような「見守り機器」を開発している日本のメーカーは、その技術を大いに誇るべきだし、我々介護関係者は、その技術力の高さを讃えなければならない。それは嘘のない素直な気持ちである。

ところがこのように性能の高い見守り機器の利用を、国は介護現場の配置人員削減とセットにするという方向で舵を切っている。

見守り機器を導入して業務削減が図られた分を、職員の休憩を増やして心身負担を減らそうという方向でもなく、他の業務が出来る可能性を探ることで介護の品質アップにつなげたり、サービス残業を減らしたりする方向ではなく、それをそっくり人員不足の対策に充てて、職員が少なくても仕事ができるように運営基準を緩和しているのである。

それは介護現場の職員が望む方向ではないし、結果的に夜勤に従事する職員の業務負担は増え、仕事のパフォーマンスは低下し、心身の負担は増加し疲弊していくだろう。

それは間違った方向ではないかということを、このブログでは再三指摘し、先日も、「夜間配置の試行期間が終わりますが・・・。」を書いて懸念しているが、勘違いしてほしくないのはその考えは、見守り機器の性能を疑っているという意味ではないということだ。

前述したように、現在日本のメーカーが市販している見守り機器の性能自体は世界一である。それは介護現場で使いこなすに際して、これ以上ないほどニーズに合致した性能と言えるのである。

ただし見守り機器という製品の性格上、人に変わって介護をしてくれないという当然の結果として、見守り機器を導入したからと言って、そこで介護業務を行うべき人の数を減らしてよいということにはならないということでしかない。

この僕の主張は、国の見守り機器活用の目的と方向性からは外れていると言える。厚労省の役人からすれば、見守り機器の導入を図っているのに、配置人員を緩和できないのでは意味がないという理屈になる。

見守り機器メーカーも、国からの推奨を受けるためには、「当社の見守り機器の導入によって、夜勤職員の配置数を減らして、人員不足に対応することができる」と喧伝したいと考えて当然だ。

だから見守り機器メーカーがスポンサーとなる研修会や講演会では、そういう方向で見守り機器を解説して推奨してくれる講師が求められており、「見守り機器は優れているけれど、それをもって介護現場の人員を削るのはまずい」という本音を語る僕は、講師として呼ばれることはない。

講師依頼を受けた研修の事前打ち合わせで、「こうした内容で話をすることになりますけど、それでよいですか」と問いかけるときに、「スポンサーは、見守り機器のメーカーなので、それは少し困ります」という話になって、「それではまたの機会に」ということでお断りさせていただいた研修講師依頼は決して少なくない。

それは事前の講師依頼の照会の中での話し合いだから十分ありだろう。そのことで僕が気分を害することはない。僕が本音で語ることを聴いてくださる研修会や講演会でなければ、僕が語る必要はないのである。

だがそうした研修会ばかりだと、少し心寂しくなるのも事実だ。

さすれば逆説的に言えば僕が今後、「見守り機器」について講演する際に、そのスポンサーの中に、見守り機器メーカーが含まれているとすれば、その見守り機器メーカーは、僕が見守り機器=人員削減ではない、ということを語ることを事前に承知しているメーカーであり、それだけ製品に自信を持っているということだ。

そういうメーカーの見守り機器は、介護現場で安心して導入・利用してよい製品であると言ってよいのではないだろうか。

そういうメーカーのスポンサーが、僕の講演を主催又は講演してくれる日が来ることを願っているところだ。

そんな研修会が実現したら大々的に広報するので、読者の皆さんに数多く参加していただきたいと思う。・・・どっかないかな〜!!
登録から仕事の紹介、入職後のアフターフォローまで無料でサポート・厚労省許可の安心転職支援はこちらから。

※介護事業経営に不可欠なランニングコストをリスクゼロで削減できる新情報を紹介しています。まずは無料診断から始めましょう。電気代でお困りの法人・個人事業主様へ、電気コスト削減!【ライトでんき】





※別ブログ「masaの血と骨と肉」と「masaの徒然草」もあります。お暇なときに覗きに来て下さい。

北海道介護福祉道場あかい花から介護・福祉情報掲示板(表板)に入ってください。

・「介護の誇り」は、こちらから送料無料で購入できます。

masaの最新刊看取りを支える介護実践〜命と向き合う現場から」(2019年1/20刊行)はこちらから送料無料で購入できます。

介護保険制度の一面の真実


国が介護保険制度の施行に踏み切った目的の一つは、「介護」をビジネスの舞台に引っ張り上げることにであったことは否めない。

人類が経験したことがない超高齢者社会が進行する日本で、毎年1兆円以上の社会保障費が膨らむ中で2015年には、「団塊の世代」と呼ばれるとんでもないボリュームの集団が高齢者世代に組み入れられることがわかりきっていた。

その状態を放置して従前のままの措置中心の高齢者福祉制度を続けていれば、高齢者福祉に掛けるお金が膨らんで財源不足となり、この国の福祉制度は機能しなくなるし、健康保険制度も崩壊するという危機感が当時の厚生官僚を中心として広がっていった。

その危機感が、「高齢者介護対策本部」の立ち上げにつながっていったものである。

そこに至る議論において、従前までごちゃまぜだった医学的治療を主とした「医療」と、生活の支援・身体の介助を主とした「介護」とを切り分け、ある一定年齢に達した場合、介護は誰しも必要になるものであり必要不可欠なものという大義名分を得て、国民を介護保険という公的保険制度に強制加入させ、新たな保険料を徴収する仕組みを整えたのだ。

そこで役人が描いた絵図とは、介護を市場原理によって自立させ、高齢者福祉をビジネスとして民間営利企業にアウトソーシングすることである。

つまり介護保険制度によって、介護はビジネスとなり、資本の論理の上に乗せられたという主張は、あながち間違った考え方とはいえないのである。

介護が資本論理の上に乗ったビジネスとなったのだから、助けられるためにはお金が必要だ。保険サービス利用における利用者負担とは、そういう意味で導入されたものである。

これによって介護保険制度は、お金のある人を救い、お金のない人は救えないという一面も持たざるを得なくなっている。区分支給限度額を超えたサービスを利用できるのは、お金持ちだけであるという事実がそれを証拠立てている。

民間営利企業は、お金持ちを積極的に救うことにより、制度外の収益までひっくるめて大きな利益を獲得することができるわけである。逆にいえばそのことは、保険制度内のごくわずかなサービスの対象にしかならない人が、制度からはじき出される理由や要素にもつながっているわけだ。

そんなことも含め、国はその裏の事情も熟知したうえで、介護を民間営利企業にアウトソーシングさせる際に、参入希望事業者の目の前においしそうな餌を撒いている。

この国で介護ビジネスは、最も安定した右上がりの成長産業となる」・「介護は最も有望なビジネスである」という言葉がこの国のありとあらゆる場所で陰に陽に語られていた時期がある。そんな言葉に踊らされて、介護業界に進出した民間営利組織も少なくない。

そんな介護事業者にとって確かに制度施行後数年間は旨味もあった。後に介護バブルと称される単価の高い介護報酬と、国が国民に対して介護サービス利用を盛んに促す政策によって、経営能力がなくとも介護事業さえ立ち上げれば、自然と介護事業経営者の懐が潤う状態が続いたからだ。

この時期に国は、サービス利用は国民の権利なのだから、認定を受けた方は遠慮なくサービスを利用してくださいと、国民に向けて盛んに呼び掛けていた。

しかし一旦介護保険制度が国民に認知され、サービス利用が促進されると、国は掛けた梯子を外しにかかった。

即ち介護サービスを介護給付と予防給付に分断し、サービス利用を抑制するシステムを導入するとともに、利用抑制の網は報酬改定ごとに引き絞ることができるようにした。

サービスの抑制は、ケアプランの適正化という名の下でも実行され、あたかも居宅介護支援事業所が作成するケアプランが、過剰サービスの温床になっているかのように印象操作し、利用者を囲い込むサービス事業者が制度を危うくしているという印象操作も行いながら、国民の権利として利用できるサービスの範囲を狭めていった。

そのため区分支給限度額上限までサービス利用しているプランは過剰サービスそのものであり、そうしたプランンによるサービス利用者まで白い目で見られるような、いわれのない批判や糾弾が相次いで行われた。

しかし要介護4とか5の人が、在宅で一人暮らしを続けるなら、区分支給限度額上限までサービスを使っても、まだ足りないことは当然であり、限度額を超えた全額自己負担ができないために施設入所を余儀なくされるという多くの人々の事情が世間の耳目にさらされることはあまりに少ない。

こうした歪んだサービス抑制論が横行するのに加えて、介護事業者が大きな利益を挙げているとして介護報酬の引き下げが断行されるようになった。

そこでは全国展開している大企業が、いかに先行投資して人員を集めていたとしても関係なく、投資を回収できないまま報酬は切り捨てられていく。

そのため介護事業者は、運営コストを削る企業努力を続け、事務経費や人件費を圧縮・効率化しようとした。しかしその結果、さらに利益が生じていれば容赦なく報酬は切り捨てられるのである。

介護従事者の平均給与の低さとは、国のこの姿勢に根本原因あるにもかかわらず、それがあたかも介護事業経営者の搾取のように論理のすり替えが行われ、その見返りに介護職員の処遇改善加算や特定加算が新設されていった。

しかしその結果、小規模事業者では経営者が無休で頑張って、介護職員と同等程度の給与水準で介護職員に手当てを支払い続けているという状態が起きたり、事業経営自体に支障をきたして、従業員の雇用を護れなくなるなどの事態も起きている。

介護保険制度はもはや存在しさえすればよく、国民の福祉の向上とは建前だけの目的となりつつあるのは、こうした一面が、制度運用の中で行われ続けていることが最大の原因なのである。このことに気づかねばならない。

それは役人の支配論理の結果というに等しい。だからこの国の唯一の高齢者介護制度は、決して高齢者の豊かな暮らしを保障する制度とは言えないわけである。

いつまでも制度に幻想を抱いていても始まらない。現実を見つめつつ、その中でよりましな方向に踏み出すために、できることを粛々と続けていきながら、必要なことはついては毅然と物申してゆく先に、少しだけ光は射すのではないだろうか。

そういう意味でも、サービスの場からの生の声としての情報発信は重要なのである。
登録から仕事の紹介、入職後のアフターフォローまで無料でサポート・厚労省許可の安心転職支援はこちらから。

※介護事業経営に不可欠なランニングコストをリスクゼロで削減できる新情報を紹介しています。まずは無料診断から始めましょう。電気代でお困りの法人・個人事業主様へ、電気コスト削減!【ライトでんき】





※別ブログ「masaの血と骨と肉」と「masaの徒然草」もあります。お暇なときに覗きに来て下さい。

北海道介護福祉道場あかい花から介護・福祉情報掲示板(表板)に入ってください。

・「介護の誇り」は、こちらから送料無料で購入できます。

masaの最新刊看取りを支える介護実践〜命と向き合う現場から」(2019年1/20刊行)はこちらから送料無料で購入できます。

甘く見ていたコロナワクチンの副反応


新型コロナウイルスのワクチン接種を2回とも終えた。

我が家では別居している長男と次男も、ともに2回接種を終えている。住んでいる地域によって、若者まで接種が進んでいるということだろう。しかし同居している妻だけが、登別市の優先枠の年齢に達していないため未接種状態だ。外出させないで家に閉じ込めておこうか。・・・それもうっとおしい。

僕は登別市の60歳〜64歳の優先枠の中での接種だったので、ワクチンはファイザー製品であった。

1回目の接種は7/28で、この時は注射した筋肉部の痛みが3日ほど続いたが、触らなければ痛まず日常の支障はなかった。

2回目の接種は今週8/18だったが、1回目の副反応が大したことはなかったし、発熱などの副反応についてファイザー製は、モデルナ製と比較して少ないとされていたので、ほとんど気にかけていなかった。ちなみに各社のワクチンの比較表は以下の通りである。
新型コロナウイルスワクチンの比較
※(特徴)については、ファイザー・モデルナは米国、アストロゼネカは英国のデータ。(2回目の接種後の副反応の発生率)は、厚労省研究班の8月報告書によるもの。(デルタ株への効果)については、米国メイヨー・クリニック等の研究によるもの。

上記のようにファイザー製のワクチンは、モデルナ製のワクチンより発熱の副反応が出ずらいとされており、さらに副反応は高齢者より若者の方が出やすく、症状も重くなりやすいということで、若者とは言えない僕は何も起きないだろうと思っていた。

実際にワクチンを打った当日は、1回目の接種の時より筋肉の痛みも少なく、そのまま済むものとワクチンを接種したことさえ忘れて過ごしていた。

ところが・・・である。翌朝目が覚めた際に違和感を覚えた。体がだるく、妙に力が入らない。頭も重い感じがしたが、気のせいだろうといつものように朝のルーティンワークを行っていた。しかし頭の重さが抜けないので、体温を測ったところ37度8分であった。

僕の平熱は36度4分なので、これはかなり高熱である。ここ数年風邪もひいていなかった僕にとっては久々の発熱であるし、前日特に風邪を引きそうな覚えもないので、これはワクチンの副作用であるとすぐに理解できた。

そのため念のため処方してもらった頓服を服用したが、全く熱は下がらなかったばかりか、38度まで上昇する始末となった。

僕が処方を受けていたのは、「カロナール錠200mg」である。これは1回2錠服薬するように指示されているが、のちにSNSで看護師の方から、「一応一般的には200mg2錠なんです。でもあまり効かない。3錠は許容範囲なので、私はスッキリ下げたい時は3錠飲んでいます」というアドバイスをいただいた。

このことをもう少し早く知っておればもっと早く解熱したかもしれないが、この情報を知った際にはカロナール2錠を飲んでから時間が経っていなかったので、結局夜3錠を飲むことになった。

そして早めに就寝したところ、その日の夜中には寝汗をたくさんかいて、下着を何回か替えたが、おかげで熱がすっかり下がり、翌朝はスッキリと起きることが出来、20日の日は回復した体調で過ごすことができた。

しかし終日38度の熱が続いた19日(金)は、予定していた仕事が何もできなかった。デスクワークなら問題ないだろうと思うかもしれないが、体のだるさは気力を奪う。頭の重さは思考の停滞につながる。そのため何もできないのが実情だ。食欲もなくなり、久しぶりに夜もお酒を飲まない休肝日とできたことは、健康診断で肝臓の数値がやや高めであった僕にとっては、「渡りに船」であったのかもしれないが・・・。しかし体を動かすことそのものが億劫になるのは、仕事には大いに支障となるだろう。

ましてや介護などの肉体労働ならなおさらだろう。

ということで、これから2回目のワクチン接種に臨むという方は、くれぐれも接種翌日に予定を入れておかないようにした方がよい。職場単位で接種を行う場合は、接種日を分散しないと大変なことになるかもしれないので注意してほしいと思う。

なお発熱に際しては、カロナールよりボルタレンの服薬を進める意見があり、その方が早く解熱するという情報もあったことを書き添えておく。

ちなみに筋肉痛は前回並みで、今日時点ではほとんど痛みはなくなっている。(※注射部位を強く押せば痛みを感ずる程度)

これから2回目のワクチン接種に臨む人に、少しでも参考になれば幸いである。
登録から仕事の紹介、入職後のアフターフォローまで無料でサポート・厚労省許可の安心転職支援はこちらから。

※介護事業経営に不可欠なランニングコストをリスクゼロで削減できる新情報を紹介しています。まずは無料診断から始めましょう。電気代でお困りの法人・個人事業主様へ、電気コスト削減!【ライトでんき】





※別ブログ「masaの血と骨と肉」と「masaの徒然草」もあります。お暇なときに覗きに来て下さい。

北海道介護福祉道場あかい花から介護・福祉情報掲示板(表板)に入ってください。

・「介護の誇り」は、こちらから送料無料で購入できます。

masaの最新刊看取りを支える介護実践〜命と向き合う現場から」(2019年1/20刊行)はこちらから送料無料で購入できます。

介護事業者の退職者対応の在り方と退職者希望者が知っておくべきこと


僕は長年、社福が経営する特養と通所介護等の総合施設長を務めてきた。

そこは職員の定着率が高い法人であったが、それでも年間数人の退職者が出る年はある。その際、どのような理由で退職を申し出た職員であっても、退職を翻意するように説得したことはない。

僕に退職を申し出る前に、退職意思を伝えるべき直属の上司が、退職を申し出た職員に翻意を促す説得を行っている際には、「そのようなことを行う必要はありません」と指導していた。

退職するという決断に至るまでに、その人は様々なことを考えて決めているのだろうし、それは強い意志と重たい判断に基づく決定で、他人が何を言おうと簡単に考え方が変わるとは思えないからだ。

ただし僕自身はソーシャルワーカーとして実務を行ってきたので、そこで必要となる説得術も学んでいるから、僕が本気で説得しようと思えば、幾人かの人の気持ちは翻意できたであろうと思う。

しかしそのような形で、思い悩んだ末の本人の決断を変えたとして、果たしてその後の仕事ぶりに影響しないだろうかと思ってしまうのである。誰かに説得されてしぶしぶ仕事を続けたとして、業務のパフォーマンスは下がるだろう。それは利用者対応という対人援助の一番大事な部分に支障をきたしかねないという意味だ。

そうならないように、退職を申し出た職員に翻意を促す説得に入るのではなく、気持ちよく今までの仕事ぶりをねぎらって、新たなスタートに向けるエールを送りだした方がお互いのためだ。ここで説得に当たって両者が気まずくなって、縁あって一度働いた職場に、退職した人が退職後に一度も訪ねてこれなくなるというのは、つながりあった人同志として寂しいことだ。そうなってはならない。

退職理由を事細かく聞き出そうとするのも無意味だ。退職者の心の中には色々な思いがあって、その中には上司や同僚に対する不満や不平がある場合も少なくないだろう。しかしそのような自らの心のひだを、正確に表現できる人は少ない。

多くの場合、それらの不平・不満は、「人間関係」という表現で完結されてしまう。よって退職理由を事細かく詮索する事業者側の行為は、退職者を傷つけるだけで、あまり意味のない行為だと思っている。

退職を申し出た人には、理由を詮索することなく快く送り出したうえで、寿退職などの明らかな理由が見いだせない人に対しては、「もしあなたの退職理由が、この職場や職場の誰かの不当な行為による問題であるとしたら、退職後でもよいから、知らせてくださるとありがたいです。」と頼めばよい。それ以上の詮索は無意味であるだけでなく、ハラスメントになりかねない。

ところで介護事業者の中にも、退職を申し出る時期を3カ月前などと期限を規定しているところがある。しかし就業規則でそうした規定を設けていたとしても、それは無意味で、従業員はその規定に縛られる必要がないことを理解しているだろうか。

労働者の意思による退職(辞職)は、原則として「自由」である。つまり、退職(辞職)という従業員の行動を、介護事業者は拒むことができないのだ。

ただし退職に関する主なルールは、労働基準法ではなく民法で規定されており、いつでも労働者の意思だけで勝手に退職しても良いというわけではない。

働く期間を限定せずに雇用契約を締結している場合は、正社員、派遣社員、アルバイト・パートに関係なく、「期間の定めのない雇用契約」に該当し、労働者は、いつでも自由に解約の申入れをすることができる。この場合において、雇用は、解約の申入れの日から二週間を経過することによって終了する。(民法627条1項)

介護事業者の多くの従業員はこの、「期間の定めのない雇用契約」に該当するだろう。

仮に介護事業者と、「○年○月○日まで働く」と期間を定めた労働契約を結んだとする。例えば僕がコンサル先の事業所の業務実態を知るために、1月あるいは半年などの雇用契約を結んで管理職として勤める場合などがこれに当たる。この場合、やむを得ない理由に該当しない限り契約期間の途中での退職(辞職)は原則的にできない。しかし一般従業員の場合は、こうした雇用契約形態はほとんどないから、この規定はレアケースに適用されると考えてよい。

よって介護事業者に勤める大多数の従業員は、退職2週間前にその意思を申し出ることで、2週間後に退職できるのである。これを介護事業者が阻止することはできず、行えば法律違反を問われることになる。

民法における、「2週間前までの退職(辞職)の申し入れ」よりも長い期間の申し入れ義務を会社が就業規則に定めていても無効なのである。就業規則は法律を超えられないからだ。

この際、民法の2週間ルールはともかくとして、職場の就業規則である退職金の支給ルール等で、3月前の退職申し出がないと退職金の支払いがされないとされていた場合はどうなるのだろう。

そのような規定があっても無効とされる判例が示されている。退職金制度がある職場において、一定期間働いている人が退職後に、退職金が支給されているという事実があるならば、合理的理由がない限り、民法で規定された退職申し出時期を超えた退職申し出期間を理由に、その支給を行わないことは認められないとされているのである。

この点でも労働者は護られていることを理解したほうが良い。

なお法律の規定にかかわらず、雇用契約時に明示された労働条件が事実と相違する場合においては、労働者は、即時に労働契約を解除することができる。この場合は2週間前の申し出も必要なくなる。

このことは民法ではなく、労働基準法15条2項に規定されていることも理解してほしい。
登録から仕事の紹介、入職後のアフターフォローまで無料でサポート・厚労省許可の安心転職支援はこちらから。

※介護事業経営に不可欠なランニングコストをリスクゼロで削減できる新情報を紹介しています。まずは無料診断から始めましょう。電気代でお困りの法人・個人事業主様へ、電気コスト削減!【ライトでんき】





※別ブログ「masaの血と骨と肉」と「masaの徒然草」もあります。お暇なときに覗きに来て下さい。

北海道介護福祉道場あかい花から介護・福祉情報掲示板(表板)に入ってください。

・「介護の誇り」は、こちらから送料無料で購入できます。

masaの最新刊看取りを支える介護実践〜命と向き合う現場から」(2019年1/20刊行)はこちらから送料無料で購入できます。

社会福祉連携推進法人が施行された際の影響


社福は経営規模拡充の波に乗ることができるか呑み込まれるのかより続く)
最初に私的なことだが、皆さんにも関係深いと思われる情報を一つ報じておく。昨日2回目のコロナワクチン接種を終え、特に副反応も感じられず普通に過ごしていたが、今朝起きると体がだるかった。

そのため検温してみたところ、37度8分迄発熱していた。頓服を呑んでも現時点でその状態は改善していない。ここ2年以上風邪もひかず、発熱もなかった僕は、昨日も特に風邪をひくような覚えはないので、これはワクチン接種の副反応だと思う。1回目のワクチン接種の際は、注射部の筋肉の痛みだけだったので(3日ほどで痛みは引いた)、やはり副反応は2回目に強い症状が出るというのは本当だった。接種の際は、頓服を処方してもらうことをお勧めする。

さて話は変わって今日の本題。

社会福祉法人は、事業規模の多角化・拡大化を図る必要があることや、地域に社会福祉法人が複数乱立していることは好ましい状態ではないと国が考えていることは、昨日の記事で解説した通りである。

日本の人口は減少して地域社会は縮小するのだから、現在のように各地域に事業規模零細な社会福祉法人が乱立していて良いのかという意味もそこにはある。

そのため場合によっては複数の社会福祉法人の合併を図る取り組みの支援を、地域行政が行うことが望ましいとも考えられている。

しかし設立理念や経緯の異なる法人が、合併することの困難さは想像以上である。

そのため昨年改正された社会福祉法には新たに、「社会福祉連携推進法人」というものを位置付けている。
社会福祉連携推進法人
ここで法制化された「社会福祉連携推進法人」の施行は2022年4月とされている。

社会福祉連携推進法人とは、複数の社会福祉法人等がグループ化して設立する法人であり、次の6点が可能となる。
1.地域共生社会の実現に資する業務の実施に向けた種別を超えた連携支援
2.災害対応に係る連携体制の整備
3.社会福祉事業の経営に関する支援
4.社員である社会福祉法人への資金の貸付
5.福祉人材不足への対応(福祉人材の確保や人材育成)
6.設備、物資の共同購入


この中で注目すべきは3である。社会福祉法人は、原則として法人外への資金融通が認められていないが、「社会福祉連携推進法人」としてグループ化された枠内であれば、資金を法人間で融通し合えるのである。それによって資金不足に陥っていた法人が息を吹き返し、新サービスを生み出す可能性も高まる。

6によって様々な物品の購入価格が下がることは必然で、運転資金にも余裕が生まれる可能性がある。

何より人材確保・育成面では大きなメリットが生ずる。全国すべての地域で介護人材不足は深刻で、外国人をいくら雇用しても、すべての介護事業者で数が充足することにはならない。国の施策でこの問題は解決不可能だ。

だから人材を独自に確保して、定着率を上げるための教育システムを構築・機能させることは不可欠であり、そのためには法人内に人材確保と育成に専念できる専門部署と担当者を創ることが重要である。しかし事業規模脆弱な社会福祉法人内に、そのような専門部署と担当者を配置することは非常に難しい問題であった。

しかし「社会福祉連携推進法人」とすれば、そのような専門部門をグループ内に配置して、職員募集と採用・教育をグループ内で一貫したシステムとして構築できる。これによって法人単独で経営していた際より、確実に人材確保は容易になる。

職員の一括採用先には、それぞれの採用法人の給与規定が異なる点がデメリットとして浮かんでくる可能性が高い。そうであればその先にはグループ内での給与規定をはじめとした就業規則の統一化ということが現実化するかもしれない。

それが実現すれば、労務管理もグループ内で一括して行うことができるし、それが非課税法人のメリットを生かした統一給与規定を定めることにつながれば、そのことは民間大手営利企業のブランド力とサービス展開力と対応し得る重要なアイテムとなるだろう。

勿論、こうした法人のグループ化や大規模化にはデメリットも懸念されている。

例えば経営判断の遅延が懸念されているが、グループ内の意思疎通システムをきちんと構築することで、そのデメリットは最小限に抑えられる・・・というか、そもそも事業規模の小さな社会福祉法人で同族経営の法人では、もともと経営能力のない理事長や管理者が少なくなく、グループ化によってこれらの無能な経営者は淘汰されるか、能力の高い経営者に引っ張られて発言力を失っていくかのどちらかであり、経営判断の問題はさしたるデメリットならない。

同族経営こだわって、後継者がいないため法人経営ができなくなるデメリットも、グループ内で経営者を含めた人材を手当てすることで防ぐことができる。それによってグルー内の法人職員を護ることにもつながるのだ。

法人規模が巨大化することで、地域性を鑑みた独自のサービスが喪失されるのではないか懸念する人もいるが、巨大化によって知恵が集まり資金が融通できるのだから、むしろ地域性に応じたサービスの工夫は容易になるだろう。

厚労省は、「社会福祉連携推進法人」を年間10件〜20件認可していく方針を示している。その方針どおり事が進む保証はないが、どちらにしても今後はこの法人が全国津々浦々に誕生していくことは間違いない。

施設・事業所運営しかしておらず、法人経営を行っていない事業規模零細の社会福祉法人は、地域に「社会福祉連携推進法人」が誕生したとき、グループ化された法人と競合できるのか?小規模の民間営利企業は、そうした法人がある地域で利用者や職員を確保していけるのだろうか。

その影響は避けられないし、逆に言えば「社会福祉連携推進法人」とは、それだけ大きな力を持ちうる法人であり、地域の介護事業者のパワーバランスを根底か覆す大きな変革の波となり得る存在である。

今後の福祉経営は、特養・障がい者施設・保育所等を含めた一体経営が求められ、スケールメリットを最大限に生かさないと生き残れない可能性が高い。

それらを総合的に考えたときに、「社会福祉連携推進法人」の設立とそこへの参入は、社会福祉法人の経営戦略として視野に入れておかねばならないことでもある。
登録から仕事の紹介、入職後のアフターフォローまで無料でサポート・厚労省許可の安心転職支援はこちらから。

※介護事業経営に不可欠なランニングコストをリスクゼロで削減できる新情報を紹介しています。まずは無料診断から始めましょう。電気代でお困りの法人・個人事業主様へ、電気コスト削減!【ライトでんき】





※別ブログ「masaの血と骨と肉」と「masaの徒然草」もあります。お暇なときに覗きに来て下さい。

北海道介護福祉道場あかい花から介護・福祉情報掲示板(表板)に入ってください。

・「介護の誇り」は、こちらから送料無料で購入できます。

masaの最新刊看取りを支える介護実践〜命と向き合う現場から」(2019年1/20刊行)はこちらから送料無料で購入できます。
新刊出版のご案内
きみの介護に根拠はあるか
新刊「きみの介護に根拠はあるか〜本物の科学的介護とは(2021年10月10日発売)の特典付き注文はこちらをクリックしてください。送料無料です。
masaの講演案内
当ブログ管理人masaの講演予定は、こちらからご覧下さい。講演依頼もこのページからできます。
Weekuly Access

    記事検索
    Blog Search
    Google
    WWW を検索
    このブログ内を検索
    ↑こちらにキーワードを入れて過去のブログ内記事を検索できます。
    masa's book 6
    表紙画像(小)
    新刊「看取りを支える介護実践〜命と向き合う現場から(2019年1月20日発売)のネットからの購入はこちらをクリックしてください。送料無料です。
    masa's book 5
    新刊介護の誇り
    「介護の誇り」はこちらから購入できます。
    masa's book 4
    介護の詩(うた)  「介護の詩(うた)」はこちらから購入できます。
    masa's book 3
    人を語らずして介護を語るなTHE FINAL 誰かの赤い花になるために  感動の完結編。 「人を語らずして介護を語るな THE FINAL 誰かの赤い花になるために」。 はこちらから購入できます。
    masa's book 1
    表紙カバー、帯付き
    書籍化第1弾「人を語らずして介護を語るな〜書籍masaの介護福祉情報裏板」 はこちらから購入できます。
    Facebook
    masaのフェイスブックはこちらからアクセスしてください。
    Recent Comments
    Archives
    Categories
    Access Counter
    • 今日:
    • 昨日:
    • 累計:

    QRコード
    QRコード